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【NXGN 2024】女子サッカー有望若手TOP25|なでしこジャパンから古賀塔子&谷川萌々子が選出

毎年恒例のNXGNリストが2024年も帰ってきた。男女のサッカー界で将来を担うティーンエイジャーたちを『GOAL』がランキング形式で紹介する企画で、レナ・オーバードルフ、ジュード・ベリンガム、メルシー・デュモルネ、ロドリゴなど、若手の頂点に立った選手のリストに今年も新たな受賞社が加わる。

全五大陸、18の異なる国々の選手によって彩られた「2024 女子NXGN」リストは、まさに世界規模のもの。すでに若くして代表チームに名を連ね、タイトルを獲得し、主要大会でその才能を輝かせた選手たちが名を連ねる一方で、成功を未来に控える有望選手たちもリストアップされている。

2005年1月1日以降に生まれた、25人の若きスターたちをランク付けした2024 女子NXGNリストを紹介しよう。

  • Brooke Aspin NXGN 2024GOAL

    25ブルック・アスピン(チェルシー - ブリストル・シティにローン)

    16歳でブリストル・シティのファーストチームに飛び級したブルック・アスピンは、イングランドで最も注目される若手選手の一人との評価を受けたその実力を示してきた。それから2年の間にアスピンはロビンス(ブリストルの愛称)をウィメンズ・スーパーリーグ昇格へ導き、敗血症という命を脅かす難局を乗り越え、イングランド女子サッカーで猛威を振るうチェルシーと契約を結んだ。

    リーダーシップを生まれながらに持つだけでなく、強固なディフェンダーでもある18歳のアスピンは野心に満ちあふれ、その才能で望みを叶える力を秘めている。

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  • Toko Koga NXGN 2024GOAL

    24古賀塔子(フェイエノールト)

    プロキャリアの目標に海外で成功した選手になることを掲げた古賀塔子は、1月に18歳の誕生を祝ってまもなく新天地オランダのフェイエノールトへと飛び出した。

    器用でユーティリティに富むディフェンダーは、テクニカルな能力、運動力、そして空中戦の強さといった素質を持ち合わせ、新加入ながらもスターティングメンバーの常連になった。古賀のポテンシャルに対する期待は日本国内でも高まっており、既に池田太監督率いる、なでしこジャパンでのデビューも果たしている。

  • Liana Joseph NXGN 2024GOAL

    23リアナ・ジョセフ(リヨン)

    リアナ・ジョセフが2023年UEFA女子U-17選手権の決勝で見せた活躍は、言葉では言い尽くせない。スペインが前半を圧倒しながら、フランスの9番は後半になって危険な香りを漂わせ始め、試合が60分を過ぎた頃、カウンターから冷静にフィニッシュしフランスにリードをもたらした。それから10分後には再び得点しリードを広げた。

    リヨンで頭角を現すのは容易ではないが、17歳のジョセフには既にチャンスが与えられている。彼女の有望な才能を存分に活かさないのは、フランスの名門にとって愚かな選択だろう。

  • Amanda Allen NXGN 2024GOAL

    22アマンダ・アレン (オーランド・プライド)

    17歳でシニア国際デビューを果たすには、かなりの才能が必要だ。特にオリンピックで金メダルを獲得したばかりの国にとっては…。カナダのアイコンであるクリスティーン・シンクレアの後を継ぐアマンダ・アレンは疑いなく、才能豊かなタレントだ。現在19歳のフォワードはオーランド・プライドの一員として、レジェンドのマルタからも多くを学んでいる。

    アレンは恐れを知らず、自信に満ちた攻撃的プレーヤーだ。多彩な仕掛けでディフェンダーに脅威をもたらすアレンの向上への意欲は、彼女の可能性をさらに大きなものとしている。

  • Hapsatou Malado Diallo NXGN 2024GOAL

    21ハプサトゥ・マラド・ディアロ(エイバル)

    セネガルは男子サッカーほどの実力を女子サッカーではまだ発揮していない。アフリカネイションズカップにわずか2回の出場、世界大会に一度も出ていない彼らには、長い道のりが待ち構えている。だが、ハプサトゥ・マラド・ディアロについては、この国の未来を担う天才と広く見なされている。

