リーグ優勝13回、FAカップ優勝14回を誇るアーセナルが、長年に渡ってサッカー界を代表する選手たちを擁してきたことは、驚くにはあたらない。1930年代にハーバート・チャップマンが率いた全勝チームから、アーセン・ヴェンゲルが率いたインビンシブルズまで、1886年のクラブ創設以来、最高の選手たちが有名な赤と白のシャツを身にまとってきたのだ。
そのため、アーセナルのドリームチームを選ぶのは簡単なことではない。しかし、『GOAL』はこのチャレンジに挑み、できるだけ多くのレジェンドが含まれるように、中盤のダイヤモンドを採用し、豪華なセレクションを行った。
Getty Imagesアーセナルには、偉大なるパット・ジェニングスやジャック・ケルシーなど、クラブの歴史の中で数多くのトップキーパーがいたが、デイヴィッド・シーマンがNo.1のジャージを手にすることになった。
イングランド代表のレジェンドでもある彼は、1992年にプレミアリーグが導入される前にアーセナルですでに旧ディビジョン1のタイトルを獲得しており、マンチェスター・シティに移籍した2003-04シーズンまで正GKの座に君臨していたのである。
シーマンはノース・ロンドン時代にプレミアリーグを2度制覇し、ガナーズで325試合に出場した（これより多く出場したのはレイ・パーラーだけである）。
Gettyアーセナルの歴代4位の出場回数を誇る。
ディクソンは1988年1月にストーク・シティから約30万ポンドで加入し、2002年に引退するまで619試合に出場した。これより多くの試合に出場したのは、デイビッド・オリアリー、トニー・アダムス、ジョージ・アームストロングだけである。
この右サイドバックは4度のリーグ優勝、3つのFAカップ、リーグカップ、カップウィナーズカップを経験した。
ディクソンは、ジョージ・グラハムの成功の土台となったアーセナルの有名な4バックの一人であり、アーセン・ヴェンゲルが初期の成功を築いた岩の一つでもあった。
ディクソンの前にも後にも、もっと目を引く選手はいたかもしれないが、アーセナルの歴史の中で、彼がクラブで過ごした期間に達成したことに匹敵する選手は、ほとんどいない。
Getty Imagesミスター・アーセナル！チームシートに最初に名前が載る選手の一人。アーセナルには優秀なCBが何人かいるが、アダムスほど不可欠な選手はいない。
彼はプレミアリーグで255試合に出場し、1989年と1991年に獲得した1部リーグ優勝に加え、1998年と2002年にもリーグ優勝を果たしている。
つまり、アダムスはアーセナルのキャプテンを務め、3つの年代でリーグ優勝を果たしたことになる。
4つのリーグタイトルだけでなく、3つのFAカップ、2つのリーグカップ、カップウィナーズカップも獲得した。
アーセナル史上、最も偉大なキャプテンであることは間違いなく、彼はディフェンスの中心にいつもいるべき存在である。
1964年、ビリー・ライトが当時クラブ史上最高額となる8万ポンドでアーセナルと契約したのがマクリントックだった。
ノース・ロンドンで実力を発揮するには少し時間がかかったが、1968年にバーティー・ミーが監督に就任してからは、活躍を見せ始めた。
リーグカップ決勝で2年連続敗退した後、1970年にアンデルレヒトを破って都市対抗フェアカップを制覇し、17年間待たされたトロフィーの獲得に成功した。
1971年には、リーグ戦とカップ戦の2冠に貢献し、その年の最優秀選手にも選ばれている。1973年、アーセナルを退団し、QPRに移籍した。
ハップグッドは、1927年にガナーズのハーバート・チャップマン監督によって弱小ケタリングタウンからわずか950ポンドで引き抜かれ、1930年代のアーセナルの全勝チームのキャプテンを務めることになった。
アーセナルでは、全コンペティションで440試合に出場し、1部リーグで5回、FAカップで2回優勝している。
第二次世界大戦が始まるまでの12年間をアーセナルで過ごし、2得点を挙げた。
1973年、64歳の若さでこの世を去った彼は、クラブが獲得した最も偉大な選手の一人として広く知られている。
Getty Images1996年、ハイバリーのシェフィールド・ウェンズデー戦でパトリック・ヴィエラがベンチからデビューした瞬間、アーセナルが特別な選手を獲得したことは明らかであった。
