「ロナウドを外すなんてとんでもない」と思うか、「ポルトガルが最高の状態になるためには仕方がない」と思うか……。CR7を巡る議論には決定的な意味合いがないことが多い。
そのため、現時点でわかっていることだけにフォーカスしよう。37歳のロナウドは、マンチェスター・ユナイテッドが強力なFWのオプションを持っていないにも関わらず、レギュラーではなくなった。エリック・テン・ハーグは、「ロナウドはアンタッチャブル」という概念を打ち砕いた。それでも彼は過去数週間、静かに自分の役割に専念してきている。
だがサントスは、6月のUEFAネーションズリーグ・スペイン戦でベンチに座らせたまま引き分けで終え、会見で大胆な発言を残す。「この試合では技術的、戦術的な選択だった。試合への挑み方の部分でね。クリスティアーノのクオリティとはまったく関係ない」。コンディションではなく、戦術的な面でベンチスタートとしたことを公言したのだ。それでも彼は続くスイス戦とチェコ戦に先発し、スイス戦では2ゴールを奪っている。
サントスがジョタやレオンをサイドから中央へ移さない限り、ストライカーポジションはアンドレ・シウバとジョアン・フェリックスと争うことになる。しかし前者はクラブで厳しい状態にあり、後者は1年以上ポルトガルで先発がない。
ロナウドには良いニュースばかりだ。サントスがカタールで史上最高の選手の1人をベンチに置くには、よほどの理由が必要だろう。何百万人ものファンを失い、キャリアを決定づけるような判断になるかもしれないのだ。サントス自身はそれを受け入れる覚悟もありそうだが、彼を動かすほどの代替案がないのが現状だ。
現状:クリスティアーノ・ロナウド