NxGn 2021：世界最高の若手50人。ランキングの頂点に立ったのは…？

バルセロナでは、何年も前からモリバに熱い視線が注がれている。10歳のときにエスパニョールからバルセロナの育成組織である「ラ・マシア」に加入して以来、“New ポグバ”との期待を受け続けているのだ。

中盤の守備的なポジションでプレーする18歳は、アイドルにセルヒオ・ブスケツを挙げている。1月にロナルド・クーマンの下でトップチームデビューを果たしたばかりの逸材だが、すでに年収は200万ユーロ。リリース条項は1億ユーロだ。それでも、カンプ・ノウでの注目度を考えれば当然の額と言ってもいいだろう。

中盤の攻撃的ポジションを主戦場とする中井卓大は、9歳の時の日本でのトレーニングキャンプでロス・ブランコスを驚愕させて以来、世界屈指の名門で順調にステップを重ねてきた。

日本のユース世代の代表“ピピ”は、すでに今季ジネディーヌ・ジダン率いるトップチームに何度も呼ばれて練習に参加している。現在「ラ・ファブリカ（レアル・マドリーのユースチーム）」に所属する選手の中でも、最も才能に溢れるプレーメーカーとの評価を確立している。

チャンピオンズリーグ史上最年少GK（17歳287日）である彼は、近年ケヴィン・デ・ブライネやティボー・クルトワなどを生みだしたヘンク・アカデミーの“最新作”だ。

元リヴァプールGKシモン・ミニョレと同じ街で育った19歳のファンデフート。その両手が生みだすプレーと同じくらい見事な足下の技術とボールさばきで、モダンで才能あふれるGKとみなされている。

マンチェスター・シティに加入してすぐ“New サンチョ”との期待を集める18歳のウインガー。生まれながらに攻撃的センスに溢れ、世界中から才能が集まる彼らのユースチームにおいても、同世代で最も優れた選手の1人とみなされている。

母国オランダのアヤックスやPSVといった名門でも輝きを放っていたブラーフ。マンチェスター・Cではケガや登録に関する問題のために不遇をかこっているように見えたが、現在はセリエAのウディネーゼにレンタル中。そしてサンチョと同じように、歩み始めたばかりのプロキャリアでいきなりの大活躍が期待されている。

ドルトムントやRBライプツィヒからも注目を集める逸材は、エティハド・スタジアムでトップチーム入りを果たすことができなくとも、歓迎する希望するクラブはいくらでもあるだろう。

長年トニ・クロースと比較されてきたテイラーが、理想的なオールラウンドMFとしての才能を発揮し始めてきたことには何の驚きもないだろう。

オランダU-17代表のキャプテンとして2019年のEUROを制した彼は、生まれながらのリーダーであり、名門アヤックスの将来のキャプテン候補だ。昨年12月にトップチームでデビューを果たし、すでにエリック・テン・ハーフ監督の目に留まっている。

2018年、ユヴェントスはチェルシーやパリ・サンジェルマンとの激しい争奪戦を制し、25万ユーロで彼と契約。すでに、その投資に見合う利益を上げつつある。

19歳のセンターバックは、すでにルーマニアのU-21代表に選ばれ、フィルジル・ファン・ダイクを彷彿とさせるプレーぶりを披露。12月にはデビューを果たすと、アンドレア・ピルロ監督率いるトップチームに継続的に招集され続けている。

クリスティアーノ・ロナウド、ナニ、リカルド・クアレスマと同じ足跡をたどるスポルティング・リスボンの若き逸材。ユースレベルでクラブ・代表共に輝きを放ってきたこのウインガーは、昨年7月に17歳でトップチームデビューを飾った。

右利きで左サイドでのプレーを好み、その抜群のスピードを武器とする彼には、アーセナルやバルセロナ、リヴァプール、マンチェスター・Cといった世界中の強豪が関心を示している。

ボカ・ジュニアーズの「隠れた逸材」ゼバイオスは、2020年ついにデビューを飾ると、当時所属していたイタリアのレジェンド、ダニエレ・デ・ロッシに「次元が違う」とまで絶賛された。

まだ18歳のゼバイオスは、10月にデビューを果たしたボカのトップチームにすっかり馴染んでおり、素早い足技と稲妻のようなスピードでバルセロナやレアル・マドリー、マンチェスター・Cの注目を集めている。

もしU-17 ワールドカップ開催中に、フランス代表のスターであるアントワーヌ・グリーズマンから「君のパフォーマンスに感動したんだ！」とダイレクトメッセージが届いたとしたら、それは未来のスターの証明であると言えるだろう。