このフランス人選手は、ガナーズ在籍中に3度のプレミアリーグ優勝を果たし、2003-04シーズンの「インビンシブルズ」ではキャプテンも務めた。
中盤の巨人であるヴィエラは、4バックを守ると同時に、攻撃と連動するためにあらゆる機会で前へ前へと走り出した。
アーセナルでプレーした選手の中で最も優れた選手の一人であり、2005年にユヴェントスへ移籍するまでプレミアリーグで279試合に出場した。
アーセナルでプレーした最も才能ある選手といえば、デニス・ベルカンプと並ぶのがブレイディである。
1973年から1980年の間に307試合に出場し、ユヴェントスに移籍した。
また、ホワイトハートレーンで行われたトッテナム戦での5-0のゴールは、外側からゴール隅に突き刺さり、アーセナルの伝説として語り継がれている。
足元でボールを操る魔術師として、ブレイディは70年代のハイバリーを輝かせ、その後イタリアに渡り、セリエAで優れた才能を発揮した。
バスティンは、ライトが1997年に彼を追い越すまで、50年以上にわたってアーセナルの最多得点記録保持者であった。
1929年、17歳でエクセター・シティから加入。ハーバート・チャップマン監督は、ワトフォードとエクセターの試合を観戦し、ワトフォードの選手に目を留めたが、バスティンに目を奪われて帰ってしまったという話がある。
チャップマンはすぐにこの10代のFWを獲得し、この契約は素晴らしいものであったことが証明された。
その後、バスティンはガナーズで395試合に出場し178ゴールを挙げ、5つのリーグタイトルと2つのFAカップを獲得した。
第二次世界大戦の勃発がなければ、バスティンはもっと多くのゴールを決め、現在でもアーセナルのゴールチャートのトップに君臨していたことだろう。
Getty Images Sport1998年にアーセン・ヴェンゲルがスウェーデンから連れてきたとき、リュングベリはほとんど知られていなかったが、その後9年間ノース・ロンドンに滞在してクラブの伝説となる選手となった。
デビュー戦のマンチェスター・ユナイテッド戦でゴールを決めた瞬間から、アーセナルファンは新しいヒーローを手に入れた。
リュングベリはガナーズで3つのFAカップと2つのリーグタイトルを獲得し、伝説のインビンシブルズに不可欠な存在であった。
しかし、アーセナルで最も活躍したのは、2001-02シーズンの重要な時期に7試合で7ゴールを挙げ、ほぼ独力でチームをリーグとカップの2冠に導いたときである。ベルカンプのパスを受けて深い位置から走り、ゴールを決めるなど、他の追随を許さない活躍を見せた。
1995年にインテルから加入したベルカンプは、当時クラブ史上最高額となる750万ポンドを投じて獲得したが、それはまさに「お買い得」であった。
10年間ノース・ロンドンに留まり、3つのリーグタイトルと4つのFAカップを獲得。1998年には、PFAとフットボールライター協会のシーズン最優秀選手にも選ばれている。
120得点は、アーセナル史上11位の得点数だ。しかし、イアン・ライト、ニコラ・アネルカ、ティエリ・アンリなどが語るように、ベルカンプのプレーはゴールだけではない。
彼のタッチ、テクニック、ビジョンは、一緒にプレーすることを夢見させるものであり、オランダ人はプレミアリーグで94アシスト（アーセナルの他の選手より20アシスト多い）を記録している。
「デニスこそ、すべての成功の土台となった選手だ」と、ライトはパートナーについて語り、「彼はクラブがこれまでに行った最高の契約だ。彼はクラブのDNAを変えたんだ」とも評価している。
Getty Imagesアーセナルの歴代最多得点王。
ユヴェントスで失意のどん底にあったティエリ・アンリを、アーセン・ヴェンゲルがノース・ロンドンに連れてきたとき、その活躍ぶりを想像できた人はほとんどいなかっただろう。
しかし、ヴェンゲル監督によってセンターフォワードに転向したアンリは、間違いなくプレミアリーグがこれまでに見たことのない偉大な選手へと変貌を遂げた。
258試合175ゴール74アシストを記録。アンリは2つのリーグタイトルと4度のゴールデンブーツを獲得し、プレミアリーグのシーズン最優秀選手にも2度選ばれた。
まさにレジェンドであった。
