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ダイナマイトコンビ炸裂!オランダvsアメリカの勝者と敗者

オレンジ軍団は行進を続け、ルイス・ファン・ハール監督は完璧な引退ギフトを夢見ている。

彼の率いるオランダ代表は、ドーハでアメリカ代表に3-1の辛勝を収め、ワールドカップ準々決勝進出を決めた。

メンフィス・デパイ、ダレイ・ブリント、そしてデンゼル・ドゥンフリースの素晴らしいゴールがオランダにダメージを与え、ハジ・ライトのゴールは前半の低調なプレーのお詫びとして、アメリカの慰めにはならなかった。

準々決勝の相手はアルゼンチン。もちろん、ファン・ハール監督と彼のチームがそれを気にすることはないだろう。2010年大会の決勝戦、2014年大会の準決勝戦の相手でもあったアルゼンチンは、リベンジするチャンスを狙っていることだろう。

それでは、GOALがオランダvsアメリカの勝者と敗者を紹介する。

  • Dumfries(C)Getty Images

    勝者

    メンフィス・デパイ

    メンフィスが決めたワールドカップでの最後のゴールから8年半、バルセロナのフォワードは再び大舞台で活躍した。

    開始10分という短い時間で、その場にふさわしいゴールを決めたのだ。21本のパスが交差し、オランダの流れるような動きの中で、マット・ターナーへ自信を持って放ったシュートは、最高のものだった。

    メンフィスにとって、母国での43ゴール目となった。現在、彼の上に立つのはロビン・ファン・ペルシーだけである。彼の下には、クライフ、ニースケンス、フリット、ファン・ニステルローイ、クライファート、ロッベン、ベルカンプなど、多くの名選手が座っている。偉大な選手たちだ。

    太ももの痛みを抱えながら大会に臨んだ28歳は、ルイス・ファン・ハール監督率いるチームにとって、まさに絶好のタイミングで調子を取り戻しつつあるようだ。ハーフタイム後のシュートはターナーのファインセーブに阻まれたが、彼の運動量と動きは、オランダがカウンターアタックで常に脅威を与え続けるのに重要な役割を担った。

    デンゼル・ドゥンフリース

    2アシスト、1ゴール、1決定機阻止と、ワールドカップでの勝利に大きく貢献。

    インテルのスターは今日まで、どちらかというと地味な存在であったが、この試合での活躍は目覚ましく、チームを準々決勝に押し上げた。

    前半、ドゥンフリースは決定的なプレーを見せた。10分、見事なアシストでメンフィスに先制点をもたらし、ハーフタイム直前にも、誘い込んだカットからベテランのブリントのゴールをお膳立てした。

    そのブリントも、後半に左サイドから完璧なクロスを送り、ファーポストでドゥンフリースがボレーシュートを決めてみせた。

    2-1の時点で、遅ればせながら焦りと信念を見せ始めていたアメリカを、この一撃で打ちのめしたのである。もし、ドゥンフリースがハジ・ライトのシュートをクリアしていなかったら、どうなっていたことだろう。

    オランダはこれまで、少なくとも攻撃面ではコーディ・ガクポが中心だったが、ここでは "Deadley D's(破壊的なDコンビ) "が中心だった。メンフィス・デパイ(Depay)とドゥンフリース(Dumfries)は、まさに止められない存在だった。

    ルイス・ファン・ハール

    71歳になったが、オランダ代表のボスは今でも最高の戦術家の一人であり、この日の試合はマスタークラスと呼ぶにふさわしいものだった。

    試合前、彼はある評論家に「つまらないと思うなら、家に帰ったらどうだ」と言ったが、彼は可能な限り最高の方法でチームのスタイルに関する質問に答え続けている。そう、試合に勝つことだ。

    そしてこの大会での成功は、元アヤックス、バルセロナ、バイエルン・ミュンヘン、そしてマンチェスター・ユナイテッドの監督の指紋が至る所に刻まれることになる。

    彼らのシステムは、チームワーク、規律、ポジショナルプレーを基本としている。アメリカはこの大会でポゼッションを58%記録していたが、オランダはボールを持っていない状態でも、それに対応できるディフェンス構造と、カウンターアタックで優位に立つための攻撃力を備えている。彼らは疲れを知らずに働き、バイタルエリアをよく守り、GKアンドリース・ノペルトは今大会のサプライズスターの一人である。

    最後に、ファン・ハール監督は満足げな表情を浮かべたが、それも無理はない。彼はこの大会を最後に(再び)引退する予定だが、試合を重ねるごとに、輝かしい金字塔を打ち立てるという展望がどんどん大きくなっているのだ。

    アンドリース・ノペルト

    ビッグトーナメントでのギャンブルも成功させた。

    数週間前までアンドリース・ノペルトの名前を耳にした人はほとんどいなかっただろうが、この28歳の選手はファン・ハール監督率いるチームがカタールで優勝争いをする上で、重要な選手の一人となっている。

    グループステージで彼より多くのセーブをしたGKは2人しかおらず、ヘーレンフェーンのストッパーはここでもその素晴らしいフォームを維持。大事な場面で大きな貢献を果たし、チームをベスト8へと導いてくれた。

    クリスチャン・プリシッチとの1対1の場面でのセーブは、非常に重要だった。試合開始早々でのセーブ。もしアメリカが先制していたら、どのような展開になっていたかは誰にもわからない。

