【2023-24シーズン】プレミアリーグ最優秀選手候補ランキング：フォーデンとライスの首位争い

フリアン・アルバレスは昨シーズン、わずか23試合の出場で17ゴールを挙げたが、ハーランドの記録的な活躍により、3冠を達成したシティでの彼の貢献が注目されることはあまりなかった。

今シーズン、アルバレスはハーランドの後ろのセントラル・ポジションでプレーしている。そして、その役割の変化はすぐに実を結んだ。デ・ブライネを負傷で失ったことでチームに空いたクリエイティブな空白を見事に埋めてみせた。

デ・ブライネの復帰後もレギュラーを維持していることは、アルバレスがジョゼップ・グアルディオラ監督からいかに高く評価されているかがわかる。 アルバレスが2022年ワールドカップでリオネル・メッシの右腕として活躍したことを考えれば、これはさほど驚くべきことではない。

ウェストハムはデイヴィッド・モイーズ監督の下、トップ7入りを目指す準備が整っている。その中でも、昨年5月に行われたフィオレンティーナとの決勝戦で優勝を決めたボーウェンの功績は大きい。彼は、ハマーズがプレミアリーグで最も効果的なカウンターチームのひとつになるのを助けるために、フィニッシュ力を向上させている。

27歳の彼は今シーズンすでにプレミアリーグで15ゴールを記録。昨シーズン全体で達成したゴールよりも9ゴール多く、イングランド代表にも招集されている。この調子を続ければトップクラブからの関心を集め始める可能性もあるだろう。

アンフィールドでのデビューシーズンにイングランドサッカーのスピードに適応するのに苦労したヌニェス。だが、徐々にパフォーマンスを改善させ、今季はここまでリーグ11ゴールを挙げている。

予測不可能な仕掛けを見せる彼はまだ24歳。そのポテンシャルは末恐ろしい。リヴァプールのファンは、恐れ知らずで爆発的なプレースタイルを持つヌニェスの虜となっている。彼の鋭い直感が、最終的にタイトル争いでクロップ監督のチームに優位性を与えることになるかもしれない。

シティは現在もイングランド屈指の守備力を誇っているが、それはディアスの存在が大きい。グアルディオラの布陣の中でローテーションのリスクを感じさせない数少ない選手の一人である。卓越したポジション感覚とテクニックを持つ守備の名手であり、マヌエル・アカンジ、ヨシュコ・グヴァルディオル、ネイサン・アケとのコンビでは常に主役の役割を担っている。

5月にシティがさらなる歴史を刻むとすれば、ディアスはグアルディオラの守備者の大将として再び脚光を浴びることになるだろう。

ハリー・ケインがバイエルン・ミュンヘンに去った後、韓国人FWはチームの中心選手となった。

本人も認めているように、2022-23シーズンはトッテナムのシャツを着たソンにとってこれまでで最も不本意なものだった。しかし、この31歳は今シーズン、いつもの左サイドとストライカーのポジションを行き来しながら、まだ十分な力を残していることを示した。

3月のクリスタル・パレス戦とルートン戦での終盤の活躍を含め、ソンは15ゴールを記録。フィニッシュの技術が非凡であることを改めて示している。ポステコグルー監督は、北ロンドンのチームがチャンピオンズリーグ出場権を取り戻すためには、彼が魔法をかけ続ける必要があると考えているだろう。

ヨーロッパ最高の守備的MFとしてのロドリの地位は疑いようがない。シティの3冠達成の原動力となり、チャンピオンズリーグ決勝では決勝点を挙げた。この27歳は、2023-24シーズンも相変わらずモチベーションが高い。その粘り強さとエネルギーは、さらなるタイトルを目指すシティの原動力となっている。

グアルディオラは当初、フェルナンジーニョの後継者としてロドリを獲得したが、今やロドリはフェルナンジーニョを大幅にアップグレードさせた存在となった。単純に今の彼には欠点がなく、ロドリがチームにいることはシティにとって幸運だ。

シティはロドリがさらなる出場停止を受けないように、規律を維持する必要がある。ロドリは2023-24シーズンにプレミアリーグで7ゴールを記録。接戦の試合でも常に主導権を握ることができる頼れる選手だ。

