Getty Images Sport史上最高のウェールズ人選手は?ギグスが挙げた教え子とは「驚異的な才能の持ち主たちの中でも最高峰」
Getty Images Sportギグス氏は1990年から2014年まで、選手キャリアの全てをマンチェスター・ユナイテッドで過ごした。また、ウェールズ代表でも64試合に出場し、2018年から2022年までの4年間は同代表監督を務めた。
ウェールズ代表監督時代、ギグスはFWガレス・ベイル氏を指揮し、そのプレーを間近で観察した。ベイル氏自身も輝かしい選手歴を持ち、レアル・マドリー在籍時にはUEFAチャンピオンズリーグで5度の優勝を経験。ラ・リーガでも3度の優勝を経験している。
ウェールズはイアン・ラッシュ氏、ジョン・チャールズ氏、ネヴィル・サウスオール氏、ゲイリー・スピード氏など数々の傑出した選手を輩出してきたが、ギグス氏はベイル氏こそが「驚異的な才能の持ち主たちの中でも最高峰」と語っている。
52歳のギグス氏は、ベイル氏がウェールズサッカーに成し遂げたことを考慮すれば、ベイル氏が「史上最高のウェールズ代表選手」と評価されるべきだと主張している。
代表チームでギグス氏は、ベイル氏が自国史上最高の選手としての称号に値すると認め、ウェールズ・オンラインにこう語った。
「私やガレスだけについて語るファンは多くないだろう。イアン・ラッシュやネヴィル・サウスオールらも全盛期には世界トップクラスだった」
「個人的には、2016年のユーロやその前哨戦で彼が成し遂げたこと、得点したゴール、そのゴールの重要性、そしてその達成方法において、ガレスがウェールズサッカーに最も貢献したと思う」
ギグス氏の見解は両者のキャリアを如実に映す。
クラブでは輝きながら代表では「あと一歩」の選手と見なされがちだったギグス氏に対し、ベイル氏は2016年欧州選手権でウェールズを準決勝に導く原動力となった。
ギグス氏はベイル氏の価値が数字やトロフィーだけではなく、ウェールズにおけるサッカーの文化を変革したと考えている。
「あれから10年近く経った今、イングランド代表を選択できる立場にある多くの若手選手が、ガレスの功績と彼が残した遺産ゆえにウェールズ代表を選んでいる。我々の置かれた状況と現在の姿を考えると、影響力という点では間違いなくガレスだ」
Getty Images Sportギグス氏は2014年に40歳で現役を引退するまでトップレベルで長くプレーした。一方でベイル氏は負傷に悩まされるキャリアを送り、LAFCでMLSでの短い期間を経て33歳で引退した。
ベイル氏は引退の決め手について「父が病気になったことが大きな要因だ。家庭で何が起きているかは誰にもわからないが、サッカーだけの人生ではないと気づいた」と明かしている。
一方、元ユナイテッドのウインガーであるギグス氏は、クラブレベルでは両選手に違いがあると指摘し、「クラブでは話は別だ。私は17歳から40歳までプレーし、長きにわたって活躍した」と付け加えた。
それでもギグス氏は再び、代表ではベイル氏が優位だと認め、「しかしウェールズ代表と彼がウェールズサッカーに与えた影響を考えると、間違いなくガレスだろう」と述べた。
ギグス氏は2020年に逮捕され、2022年にウェールズ代表監督を退任して以来、プロの監督職に就いていない。
ギグス氏は元交際相手に対する暴行などで起訴されたが、本人は容疑を否認している。
「熟慮の末、ウェールズ男子代表監督職を即時辞任することを決断しました」とギグス氏は当時の声明で述べていた。
「母国を指揮できたことは名誉であり光栄でしたが、ウェールズサッカー協会、コーチングスタッフ、選手たちが確固たる体制のもと、ヘッドコーチの去就に関する憶測なく、大会準備に専念できる環境を整えることが最善の選択です」
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