Men's 21st century GFXGetty/GOAL

メッシ、C・ロナウド…21世紀最高の男子選手ベスト25

読者の皆様に心の準備をお願いする。これから待ち受けていることに備えてもらいたい。非常に興奮させることになりそうなのだ…

以下に、GOALがまとめた21世紀これまでの最も偉大な選手25人のリストがある。しかし、こののランキングの一部は、読者を激しく苛立たせるに違いない。お気に入りの選手が除外されていることに気づいて、衝撃を受けることだろう。なにせ、バロンドールの受賞者の中にも、このリストに入っていない選手がいるのだ!

では、腰を下ろして深呼吸し、才能、獲得したトロフィーの数、息の長さ、影響力に基づいたこの選択、怒りを感じるであろうこのランキングをじっくりご覧あれ。そして、コメント欄で怒りを発散するのをお忘れなく!

  • Kevin De Bruyne Premier League trophy Manchester City 2024Getty

    25ケヴィン・デ・ブライネ

    体調万全で絶好調のケヴィン・デ・ブライネを見るのは喜びだ。他の選手では到底できないパスを出すことができる、非常にエレガントな選手である。だからこそ、プレミアリーグの年間プレーメーカー賞を3度も受賞しているのだ。この素晴らしいベルギー代表選手は、しばしばケガのせいで離脱を余儀なくされているが、それがなければもっと多くの賞を手にしていたことだろう。デ・ブライネの履歴書は、その誰にも止められない強さと革新性を反映しており、非常に印象的である。6度のプレミアリーグ優勝を果たし、年間ベストイレブンに5回選ばれている。

    デ・ブライネやベルギーの「黄金世代」の他のメンバーは、これまでのところ国際レベルでの成功には至っていないが、かつてジョー・コールが言ったように、デ・ブライネの「攻撃的MFのゴッドファーザー」という評価は確固たるものである。

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  • 24ウェイン・ルーニー

    2002年10月19日、エヴァートン所属の16歳のウェイン・ルーニーがグディソン・パークで驚くべき一撃を決め、アーセナルの30試合連続無敗記録を終わらせたとき、アーセン・ヴェンゲルは、すでに完成されたこのFWを、ガナーズの監督となってから見てきた選手の中で「最高のイングランドの才能」と称賛した。サー・アレックス・ファーガソンも同じようにルーニーに魅了され、2年後、このリヴァプールのストリート・サッカー出身選手を2,500万ポンド(約47億円)でマンチェスター・ユナイテッドに獲得させたが、それは圧倒的に安い買い物であった。

    ルーニーはオールド・トラッフォードでトロフィーを16個も獲得し、5度のプレミアリーグ優勝と1度のチャンピオンズリーグ制覇を達成。マンチェスター・Uの歴代得点記録者(208点)となった。もちろん、ルーニーに関しては、彼がもっと自分自身を大切にしていたら、もっと多くのことを成し遂げられたのではないかという思いが常に付きまとう――EURO2004では、歴代最高の選手になりうるほどの才能を示した――が、 それでも彼は現代サッカーの中で最も完成されたFWのひとりだった。そのことはプレミアリーグの歴代得点ランキングで2位、アシスト4位であることからも明らかである。

  • Kaka AC Milan Manchester United Champions League 2006-07Getty

    23カカ

    初めてカカを見たカルロ・アンチェロッティは、確信を持てなかった。この元ブラジル代表は、あまりにもきちんとしすぎて見え、まるで清潔感のある大学生のようだった。「だが、彼がピッチに立ったとき」と、アンチェロッティ人は自伝の中で書いている。「天が開けたのだ!」。カカは本当に神かがった選手で、天使のような優雅さと、敵を翻弄するスピードの変化に生まれながらに恵まれており、相手選手の間を走り抜けているのではなく滑っているかのように見えた。

    この若々しい攻撃的MFは、ミランに加入した最初のシーズンにチームのセリエA制覇に貢献し、ロッソネロのために合計104得点を決め、2006-07シーズンのチャンピオンズリーグ優勝の際には誰にも止められない選手であった。2009年にレアル・マドリーに移籍した後はコンディションに苦しんだかもしれないが、かつて元チームメイトのアンドレア・ピルロが言ったとおり、「2、3シーズンは世界最高の選手だった」。