4月3日のルートン戦でマン・オブ・ザ・マッチに輝いたパフォーマンスの後、ミケル・アルテタは「グループの前での彼の振る舞い方と、彼が定める基準は傑出している。彼は本当に重要な選手だ。我々にはそのバランスが必要だった。マルティンは我々のプレーにおいてすべてを結びつけるために不可欠な存在だ」とウーデゴールについて語った。

ウーデゴールは今季リーグ7ゴールを記録。ガナーズを20年ぶりのタイトルに導く決意を固めているようだ。エミレーツ・スタジアムでヨーロッパ最高のプレーメーカーの一人であることを証明しただけに、レアル・マドリーは今、彼をすぐに見限った決断を残念に思っているに違いない。

アーセナルは、ウーデゴールがプレッシャー下でボールを奪って物事を実行できることを知っている。そして、彼はポゼッション時でも重要な貢献を果たし、チームメイトに模範を示している。わずか25歳のウーデゴールには、まだまだ才能を解き放つ可能性がたくさん残されているのだ。

悲惨な2022-23シーズンの後にフィルジル・ファン・ダイクを懐疑的に見た人も多かったが、彼は過去9カ月で再び価値を示した。一対一の決闘で相手を圧倒し、空中戦の強さと冷静さ、ボールの扱いの質でリヴァプールを支えている。

シーズン終了後に辞任するというクロップ監督の衝撃的な決断は、ファン・ダイクにさらなるモチベーションを与えたように見える。それはレッズのカラバオカップ決勝でのチェルシー戦での驚異的なパフォーマンスが証明。彼はヘディングで見事な決勝点を決めた。

このオランダ人選手は現在、クロップ監督がプレミアリーグ2冠を達成できるよう全力を尽くしている。この素晴らしい成績を維持できれば、今季は32歳のアンフィールドでのキャリア全体の中で最高のシーズンに分類されることになるかもしれない。

昨夏、レギュラーの座を求めてマン・シティを去るという勇気ある決断を下したパーマーは、それ以来、チェルシーにとって4250万ポンドという今シーズンの掘り出し物であることを証明している。マウリシオ・ポチェッティーノのセットプレーで主導的な役割を担いながら、その若さに似合わぬ成熟と落ち着きを見せている。

ポチェッティーノはパーマーを様々なポジションで起用し、その都度、チェルシーの攻撃に新風を吹き込んできた。パーマーはピッチのどこからでもディフェンスを振り切るパスが出せ、ゴールを見る目も確かだ。

チェルシーが再びエリートクラスに挑戦するまでにはまだ長い道のりがあるが、パーマーというヨーロッパで最もエキサイティングなタレントを手にしている。

アーセナルはプレミアリーグの頂点に再び手が届くところまできている。2022-23シーズンの終盤、サリバが離脱している間に崩れてしまっていたのを考えれば、その存在は非常に心強い。

アルテタが率いるチームは今シーズン、ここまでリーグトップの守備力を誇っている。だが、これはサリバの活躍によるところも大きい。この23歳はタックルのタイミングを見極める達人であり、アーセナルが瞬く間に守備から攻撃に転じるのを助ける冷静さを持っている。

アーセナルは、シティをその座から引きずりおろそうとあらゆる手を尽くしているが、サリバほどその集団的大義にとって重要な選手はいない。

昨季、サカは驚きのタイトル争いを演じたアーセナルを牽引し、2022-23シーズンのPFA年間最優秀若手選手賞を受賞した。今季、この22歳はあらゆる角度からゴールを決めることができ、守備を自在に切り開くクリエイティブな資質を持っていることを証明している。

アルテタは今、燃え尽き症候群の懸念からサカの出場時間をより効果的に管理しなければならなくなっているが、彼はまだ「ワールドクラス」ではないと主張する批評家たちを封じるように、大一番でもアーセナルにとって最も重要な選手であり続けるだろう。もし、サカがガナーズをプレミアリーグのトロフィーに導くことができれば、その議論はきっぱりと終結する。