ハンセンは2019年の同大会で6ゴールを挙げ、ゴールデンブーツに輝く大活躍を披露。昨年9月に17歳でトップチームデビューを飾ると、欧州中の注目を集めた。中でもマンチェスター・Cが熱心な関心を示しているとみられている。

2019年、わずか16歳でトップチームデビューを飾ったマグノ。レアル・マドリー元指揮官ヴァンデルレイ・ルシェンブルゴに「アーティスト」と称された才能は、現在背番号11を背負って全く気後れすることなく堂々としたパフォーマンスを続けている。同年のフォルタレーザ戦で見せた相手の頭上を華麗にかわす妙技は、ブラジル・セリエAハイライトの1つだったと言える。彼が織りなす華やかなプレーに、同郷ネイマールの姿を重ねる人がいるも当然だろう。

U-17 ワールドカップ優勝メンバーの彼は、レアル・マドリーとリヴァプールの双方から注目されており、12カ月後にはヨーロッパへ旅立つことが濃厚だ。

昨シーズン、ミランU-19チームで33分に1点の割合でゴールを量産したストライカーは、そう遠くない未来にズラタン・イブラヒモヴィッチの後を継ぐだろう――。サポーターの間にそうした期待が膨れ上がるのも当然だ。

ガブリエル・バティストゥータを崇拝して育った18歳は、同じようにその足にロケットエンジンを搭載。昨年7月にミランのトップチームデビューを果たし、ヨーロッパリーグの舞台では初ゴールも記録。今季後半はセリエBでの戦いを選択し、順調に成長を続けている。

“メキシコのメッシ”との異名を持ち、昨年6月のレアル・マドリー戦で15歳と219日でラ・リーガデビュー。史上最年少記録を81年ぶりに更新した逸材だ。

7歳でバルセロナ入団のチャンスを断ったロメロ。メキシコ生まれであるが、代表では両親の母国であるアルゼンチンを選択している。つまり、“アルビセレステ”は再びもじゃもじゃ頭の司令塔の左足に酔いしれることになるのだ。

PSGのU-15元指揮官のサイード・アイグンが「この世代で最高の選手」と称した18歳は、昨年11月にリーグ・アンでデビュー。それから1カ月後にはゴールも奪った。

チームメイトのプレスネル・キンペンベと同じ村の出身である彼は、センターバックや右サイドバックとしてプレーが可能。フランスのユース代表ではキャプテンを務め、クラブでも代表でもリーダーシップを発揮できる逸材だ。

昨季アヤックスのアカデミー出身選手としてアブドゥルハーク・ヌーリ杯を受賞した18歳は、今シーズンもますます力をつけている。

センターバックでも右サイドバックでもプレーできる彼は、小柄ながらスバ抜けたボールコントロールを誇り、10月にトップチームでのデビューを果たして以降も何度も素晴らしいパフォーマンスを見せてきた。エールディヴィジ優勝を目論むチームのレギュラーに定着している。

伝説のブラジル代表フォワード、ジーコの遠縁にあたる19歳。スポルティング・リスボンのトップチームで衝撃的なデビューを果たした後、同年代で最高レベルの選手として度々名前が挙がるようになりつつある。

センターバックのクアレスマはルベン・アモリム監督に高い評価を受けるだけでなく、過去1年にわたりマンチェスター・U、チェルシー、リヴァプール、ユヴェントスら強豪の関心を引きつけてきた。5月には4500万ユーロのリリース条項を含む新しい契約にサイン。この価格から、スポルティングがどれほど彼に期待しているかが伺い知れる。

“New ダニエウ・アウヴェス”と評価を受けるフルバックは、2020年冬にバルセロナ行き濃厚とされていたものの、才能に惚れ込んだジョゼップ・グアルディオラの説得を受けてマンチェスターに行き先を変えた。クラブはコリチーバに600万ユーロを支払ったという。

2019年のU-17 ワールドカップ決勝で優勝に導くゴールをアシストしたコウト。猛烈なスピードを誇る彼の愛称は“稲妻”だ。2020-21シーズンはスペイン2部のジローナにレンタル移籍されているが、経験を積み重ねてエティハド・スタジアムに戻ってくるだろう。

ネイマールやムバッペら世界最高クラスのスター擁するPSGで、攻撃的な若手選手がブレイクするのは難しい。だが、カリムエンドにはその素質と可能性が十分に備わっていると言えるだろう。

過去2年間のUEFAユースリーグ10試合で9ゴールを記録した彼は、2020-21シーズンのリーグ・アン開幕戦でデビューを果たした後、2020-21シーズンの残りはランスへレンタル移籍。19歳のストライカーは新たに昇格してきたチームで成長を続け、ランスで70年ぶりにトップチームでの最初の3試合すべてで得点を挙げた選手となった。