  • Kylian-Mbappe(C)Getty Images

    22キリアン・エンバペ

    このコラムの執筆時点でのキリアン・エンバペは危機に瀕しているが、彼のキャリアで初めてのことだと言えるかもしれない。実際、モナコで表舞台に現れて以来、ほぼ絶え間なく輝いてきたこのフランス代表選手が、現在レアル・マドリーで苦戦していることは驚くべきことである。パリ・サンジェルマンの歴代最多得点者で、すでにリーグ・アン、チャンピオンズリーグ、そして何よりもワールドカップで数々の記録を打ち立てている。彼はまだ10代の頃に世界最大の試合で得点を決め、ペレと比較された恐るべきFWなのだ。

    さらに、カタールでの直近のワールドカップでは、決勝でハットトリックを達成した大会史上2人目の選手となった。そんなエンバペが再び輝くばかりの最高のパフォーマンスに戻るのに時間はかからないはずで、まだ25歳に過ぎない彼が、今後、さらなる記録の更新をしていくことは間違いなく明らかだ。

  • Paolo Maldini Milan Champions LeagueGetty

    21パオロ・マルディーニ

    キャリア全体を考慮に入れれば、マルディーニはこのリストのトップ近くに位置するだろう。彼はサッカー史上、最も優れたDFなのだ。しかし、このリストが対象とするのは2000年以降であり、この時期、マルディーニは世界最高のセンターバックのひとりとして再評価されていた。それ以前の彼は、サッカー界で最も偉大な左サイドバックであった。マルディーニは41歳までプレーを続けた。

    もちろん、このACミランのカリスマは、あらゆる特性を備えていた。ズラタン・イブラヒモヴィッチが言ったように「完全なDF」であり、スピード、強さ、知性を組み合わせて敵から簡単にボールを奪い、彼にとってタックルは最後の手段であった。2007年にミランがチャンピオンズリーグを制した時にはキャプテンを務めていたが、まるで遊んでいるかのようだった。ロナウジーニョは「マルディーニの何が印象的だったかというと、彼がボールを持っているとき、DFではなく、むしろ優雅なMFのように見えたことだ」と、語っている。

  • 20イケル・カシージャス

    非凡な才能を持つイケル・カシージャスは、まだ10代だった2000年にレアル・マドリーで、後に3度優勝するチャンピオンズリーグの初優勝を果たした。素晴らしい反射神経と見事なフットワークを誇る「聖イケル」は、2008年と2010年のヨーロッパ選手権および2010年のワールドカップでスペイン代表を栄光に導いた優れたリーダーでもあった。

    「イケルがどれほど優れているかを説明するために多くの言葉を費やす必要はない」と、かつてジジ・ブッフォンは言った。「結果は誰の目にも明らかだ。彼は勝つべきすべてのものを勝ち取ってきた」。

  • Real Madrid v Manchester City Semi Final Leg Two - UEFA Champions LeagueGetty Images Sport

    19カリム・ベンゼマ

    長年レアル・マドリーで活躍してきたカリム・ベンゼマは、得点力不足を理由に批判されてきた。しかし、このフランス代表選手は、クリスティアーノ・ロナウドがサンティアゴ・ベルナベウを去った後、主役の座を獲得し、2022年には次々と息を呑むようなパフォーマンスを披露して、バロンドールを受賞した。

    そのため、ベンゼマが常に好かれるキャラクターであったとは言えないにしても――彼がフランス代表から長期間外された理由はよく知られている――、彼が現代サッカーにおける最も完成されたセンターFWのひとりであるという事実に異論はない。当時、メッシは「今シーズンのベンゼマは素晴らしかった。バロンドールを受賞するにふさわしい。しかし、彼がこれまでのキャリアでやってきたことも考慮されるべきだ。彼は素晴らしい選手であり、彼がこの賞を得たことは彼自身にとっても、サッカーにとっても重要なことだと思う」と、述べた。