ワトキンスは2020年の入団以来、ヴィラの得点源となってきた。昨シーズンにトップ7入りを果たしたクラブで15ゴールを挙げたが、現在はエメリの下で新たな高みを目指している。

この28歳は今シーズン、すでに18ゴールを記録。そのうちの5ゴールはヴィラがフラム、ノッティンガム・フォレスト、ルートンに3連勝した際に記録したものだ。

ヴィラが首位争いから脱落したのは、選手層の薄さを考えれば常にあり得るシナリオではあったが、ワトキンスの冷酷なプレーのおかげでトップ4争いに加わっていることに変わりはない。ヴィラのタリスマンが結果を出し続けることができれば、この夏、母国ドイツ行きの飛行機の座席を確保できるに違いない。

12月と1月は負傷のため欠場していたハーランドだが、今シーズンもリーグ戦で19ゴールを挙げ、2年連続のゴールデンブーツ獲得へポールポジションにつけている。

マンチェスター・ユナイテッドのレジェンド、ロイ・キーンは、先日のアーセナルとの0-0のドローの際、彼は「リーグ2の選手のようだった」と主張した。確かに、ノルウェー代表FWはテクニカルな面を磨く必要があると言わざるを得ないが、グアルディオラが指摘するように彼は依然として世界最高のストライカーである。

たとえ試合の端っこにいたとしても、ボックス内やその周辺での知的な動きと天性の直感によって、ハーランドはチャンスを得ることができる。また、ネガティブなコメントにも屈することなく、それを燃料にする強い個性の持ち主でもある。

リヴァプールのレジェンドとしてのサラーの地位は長い間揺るぎないものだったが、夏のウインドウでアル・イテハドからの関心が寄せられた時、彼はクラブへの忠誠心を証明した。サウジアラビアへの魅了される移籍がテーブルの上にあったが、サラーはその場に留まり、クロップのチームにとって唯一無二の価値を再び示している。

リヴァプールはシティの王座への主要な挑戦者に浮上。17ゴール9アシストを記録し、相変わらず危険な選手であることを示している。

しかし、サラーの最大の関心事は、2つ目のプレミアリーグ優勝メダルを獲得することである。AFCONでの不運な負傷は勢いを止めたが、彼は今、再びリズムを作り始めている。アンフィールドでは、クロップが9年間の支配に栄光の幕を閉じようとしている今、何か特別なことが起こりつつあるような雰囲気が漂っている。その中心にいるのは間違いなくサラーだ。

アーセナルがクラブ記録となる1億500万ポンド（約1億3100万円）で獲得したライスは、ウェストハムからエミレーツ・スタジアムに移籍して以来、瞬く間に人気選手となった。

この25歳は、ボール奪取とインターセプトに関して他の追随を許さないが、チェルシー戦とウェストハム戦での見事なロングレンジシュートが証明しているように、ゴールへの脅威も持ち合わせている。イングランド代表FWはロンドン・スタジアムで行われた前所属クラブを6-0で撃破した試合でも、2アシストを記録するなどプレースキックの達人としても名をあげている。

ライスの責任ある仕事を積極的に引き受ける姿勢は、彼を特別な存在にしている。2003-04シーズン以来のプレミアリーグ制覇は、もはや夢物語ではない。

グアルディオラ時代のシティはクリエイティブの天才に恵まれてきたが、フォーデンはそのすべてを凌駕する勢いだ。若干23歳にして、すでに完成された選手のように見えるフォーデンは、その俊敏性とポゼッション時の思考の速さでシティの攻撃を牽引している。

フォーデンは今シーズン、すでにプレミアリーグで14ゴールを記録。これは過去最高の数字である。このイングランド代表FWはシティの中で最も恐れられる存在となり、今季2度目のハットトリックを達成したヴィラ戦での活躍は記憶に新しい。プレミアリーグ連覇を狙う王者にとって、彼の存在が決め手になるといっても過言ではない。

イングランド代表がEUROの優勝候補に挙げられているのも、フォーデンの存在が大きい。すでにワールドクラスの選手であり、2024年のバロンドールも視野に入れているはずだ。