Al Thumama Stadium InaugurationSC

2022W杯の開催地、アル・トゥママ・スタジアムについて知るべき6つのこと

アル・トゥママ・スタジアムは2022年カタールW杯の開催地として最も直近に完成し、金曜夜のアミールカップ決勝にこけら落としを迎えた。このスタジアムは、22度目となるFIFAW杯で使用される8つのスタジアムのうち6番目に完成した。なお、大会は2022年11月21日から開催される。

このスタジアムでは大会の準々決勝までの試合が行われる。アラブの文化遺産を一つにしたような建造物となっており、4万人のファンを収容することができる。このアリーナの興味深い側面をいくつか見ていこう。

  • Al Thumama Stadium

    6アラブの文化や遺産を体現

    スタジアムは、地域の男性が身につける伝統的な編み模様の帽子である「ガーフィヤ」によく似た外観となっている。ガーフィヤはアラブ諸国の伝統装束だが、国や文化によって様々なスタイル、色、名前を持ち合わせている。したがって、ガーフィヤはアラブ諸国のファッションにおいて基本となる衣装なのだ。そして、尊厳と独立の象徴でもある。

    さらに、スタジアムの名前は、アラブ地域のどこでも見られる「アル・トゥママ」という名の木から取ったものだ。本当の意味で地域色を湛えたスタジアムなのだ。

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  • Al Thumama Stadium

    5 2022年W杯の後はどうなる?

    W杯が終わると、2万席が撤去され、世界中の様々な開発途上のプロジェクトに寄付される。スタジアムの収容人数は半分に削減されるが、シートは様々な発展途上国に運び出され、インフラ事業を支援することになる。

    一大イベントが終わった後は、地元や地域、そして国際的なスポーツの試合が行われることになるが、W杯よりは観客数が少なくなることになる。そのため、収容数を減らすことでこのアリーナが満員になることが保証され、より熱量の大きい雰囲気を維持することができる。

    一方、空いたスペースには60室の高級ホテルを建造予定だ。すべての部屋がピッチに面しており、宿泊客に最高の観戦環境を保証する。

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    4カタールの冷房技術の中心地

    まさにこのスタジアムで、今や世界で有名になった冷房設備がFIFAに披露された。ここにスタジアムの縮小模型を作り、ソーラー発電で冷却を行った。このデモンストレーションを経て、FIFAはカタールがサッカーに適した環境であると納得したのだ。この設備のおかげでスタジアムは年中使うことができる。もちろん夏場の使用も問題ない。

    このデモンストレーションは2022年W杯の招致活動の中で行われたものだ。

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    3究極のスポーツアリーナ

    アル・トゥママ・スタジアムはあらゆる意味で斬新で、包括的な施設だ。サッカー以外にも様々なスポーツの拠点になる予定なのだ。ランニングやサイクリングのためのトラックがスタジアムの外周に建築される予定となっており、さらにはハンドボール、バレーボール、バスケットボールのコートが建てられ複合施設を形成する。これによって、このアリーナはカタール国内究極のスポーツ拠点となる。

  • Al Thumama StadiumQatar Supreme Committee

    2最先端のサステナビリティ

    このスタジアムは、デザインと建築の両面から「グローバル・サステナビリティ・アセスメントシステム」の4つ星評価を狙ってきた。実現のために、既存のエネルギーセンターを改修し、最新のエネルギー効率基準を満たすようにアップグレードすることになっている。

    もっと重要なのは、廃棄物を最小化することに焦点を絞っていることだ。環境にやさしいデザインによって、普通のスタジアムに比べて40%の水資源を節約できるのだ。リサイクルされた水は緑化地帯の灌漑に用いられる。この区域は天然の植生で満たされた5万平方メートルの公園エリアを有しており、区域の84%を400種に及ぶ木々が埋め尽くしている。

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    1独自のサポーター体験

    ファンは心の底からサッカーの祭典を望んでいるため、心地よい観戦環境はスタジアムの重要な要素となる。W杯期間中は4万人のファンを迎えるスタジアムだが、障害を持つファンであっても非常に心地よく試合を楽しめる環境となっている。

    スタジアムはドーハから12km離れたところにあり、カタール首都の南側の大空港であるハマッド国際空港のすぐ近くに位置している。さらに、直通の輸送機関を準備しており、スタジアムへの交通の便がよくなる予定だ。

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