Carlo-AncelottiGetty Images

アンチェロッティ、レアル・マドリーのプレーがバルサより劣っているという意見に…「私はマドリーのプレーが大好き。こちらの方が優れているとも言える」

レアル・マドリーのカルロ・アンチェロッティ監督が、自チームのプレーのクオリティーがバルセロナよりも劣っているとの指摘に反論している。

ハイラインの攻撃的プレースタイルを全面に打ち出し、合計30得点を決めてラ・リーガ9連勝を飾ったバルセロナに比べ、ここ最近のマドリーは直近10勝の内8勝がすべて1点差の最小得点差と、盤石なパフォーマンスを見せられていない印象もある。

そして31日に記者会見に出席したアンチェロッティ監督は「バルセロナの方がプレーが素晴らしく、マドリーのプレーはひどい、という意見に思うことは?」との質問に返答。両チームのプレーやスタイルについて、比較することができないことを強調している。

「フットボールは各々が意見を持つスポーツだ。ポゼッションが好きだったり、守備が好きだったり、ハイプレスが好きだったり、引いて守るのが好きだったり、ロングボールを送る、またはセカンドボールを争うのを好んだり……と、フットボールには様々な切り口がある。だから、それぞれに好きなもの、嫌いなものがあるわけだよ」

「バルセロナはインテンシティーを伴った美しいプレーを見せる。マドリーは彼らとは違う……また異なったフットボールをするが、それだって凄まじくクオリティーが高いんだよ。私はマドリーのフットボールが大好きだが、バルセロナのフットボールも歓迎する。そう言うのに何も問題はないさ」

「だが、比較するのは難しい。切り口が異なってくるからね。どちらが高くプレスを仕掛けるとか、どちらの方がうまく守れているかとか同じ切り口から比較することもできるだろうが、しかし2チームのスタイルを比べるというのは困難極まりない。スタイルというものは、擁している選手たちに依存することでもあるからね」

「レアル・マドリーが擁する選手たちはバルセロナの選手たちと特徴が異なっているのだから、比較はほぼ不可能だ。『だからバルセロナはプレーは素晴らしく、マドリーのプレーはひどい』と言うこともできるし、反対に『マドリーのプレーが素晴らしい』と言うことだってできるわけだよ」

「私はマドリーのプレーが大好きだ。3年前から大好きだし、このままの形でプレーし続けられるなら素晴らしい。もちろん、改善できることはあるさ。難しいシーズン、そこまで難しくないシーズン、(攻守の)安定が取れているシーズン、取れていないシーズンがあるが、それは当然のことだ。なぜなら同じアイデンティティー、同じスタイル、同じプレー構造を持ち続けることはできないのだから。擁する選手たちは変わり、だからプレーの特徴も変わっていくんだよ」

「明確な一つのスタイル、明確な一つのアイデンティティーを長い間保つことなどできない。同じアイデンティティーをずっと保ち続けようとすれば、最後には失敗することになる」

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