2019年1月、16歳でFAカップのウォルヴァーハンプトン戦で途中出場。リヴァプール史上3番目に若いデビューを果たして脚光を浴びた。

それから2年間はユースチームを中心に活躍を続けると、2020-21シーズンの開幕とともに1000万ポンドでヌーノ率いるウルブスへと加入。19歳の彼は元々センターバックが主戦場であったが、フルバックでポジション争いに加わるようになっている。

2018年12月、パルチザン史上3番目の若さでデビューを飾ったステヴァノヴィッチだが、それ以降常にレギュラーとしてプレーしてきた。

少なくとも15のクラブが獲得に動くほどの輝きを放っていたが、昨年10月にマンチェスター・Cが600万ポンドで争奪戦を制した。今季終了まではパルチザンにレンタルで在籍することになったが、そのドリブル技術は若かりしクリスティアーノ・ロナウドに匹敵するのではないかとまで評価されている。

2018年10月、担当医師曰く「10年に一度しか起こらない」ほど膝に深刻なケガを負い、選手生命が絶たれてもおかしくなかった。

若くして最大の試練に立たされたカラフィオーリだったが、懸命の努力で見事に完治。重傷に打ち勝つと、昨年12月にはヨーロッパリーグ・ヤングボーイズ戦で感動的な素晴らしいゴールを記録した。

18歳の左サイドバックには、マンチェスター・ユナイテッド、ユヴェントス、PSGが関心を示しているが、最近2025年まで契約を更新。イタリア首都クラブへの恩を返すことを選択している。

圧倒的なフィジカルを誇り、アヤックスのユースチームでは数えきれないほどのディフェンダーをいとも簡単になぎ倒してきた。スピード、パワー、得点能力においてロメル・ルカクを彷彿とさせる19歳は、12月には『Goal』のインタビューで、「新しいブライアン・ブロビーを示したいんだ」と語っている。

18歳ながらエーディビジでも2ゴールを奪うストライカーだが、アヤックスとの契約延長に合意せず。2021年3月には、翌シーズンからRBライプツィヒに加入することが発表された。

11歳で脛を骨折する悲劇がなければ、今頃バルセロナで活躍していたかもしれない逸材だ。

この大ケガで「ラ・マシア」入りという夢を諦めたリハジだが、生まれ故郷のフランスで再起。マルセイユに加入して17歳でプロデビューを飾った後、2020年にリールへと加入。以前にはマンチェスター・U、アーセナル、トッテナムがこぞって興味を示していた18歳は、そのスピードと決定力を武器にセンターフォワードとしても成長を続けている。

2018年にトッテナムを去り、マンチェスター・Uの誘いを断ってPSVに加入するという驚きの決断をしたマドゥエケ。「危険な賭け」とも言われたその移籍劇だったが、どうやら彼はその賭けに勝ったようだ。

19歳のフォワードはトップチームに昇格して以来、エールディビジで存在感を発揮。相手DFの間を縫うドリブルは、試合を決定づけるプレーの1つだ。イングランドのユース代表をプレミアリーグに取り戻そうと、アーセナルが興味を示しているが、2020年3月にはPSVと新たに4年契約を交わしており、獲得には高額が必要となるだろう。

ユース時代に意見の相違と規律上の問題でバイエルン・ミュンヘンを離れ、しばらくは苦労を強いられたアデイェミ。その後、ドイツの下部チームなどで経験を積むと、16歳となった2018年に300万ユーロでザルツブルクへと加入した。

19歳になった今シーズンは4ゴールと、チームの投資に見合う活躍を見せ始めており、
12月にはクラブ史上最年少のチャンピオンズリーグ得点者に。バルセロナやリヴァプールなどがその成長を注視している。

未だにプレミアリーグ史上最年少プレーヤーであるエリオットは、ピッチに立つたびに、2019年夏に電撃契約を果たしたリヴァプールの決断が正しかったことを示し続けている。

アンフィールドでのデビューシーズンで8試合に出場した後、2020-21シーズンはチャンピオンシップ（英2部）のブラックバーンにレンタル移籍。レギュラーの座を勝ち取ると、28試合で5ゴール9アシストとセンセーショナルな活躍を披露している。チームメイトである元リヴァプールMFスチュワート・ダウニングからは「恐ろしい才能の持ち主」と絶賛された。

