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広島優位は誰の目にも明らか。横浜FCは逆境をはね返せるか?【ルヴァン杯準決勝第2戦プレビュー】

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8日の準決勝第1戦では広島が敵地で横浜FCに2-0と勝利を収めた。横浜FCは今季広島にリーグ戦で2敗、そしてこの第1戦も敗れ、しかも3戦無得点と厳しい状況にある。しかし、カップ戦の勝負はリーグ戦とは異なるのも事実だ。横浜FCに勝機はあるか? 対照的な両チームによる第2戦を展望する。

文=河治良幸

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    三ツ沢で見せつけた才能の片鱗

    準決勝第2戦では、広島が本拠地エディオンピースウイング広島に、横浜FCを迎える。第1戦はアウェイで2-0と快勝。相手ディフェンスとのマッチアップから、振り向きざまにゴールを決めた中島洋太朗の個人技、そして終盤に相手GKが出たところを逃さず、中野就斗が決めたロングシュートが、国立ファイナルへの大きなアドバンテージをもたらした。

    横浜FCは序盤から果敢にプレッシングを仕掛け、ボールを奪ってアタッキングサードまで進入する場面も見られた。しかし、フィニッシュの局面で精度を欠き、逆にスーパーゴールと抜け目のない追加点で、広島に試合を持っていかれた。角度のない位置から左足を振り抜いた中島の先制弾は、敵将が「うまかった」と称賛するほどの一撃。広島にとっては、攻撃のアクセントとして彼の存在が改めて際立った一戦だった。

    広島のミヒャエル・スキッベ監督も絶賛するゴールを決めた中島は、今季、長期のケガを経験しながら、ここまでリーグ戦でもコンスタントに結果を残してきた。本来であればU-20ワールドカップの主力として、世界に才能をお披露目するはずだったが、合流前のACLエリートのメルボルン・シティ戦で頭部を負傷。1年間で2度目の脳しんとう疑いということで、大会の不参加が確定した。

    その後、回復して9月27日のアビスパ福岡戦から出場しているが、国際舞台で戦う同世代の仲間たちに、思うところもあっただろう。しかし、2試合フル出場のルヴァン杯準々決勝や準決勝第1戦のゴラッソにより、ルヴァン杯で最も活躍した若手選手に与えられるニューヒーロー賞の最有力候補に躍り出た。

    広島の攻撃は塩谷司や佐々木翔が放つロングフィードから一気にゴールへ迫る形も多い。ボランチからシャドーにポジションを上げた中島の動き出しと高度な技術が、この試合でもカギになる。中島は痛めている箇所の大事を取る形で第1戦を途中交代したが、コンディションが整えば、第2戦でも決定的な場面を演出する可能性は高い。

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    早い時間に1つ決めることができれば

    一方の横浜FCがファイナルの舞台へ進むには、敵地で2点差をひっくり返すか、少なくとも同点にして、延長戦に持ち込むしかない。リーグ戦で“シーズンダブル”を喫している相手に、この逆境を乗り越えられるのか。今季の広島戦は3試合すべてで無得点。3バックの間やウイングバックの裏を突こうとする狙いは見せても、最後の一押しが足りない。つまり第2戦はそのまま横浜FCの課題に向き合う戦いになる。

    明らかなプラス要素は、第1戦を累積警告により欠場した小倉陽太が復帰することだ。プレーオフラウンドのセレッソ大阪戦、準々決勝のヴィッセル神戸戦と、ボランチながら見事なゴールを奪い、チームをここまで引き上げてきた。豊富な運動量と鋭い出足で相手のビルドアップを阻み、奪った瞬間に前へ出る推進力は、横浜FCが反撃の流れを掴むためのトリガーになりうる。

    小倉はボランチとしてバランスワークをこなすだけでなく、相手の背後へ飛び出す意識が高い。準々決勝の神戸戦ではセカンドボールを拾ってからのミドルシュートでゴールを決め、局面を変えた。広島の中盤は川辺駿と田中聡らが絡みながらテンポよくボールを動かし、中島もそこに絡んでくるが、そのテンポを崩せるかどうか。

    山田康太とのコンビが予想される小倉のプレスとボール奪取、そして素早い判断が生命線となる。加えて、前線の櫻川ソロモンや鈴木武蔵がどれだけボールを収められるかも重要になる。第1戦では櫻川のシュートがポストに嫌われた決定機もあり、早い時間に1つ決めることができれば、勝機は確実に出てくる。

    広島としては、焦る必要のない状況だ。2点のアドバンテージがあると言っても、スキッベ監督は高い集中力を保ちながら自分たちのサッカーを徹底することを強調しており、ホームで最初から守りに入る構えは見せていない。中盤でのボール回収からテンポよく前進し、両ウイングバックを高い位置に押し上げてサイドから崩す形を継続するだろう。第1戦でも際立っていた中野就斗の攻撃参加や、前田直輝の献身的な動きも、追いかける横浜FCには厄介な要素となる。

    戦前の時点で、広島が優位であることは誰の目にも明らかだが、逆境をはね返すべく、三浦監督がどういったプランで試合に入るのか。スタートから目が離せない。

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