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【移籍市場:去就注目の欧州スターたち】夏にフリーとなる大物多数…高額移籍、今冬のビッグクラブ行きも?

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    DFアントニオ・リュディガー(ドイツ/チェルシー)

    現行契約:2022年6月

    不遇だった前体制からトーマス・トゥヘル監督の下で定位置を掴んだリュディガーは、欧州王者のチームで今季もここまで公式戦25試合に出場するなど不動のレギュラーに。今季限りとなっている契約の延長合意に至っておらず、レアル・マドリーが来夏のフリー獲得を狙っているとされている。トゥヘル監督も「彼は最も競争の激しいリーグに所属している。その競争のなかでも重要なクラブの一員だ。それこそが彼には似合っている」と残留を熱望する中、現在28歳と次の契約がキャリアにおける最後の大型契約になりそうなだけに、去就の行方が大きな注目を集めている。

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    DFジョー・ゴメス(イングランド/リヴァプール)

    現行契約:2024年6月

    膝の重傷で昨シーズンのほとんどを棒に振ったジョー・ゴメスは態勢が整った中で今季を迎えたものの、フィルジル・ファン・ダイクが復帰したことやイブラヒマ・コナテの加入、ジョエル・マティップの存在もあって出場が限定的に。ニューカッスルやアストン・ヴィラのほか、昨年末には『BBC』がレアル・マドリーからの興味を伝えたことで注目されている。24歳という年齢と残り契約からも、今冬の移籍となれば一定の金額が動くことになるだろう。

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    DFセサル・アスピリクエタ(スペイン/チェルシー)

    現行契約:2022年6月

    2012年にマルセイユから加入したアスピリクエタは今季で10シーズン目の古株に。これまでに左サイドバック、右サイドバック、ストッパーなど複数ポジションで質の高いパフォーマンスを継続してきたキャプテンは、今季も前半戦に公式戦21試合に出場するなど要所を締めている。しかし、今季限りとなっている契約の延長交渉はここまで合意に至っておらず、チャビ監督率いるバルセロナが来夏のフリー獲得を画策しているとも。仮に移籍となれば、オサスナに在籍していた2010年以来の母国復帰となる。

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    DFニクラス・ジューレ(ドイツ/バイエルン)

    現行契約:2022年6月

    昨季、一昨季は負傷やフォームが整わず、限定的な出場機会だったジューレ。だが今季はコロナ陽性反応もあった中で前半戦に10試合に先発するなど、復活の兆しを見せた。一方で、移籍は既定路線とみられている。かねてよりプレミアリーグへの憧れを公言しており、巨万の富を得たニューカッスルが獲得に興味を寄せている。バイエルンはジューレの動向を静観しているが、一時は代理人との会話が流出するなど、クラブ内部を騒がせた。適切なオファーがあれば、クラブも引き止めることはないだろう。2メートル近い巨漢ながら、クラブトップクラスのスプリント力を誇り、プレミアリーグでの戦いを熱望する声は多い。

  • pogba(C)Getty Images

    MFポール・ポグバ(フランス/マンチェスター・ユナイテッド)

    現行契約:2022年6月

    波に乗った時は間違いなくワールドクラスだが、マンチェスター・Uでは一貫性を欠き続けているポグバ。今季も開幕からのリーグ4戦で7アシストをマークしたが、そこから出場停止と負傷による長期離脱により、チームに貢献できていない。パリ・サンジェルマン、レアル・マドリー、ユヴェントスなどビッグクラブとの関連が伝えられる中、敏腕代理人のミーノ・ライオラ氏の動きを含めて今後も情報戦が繰り広げられそうだ。

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    MFフレンキー・デ・ヨング(オランダ/バルセロナ)

    現行契約:2026年6月

    バルサ1年目から公式戦43試合に出場し、中心選手としての役割を担ったデ・ヨングだが、ロナルド・クーマン前監督によるチームの不振で存在感も低下。チャビ監督が就任してからは微妙なスタイルの齟齬により、ラ・マシア出身の若手選手の後塵を拝するようになってしまった。また、契約を2026年まで残しているため、高額な移籍金も期待できることから放出候補に。マンチェスター・Uやバイエルンなどが獲得に興味を寄せているとも。本人の意思に関わらず、大きな負債を抱えているバルサは放出を決断するかもしれない。

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    MFデニス・ザカリア(スイス/ボルシアMG)

    現行契約:2022年6月

    2017年からボルシアMGの主力としてプレーするザカリア。恵まれた体躯を生かしたフィジカルバトルを得意とし、ダイナミックな攻撃参加で前線に厚みを加えることもできる。タイプがプレミアリーグ向きであるため、かねてよりマンチェスター・Uやリヴァプールが獲得に興味を寄せていると伝えられる。現行契約が2022年6月までとなっているため、今冬の移籍が成立しない場合には夏に争奪戦となる可能性も。ここ2、3シーズンはケガやコロナ感染もあってトップフォームを失っており、新天地で再スタートを切りたい。

