3月2日のラ・リーガ第27節、バレンシア対レアル・マドリー(2-2)におけるMFジュード・ベリンガムの“幻の決勝点”について、スペインの元審判たちはどのような見解を示しているのだろうか。
バレンシアに2点先取されながらも、前半終了間際と後半途中にヴィニシウスがゴールを決めて同点に追いついたマドリーは、98分に物議を醸す幻の決勝点を決めていた。
モドリッチのCKをGKママルダシュビリがクリアし、こぼれ球を拾ったMFブラヒム・メンデスが右サイドからボールを折り返すと、ベリンガムがヘディングシュートでネットを揺らした。だがヒル・マンサーノ主審はベリンガムのシュートの直前、ブラヒムがクロスを上げたか否かのタイミングで試合終了のホイッスルを吹いており、マドリーのゴールを無効としている。同主審は直後、抗議するベリンガムが侮辱の言葉を口にしたとして、レッドカードも提示した。
この大騒動となった判定について、メディアでレフェリング分析をする元スペイン人審判たちは、それぞれの見解を示している。
アルフォンソ・ペレス元審判はスペイン『ラディオ・マルカ』で、ヒル・マンサーノ主審が的確なタイミングでホイッスルを吹いたとの見解を示している。。
「審判はきちんと試合を終わらせている。ブラヒムはあそこでボールを持ち出してクロスを送ったが、そこでセカンドプレーとなった。そのタイミングで、正しい形でホイッスルを吹いている」
その一方で、かつてのラ・リーガの名物審判だったイトゥラルデ・ゴンサレス氏は、CK自体蹴らせるべきではなかったと主張し、なおかつホイッスルを吹くタイミングが粗雑だったとの考えを示している。
「プレーの管理がひどかった。ヒル・マンサーノはアディショナルタイムを7分取ったが、その後にPK疑惑によってVARが介入し、結果的にPKを取らなかった。そしてアディショナルタイム1分延長して、8分取ることにしている」
「あのCKがあったのは98分13秒で、そこでカオスが始まった。すでに98分13秒になっていたならば、あのCKは許すべきではなかったんだ。もしCKを与えたとしても、それをクリアされるかシュートが打たれるまでだ。ママルダシュビリがクリアしたボールがペナルティーエリアを出た時点で、終了のホイッスルを吹くべきなんだよ。ブラヒムがクロスを送る前にね」
「終了のホイッスルを3回吹くと、3回目はベリンガムのゴールのタイミングとなる。バレンシアの選手たちもマドリーの選手たちも不満を言うのは理解できる。しかし、あのアクションの管理はひどすぎた。ひどすぎたよ」




