ガンバ大阪MF名和田我空が、AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)のファイナルに臨む。名和田は22歳差のレジェンドFWクリスティアーノ・ロナウドらを擁するアル・ナスル戦で、自身とチームの価値を証明する。(インタビュー後編/前編:海外への思いこちら)
■ロナウドとメッシがアイドルだった
G大阪が最後にアジア王者となったのはAFCアジアチャンピオンズリーグの2008年大会。あれから18年の時を経て、再びアジアの頂点を目指すチームの一員として19歳の名和田は戦う。
名和田に2008年当時の記憶はない。わずか1歳だったのだから当然だろう。それでも、2015年の天皇杯優勝以来タイトルから遠ざかるG大阪にとって、この一戦がどれだけ価値のあるものかは、十分に理解している。
「自分がガンバに加入した去年から、チームとしてずっと『タイトル』と言い続けてきました。ガンバは日本のなかでもビッグクラブですし、『ガンバ大阪は強いな』と言わせるためにもタイトルは必要。そして自分はその一員なので、本気でタイトルを獲らなきゃいけないと思います」
一方で、18年越しに再びG大阪と相まみえる者もいる。対戦相手であるアル・ナスルのFWクリスティアーノ・ロナウドだ。
マンチェスター・ユナイテッドに在籍していたロナウドはFIFAクラブワールドカップ2008準決勝で、アジア王者となったG大阪と対戦していた。この試合でロナウドはヘディングでゴールを決めて、5-3でG大阪を下した。
名和田にとって、ロナウドは憧れの存在だ。
「小学生になる前くらいからかな…。やっぱりロナウドと(リオネル)メッシがアイドルでした。ユニフォームも買っていたくらい。そういう選手と、いざ対戦相手として本気の戦いができることに、めちゃくちゃワクワクします」
「まさか相手が本気で来る公式戦で対戦できる機会があるとは思っていませんでした。(ロナウドの)年齢的にも本当に一回あるかないかだと思っていたので、ものすごく楽しみにしています」
■インパクトを残せるか「ユニフォーム交換も行きたい」
41歳を迎えたロナウドは、衰えこそ感じさせつつも今季はサウジアラビアで26得点を記録中(15日時点)。また、アル・ナスルはロナウドをはじめ、セネガル代表FWサディオ・マネやフランス代表FWキングスレイ・コマンといった世界的なタレント集団を擁している強豪だ。
名和田は「簡単な相手じゃないですし、すごいビッグネームの選手たちもいる」と警戒心を強めつつも、「全員で積み上げてきた」とチーム力では負けないと自信を語る。
「相手は攻撃的なチームで、攻撃と守備の選手がハッキリと分かれているイメージです。だけどチームとしては自分たちのほうが上という印象なんです。それに相手にもいい選手はそろっていますが、クオリティを持った選手はガンバにもたくさんいる。自分たちはみんなで一つになって戦いたいです」
決勝戦はサウジアラビアで開催される完全アウェイとなるが、チーム一丸となってトロフィーを掲げたい。
また昨年からチームに加入した若武者にとっても、アル・ナスルとの決勝戦は一つの集大成になるはずだ。
ここまでのACL2で5試合3得点1アシストを記録している名和田は、「一つひとつの球際や切り替えといった守備の貢献度を、自分はまだまだ上げないといけない」と課題を口にしつつ、「攻撃の部分や、ゴール前の質では勝負できると思いますし、それはどこに行っても変わらない自分の武器」と決勝戦へのイメージをふくらませる。
「自分は苦しいときに得点を取るべき選手。勝ちを持ってくるゴールはあまり取れてないのでまだまだですが、ACL2で得点を少しずつ重ねられているから、いいイメージができている。本当に最後の最後まで、自分の持ち味を出し続けることが重要だと思っています」
22歳までの欧州挑戦を目指す名和田だからこそ、個人的にもこの戦いに懸ける想いは強い。世界が注目する一戦で活躍できれば、海外への道も開けるはずだ。
「まずは試合に勝つことですが、ユニフォーム交換も行きたいですね。それこそビッグネームにも行ったろうかなと思っています。試合に出たときにインパクトを残せば、たぶん自分のことを気にかけてくれる」
名和田はG大阪を18年ぶりのアジア王者へ導けるか。ACL2決勝戦は自分の価値を証明する絶好機だ。
取材・文=浅野凜太郎