    ディアロはわずか17歳にして2022年のアフリカネイションズカップでセネガル代表として出場した。その活躍がきっかけとなり、昨夏にスペインの1部リーグ・エイバルに迎えられた。背の高さと強さを兼ね備えるストライカーであるディアロは、繊細なフィニッシングと本物の技術力も持ち合わせている。

  • Gisele Thompson NXGN 2024GOAL

    20ジゼル・トンプソン(エンジェル・シティ)

    ジゼル・トンプソンは12月にエンジェル・シティと契約する前、MLSネクストでしのぎを削る少年サッカークラブ「トータル・フットボール・アカデミー」で数年を過ごしていた。アメリカの女子サッカー選手にとって極めて稀な経験だったが、現代のサイドバックに求められる極めてバランスの良いプレースタイルを身につけるために大いに役立った。

    18歳のジゼルはアリッサ・トンプソンを姉に持つことでも知られる。2023年にアメリカ女子代表としてワールドカップへ駆り出された姉の影響で余計な注目が集まるが、ジゼル自身も注目に値する才能の持ち主であることに変わりはない。

  • Casey Phair NXGN 2024GOAL

    19ケーシー・フェア(エンジェル・シティ)

    エンジェル・シティは1月、トンプソンの獲得を受けてさらに期待が高まる中、2024年のシーズンに向けて神童ケーシー・フェアを迎え入れた。フェアが女子W杯で韓国戦に16歳26日で出場し、史上最年少記録を更新したニュースが世界を駆け巡った半年後のことだった。

    名ばかりの記録ではない。フェアは類い希な才能を持ち、国の未来を担う中心選手になるだろう。そして昨年10月のオリンピック予選でハットトリックを達成するなど、現在も力強い存在感を放っている。

  • Sheika Scott NXGN 2024GOAL

    18シェイカ・スコット(アラフエレンセ)

    こちらもW杯に16歳で足を踏み入れた注目の若手、シェイカ・スコットは現在、サッカー界で最も魅力的な才能の一人だ。コスタリカはグループステージで厳しい状況に晒され、彼女が持つゲームを変える力はほとんど見ることができなかったが、彼女が将来を嘱望されていることに疑問を呈する者はほとんどいない。

    ゴールを狙う能力に富む攻撃的ミッドフィルダーのスコットは、リヨンでチャンピオンズリーグを2度制したコスタリカのアイコン、シャーリー・クルスをずっと慕ってきた。スコットはクルスのプレーをずっと見てきたのだろう。彼女のボールコントロールを見れば誰でも気付く。

  • Giulia Dragoni NXGN 2024GOAL

    17ジュリア・ドラゴーニ(バルセロナ)

    聞き覚えがある話かもしれないが、ジュリア・ドラゴーニも16歳にしてイタリア代表として昨夏のW杯に臨んでいる。しかし彼女が本当に注目を浴びたのは、それより数カ月前に欧州王者のバルセロナと契約し、ラ・マシア初の外国人女子選手になったことだ。

    主にBチームでプレーするが、バルサの厚い選手層を思えばそれほど悲観することではない。事実、ドラゴーニがトップチームでチャンスを掴むたび、彼女が本物の才能だと誰もが確信することができるシーンを生み出している。

  • Clara Luvanga NXGN 2024GOAL

    16クララ・ルヴァンガ(アル・ナスル)

    2022年まで、タンザニアは男女ともにW杯の舞台に立ったことがなかった。そこにクララ・ルヴァンガが現れた。U17W杯アフリカ予選を兼ねたU17女子ネイションズカップで最多得点を挙げ、カメルーンで行われたラウンド4と決勝戦で見せたハットトリックは、タンザニアサッカーに歴史的な偉業をもたらす上で特に重要なものだった。

    19歳になったルヴァンガは、サウジアラビア女子プレミアリーグにおいてアル・ナスルで旋風を巻き起こし、今シーズンの得点王争いでも首位を走っている。躍動感あるドリブル、力強く素早いプレー、そして大胆な試みを常に敢行するルヴァンガは、左右どちらの足でも見事な技術を披露する。真に完成されたストライカーへと成長する可能性を秘めている。

  • Daniela Galic NXGN 2024GOAL

    15ダニエラ・ガリック(メルボルン・シティ)

    わずか16歳で「オーストラリアサッカーの未来」と呼ばれたダニエラ・ガリックは、その若さでU20W杯に出場し、最年少ながらも技術、成熟度、自信のあるプレーで注目を集めた。