  • Samuel Eto'o Barcelona Arsenal Champions League 2006Getty Images

    18サミュエル・エトー

    間違いなく史上最高の監督のひとりであるペップ・グアルディオラが、サミュエル・エトーをバルセロナに置きたくなかったというのは実に不思議なことである。このカタルーニャ出身監督は、監督に就任した最初のシーズンが始まる前に、このFWを排除しようとしたが、幸運にも彼は失敗し、エトーはバルサの三冠達成において完全に不可欠な存在となった。全公式戦で36得点を挙げ、マンチェスター・ユナイテッドとのチャンピオンズリーグ決勝で貴重な先制点を決めたのである。

    残念ながら、グアルディオラは2009年の夏にエトーをついに移籍させたが、それは、即座に裏目に出るという悲劇的な選択であった。あの勤勉で多才なストライカーは、インテルがバルサを倒して欧州王者となるのに重要な役割を果たし、2年連続で三冠を達成したのである。さらに、21世紀に2度、アフリカネイションズカップを制したことを考えると、なぜグアルディオラが彼を評価しなかったのか、まったく理解できない!

  • Francesco Totti Roma 2017Getty

    17フランチェスコ・トッティ

    かつて、ルディ・ガルシアはローマにいた王様は3人だけだと指摘した。教皇、マフィアの「リバネーゼ」、そしてフランチェスコ・トッティ。その支配を祝うに値するのはトッティだけである。真の10番であるトッティは、現代サッカーで活躍した異なる時代の産物だった。完璧なタイミングのノールックパスで守備を切り裂いたり、独特の緩やかなスタイルでドリブルで駆けあがったりすることが出来たのだ。GKをチップキックでかわすにせよ、あり得ない角度からのボレーで倒すにせよ、彼にとってはすべてが自然で簡単に見えた。

    トッティはローマで、セリエA通算250得点を記録した。レアル・マドリーから何度も声がかかり、そこへ行けば無数のトロフィーを掲げることが可能だったかもしれない。だが、そうなったとしても、2001年に故郷のクラブで獲得したタイトルには及ばなかったことだろう。トッティはワールドカップ優勝者であり、1つのクラブでプレーし続けたレジェンドであり、カルロ・アンチェロッティの言葉を借りれば、「不滅」である。

  • Toni Kroos & Carlo Ancelottigetty

    16トニ・クロース

    2024年の夏、間違いなくその能力の絶頂期にありながら引退した、ワールドカップ優勝者のトニ・クロースはSNSにこう書いた。「ありがとう、サッカー、美しいゲームよ。そして…どういたしまして!」。クロースを批判者する人々でさえ、彼が得たものと同じくらいサッカーに貢献したという考えに反論することはできなかった。

    かつて「サッカー界のロジャー・フェデラー」と評されたクロースは、まるで努力を必要としないかのような優雅さを持っていた。「彼には試合後にシャワーを浴びる必要がない」と、あの偉大なるフアン・ロマン・リケルメもクロースを高く評価していた。

    クロースの仕事の重要性はしばしば過小評価された。バイエルンで三冠を獲得し、ドイツをワールドカップ優勝に導いた直後、バイエルン・ミュンヘンが彼をわずか2500万ユーロ(約40億円)で売却したことは、確実にサッカー史上最悪の決断のひとつである。それでも、彼が史上最高の選手のひとりであることは間違いない。

  • Andrea Pirlo Juventus 2011-12 Getty

    15アンドレア・ピルロ

    他のすべての人々と同じく、ブッフォンも、ACミランがアンドレア・ピルロと契約更新をしないと決定し、ユヴェントスに移籍することになった時、驚愕した。「最初に思ったのは、『神は存在する!』ということだ。彼のようなレベルの高い能力を持つ選手が、しかもフリーで来るなんて、私には世紀の契約だと思われた!」。ブッフォンがそういうのも、もっともだ。ピルロがサン・シーロからトリノへと移籍したことは、イタリアのサッカーの歴史の潮流を変える出来事であり、ユヴェントスに前代未聞の成功の波をもたらした。