18歳のストライカーは、今後の“アッズーリ”再興の重要人物と広く評価されてきた。ただし、期待に応えるために成し遂げなければならないことはまだ多い。

インテルでプロキャリアを歩み始めることができたということは、それに見合うだけの能力があることを示唆するものだ。実際、彼は2019年に欧州大会でのクラブ最年少デビューを飾り、リーグでは2番目の年少得点記録を打ち立てたのだ。

これまでPSGとリヴァプールが獲得に乗り出していたが、今シーズンのエスポジートはSPALへのレンタルでシーズンの半分を過ごしたのち、後半戦はセリエBのヴェネツィアで過ごしている。

選手としても監督としてもエストゥディアンテスに所属した元アルゼンチン代表監督アレハンドロ・サベーラは、決して誰かに頭を下げるような人ではない。だが、この17歳ウインガーを初めて見た瞬間、跪かずにはいられなかった。将来偉大な選手になりうる才能を確信したのだから。

右サイドからのカットインが得意な左利きのプレーメイカーである彼は、相手を置き去りにするドリブルも装備。当然、サルミエントは故郷でリオネル・メッシに姿を重ねられてきた。まだシニアでの出場機会は数える程しかないにも関わらず、だ。

報道によると、マンチェスター・シティはこの夏1000万ポンドを支払う用意があるという。サルミエントの能力に魅了されたのが、故サベーラだけではなかったことをこの報道が証明している。

9歳まで組織の中でプレーしたことがなかったが、現在18歳の彼はスポルティングの中で自身の成長を楽しみ、今では世界中の誰もが欲しがる若手サイドバックにまで成長した。

この左サイドバックは前に進むことを恐れず、自身のトリックを披露することを惜しまない。6月には、クリスティアーノ・ロナウドの持っていたスポルティングの最年少スタメン出場記録を抜き去った。それだけでなく、クラブ史上3番目に若いスコアラーともなった。リヴァプール、マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリーのようなビッグクラブも彼への興味を隠してはいない。

パリ・サンジェルマンのトップチームでの出場機会が限られていたことで、2020年夏にパルク・デ・プランスを去る決断を下した。出場機会を求めてサンテティエンヌに移籍したのだ。2019年まで振り返れば、U-17 EUROで5試合9ゴールをマークし、最多得点記録を更新した男だ。この移籍は確実に18歳MFにとって良いものとなり始めている。

溢れる創造性が最大の武器であるアウシュ。タイトなスペースでも機会があればドリブルで相手を抜き去ろうという意思は、彼の重要な持ち味となっている。

「ワールドクラスの選手がここで育っていると言ってよいだろう」。これはチェコのベテランエージェント、パヴェル・パスカの言葉だ。2018年に彼のクライアントであるフロジェクについて語ったものだが、早くにプラハと契約したことが正しかったことを自身が十分証明する格好となっている。

フロジェクは16歳の時、アーセナルやバイエルン・ミュンヘンへの移籍を断り、幼いころから在籍するスパルタ・プラハへの残留を選択。その決断によって自身がプロレベルで活躍するに至った。昨シーズンは全コンペティションで9ゴール9アシストを記録。この万能FWが持ち合わせる才能の片鱗を見せている。

18歳にして既にチェコ代表に選出。今シーズンは足の大ケガが成長の妨げになっているが、それでも今夏ヨーロッパのビッグクラブへの移籍が予想されている。

RBライプツィヒが移籍戦略を誤ることは滅多にない。それゆえに、このクラブが1900万ユーロをグヴァルディオールに投じたということは、このクロアチア人DFが今後数年で世界トップクラスになるという証明なのだ。

自身に満ち溢れて堂々としたプレーを見せるセンターバックだが、左サイドバックでも活躍できるユーティリティ性を持ち合わせている。リカバリーのスピードと力強いタックルが特に強みだ。

「世界中を見ても、同年代で彼よりうまいセンターバックはいないと思う」と今シーズン開幕に先駆けて認めたのはゾラン・マミッチ監督。今夏ドイツに移住するグヴァルディオールがこれまでに見せたプレーから、その発言通りのパフォーマンスを見せていることがはっきりとわかる。

昨年10月、トップチームでたった24分しか出場経験のないティーンエージャーにマンチェスター・Uが3700万ポンドを支払うことで合意したとき、眉をひそめた人が大半だった。しかしアマド・ディアロは、すぐさまこの投資が賢明であったことを自身の才能で証明するだろう。

「練習で彼を止めるためには、彼を蹴らないといけないね」。アマド・ディアロがイタリアにいた頃のチームメイトであり、アタランタの元キャプテン、パプ・ゴメスはこう語る。この18歳は敏捷性と巧みなドリブルから、メッシとよく比較されるほどだ。