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    MFアーロン・ラムジー(ウェールズ/ユヴェントス)

    現行契約:2023年6月

    涙のアーセナル退団から2年半、ユヴェントスでは度重なるケガで離脱が相次ぎ、ほぼ戦力になれていないラムジー。今季は全公式戦たった計112分の出場にとどまっており、マッシミリアーノ・アッレグリ監督の構想外となっている。ユヴェントス側は人件費削減のため、1月の契約解除を望んでいるとも報じられた。本人も退団を望んでいるという。現在31歳のウェールズ代表に関心を示すのは、新オーナーのニューカッスル、苦しみ続けるエヴァートンの2クラブ。プレミアリーグへの復帰は既定路線なのかもしれない。

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    MFフランク・ケシエ(コートジボワール/ミラン)

    現行契約:2022年6月

    2年連続スクデット争いを演じる若きミランの心臓。圧倒的なフィジカルと運動量、強引な運ぶドリブルや鋭い縦パスなど、中盤に君臨する25歳のMFだが、契約延長交渉は難航中。ミランと獲得を狙う他クラブのオファーとの給与差額は大きい模様。さらにサラリーキャップを敷くミランは、昨年同じような状況でジャンルイジ・ドンナルンマとハカン・チャルハノールを手放した過去もある。他クラブと自由に交渉が可能となった中、クラブと選手サイドの攻防はギリギリまで続くかもしれない。

  • aubameyang(C)Getty Images

    FWピエール=エメリク・オーバメヤン(ガボン/アーセナル)

    現行契約:2023年6月

    ラカゼットと同じくアーセナルの最前線を務めるオーバメヤンだが、こちらは全く状況が異なる。昨年12月頭に規律違反が発覚し、主将の座を剥奪。以降はリーグ戦5試合連続でベンチ外となっており、その間チームは絶好調(4勝1敗)。ピッチ内外で雰囲気の良さを感じさせる今のアーセナルで、居場所がなくなりつつある。クラブ側はオファー次第で1月の放出を許可するとも報じられた。以前にはバルセロナやユヴェントス等の複数クラブの関心も囁かれたが、高額給与はネックとなるかもしれない。

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    FWアレクサンドル・ラカゼット(フランス/アーセナル)

    現行契約:2022年6月

    一時は出場機会を減らしたフランス人アタッカーだが、その抜群の汎用性で再び欠かせぬ存在に。躍進するヤング・ガナーズにおいて、貴重な経験をもたらすベテランとして活躍を続けている。だが、現行契約は今季限りまで。アーセナル側は30歳FWと短期での契約延長を希望しているが、ラカゼットは複数年契約を望んでおり、その差は未だ埋まっていない。ミケル・アルテタ監督も先日、合意が遠いことを示唆していた。今のチームには外せない選手だけにクラブは残留させたいだろうが、ベテランとの複数年契約は直近の補強戦略と合わないのは間違いない。時間は残されていないが、どのような決断を下すのだろうか。

  • martial(C)Getty Images

    FWアントニー・マルシャル(フランス/マンチェスター・ユナイテッド)

    現行契約:2024年6月

    2019-20シーズンにセンターフォワードのポジションを主戦場に公式戦23ゴールを奪ったマルシャルだが、昨季に失速すると今季はクリスティアーノ・ロナウドとジェイドン・サンチョの加入もあって完全に存在感を失った。本人の退団希望が明らかになっている中、関心を持っているセビージャからの1度目オファーはマンチェスター・Uを納得させることができなかった。1月中の進展はあるだろうか。

  • suarez(C)Getty Images

    FWルイス・スアレス(ウルグアイ/アトレティコ・マドリー)

    現行契約:2022年6月

    昨季アトレティコに7シーズンぶりのリーグタイトルをもたらしたスアレス。しかし、今季はチーム同様に苦しい戦いが続いており、直近公式戦11試合でノーゴールと不調に陥っている。さらに先日、交代を命じられた際に悪態をついている場面がカメラに抜かれており、シメオネ監督との関係悪化も囁かれた。昨年10月には契約延長に向けた交渉も伝えられたが、未だ合意はなし。最近では契約満了を持って退団、本人の望むMLSやアジアへの挑戦が近づいているとも言われている。34歳の生粋の点取り屋の決断に注目が集まっている。

  • dembele(C)Getty Images

    FWウスマン・デンベレ(フランス/バルセロナ)

