まずは耐え、久保、室屋の右サイドからえぐる。青赤軍団、王者・川崎Fが待つ等々力へ【J1開幕戦・FC東京プレビュー】

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23日、等々力陸上競技場では、王者・川崎フロンターレとFC東京との「多摩川クラシコ」が開催される。昨季6位に終わったFC東京は、長谷川健太監督2年目の今季、前線の選手を積極的に補強。昨季を担った主要選手が残留したことで継続しつつある守備力を武器に、敵地に乗り込む。

■まずは、相手をつかまえたい

FC東京が第1節で対戦するのは川崎フロンターレ。リーグチャンピオンにして、16日のFUJI XEROX SUPER CUP 2019で浦和レッズにほとんど攻めさせず勝利を挙げている。難攻不落の城に思えるが、川崎Fが昨季喫した7敗のうちの1敗はFC東京によるものだ。勝つ可能性はゼロではない。

と言いたいところだが、川崎Fもまた昨季のままではないところが悩ましい。

ワントップに新加入のレアンドロ・ダミアンを配し、2列目に小林悠、中村憲剛、家長昭博が並ぶ攻撃陣を、古くからの東京ファンに分かりやすく喩えるなら、「大熊清監督または原博実監督時代の東京」が近いかもしれない。

小林の位置は右サイドハーフでも、動き方はフォワード。戸田光洋や阿部吉朗といったFWが左サイドハーフの位置から飛び出していた、あの感覚に似ている。ダミアンだけをマークすれば小林が入り込んで来る。中村と家長はボランチと連係して流動的になる。つかまえにくいことこのうえない。そしてこれに右サイドバックのマギーニョが加わる。

はたしてFC東京は[4-4]のブロック守備で川崎Fのボール回しに耐えられるだろうか。

解決策の一つはFC東京が先手を取ってプレッシャーをかけ続けること。これは実際に選手たちも口にしている。プレッシャーをかければ相手の強烈なプレッシングを防止する策ともなる。昨季第33節、ホームでの多摩川クラシコに完敗したその原因は、一にも二にも川崎Fの圧力に屈したことにある。プレスでボールを奪うつもりが、逆にボールを奪われていた──こうなると、すべての場面で競り勝つのは難しい。

だが、難しいとしても、相手よりも鋭い出足でプレッシャーをかけていくほかないだろう。今シーズンの始動から長谷川健太監督が強調してきたことは「守から攻への切り替え」。攻撃の第一歩としても激しいプレッシングは欠かせないものだ。

プレスをかけ始める位置にもいくつかのバリエーションがあるが、できるかぎり高い位置で守備を開始したいところ。相手陣内で2トップがチェイシング、サイドハーフが連動して追い、大外に追い詰めるか、中に戻したボールをカットするなどして、川崎Fが狙い通りに攻められないよう寸断していきたい。

■久保建英の復帰はひとつの象徴

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問題はボールを奪い、素早く攻撃に転じた後だ。

昨季よく見られた光景――トップスピードに乗って攻め入っても、ゴール前に辿り着いたときに乳酸が溜まって力を発揮できない、あるいは雑になってしまう。そして足りなくなるフィニッシュの精度。

この課題に関しては、始動からチーム全体で取り組んできた。準備期間の総決算を開幕戦で見せることができるか否かは、イコール川崎Fからの得点、多摩川クラシコの勝利に直結し、今シーズンを占う材料にもなる。

その意味では久保建英の復帰はひとつの象徴と言えるかもしれない。

トップチームの主力に求められるハードワークや守備を一定のアベレージでこなせるようになった久保は、自力でゴール前に運び、決定機に関与する能力を評価されて右サイドハーフのポジションを獲得した。

個々の能力評価項目、あるいは総合点では大森晃太郎など他の選手のほうが上回っている可能性はある。しかし久保によるデメリットが許容範囲なのだとすれば、メリットが強調されるだけであるし、実際にフィジカルの成長や守備力の向上によって、久保は己のデメリットを感じさせない選手となり帰ってきた。

練習試合の名古屋グランパス戦では試合後「最初に戸惑ったが、周囲の声もあり途中から修正できた」と振り返ったように、試合中に守備を修正。また攻撃においてはボール奪取でスイッチが入りショートカウンターとなった流れから、自ら右サイドをえぐり、ニアをぶち抜いてゴールを決めた。まさにファストブレイクを掲げる東京に久保が連結して生まれた1点だった。「今までやってこなかったプレー」と、久保も新境地であることを認めた。

同サイドの室屋成も久保について「みなさんご存知のように、彼は攻撃のクオリティが高い選手。ぼくはサポートに回り、攻撃を手助けできたらいい。攻撃に関しては、基本的には自由にやってもらっている」と言う。久保が前で自由に暴れれば暴れるほど相手は対応に追われ、そして室屋らほかの選手にとっては動きやすくなる。チームメイトにとっても久保は武器になっている。

■補強で手に入れた新たな武器

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韓国代表のナ・サンホ、そして登録が開幕戦に間に合ったジャエルもベンチに入る可能性があるが、彼らもまた、久保同様に激しさと巧さを融合させ精度を実現するためのピースであることに間違いはない。

ドリブルからのシュートにも見応えのありそうなナ・サンホには、ミドルシュートという武器がある。そしてフリーキックもすばらしいジャエルにはヘディングシュートという武器がある。ミドルもヘッドも昨季欠けていたもので、シュートのバリエーションが増えるのは大きなメリット。もちろん通常のシュートレンジでの、利き足でのシュートの決定力にも期待は高まる。いずれも、変貌を印象づけるには十分だ。

そして川崎Fに勝てるかどうかも重要だが、試合の内容はもっと重要だ。

相手のプレッシングをかいくぐり、プレッシャーをかけてボールを奪い、素早く守から攻へと切り換え、精度の高いシュートを多様な方法で撃てるか。1年を占うビッグマッチとなるだろう。

文=後藤勝

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