セリエAデビュー戦でゴールを決めた最年少選手となったコートジボワール人は、すでにオーレ・グンナー・スールシャール率いるトップチームに合流している。オールド・トラッフォードで成功を収める次世代の10代タレントになることが次の目標だ。

サントスにはワールドクラスのタレントを多数生み出してきた過去がある。そして、カイオ・ジョルジもトップクラスの舞台に立ち、ペレやネイマール、ロドリゴの歩んだ道をすぐに進んでいくはずだ。

この19歳のストライカーは“ペイシェ（サントスの愛称）”の今季コパ・リベルタドーレスの決勝に導く原動力となり、このコンペティションで5ゴールを決め、得点ランキング4位につける活躍を見せた。

ポゼッション時に見せるあらゆるトリックに加えて、オフ・ザ・ボールのランニングでチームメイトにスペースを作ろうとする動き、すでにヨーロッパのトップクラブたちが注目している。中でもユヴェントスとレアル・マドリーがたくましく成長する彼を熱心に追いかけているようだ。

わずか18歳だが、短いキャリアの中でもすでに多くの活躍を見せてきた。

ポルトの歴代最年少出場選手であり、クラブ最年少得点記録も持つF・シウバは、2020年夏に母国からイングランドへと活躍の場を移した。ウルヴスはクラブ最高額となる3500万ポンドを支払い、このストライカーをモリニュー・スタジアムに連れて来たのだ。

移籍後も、彼はウルヴス史上最年少得点記録を塗り替え、ポルトガルではクリスティアーノ・ロナウドと比較されるほどになった。世界トップクラスのストライカーになれるだけの能力をすべて持ち合わせていることは、もう明らかだ。

「このポジションにおいて、欧州で最も素晴らしい才能を持つ選手」と1月に語ったのはオリバー・カーン。バイエルンのディフェンス陣について議論した際の発言だ。そして、これに反論する人は、ミュンヘンにも、パリにもほとんどいないだろう。

PSGアカデミー卒業生であるこの18歳のセンターバックは、パルク・デ・プランスでトップチームに加わったが、2020年夏には契約更新をせず、ブンデスリーガ王者に加わった。

ケガが相次いだことでバイエルンでの出場機会はこれまでわずか。だが、PSGの最年少得点記録を塗り替えた選手だけに、近い将来ピッチの両端で輝きを見せる日がくるはずだ。

16歳のデビューにこれほど世界中が興奮したことはめったに無いが、11月にムココがドルトムントで初めてピッチに立った時、あらゆる国から熱い視線が注がれていたことは間違いない。

ユースレベルでは2016-17シーズン以来88試合141ゴールという驚異的な得点記録を打ち立て、その才能が一躍世界中で認識されるようになったムココ。そして、この記録をトップレベルで再現しようと第一歩を踏み出したところだ。

ブンデスリーガでもチャンピオンズリーグでも歴代最年少出場を飾ったムココは、12月のウニオン・ベルリン戦で得点を奪い、ブンデスリーガ最年少得点記録を更新。世界最高の9番として語られるようになるのも時間の問題かもしれない。

2018年、ドクが初めてリヴァプールの練習場を訪れたとき、ユルゲン・クロップは当時16歳のウインガーに対して、「サディオ・マネの後継者になれると信じている」と語ったという。それをマージーサイドで成し遂げてくれるものだと思われていた。

だが、ロメル・ルカクからのたった一本のビデオメッセージが後押しして、ドクはアンデルレヒト残留を決意。ファーストチームに在籍した18カ月の間に印象に残る活躍を見せた。その後、10月には2600万ユーロでレンヌ移籍を選択している。

その活躍により、ロベルト・マルティネス率いるベルギーのフル代表でも先発デビュー戦で得点を決めてみせたドク。速くダイレクトなランニングスタイルをもち、相手サイドバックを様々な手段で切り裂いていくのが得意なウインガーである。

名門アーセナルのアカデミーが産んだムサは、2019年夏にノースロンドンを離れ、バレンシア移籍を決断。現在のバレンシアは負のスパイラルに巻き込まれ続けているが、この18歳の働きはエスタディオ・デ・メスタージャに希望を与えてきた。

イタリアで成長して「一級品の怪物」と言われるようになって以来、ムサはスター候補として長く絶賛されてきた。ユーティリティ性も高く、中盤だけでなく、右ワイドに開いても器用にプレーできる。

ユースレベルではイングランド代表で存在感を見せてきたムサ。フル代表ではアメリカを選択し、11月に最初のステップを踏み出した。そして、グレッグ・バーホルター監督率いるチームで既に輝きを放っている。