    現行契約:2022年6月

    2017年、総額1億4000万ユーロの推定移籍金でバルセロナへやってきたデンベレ。しかし、加入当初から素行の問題で度々騒動を起こし、また何度も負傷を繰り返したことで移籍金に見合った活躍はできず。ファン・サポーターからの怒りを買っている。それでも、チャビ監督は就任会見で「バルセロナ再建において重要な存在」と信頼を口にし、クラブ側も契約延長のために交渉を重ねてきた。だが昨年末、指揮官の思いは実らず、デンベレ側は新たなオファーを拒絶。年俸額に大きな隔たりがあり、直近の交渉は破談に終わったことがわかっている。バルセロナは諦めていないようだが、すでに来季フリー加入に向けて交渉が解禁、プレミアリーグの複数クラブが接触を図っている模様。退団の日が近づいているのかもしれない。

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    FWジョアン・フェリックス(ポルトガル/アトレティコ・マドリー)

    現行契約:2026年6月

    2019年にアトレティコのクラブ史上最高額となる1億2600万ユーロでベンフィカから加入したフェリックス。ポテンシャルの高さは垣間見せているものの、在籍約2年半で91試合21ゴール11アシストの数字は物足りない。今季はアントワーヌ・グリーズマンの復帰もあり、出場機会が減少中。代理人のジョルジュ・メンデス氏もクラブに売却を要求し、ディエゴ・シメオネ監督も退団の可能性を否定していない。アトレティコの特殊なスタイルゆえ輝きを放てていないが、本来はどのクラブでも通用する技術とスター性を持つ。契約を2026年まで残しているため、巨額の移籍金が必要となるが、獲得に動くクラブは現れるだろうか。

  • Vlahovic(C)Getty Images

    FWドゥシャン・ヴラホヴィッチ(セルビア/フィオレンティーナ)

    現行契約:2023年6月

    今、イタリアで最も勢いのあるストライカーだ。前半戦だけで16ゴールを奪い、得点ランクトップを快走。190cmの長身に加え、絶えず動き続けてスペースを狙い、抜群のシュート技術でネットを揺らす。21歳にして全くスキがない。クラブもそんなセルビア代表FWの慰留のために史上最高額の年俸をオファーしていたものの、昨年10月にロッコ・コミッソ会長が“ギブアップ宣言”。契約延長交渉は実らず、近い将来の退団は確実だ。フィオレンティーナは8000万ユーロを求めており、獲得できるクラブは限られるが、何が起こるかわからないのがカルチョ・メルカート。すでにアーセナルが総額7000万ユーロのオファーを提示したとも伝えられている。

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    FWパウロ・ディバラ(アルゼンチン/ユヴェントス)

    現行契約:2022年6月

    2017-18シーズンから10番を背負って存在感を高めているディバラだが、契約は今季終了まで。かねてより新契約交渉を進めてきたが、クラブが過去の粉飾決算の疑惑を巡って当局の捜査を受けている事情などもあり、いまだ延長には至っていない。巨額のサラリーを提示できるリヴァプールがフリーでの獲得に興味を寄せるが、あくまでもユーヴェが契約延長にこぎつけなかった場合に限る。ディバラもユヴェントスへの愛情を度々語っていることから移籍の可能性は低いだろう。度重なる負傷などに苦しめられているが、そのポテンシャルは本物。高い技術と左足での正確なキックで今後も“ラ・ホヤ”(宝石)として輝きを放つだろう。

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    FWアーリング・ハーランド(ノルウェー/ドルトムント)

    現行契約:2024年6月

    世代屈指のストライカーであるハーランド。近い将来、ドルトムントからのステップアップは確実で、代理人のライオラ氏も「次のステップに進むことができるし、そうするだろう」と話し、移籍が近いことを認めている。候補に挙がるのはマンチェスター勢やレアル・マドリーなどのメガクラブ。とりわけマン・Cはハーランドの父の古巣でもあり、その点でも可能性は十分と言えそうだ。左足での強烈なシュート、裏に抜けるスピード、強靭なフィジカルなど、どのリーグでも通用する能力を備えているだけに、今後の去就に大きな注目が集まる。

  • mbappe(C)Getty Images

    FWキリアン・エンバペ(フランス/PSG)

    現行契約:2022年6月

    世代最高、いや世界でも5指に入るアタッカーと言えるほどになったエンバペ。今季も開幕からゴールを量産し、前半戦の24試合で15ゴール15アシストという圧倒的な成績を残している。リオネル・メッシ、ネイマールとの新たな3トップは看板倒れに終わっている感は否めないが、単独での突破力はやはり別格。一方で契約は今季いっぱいで、憧れと公言しているレアル・マドリーへの移籍が高まっているともみられる。先日、冬の移籍の可能性は否定し、「今季はPSGでタイトル獲得のためにすべてをかけて戦う」と残留を明言したが、その結果、2022年夏でのフリー移籍が既定路線に。PSGとしては痛すぎるスター流出となりそうだ。