    知ってのとおり、ピルロはミランの2度のチャンピオンズリーグ制覇において重要な役割を果たし、2006年にイタリア代表がワールドカップで優勝する前に、プレイステーションをして冷静に過ごしたことで有名である。30代に入ってからさらなる進化を遂げたとも言え、トリノでの4度の優勝を果たしたうちの1回を除いたすべてでセリエAの年間最優秀選手賞を受賞。アズーリがEURO20212で準優勝した際には試合の流れを巧みに操っていた。

  • Manuel Neuer Bayern 2024Getty Images

    14マヌエル・ノイアー

    マヌエル・ノイアーはサッカーのスタイルを大きく変えた。彼以前にも足元の技術に優れたGKは存在したが、ノイアーは「スイーパー・キーパー」の役割を全く新しいレベルに引き上げたのである。実際、ペップ・グアルディオラは、彼をMFとして起用することを考えたとさえ言われている。

    ノイアーはまた、バイエルン・ミュンヘンでクラブレベルのすべての主要タイトルを獲得し、2度の三冠を達成する過程で、数々の無失点試合の記録を更新してきた。さらに、ドイツ代表が2014年のワールドカップで優勝した際にはゴールデングローブ賞を受賞。そして驚くべきことに、38歳になった今も、彼の挑戦はまだ終わってないのだ!

  • FC Barcelona v Stade Brestois 29 - UEFA Champions League 2024/25 League Phase MD5Getty Images Sport

    13ロベルト・レヴァンドフスキ

    ロベルト・レヴァンドフスキは、バロンドールを獲得せずに世界最高の選手になれるという生きた証である。ゴールを量産するこのポーランド代表選手は、パンデミックのせいで『フランス・フットボール』誌が選ぶ2020年度のバロンドールを理不尽にも逃したが、バイエルン・ミュンヘンが三冠を達成したシーズンにおいて、バロンドールに匹敵するような成績をすでに充分に積み上げていた。

    彼の絶頂期を特定するのは難しいかもしれない。それほど多くのシーズンでワールドクラスの活躍をしており、無敵の存在である。高身長で力強い背番号9で、空中戦にも強く、左右両足どちらでも決定的な得点を決められる力を持っている。驚くべきことに、36歳にしてバルセロナのエースであり続け、まったく衰え知らずで、2024-25シーズンの欧州ゴールデンシュー賞争いをリードしている。「ロベルト・レヴァンドフスキは過去10年間における世界最高のストライカーだ」と、元バイエルン指揮官で今はバルセロナの監督であるハンジ・フリックは言った。「彼の仕事は前線にいてゴールを決めることであり、その通りに彼はやり遂げている。いとも簡単に!」

  • Luis Suarez Barcelona 2019Getty

    12ルイス・スアレス

    アンフィールドのファンたちはルイス・スアレスのことを非常に独創的で、人魚の股抜きもできると冗談を言っていた。これは、技術、スピード、独創性、そして黒魔術の巨匠として対戦相手を突破する、彼の驚くべき能力を完璧に表している。全盛期のスアレスは、まさに圧倒的であり、プレミアリーグを荒らし回った後、リオネル・メッシやネイマールとともにサッカー史上最高の攻撃トリオを形成した。

    愚かなバルセロナによって放出された後、スアレスはライバルのアトレティコ・マドリーをラ・リーガ優勝に導き、その後グレミオやインテル・マイアミでもさらなる成功を収めた。また、2011年にウルグアイ代表をコパ・アメリカ優勝に導いたことも考えれば、世代最高の背番号9という称号に異論を唱えることはできない。スティーブン・ジェラードがかつて言ったように、「ルイス・スアレスがチームにいる限り、世界のどんな相手にも勝つチャンスがある」。

  • FBL-ARSENAL-KEOWN-TESTIMONIALAFP

    11ティエリ・アンリ

    ティエリ・アンリは2度バロンドールを逃したという議論は今も続いているが、彼が世代最高の選手のひとりであったということには誰もが同意する。このフランス代表FWはEURO2000での優勝と2006年ワールドカップでの決勝進出において重要な役割を果たし、バルセロナでチャンピオンズリーグも手にしたが、その唯一無二の才能を発揮したのはプレミアリーグでだった。