アルゼンチンのレジェンドにあやかって名付けられた名を持つ18歳は、今やブラジルで活躍する最も才能豊かなティーンエイジャーとなった。

このウインガーは2019年U-17 ワールドカップで最優秀選手賞を受賞。それ以来コパ・リベルタドーレスを制したパルメイラスで重要な存在となっている。

レアル・マドリー、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ。これらはすべてヴェロンに興味を持つとされるクラブだ。元ブラジル代表のベベットをして、「ものすごい才能」と評された彼の注目度は、これほどまでに大きい。

「間違いなく最高レベルに到達できる」と評したのはリヨンのジャン・ミシェル・オラス会長。そしてほどなくして、レアル・マドリーとマンチェスター・ユナイテッドがともにこの17歳に興味を示していることが発覚した。この事実は、まさにチェルキに対する高い評価を表すものだ。

その中でも特に、キリアン・ムバッペの発言は彼への評価の高さを端的に示すエピソードだ。ムバッペは、この10代のフランス人がトップチームのレベルにすぐ順応できたことを公然と称賛していたのだ。

リヨン史上最年少得点記録を塗り替えた上、チャンピオンズリーグ決勝トーナメントに出場した最年少選手にもなった。今後1年間で、その才能は世界中のファンに認知されることになるだろう。

ドルトムントは、新シーズンに向けて才能に溢れた若手アタッカーを数多く保有していた。それを考慮すれば、ヘイニエルが最高の才能を持っているとはいえ、ドルトムントがこのブラジル人をチームに加える必要性を感じていたことは、ある意味驚きであった。

おそらく予想されていたことだが、この19歳は2年間のレンタル期間の最初の数カ月で出場機会に恵まれず、これまで苦戦を強いられている。だが、だからといって彼が最高の能力を持っている事実を否定してはならない。

レアル・マドリーは2020年1月、ヘイニエルとの契約に3500万ユーロもの額を支払った。このエレガントなプレーメーカーはフラメンゴで14試合に出場し、6ゴール2アシストを記録していたのだ。当時フラメンゴの監督であったジョルジェ・ジェズスは、ヘイニエルを売却したことへの不満を隠さなかった。『マルカ』のインタビューに対して、このティーンエージャーを「特別な才能に恵まれている」とも語った。

“New カカ”とも呼ばれるヘイニエルは、同国出身のヴィニシウス・ジュニオールやロドリゴとともに、マドリーのトップチームで活躍することが未だに期待されている。ドルトムントでも他のチームでも、欧州で試合経験を積んでから戻ってくることが期待されているのだ。

「自分のことを話すのはあまり好きじゃないけれど、特別なものを持っていると確かに思っているよ」。2019年の夏、彼は『Goal』に対してこう語っていたが、それ以降に起こったことはこの告白を裏付ける結果となった。

2月に19歳になったばかりの若手だが、すでにエールディビジ最高峰のプレーメーカーとして認知されている。最近の高いパフォーマンスが認められ、オランダ代表に立て続けに招集されたほどだ。

今シーズン序盤はスランプに陥ってしまったため、昨シーズン記録した16のゴール関与数に並ぶことは難しくなってきた。だが、それでもチェルシーやマンチェスター・シティが獲得を狙っていたこのプレーメーカーは、ここ数カ月で元の調子を取り戻しつつある。今夏のEUROでも一翼を担う可能性はある。

「彼は難しい状況で正しい決断を下せる能力を持っている。それは当たり前のことじゃないんだ」。元PSV監督のマルク・ファン・ボメルはこう語っている。彼こそが、イハッターレンを16歳にしてトップチームデビューに導いた張本人。「当たり前」と考えられていることはめったにやらない。それこそが彼が特別たりうる理由である。

2019年1月の移籍市場、チェルシーとバイエルンがカラム・ハドソン＝オドイの将来をめぐってしのぎを削っていた。だが、その8カ月後に彼はブルーズと新契約を締結した。

しかしその裏で、さらなるチェルシーの若き才能がドイツの巨人と交渉中であった。ムシアラは確かに正しいタイミングで移籍できたように見える。なぜなら、移籍後はバイエルンの猛者達の中で急成長を遂げているからだ。

このMFはU-17チームの一員として2019-20シーズン初日を迎えたが、そこからバイエルンの最年少トップチームデビュー記録を塗り替え、最年少得点記録も更新。この間はたったの12カ月。自身のプレーでトップチームにしっかりと定位置を確保している。

チームメイトのセルジュ・ニャブリは、ムシアラの才能を「驚くべきレベル」と表現する。18歳の彼はこれまでユース世代で主にイングランドでプレーしていたが、フル代表ではドイツ代表としてプレーしていくことを決断したばかりだ。