    身体能力が高いガリックは、エミリー・ヴァン・エグモンドやクロイ・ロガーゾといったマチルダスのスターたちと比較されるが、見事なフットワーク、クレバーな動き、強烈な右足のシュートでも傑出している。この17歳は中盤やワイドでもプレーできるが、創造性に長けた10番のポジションで真価を発揮する。

  • Mia Enderby NXGN 2024GOAL

    14ミア・エンダービー(リヴァプール)

    シェフィールド・ユナイテッドは若手育成のセンスに長けており、地元出身のウインガーであるルーシー・ワトソンがチェルシーに移籍した後、ミア・エンダービーが女子スーパーリーグで活躍する次のティーンエイジャーとなるチャンスを手にした。チャンピオンシップで12試合に先発出場し、7ゴールを挙げるその前から多くの一流クラブが彼女に目をつけていた。だが、18歳のエンダービーとの契約を勝ち取ったのはリヴァプールだった。

    マージーサイドで過ごす最初のシーズンは怪我に悩まされたが、生まれ持った才能を磨き上げ、イングランド随一の切れ味鋭いフォワードになるために最適な場所にいると見て間違いない。

  • Alice Soto NXGN 2024GOAL

    13アリス・ソト(パチューカ)

    アリス・ソトに関しては長い間、非常に大きな期待がかけられていたため、それに応える能力を持つかどうかと疑問が上がるのも当然だ。しかし、13歳でリーガMXデビューを飾ったこの攻撃的ミッドフィルダーは、成長とともに次々と印象的なパフォーマンスを見せている。

    ソトは昨年メキシコのCONCACAF U20選手権優勝に大いに貢献した。準決勝では終了間際の決勝点を決め、17歳にして大会得点王に輝いた。今シーズンはパチューカに戻りリーガMXで自身最高のゴール数を挙げそうだ。メキシコの天才少女にはポジティブな要素ばかりが浮かんでくる。

  • Lily Yohannes NXGN 2024GOAL

    12リリー・ヨハネス(アヤックス)

    今シーズンの女子チャンピオンズリーグで名を馳せた選手の一人となったリリー・ヨハネスは、バイエルン・ミュンヘンやローマを下しアヤックスを初の準々決勝へと導いた。16歳で同大会グループステージ最年少出場を果たした彼女は、10歳の時にアメリカからオランダへ移住するとアヤックスに早速見出され、15歳でプロ契約を結び、既にファーストチームで重要な役割を担っている。

    視野が広くパスセンスに優れた攻撃的ミッドフィルダーであるヨハネスは実に高いサッカーIQを持ち合わせるが、何よりも印象的なのは、彼女がトップレベルの環境に実にスムーズに適応していることだ。

  • Ana Maria Guzman NXGN 2024GOAL

    11アナ・マリア・グスマン(バイエルン・ミュンヘン)

    W杯のノックアウトステージでは経験豊かな選手でさえ緊張してしまうのだから、大会初出場の18歳ともなれば当然言うにも及ばない。しかしながら、昨夏コロンビア代表としてジャマイカとのベスト16ステージに臨んだアナ・マリア・グスマンは緊張していたとしても、表には出さなかった。彼女が放ったフィールドを切り裂くようなパスは正確にカタリーナ・ウスメの足元に落ち、試合唯一のゴールを生む立役者となった。

    グスマンはその後バイエルン・ミュンヘンへの移籍を果たした。膝の怪我が影響し、新しい環境での新章は少し遅れて始まるが、彼女が持つ強いメンタリティと才能はドイツ王者クラブでさらに磨きがかかるだろう。

  • Sara Ortega NXGN 2024GOAL

    10サラ・オルテガ(アトレティック・クルブ)

    スペインの若き才能を揃えた陣営の中で、ゴールを量産するオフェンシブな面々が注目を独占しがちだが、未来のスター候補としてサラ・オルテガの名を挙げるべきだろう。19歳の彼女はラ・ロハの各ユースレベルで着実にスタメンの座を占め、U17では2022年に世界一に輝き、翌年にはU19でヨーロッパの頂点に立った。シニアレベルでもその実力を示している。