    猛烈なスピードを誇り、決定的なゴールを決められる優雅なアーセナルの歴代最多得点者は、ひとりで敵を粉砕することができた。「どんなDFも混乱するしかなかった。彼は、決めたいときに決めることができた」と、ガナーズの元監督ヴェンゲルは言った。アンリは2003-04シーズンの歴史的な「インビンシブルズ」のチームで30得点を記録し、同一シーズンで20得点20アシスト以上を記録した唯一の選手である。この事実は彼の卓越した万能性を完璧に示している。

  • Sergio Ramos Real Madrid 2020 HIC 2:1Getty Images

    10セルヒオ・ラモス

    セルヒオ・ラモスを愛する人々が多くいる一方で、彼を嫌う人々も少なくない。しかし、ほぼすべての人が彼を尊敬している。間違いなくサッカー史上最も攻撃的な選手のひとりであるラモスについては賛否が分かれるかもしれないが、そのキャリアは驚異的だった。レッドカードを受けやすい性格のため、しばしばチームの負担になったかもしれないが、その一方で、大事な場面で偉大なパフォーマンスやプレーを見せることもできた。そのことを最もよく表しているのは、2014年のチャンピオンズリーグ決勝で、試合終了間際に同点ゴールを決めて試合の流れを変え、レアル・マドリーを優勝に導いたことだろう。

    ラモスは落ち着いてボールを保持できるDFであり、優れた右足を持ち、空中戦でも際立った能力を発揮した。だからこそクラブレベルで100得点以上、スペイン代表で23得点を決められたのである。同時に彼は、勝利のために必要なことは何でもする無慈悲な敵として最も記憶されるだろう。そうした態度があればこそ、彼はサッカー界の主要なトロフィーのすべてを掲げられたのである。

  • Gigi Buffon Italy 2006 World CupGetty

    9ジャンルイジ・ブッフォン

    ブッフォンは、カシージャスですら認めたのだから、他のあらゆる人が認めるべき、歴代最高のGKである。「ブッフォンはGKの基準となる選手だ」と、レアル・マドリーのスターは言い、それには正当な理由がある。ブッフォンは「スイーパー・キーパー」ではなく、ゴールの究極の守護者であり、何の弱点もない選手だった。長身で力強く、高い運動能力を誇り、アクロバティックな動きのできるブッフォンは、最も強い時にはほとんど無敗であり、そして重要なことに、彼はその最も強い状態を20年間も保っていたのである。

    2021年にユヴェントスを去り、幼少期のクラブであるパルマでプレーする頃には、歴代の他のどの選手よりも多くのセリエAの試合に出場し、スクデットを10度も獲得していた。その理由は簡単に理解できる。2006年のドイツでのワールドカップでイタリアが優勝した際、ブッフォンはたった2得点(それもPKとオウンゴール)しか許さなかった。この元チームメイトについて、ファビオ・カンナバーロはこう言った。「ジジはGK界のマラドーナだ!」

  • Sergio Busquets Barcelona 2022Getty

    8セルヒオ・ブスケツ

    初めてセルヒオ・ブスケツのプレーを見たセサル・ルイス・メノッティは、友人に電話でこう言った。「サッカー界で絶滅したタイプの選手を見つけた!」。バルセロナの試合に初出場した時のブスケツは、現代サッカーでは異色の存在だった。アスリートというよりも優雅な守備的MFであり、ボールを奪うにも保持するのにも見事な才能を発揮した。

    ブスケツは、チャビやアンドレス・イニエスタとともに史上最も優れた中盤のトリオを形成し、バルセロナとスペイン代表が前代未聞の成功を収める上で欠かせない存在だったが、一般の人々からの評価はそれほど高くなかった。ビセンテ・デル・ボスケはこう言った――「試合全体を見るとブスケツは見えないが、ブスケツを見れば試合全体が見える」。