これは、ガレス・サウスゲート監督にとっては大きな損失となり、ドイツ代表にとって大きな力が加わることを意味する。

「彼は新たなポール・ポグバだ」。過去に『NxGn』受賞経験のあるジャスティン・クライファートは、グラフェンベルフについてこう語った。これは昨年のことだったが、それから12カ月、この比較はやはり外れてなさそうだ。

グラフェンベルフは2020-21シーズンの間に自身の実力を一段階上のレベルに引き上げた。この18歳は今や、夏のEUROに向けてオランダ代表でのポジションを獲得しようとしている。

昨年エリック・テン・ハフのチームで自身の立ち位置を確立。今シーズンは特にアタッキングサードで結果を出しつつある。ミッティラン戦で見せた目が覚めるようなロングシュートは、今シーズンのチャンピオンズリーグで評価に値するゴールの一つだろう。

クラレンス・セードルフの足跡を辿るようにアヤックス最年少デビューを飾ったのが2018年。今やマンチェスター・ユナイテッド、バルセロナ、ユヴェントスがこのエレガントなMFの獲得に乗り出している。アムステルダムを出るころには、彼を欲しがるチームは倍以上になっているかもしれない。

カイ・ハヴェルツが夏の移籍市場でレヴァークーゼンを去り、チェルシーに移籍。地元育ちの看板選手を失った穴をピーター・ボスのチームはどうやって埋めるのか、疑問が残った。誰もがヴィルツの才能を記憶していたわけではなかったからだ。

ユース時代に所属したケルンでは「ここ30年でのアカデミー最高傑作」と評されていた。レヴァークーゼンはバイエルンやリヴァプールとの争奪戦に勝利し、2020年1月にヴィルツと契約した。

そして、2019-20シーズンにハヴェルツの記録を破るクラブ最年少デビューを飾ると、すぐさま当時のブンデスリーガ最年少得点記録を更新。それ以来、18歳の誕生日を迎えるまでにゴールをアシストを順調に重ねている。欧州の中でも、大ブレイクを果たした若手の筆頭候補だろう。

そして、2021年3月には早くもフル代表入りを果たすことに。この先の10年間、ヴィルツとハヴェルツは共に代表を牽引していく存在になるかもしれない。

当時は嘲笑を浴びた決断だったが、バーミンガムがベリンガムの身につけていた22番を永久欠番にした理由は、夏にクラブを去ってから徐々にはっきりし始めた。つまり彼は、クラブが産んだ最も偉大な選手の道を歩んでいるということだ。そう、少し距離の離れたところで。

ドルトムントがマンチェスター・ユナイテッドとの争奪戦に勝利し、2500万ユーロで契約。それ以降、ベリンガムはドイツで獅子奮迅の活躍を見せた。クラブの主力となっただけでなく、一時的ではあるがクラブ最年少得点選手となったのだった。

昨年9月、この17歳をチームメイトのトルガン・アザールは「大人顔負けのプレーだ。ピッチのどこにでも現れるし、ゴールを決めるし、守備もできる」と絶賛した。

ここ20年で、イングランドが生み出した最も完璧なMFになれるポテンシャルを有しているのは間違いない。ベリンガムはすでに“スリーライオンズ(イングランド代表の愛称)”史上3番目の年少出場を記録。夏のEUROでもサウスゲートのチームに加わろうとしている。もしそれが叶えば、バーミンガムの取った行動はより納得のいくものになるかもしれない。

2019年11月、ラス・パルマスのペペ・メル監督は『Goal』に対して「時代を決定づけるタレントになる」と評していた。このティーンエージャーがバルセロナへの売却が決まったことを受けての主張だった。そして、それは確信に変わりつつある。“New イニエスタ”と称されてきた彼がバルセロナに加わって以降、この若き才能の驚異的な成長スピードには世界中が度肝を抜かれてきたからだ。

“ブラウ・グラーナ（バルセロナの愛称）”は獲得を決断するまでに、彼のトップチームでのプレーをたった3試合しか見る必要はなかった。ペドリは以前にレアル・マドリーから「サンティアゴ・ベルナベウのレベルには十分達していない」と評されていたのにも関わらず、だ。だが、この契約は『マルカ』から「10年に一度の契約」と評された。

リオネル・メッシとの関係性は特に目を引く。このティーンエージャーは、どうやら既にバルセロナ史上最高のプレーヤーと波長が合っているようだ。ペドリの存在と、ペドリが与える将来への希望のおかげで、メッシがシーズン終了以降もクラブに残留するのではないかという話さえある。