    16歳でリーガFのアトレティック・クルブでデビューを飾って以来、サイドバックやミッドフィルダー、時にはより前のポジションでもレギュラー出場するようになった。技術的に非常に優れ、ゲームの読みに優れる彼女の多才ぶりは目を見張るものがある。アトレティックは年始に新たな契約を結んだ。オルテガの未来はきわめて明るい。

  • Dudinha NXGN 2024GOAL

    9ドゥディーニャ(サンパウロ)

    ブラジルが昨年U20ワールドカップで3位に輝いた時、当時シニアチームで監督を務めていたピア・スンドハーゲが多くのメンバーに賛辞を送った。ドゥディーニャもその一人だ。「ドゥディーニャが問題を解決していくやり方には驚いた。あれをするのかな、と思わせておいて、全然違うことをやってくる。非常に予測不能だ」とスンドハーゲは激賞している。現在18歳のドゥディーニャはユースでは輝きを放ってきており、U17でも活躍を見せた。では、シニアレベルではどうだろうか?サンパウロでの出場機会が乏しいため、その答えを垣間見ることができたのはごく最近のことだった。

    2023年シーズンはクラブでスターティングメンバーに常に名を連ねており、ドゥディーニャの才能が際立った。傑出したボールコントロールやアクションを起こす強い意志、そして特筆すべきは危険なロングシュートだ。もちろん成長の過程ではあるが、ブラジルは新たな逸材を手に入れたと言えるだろう。

  • Momoko Tanikawa NXGN 2024GOAL

    8谷川萌々子(バイエルン・ミュンヘン - ローゼンゴードへレンタル)

    谷川萌々子は、2024年に追いかけるのが最も楽しみな選手の一人だ。2022年のU17W杯ではどちらの足からも放たれる正確無比なロングシュートで鮮烈な印象を残して以来、日本の逸材はヨーロッパに渡り、バイエルン・ミュンヘンとの契約のもと、スウェーデンで育成に重きを置くローゼンゴードに加わった。

    W杯では卓越したパフォーマンスを披露したものの、日本が準々決勝で敗退したため十分な注目を集めなかった。だが、18歳の谷川は世界でも最も才能ある若手選手の一人に間違いない。非凡な才能を持ち、誰もが羨むボールコントロールと秀逸なテクニックを併せ持つ。ロングレンジから放つシュートやディフェンスラインに迫る動きに自信を持つ彼女は、試合を決する力も備えている。今年得られる経験が成長にどう寄与するか楽しみな選手だ。

  • Olivia Moultrie NXGN 2024GOAL

    7オリビア・モートリー(ポートランド・ソーンズ)

    このリストに挙げられた誰もがオリビア・モートリーのように大々的に脚光を浴びたわけではない。2021年、彼女はナショナル・ウィメンズ・サッカーリーグ(NWSL)に対して反トラスト法に基づく訴訟を起こすと、その決断以降多くのことが変化した。それ以来、選手は18歳以上でなければそのディビジョンでプレーできないというルールが撤廃され、モートリーも含めた優れた才能を持つ若手が何人も輝く機会を得ることができたのだ。

    多彩なポジションをこなすミッドフィルダーである彼女は、アメリカを代表する最高のチームのひとつ、ポートランド・ソーンズですでに50試合以上に出場している。その半分以上でスタメン出場しており、2022年にはNWSLチャンピオンシップ制覇の立役者となった。モートリーは国際舞台でもインパクトを残しはじめている。今年のゴールドカップで米国フル代表デビューを果たし、クローズレンジから2ゴールを決めた。高いレベルでのプレーを容易くこなすモートリーは、まだ18歳だ。

  • Wieke Kaptein NXGN 2024GOAL

    6ヴィーケ・カプテイン(チェルシー - トゥウェンテへレンタル)

    才能ある若手に対して「年齢以上の賢さ」という言葉がしばしば使われるが、その言葉がヴィーケ・カプテインを非常によく表している。16歳にしてタイトルを争うチームの中心的存在になるには、かなりの成熟が必要だが、2021-22シーズン開始時にトゥウェンテで大ブレイクしたオランダの新星はこれを成しとげた。2年半の間にカプテインはクラブで7つのトロフィー獲得に貢献し、今後数カ月でさらにその数を増やそうとしている。

