Lionel Messi react Argentina Australia World CupGetty Images

メッシ史上最高のアルゼンチン代表での試合は?「キャリアを語る上で絶対に外せない」伝説の一戦も

「リオネル・メッシ」。17歳でバルセロナのトップチームデビューを果たし、ラ・リーガ史上最多得点記録など数々の偉業を達成。史上最多7度のバロンドール受賞を誇る彼の名を知らないものはいない。サッカー史上最高の選手の1人である。

そんなメッシは18歳でアルゼンチン代表デビューを果たすと、これまで17年間常に主力として活躍。長らくタイトルから遠ざかっていたものの、2021年のコパ・アメリカで悲願の初優勝。そして「最後のワールドカップ」と銘打ったカタール・ワールドカップでは、同大会における最多出場記録やアルゼンチン代表最多ゴール記録を達成し、チームを決勝まで導いている。

今回『GOAL』では、メッシが代表チームで見せた史上最高のパフォーマンスを紹介する。

  • Lionel Messi Argentina USA Copa America 2016Getty

    アルゼンチン 4-0 アメリカ|2016年6月21日

    メッシの美しさは圧倒的な得点力だけでなく、チームメイトをいとも簡単に主役にしてしまうこと。コパ・アメリカ・センテナリオ準決勝、ホスト国アメリカ戦ではこの2つが完ぺきなまでに披露された。

    直接FKを叩き込んだだけでなく、2ゴールをお膳立て。4-0の大勝と決勝戦進出へ導いている。

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  • Lionel Messi Argentina Ecuador Copa America 2021Getty

    アルゼンチン 3-0 エクアドル|2021年7月3日

    リオネル・スカローニ率いるアルゼンチンがコパ・アメリカ準々決勝へ進んだ時、メッシが決勝トーナメントでゴールを奪ってから5年以上が経過していた。だが、この一撃は待つだけの価値があった。

    試合中にロドリゴ・デ・パウルとラウタロ・マルティネスのゴールを演出すると、ロスタイムにはアンヘル・ディ・マリアが倒されてPKを獲得したかに思われた。だがVARレビューの結果、判定はゴール手前でのFKに。それでも、メッシがやることは変わらない。美しい軌道のシュートをネットに突き刺し、見事なオールラウンドプレーを締めくくっている。

  • Lionel Messi Juan Roman Riquelme Argentina 2007Getty

    アルゼンチン 3-0 メキシコ|2007年7月11日

    もしメッシがもう少し長い間フアン・ロマン・リケルメの隣りにいたら、彼のキャリアはどれほど違うものになっていたのだろうか?

    2人の象徴的なNo.10は、レオが頭角を現した後、2009年に当時の指揮官ディエゴ・マラドーナとの不仲説でリケルメがチームを離れるまで、輝かしい関係を築いた。その中でも、2007年コパ・アメリカ準決勝でメキシコを撃破した試合は美しかった。ともにゴールを奪い、3-0で圧勝している。そして当時バルセロナ所属のメッシが挙げた2点目は、彼の国際舞台でのベストゴールの1つに数えられている。

  • Lionel Messi Bosnia World Cup 2014Getty

    アルゼンチン 2-1 ボスニア・ヘルツェゴヴィナ|2014年6月15日

    2010年のワールドカップでのメッシは決して期待外れなパフォーマンスではなかったものの、不思議なことに一度もネットを揺らすことができなかった。そのため、彼は次の大会でそれを払拭するために躍起になっていた。

    そして迎えたブラジル大会、初戦で圧巻のパフォーマンスを見せ、あっという間にネットを揺らした。本人は「ワールドカップで2度目のゴールを決めるまで、8年間も待たなければいけなかった。素晴らしい大会にしたかったし、ボスニアに勝ってスタートできた」と当時を振り返っている。

  • Lionel Messi Argentina Serbia and Montenegro 2006 World CupGetty

    アルゼンチン 6-0 セルビア・モンテネグロ|2006年6月18日

    19歳の誕生日を8日後に控えていたメッシは、ホセ・ペケルマン監督の下で才能あふれるアルゼンチン代表の一員として、初のワールドカップに招集された。セルビア・モンテネグロ戦は彼の2試合目になる。

    そしてすでに3-0とリードしていた75分に出場すると、わずか3分でアシストを記録し、試合終了間際には右足で冷静にゴールを奪い、6-0の大勝に導いた。彼のワールドカップ史上最高のパフォーマンスの1つである。

