「Jリーグワールドチャレンジ2023 powered by docomo」が国立競技場で行われ、マンチェスター・シティと横浜F・マリノスが対戦した。
昨季は悲願のチャンピオンズリーグ制覇に加え、FAカップにプレミアリーグと、歴史的な三冠を達成したマンチェスター・C。王座死守を狙う新シーズンへ向けて調整を続ける中、今夏には4年ぶりに来日。23日には、国立競技場で昨季J1王者の横浜FMとの試合に臨んだ。
前日会見でグアルディオラ監督が「エンターテイメント性の高い面白い試合になる」と予想したこの一戦。開始直後からマンチェスター・Cが自陣でボールを保持、横浜FMが積極的に高い位置からプレスをかける展開に。6分、高い位置でボールを奪った横浜FMはショートカウンターを仕掛け、オフサイドにはなったがアンデルソン・ロペスがチャンスを迎えた。一方のマンチェスター・Cは左のグリーリッシュとコヴァチッチ、中盤に上がるストーンズを起点に敵陣深い位置を取るが、シュートまでは至らない時間が続く。
すると27分に試合が動く。ボックス右で仕掛けたアンデルソン・ロペスがシュートを放つと、一度はGKオルテガがストップ。それでも再び拾った背番号11がネットに流し込んだ。横浜FMがリードを奪う。すると37分、横浜FMが追加点。左に飛び出した永戸勝也が早いタイミングでクロスを送ると、ファーサイドに飛び込んだ松原健がダイレクトでシュートを流し込んだ。良い時間帯でJ1王者がリードを2点に広げる。
しかし、マンチェスター・Cも黙っていない。40分、ボックス内での落としを受けたストーンズがシュートを決めて1点差に詰め寄ると、43分にはCKの流れからアケのヘッドがバーに直撃。そして43分、敵ボックス内までプレスを仕掛け、最後はフリアン・アルバレスが流し込んで一気に同点まで追いついた。グアルディオラ監督の言葉通り複数得点の入るアグレッシブな展開のまま、前半を2-2で折り返す。
両チームとも後半から大幅にメンバーを入れ替え、マンチェスター・Cではエースのハーランドやベルナルド・シウバ、フォーデンらがピッチに立った。欧州王者はより選手とボールを動かして押し込む時間を増やしていく。
そして52分、マンチェスター・Cが逆転に成功した。高い位置でプレッシャーをかけると、最後はハーランドがフリーで流し込んでいる。出場7分でエースが仕事をして、マンチェスター・Cが3点目を奪った。
その後もマンチェスター・Cは63分、カットインからボブがシュートを放つが、これは枠のわずか左へ。その直後にもカンセロが際どいシュート。ボールを相手に渡さず、敵陣でのプレーを進める。一方の横浜FMは奪いどころが設定できず、苦しい時間が続いた。
良い時間帯の続いたマンチェスター・Cは、71分に4点目。中盤でボールを持ったロドリがミドルシュートを突き刺した。これにはグアルディオラ監督もガッツポーズで喜びを表現している。苦しくなった横浜FMは、73分に宮市亮らを投入して状況の打開を図る。一方のマンチェスター・Cは75分、後半から出場していたベルナルド・シウバがベンチへと下がった。
劣勢だった横浜FMだが、86分に1点差に詰め寄る。右からDFラインの背後をとった井上健太が飛び出したGKより先にボールに触り、無人のゴールへ流し込んでいる。しかしその直後のビッグチャンスは、DFの懸命なブロックに阻まれた。
試合は最後まで両チームともにアグレッシブな姿勢を見せる展開となったが、終了間際にハーランドがこの日2得点目で勝負あり。欧州王者マンチェスター・Cが、5-3で健闘を見せたJ1王者・横浜FMに勝利している。