    今後さらにトロフィーを獲得すればクラブへの最高の置き土産になるだろう。というのも、昨夏にチェルシーと契約したカプテインは、現在はトゥウェンテにレンタル移籍しているからだ。ブルーズのチームに食い込むのは簡単ではないが、カプテインはありふれた経験不足の新人ではない。18歳とはいえ、すでにオランダ代表選手としてタイトルを手にしており、イングランド王者に影響を与えるだけの力がある。

  • Signe Gaupset NXGN 2024GOAL

    5シネ・ガウプセット(ブラン)

    ノルウェー国内でシネ・ガウプセットのことが大いに話題になっている。彼女が17歳のとき、ノルウェーカップの決勝で大活躍を見せ、2得点1アシストでスタベークを3-1で打ち破り、ブランを優勝に導いた。チームメイトのトゥバ・ハンセンは後に「彼女には全く特別な才能がある。17歳だなんて、プレーを見ていると忘れてしまうほどだ。どれほど上手いか、言葉にはできない」と絶賛している。

    その称賛はいまやノルウェーの外へと広がりつつある。今シーズンの女子チャンピオンズリーグではボールを扱う技術、強力なシュート、創造的なプレーが注目を集めており、昨年12月には8度欧州王者に輝いたリヨンとの試合で決定的な役割を果たした。90分に同点弾を決め引き分けに持ち込み、ブランの歴史的な準々決勝初進出に大きく貢献している。

    最大の舞台で見せた高いパフォーマンスによって、外国のクラブからの関心を引き寄せることは間違いなく、ガウプセットが才能をさらに磨くため、新たなチームへ移籍するのも時間の問題のように思われる。だが、18歳にして冷静な判断を下せる彼女は、経験豊富なチームメイトたちのアドバイスを受け、急ぐことは何もないと考えている。

    「私も同じことを思っているけれど、無理に出て行く必要はないということを言われている」とガウプセットは昨年GOALに明かしている。

    「ノルウェー、そしてブランで伸ばせるところはまだ多いと感じている。本当にふさわしいクラブが見つかるまでは、ここでプレーし続けたい」。

    この成熟した姿勢は、彼女が潜在能力を完全に引き出し、ノルウェーの次世代のスーパースターとなるという信念をさらに強める一因となっている。

  • Mara Alber NXGN 2024GOAL

    4マーラ・アルバー(ホッフェンハイム)

    2022年女子U17ユーロ決勝、残り僅か3分となり、スペインがトロフィーを掲げる展開かと思われた。ドイツは試合開始早々に先制点を挙げたが、スペインが力強く反撃し、カルラ・カマーチョのヘディング弾が決勝点になると思われた。

    だがドイツは攻め続けた。イエラ・ファイトが左サイドのマーラ・アルバーにボールを送ると、アルバーは一つのことしか考えていなかった。サイドライン沿いに走り出すフェイントを見せたかと思うと、内側へ切り返し、わずかな空間を作り出し、ボックスの隅から右足でボールを蹴り上げ、ファーコーナーにゴールキーパーをかわす見事なカーブを描かせた。ドイツは生き残り、試合はPK戦へ。そして緊迫した戦いの末、アルバーたちはヨーロッパの頂点に立ったのだった。

    数カ月後に行われたU17女子ワールドカップでブロンズボール戴冠メンバーとなったアルバーは、このリストで彼女を上回る2人の選手に次ぐ成績を収めている。だが、これまでの若いキャリアで最も印象的なのは、ユースチームでのワクワクするようなパフォーマンスをシニアレベルでも表現してきた点だ。18歳になったアルバーは、ファーストチームでの最初のフルシーズンをホッフェンハイムで過ごし、飛躍的なシーズンを遂げた。素晴らしいフットワーク、縦横無尽なドリブル、そしてダイレクトに得点に繋げようという姿勢がブンデスリーガでも同様に効果的で、防ぎようのない存在となった。

  • Aline Gomes NXGN 2024GOAL

    3アリーネ・ゴメス(フェロヴィアリア)

    将来性豊かな若手フォワードを見ると目立つのは普通、得点能力やスキル、ドリブルがほとんどだ。しかしアリーネ・ゴメスの際立つ点は、彼女のサッカー知能である。わずか18歳で、ゲームの流れを読み、プレーの展開を理解し、影響を与える機会を見極める彼女の賢さは、卓越している。そこにスピードや小技、そして若いながらにしてすでに印象的な完成度を持つエンドプロダクトが加わり、世界で最も魅力的な才能の一人になっている。