もしそれが現実のものとなれば、ペドリとの契約はまさに、バルセロナにとって長きに渡る最高の契約だったということになるだろう。

アメリカサッカー界は、長い間ヨーロッパで活躍できるワールドクラスのスターを待ち望んでいた。自国でサッカーの認知度を上げてほしいと思っているのだ。そして5年の間に、2人の選手が浮上した。

クリスチャン・プリシッチがアメリカ代表の元祖ポスターボーイであるならば、レイナは彼のすぐ後を走っている。そして、この同胞よりもずっと良いスタートをドルトムントで切ったことは間違いない。「ジオには本当に無限の可能性があると思うよ」。プリシッチは10月にこの18歳のFWについてこう語っていた。今やドルトムントの若手攻撃陣の中心だ。

昨シーズンはDFBポカールで史上最年少得点記録を更新。2020-21シーズンもさらなる飛躍を遂げている。ジグナル・イドゥナ・パルクで数々の異なる役割を託されているにも関わらず、自身のパフォーマンスはアーリング・ハーランドやジェイドン・サンチョといったワールドクラスと相性が良い。ハーランドには「アメリカン・ドリーム」と呼ばれているほどだ。

元アメリカ代表キャプテンのクラウディオ・レイナを父に持つ彼だが、すでに代表入りを果たしており、11月には長く待ち望んだフル代表デビューを果たした。レイナは数年後にはプリシッチの立ち位置を奪うことすらあるだろう。可能性は無限に広がっている。

2019年8月、パリ・サンジェルマン相手に見せた獅子奮迅の活躍が世界中で大絶賛を浴びた。それから18カ月が経ったが、このティーンエージャーは未だにサポーターや相手選手に驚きを与え続けている。

守備的MFとして起用されても、ボックス・トゥ・ボックスプレーヤーとして起用されても、どこでプレーしようとも、圧巻のプレーを継続して披露。この18歳は9月にフランス代表デビューを果たし、史上3番目の年少デビューを果たした。さらに、その1カ月後には“レ・ブルー（フランス代表の愛称）”で2番目の年少得点者に。この活躍は今夏のEUROのメンバー入りを後押ししてくれるはずだ。

カマヴィンガのデビュー後、「今の調子を考えれば、彼をチームやスカッドから外すことはしたくない」と認めたのはワールドカップ優勝を達成したディディエ・デシャン監督。大会の登録選手23人の中に、この若手が入り込む余地が十分あることをほのめかしている。

大陸のトップクラブたちはカマヴィンガと契約するため包囲網を敷いているところだ。歴代最高額の10代プレーヤーになるかもしれない。レアル・マドリーが移籍先の最有力候補だと報道され続けているが、カマヴィンガはここ5年で世界に現れた選手の中で最高クラスのタレントだ。あらゆるクラブが争奪戦に加わることだろう。

バルセロナ史上最年少得点記録を更新、チャンピオンズリーグ最年少得点記録を更新、そしてスペイン代表最年少得点記録までも更新してみせた。「記録は破られるためにある」とは言われるが、まだプロデビューから18カ月しか経っていない。どうやら、ファティはすべての記録を更新する癖があるようなのだ。

彼のようにバルセロナでBチームを経由せずにトップチームに加わった選手は、長い歴史の中でも数えるほどしかいない。そして16歳298日でトップデビューを飾って以来、“ブラウ・グラーナ”の救世主となっている。

電光石火のスピード、一流の落ち着き、そして見事なスキルを持ち合わせるファティは、モダンなウインガーの理想像だ。ゴール前での恐るべき本能はこれまでずっと成長を続けている。この18歳がバルサを新しい時代に導く選手として、多くの人に記憶されていることも驚くことではない。

「ファティは未来を担う一人だと思う。彼は今、ものすごいことをやってのけているよ」。1月にこう語ったのは元バルセロナのストライカー、サミュエル・エトー。その後ファティは、リオネル・メッシがカンプ・ノウを夏に去ってしまった場合、このアルゼンチン人の代わりを担える存在と目されるまでになった。

実際にシーズン序盤の数週間、11月に膝の負傷で離脱するまで、このティーンエージャーはメッシを凌駕するプレーを見せていた。9月のラ・リーガ月間MVPに選出されるほどだ。もちろん、これは史上最年少の受賞である。4億ユーロに設定された契約解除条項を持つ彼は、今後のクラブの重責を担う存在として、近い将来史上最高の選手からバトンを受け取ることになるだろう。

記録を塗り替えること。それこそがファティの仕事だ。彼こそ、2021年の『NxGn』を戴冠するにふさわしい若者である。