  • Luka Modric Real Madrid 2018 Ballon d'OrGetty

    7ルカ・モドリッチ

    2018年、ルカ・モドリッチがリオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウドのバロンドール独占に割って入った時、この謙虚なクロアチア代表は「普通の人が勝つことができて嬉しい」と言った。だが、モドリッチのサッカー選手としての能力は決して普通ではない。

    多才なMFである彼は並外れた選手であり、レアル・マドリーをチャンピオンズリーグ優勝に導き(チェルシーとの準々決勝でのロドリゴへのアウトフロントのパスを見るがいい!)、祖国をワールドカップ決勝に導いた。ジネディーヌ・ジダンは、実際にモドリッチがトロフィーを獲得するはるか以前から、モドリッチがバロンドールを獲得することを予想していた。

    モドリッチを特別な存在にしているのは、非常に才能豊かな個人でありながらチームのために懸命に働くことを惜しまないからである。「彼は他の選手をより良くする完全な選手だ」と、スラベン・ビリッチは簡潔に語っている。

  • Barcelona's Brazilian midfielder RonaldiAFP

    6ロナウジーニョ

    ロナウジーニョは、21世紀におけるバルサの成功の原動力だった。「クラブにとって厳しい時期が続いていた」と、リオネル・メッシは認め、「彼が来てからの変化は素晴らしかった」と、語った。ロナウジーニョの影響は即座に現れ、2003年9月のセビージャ相手のデビュー戦での衝撃的なゴールを皮切りに、バルセロナで無数の驚異的なシュートを決めたのだった。

    この背番号10はカンプ・ノウだけでなく世界中を魅了した。フランク・ライカールトは「全世界が彼を愛している」と言ったが、それは正しかった。サンティアゴ・ベルナベウの観客でさえ、誰よりも才能あふれるこの選手を称賛したのだ。誰も考えたことのないことを可能にする人間の姿を我々に見せてくれた。あの神のような才能があれば、もっと多くのことを達成できたはずだったろう。それでも、彼は同世代全体に影響を与えたワールドカップ優勝者である。実際、ロナウジーニョの名前を聞けば、今でもサッカーファンの顔には笑顔が浮かぶ。それこそ彼の最も美しいレガシーだ。

  • Zinedine Zidane Real Madrid Bayer Leverkusen 2002 Champions League finalGetty

    5ジネディーヌ・ジダン

    ただただ魅力的な人物であり、優雅さに恵まれると同時に、人々を完璧に魅了する奔放さを持っていたサッカー選手。ジネディーヌ・ジダンは本当に目が離せない選手のひとりだった。ロベルト・カルロスは、レアル・マドリーのファンが、この元フランス代表がウォーミングアップをする姿見たさに、早々にサンティアゴ・ベルナベウに来ていたとさえ言った。

    もちろん、このリストの作成においては、彼が2000年以前に成し遂げたこと(ワールドカップ優勝を含む)を見過ごさなければならなかったわけだが、それでもジダンは上位へのランクインに完全にふさわしい人物である。この最も優雅な攻撃的MFは、EURO2000と2006年のワールドカップ(後者は、決勝で悪名高く退場する前まで)においてフランス代表にとって素晴らしい存在であり、2002年チャンピオンズリーグ決勝でのゴールは伝説となった。引退直前、ペレは「ジダンは巨匠だ。この10年で彼のような人物はいなかった」と、言った。

  • Andres Iniesta Spain 2010 World Cup finalGetty

    4アンドレス・イニエスタ

    現代のサッカー界ではゴールやアシストに執着するファンが多く、アンドレス・イニエスタがあまり高く評価されていないのは、彼自身ではなくファンの問題である。イニエスタは見る人を純粋に喜ばせ、静かでありながら決意を秘めたキャラクターで、常に重要な局面で力を発揮する選手であることを示してきた。

    イニエスタは自分のペースでプレーを進めることができた。なぜなら、簡単に相手をかわすことができたからだ。彼は静かでありながら競争心にあふれた選手であり、スペイン代表としてのワールドカップ決勝やスタンフォード・ブリッジでのチャンピオンズリーグ準決勝第2戦といった重要な場面で常に力を発揮してきた。

