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トッテナム新監督は誰だ?ポチェッティーノにナーゲルスマン他、意外な候補も

トッテナムは現在、最後のタイトルである1991年のFAカップ優勝以来、25人目の正式な指揮官を探している。

チャンピオンズリーグ敗退にFAカップ敗退ですでにアントニオ・コンテのシーズン終了後の退任は確実視されていたが、先日の追いつかれて3-3に終わったサウサンプトン戦後、イタリア人指揮官はクラブやその文化、選手に対して過激な発言を残し、26日に解任が決定。当初の予定よりも退団は早まっている。

そして今季終了まではアシスタントコーチを務めていたクリスティアン・ステリーニが指揮を執ることになるが、正式な指揮官としてコンテの後任を務めるのは誰になるのだろうか?『GOAL』が予想する後任候補を紹介する。

文=ジェームズ・ウェストウッド

  • Mauricio Pochettino TottenhamGetty Images

    マウリシオ・ポチェッティーノ

    「スパーズの変革に最も近づいた男」がリストの最上位に挙げられる――アルゼンチンの戦術家にして現在フリーのマウリシオ・ポチェッティーノだ。

    チャンピオンズリーグ敗退を受けて昨夏にパリ・サンジェルマン(PSG)の監督を解任されているが、その前には5年間トッテナムを指揮。リーグカップとチャンピオンズリーグで決勝まで導き、プレミアリーグでは2位に入ったこともある。さらにPSGでリオネル・メッシ、キリアン・エンバペ、ネイマールと世界的な選手を指導したこともあり、ダニエル・レヴィが2度目のチャンスを与えたくなっているかもしれない。

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  • Nagelsmann BayernGetty

    ユリアン・ナーゲルスマン

    ほんの数週間前はトーマス・トゥヘルが本命とも考えられていたが、サッカーで劇的で急速に何かが変化するのは日常茶飯事だ。トゥヘルは今週、ナーゲルスマンを解任したバイエルンの新指揮官に電撃就任している。

    今季バイエルンをチャンピオンズリーグの準々決勝やブンデスリーガ首位争いに導いていたナーゲルスマンだが、突如としてフリーに。そして、すでにプレミアリーグの新たなポジションに目を向けているのかもしれない。35歳の青年指揮官はすでにスパーズのリストに載っていることが報告されている。彼の進歩的な戦術は、またも苦しんだシーズンを過ごすスパーズが状況を一変させるために必要な刺激であるかもしれない。

  • Luis Enrique Spain Japan World Cup 2022Getty

    ルイス・エンリケ

    バルセロナのレジェンドは、期待外れに終わったカタール・ワールドカップ終了後にスペイン代表指揮官を退任。現在は新たな仕事を探している。

    彼の履歴書で際立っているのはバルサ時代。2014年~2017年でラ・リーガ2度制覇とチャンピオンズリーグ優勝に導いている。『The Athletic』の報告によると、スポーツディレクターを務めるファビオ・パラティチのトップターゲットとも。しかし、まだプレミアリーグで成功できるかはわからない状況だ。

  • Steve Cooper Chelsea 22-23Getty

    スティーブ・クーパー

    現ノッティンガム・フォレスト指揮官もコンテの後任候補の1人だと伝えられている。スパーズ役員会にファンは多いようだ。

    43歳の指揮官はフォレスト23年ぶりのプレミアリーグ昇格の立役者となり、今季も競争力をさらに高めている。クーパーはマン・マネジメントに非常に長けており、彼らに欠けている大きなものを与えられるかもしれない。しかしその一方で、戦術的アプローチやアイデアは頑固であるとも。それが舞台裏で多くの問題につながる可能性を考えると、レヴィとの相性は最高とは言えないだろう。

  • Oliver GlasnerGetty Images

    オリヴァー・グラスナー

    ヴォルフスブルクでの2年間で成功を収め、フランクフルトではヨーロッパリーグ制覇にも導くなど、順調にトップレベルの指揮官へと歩みを進めている。

    そして彼の知性溢れるプレッシングシステムは、スパーズ上層部の目に留まったようだ。またフランクフルトとの契約は2024年までとなっており、48歳の指揮官は魅力的なオプションになるかもしれない。

  • Roberto De ZerbiGetty

    ロベルト・デ・ゼルビ

    グレアム・ポッターの退任で、ブライトンは積み上げてきたものすべてが失われる可能性も危ぶまれていた。しかしこのイタリア人戦術家は、ブライトンをさらなる高みに引き上げた。ポッターも成し遂げられなかった欧州カップ戦の舞台へと導く可能性が十分にある。

    そしてその驚異的な仕事ぶりはスパーズの関係者に感銘を与えている。今の仕事ぶりが続けば数多くのクラブから引っ張りだこになるのは間違いないだろう。その一方で、スパーズは2021年にウォルヴァーハンプトンから同じような流れでヌーノを引き抜いたが、失敗している。それゆえ、43歳のデ・ゼルビ招聘に警戒心を持っているかもしれない。

  • Graham Potter Chelsea Leeds 2022-23Getty Images

    グレアム・ポッター

    そして次の候補は、そのポッターだ。ブライトンで目覚ましい手腕を発揮したが、夢のような仕事を受け入れた後、その芝が常に緑であるとは限らないことを痛感しているだろう。

    コンテと同じく、チェルシーでも難しいスタートは多くの精査の対象となってきた。前代未聞の5年契約を結んでいるが、仮に現状をさらに好転させられなければ、シーズン後に解任される可能性も伝えられている。そしてチェルシーを離れた場合、スパーズも候補になるだろう。しかし、ヌーノの就任前に本人はスパーズに断り入れたとも伝えられており、サポーターからはあまり好まれない選択かもしれない。

  • Thomas Frank Brentford 2021-22Getty

    トーマス・フランク

    今季プレミアリーグでサプライズを与えているのはデ・ゼルビだけではない。フランクのブレントフォードも欧州カップ戦出場権に近づく躍進を見せている。

    昨季トップリーグで限られた予算の中でも13位で終え、今季は攻撃志向の4-3-3にチャレンジすると、すでにマンチェスター・ユナイテッドやリヴァプール、マンチェスター・シティを撃破。デ・ゼルビやクーパーのようにトップクラブの経験は浅いかもしれないが、フランクには独特のカリスマがあり、彼のプレースタイルはファンを魅了してくれるかもしれない。

  • Massimiliano Allegri Roma JuventusGetty

    マッシミリアーノ・アッレグリ

    紹介はそれほどいらないだろう。ユヴェントスでの最初の任期中にセリエA5連覇を含む11個のタイトルをもたらし、2度チャンピオンズリーグの決勝にも進んでいる。2021年5月の再任以降はやや苦しんでいるが、彼の履歴書がすべてを物語っている。

    スパーズの現スポーツディレクターは、アッレグリ全盛期で同じ役職に就いていた。現在も良好な関係を気づいているという。またユヴェントスのファンは懐疑的な視線を向けており、この移籍はすべての関係者の利益になる可能性もある。

  • Cristian Stellini Tottenham 2022-23Getty

    クリスティアン・ステリーニ

    当然のように、スパーズが取れる最も簡単な方法は、ステリーニの正式監督就任だ。コンテが胆のう手術でチームを離れている間、すでに2度指揮を執っている。今季トップ4フィニッシュを達成した場合、最有力候補になるだろう。

    ステリーニはロッカールームでも人気を集めていることが報告されている。ポチェッティーノやこのリストの候補者の招聘には多額の資金が必要になり、上層部は現時点でそれを望んでいないことも伝えられた。今後の手腕次第では、彼に託される可能性も十分にある。