    ユース代表で活躍すると、2023年にアリーネはシニアレベルでも爆発的な成果を残した。フェロヴィアリアで16試合に10得点を記録しており、ブラジルのトップリーグで彼女を上回った選手は3人だけだった。このパフォーマンスが当時代表監督であったピア・スンドハーゲの目に留まり、初のフル代表招集を果たした。「アリーネの突破力、スペースの使い方、サイドでの脅威となるプレーが本当に印象的だ」とスウェーデン人指揮官は2022年のU20ワールドカップ後に評している。

    アリーネはスンドハーゲの後任であるアルトゥール・エリアスをも虜にしており、今年のCONCACAF Wゴールドカップの代表メンバーに名を連ねている。だが、これは驚くことではなかった。彼女の才能は明らかだからだ。ダイレクトで前向きな考え方を持ちつつ、適切な選択を待てるだけの忍耐力も備えた18歳は、ワールドクラスのフォワードになる可能性を秘めている。

  • Vicky Lopez NXGN 2024GOAL

    2ヴィッキー・ロペス(バルセロナ)

    ヴィッキー・ロペスの能力に興奮せずにはいられない。ユースで圧倒的な才能を発揮し、2023年のU17欧州選手権で大会最優秀選手に輝いた彼女は、前年のU17W杯でゴールデンボールを獲得している。そして、2022年夏にバルセロナに加入すると、ファーストチームに難なく溶け込んでいった。彼女がいかに特別な存在であるかを最も如実に示している。

    まだ17歳でありながら、トップチームでの経験やチャンピオンズリーグのような大きな大会での経験が不足していても、世界最高の選手たちがひしめくチームであっても目を引く存在だ。予想外のパス、目を見張るスキル、絶品の得点力…。ヴィッキー・ロペスは個人プレーで試合を決める能力を有しているが、バルセロナで成功するために不可欠な高いレベルの戦術理解度も持ち合わせている。判断に優れ、考えられた動きやボール保持時の高い技術を見せる。

    彼女の言葉を借りれば、2度バロンドールを受賞したアレクシア・プテジャスがカタルーニャで彼女の「指導者」となっているとのことで、このような優れた選手たちから毎日学びを得られることには計り知れない価値がある。「今、私がクラブに加わったときと比べて、自分自身が違うプレイヤーになったと感じています」と彼女は最近ASに語っている。「彼女たちから学ぶことが、私の成長につながっていると感じている」。まだ17歳の彼女がさらなる高みに達することは疑いようのない事実であり、その成長からは目が離せない。

  • Linda Caicedo NXGN 2024GOAL

    1リンダ・カイセド(レアル・マドリー)

    リンダ・カイセドがGOALのNXGNリストに初めて名を連ねたのは、15歳の誕生日を迎えたばかりの2020年だった。14歳の頃、コロンビアのアメリカ・デ・カリでプレーし、見事な得点力でクラブ史上初のリーグ優勝へと導き、自身も得点王に輝いた。また、この活躍でクラブはコパ・リベルタドーレスへの出場を決めたが、彼女は最低年齢要件である16歳を満たしていなかったため、出場までに2年を要した。

    時は流れ、カイセドはこの4年間でNXGN 2024リストのトップに上り詰めるのに十分な活躍を見せてきた。19歳となったカイセドはこれまでU17ワールドカップとU17南米選手権で2度大会決勝に出場した。18歳の誕生日からわずか数日後にスペインへ移り、レアル・マドリーで輝きを放ち、18歳でコロンビアをコパ・アメリカ決勝に導き、トーナメントのゴールデンボールを授与されるなどの活躍を遂げた。さらに、フル代表でもW杯でプレーし、ドイツ戦で得点を挙げた。これにより自国は過去最高成績となる準々決勝進出を果たし、この得点が大会のベストゴールに選ばれる名誉に輝いた。

    素早いウインガーで、優れたテクニックと抜群の得点感覚を持つカイセドはチームの中心となる欠かせない存在だ。そのリーダーシップと試合を覆すほどの貢献によりチームを勝利に導く選手だ。現時点で、同世代において、女子サッカー界全体でこれほど魅力的なプレイヤーは他にはいない。