    イニエスタはクラブと国際大会の両方で勝てるものすべてを勝ってきたが、トロフィーの数よりもその天才ぶりで記憶されるだろう。「私はよく彼と比較されるし、私も似ていると思うが、こう言わせてほしい。彼と比較されることは、私にとって名誉なことなのだ!」と、ジネディーヌ・ジダンは述べている。

  • Xavi Barcelona 2013Getty

    3チャビ

    チャビは「バルサのDNA」の概念を体現している。ラ・マシアで学ぶべきことをすべて学び、トップチームに昇格するとすぐに、チームメイトや対戦相手にパスの技術を教え始めた。ディエゴ・マラドーナでさえ彼を「サッカーの教授」と呼び、「彼がボールを持つと世界が笑顔になる」と言って、引退しないよう懇願した。

    チャビは史上最高のクラブチームと、史上最も成功した代表チームのひとつで鼓動する心臓だった。2008年から2012年の間だけでも、ワールドカップ優勝1回、欧州選手権優勝2回、チャンピオンズリーグ優勝2回を誇り、深い位置での司令塔の重要性が過小評価されていた時代においてさえ、同僚から尊敬され、バロンドールの投票で3度も3位に入った。

    ついに引退を迎えた時、チャビはレジェンドとしてそのを確立していた。「彼はサッカーそのものだ」と、チアゴ・アルカンタラは言った。「彼は永遠だ」。

  • Real Madrid v Atletico de Madrid - UEFA Champions League FinalGetty Images Sport

    2クリスティアーノ・ロナウド

    クリスティアーノ・ロナウドのキャリアの最後の数年を見るのは辛い。ポルトガル代表として、直近の2つの国際大会で自らを恥ずかしめ、同時にサウジアラビアでの活動が重要であると世界に納得させようとしている。しかし実際のところ、彼が引退までの間に何をしても、彼がサッカー史上最高のFWのひとりであることは変わらない。

    ほぼ20年にわたり、C・ロナウドはまずはウイングとして、次におそらくサッカー史上最も効果的で恐ろしいゴール量産マシンとして、一流のDFたちを悩ませてきた。『ミスター・チャンピオンズリーグ』がメッシの絶頂期に5回もバロンドールを獲得したという事実は、その偉大さを証明している。

    C・ロナウドはクラブでも代表でも多くの記録を確立し、それを超えることはまず考えられないほどであり、間違いなく最高レベルでコンスタントに活躍してきたことだけでなく、その緻密なサッカーへの取り組み、決意、献身によって、同世代全体を鼓舞してきた。ワールドカップ優勝者のエマニュエル・プティは、「クリスティアーノ・ロナウドがどこから来て、今39歳でどこにいるかを見れば、彼をサッカー史上最も偉大なロールモデルと考えることができる」と、主張する。

  • Lionel Messi Argentina 2022 World CupGetty

    1リオネル・メッシ

    他に誰がいるというのか。リオネル・メッシは21世紀最高の選手であるだけでなく、史上最高の選手である。10代でバルセロナの舞台に登場して以来、「ラ・プルガ(蚤)」は、前代未聞の卓越性を持続し続けた。1986年のワールドカップ優勝者ホルヘ・バルダーノさえも、「マラドーナは時々マラドーナだったが、メッシは毎日がマラドーナだ」と、言った。バロンドールを8回も受賞者したメッシの得点記録は常識を超えている(バルセロナだけで778試合で672得点)が、MLSでセミリタイアに入る前のメッシはゴールだけの選手ではなかった。ピッチのどこにいようともボールを持つたびに脅威となり、驚異的な視野をさらに完璧に補完する素晴らしいパス範囲を持つ破壊的なドリブラーだったのだ。

    そんなあらゆる点において卓越しているメッシは、2022年、理屈を超えたパフォーマンスを次々と繰り広げ、ついにマラドーナと同じくアルゼンチンをワールドカップ優勝に導いた。国際舞台でも依然として輝き続けており、2026年もプレーするかもしれない。不可能ではないだろう、メッシは史上最高の選手なのだから。