    「ワールドカップでのアルゼンチン代表としての2試合目、重要なチャンスであったからこそ美しい日だったね。初戦はベンチだったけど、この試合は最後の15分間に出場できた。チームの6点目も奪えた。美しかったよ」

  • Lionel Messi Argentina Nigeria 2014 World CupGetty

    アルゼンチン 3-2 ナイジェリア|2014年6月25日

    偉大過ぎる彼のキャリアから1つの瞬間を選ぶのは難しいが、2014年ワールドカップのメッシが最高の瞬間を過ごしていたのは間違いないだろう。

    ボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦、イラン戦とゴールを奪い、ブラジルで27歳の誕生日を迎えた彼は、グループステージ最終戦でまたも魔法を披露したのである。アルゼンチンはナイジェリアに終始苦戦を強いられたが、彼1人で2ゴールを奪ってみせた。3戦3勝、完ぺきな形で決勝トーナメントへ導いている。

  • Lionel Messi Argentina Australia Qatar 2022Francois Nel/Getty Images

    アルゼンチン 2-1 オーストラリア|2022年12月3日

    メモリアルなゲームは、その異次元のパフォーマンスで幕を閉じた。2022年のワールドカップ決勝トーナメント1回戦、メッシのキャリア1000試合目となったこの試合で、まばゆい輝きを放っている。

    もちろん試合の均衡を破るゴールもお見事であったが、難攻不落のオーストラリア守備陣に終始チームが苦しんでいる中で、難なくその壁を1人で破壊していく姿は神々しいものだった。たった1人でチームを準々決勝へ導いたと言っても過言ではない。その格は永久のものである。

  • Lionel Messi Argentina Brazil 2012Getty

    アルゼンチン 4-3 ブラジル|2012年6月9日

    このランキングでは当然ながら国際主要大会がメインとなる。だが、たとえ親善試合でも、この試合のメッシのプレーは見逃すことはできない。

    2012年のニューヨーク、メットライフ・スタジアムには8万人のファンが詰めかけた。大歓声を浴びる中、メッシはハーフウェーライン付近からロングシュートを突き刺し、チームの3点目を記録。ライバル撃破の立役者となった。当時のアレハンドロ・サベージャ監督は「彼がアルゼンチン人でラッキーだよ。その恩恵に預かることができるのだから」と控えめに語っている。

  • Argentinien Lionel Messi Copa America 2021 Finale Pokal JubelGetty Images

    アルゼンチン 1-0 ブラジル|2021年7月10日

    決してベストマッチではないかもしれない。だが、何度も決勝の舞台で涙をのんできたメッシが、ようやくタイトルを手にした試合なのだ。

    唯一のゴールを奪ったのはアンヘル・ディ・マリアだ。だが試合終了のホイッスルとともに、ディ・マリアを含めて全選手がメッシの下へ駆け寄って歓喜に酔いしれた。メッシはその喜びと、おそらく心からの安堵で涙を流している。サッカー史に残る美しい光景だった。国際主要舞台での決勝戦4連敗という呪縛から解放され、トロフィーを手にしている。

  • Lionel Messi Argentina Croacia Qatar 2022GIUSEPPE CACACE/AFP via Getty Images

    アルゼンチン 3-0 クロアチア|2022年12月13日

    史上最多タイとなるワールドカップでの25試合目、メッシは準決勝クロアチア戦で自らを祝うパフォーマンスを披露した。

    それだけでなく、統計が始まった1966年以降でワールドカップ1試合で1ゴール1アシストを4度以上記録した史上初の選手にもなっている。特にフリアン・アルバレスへのアシストは、大会最高のものだったと言っていい。クロアチアDFヨシュコ・グヴァルディオルもヨーロッパトップレベルの選手だが、あの瞬間のメッシには手も足も出なかった。

  • Lionel Messi Argentina Ecuador World Cup qualification 2017Getty

    アルゼンチン 3-1 エクアドル|2017年10月10日

    それは不可能なミッションだった。

    アルゼンチンは2018年のワールドカップ予選で低迷。最終節では勝利が絶対条件だ。高地キトでのアウェイゲーム、すでに敗退が決まっているエクアドル相手に開始1分で先制を許し、絶体絶命の状況に追い込まれた。諦めてしまったファンもいただろう。

    だが、メッシに不可能はない。

    あの試合では彼だけ別の時間軸にいたのかもしれない。そうした状況から、ハットトリックを達成したのだった。

    偉大過ぎるキャリアで何度も偉大なパフォーマンスを見せてきたのは間違いない。だがこのエクアドル戦は、彼の伝説を語る上で絶対に外せない一戦である。

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