    後半早々には、ティモシー・ウェアの強烈なシュートを左にはじき、ティム・リームの至近距離からのシュートを重要なタッチではじいた。

    数年前、警察官になるためにサッカーを引退する寸前までいったノペルトの話はすでにたくさん書かれているが、もしかしたら最高のチャプターはこれからかもしれない

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  • Pulisic(C)Getty Images

    敗者

    クリスチャン・プリシッチ

    ゴールは試合を変えるが、ミスもまた然り。この試合の最初のチャンスは、アメリカが望んでいた男に訪れたが、今回ばかりはプリシッチが母国のためにゴールを決めることができなかった。

    もし、プリシッチが2分のチャンスをつかんでいれば、アメリカ代表はチャンスに恵まれただろう。しかし、ノペルトは彼の意図を読み取り、左足を突き出してセーブ。歴史に残るものとなった。

    彼の名誉のために言っておくと、プリシッチは決して戦うことをやめなかった。ハジ・ライトにゴールをお膳立てしたが、あの序盤のチャンスがこの試合の大きな出来事だったと振り返るのは間違いないだろう。

    グレッグ・バーホルター

    間違いなく、前半の失点はアメリカにとって大きな痛手であり、今晩ホテルの部屋に戻ったとき、監督はそのことを思い返すだろう。

    前半の45分間、アメリカはボールを支配していたが、そのプレーのテンポは、プリシッチの最初のチャンスがセーブされた後、オランダを苦しめることがほとんどできなかった。

    このチームはアグレッシブさとエナジーで攻撃するチームだが、ここではその両方が欠けていた。ウォーカー・ジマーマンとティム・リームにボールが渡ることがあまりにも多く、失礼ながら、この2人がファン・ハールほど練度の高い監督が率いるチームを傷つけることはないだろう。

    2-0になってから、そして状況が絶望的になってから、アメリカは反撃始めたのである。ライトはデアンドレ・イェドリンと同様に違いを見せたが、ドゥンフリースのゴールが試合を終わらせた。

    バーホルター監督は、ピッチ上で取り乱した選手たちを慰めながら、最後にかなり感情的になっていた。彼は知っているし、彼らも知っている、もっとやれたかもしれないということを。

  • Van-Dijk(C)Getty Images

    オランダ 全選手評価・守備陣

    アンドリース・ノペルト(8/10)

    序盤はプリシッチのシュートを阻止し、ウェアのシュートを押しとどめるなど、体を張ったプレーを見せた。後半開始早々には、リームのシュートへ重要なタッチをした。1失点は不運だったが、その直後にはライトのゴールを阻止するために大きなインターセプトをした。

    デンゼル・ドゥンフリース(9/10)

    先制点を演出し、ブリント2-0とするゴールもアシスト。後半には、ライトによる決定機をクリアし、ファーからのダイレクトボレーでダメ押しゴールを決め、大活躍した。

    ユリエン・ティンバー(7/10)

    プリシッチや躍動感溢れるロビンソンに対して、好対応を見せた。

    フィルジル・ファン・ダイク(7/10)

    デストの同点弾を防ぐのに重要な役割を果たし、ボールがペナルティエリア内に入った際には、決定的なタッチを多くした。

    ネイサン・アケ(7/10)

    試合をよく読んでいた。3人のディフェンスの中で、素晴らしいバランスを保っている。

    ダレイ・ブリント(8/10)

    ハーフタイム直前に右足で決定的なシュートを放ち、ドゥンフリースの決勝点を演出した。

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  • De-Jong(C)Getty Images

    中盤

    マルテン・デ・ローン(5/10)

    ハーフタイムに交代するまで、あまりボールに触れなかったが、中盤で多くの汚れ仕事をこなした。

    フレンキー・デ・ヨング(7/10)

    ボールを受けている時は常に落ち着いており、チームを前へ前へと押し出すことができた。

    デイヴィ・クラーセン(6/10)

    デパイの先制点に絡む活躍を見せたが、デ・ローン同様、ハーフタイムで交代となった。

  • Gakpo-Depay(C)Getty Images

    攻撃陣

    コーディ・ガクポ(6/10)

    先制点に大きく貢献し、ボールが入るたびに自信に満ちた表情を見せた。2-0の場面では、ゴールライン際から決定的なクリアをした。

    メンフィス・デパイ(8/10)

    後半は2度、ターナーにシュートを阻まれたが、得点の起点となった。

  • Van-Gaal(C)Getty Images

    監督&サブ陣

    ステーフェン・ベルフワイン(6/10)

    後半頭にサプライズ投入され、ガクポ、デパイと前線3枚で上手くコンビネーションを見せた。

    トゥーン・コープマイナーズ(6/10)

    ハーフタイム明けから出場し、プリシッチを倒したことで警告を受けたが、低い弾道のシュートを放ち、ターナーのファインセーブを誘った。

    チャビ・シモンズ(6/10)

    国際Aマッチデビュー。ベルフワインの決定機を演出した。

    ヴァウト・ヴェグホスト(N/A)

    ロスタイムに投入されたのみ。

    マタイス・デ・リフト(N/A)

    後半、時間稼ぎに使われる。

    ルイス・ファン・ハール(7/10)

    先発のセレクションもサブも正しかったし、彼のチームはおそらくこのトーナメントに参加している国の中で最もよく訓練されているように見えた。

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