Fernandes Ten Hag Fred Man Utd GFXGetty/GOAL

マンチェスター・Uが屈辱の6失点…機能しなかった采配と苦しんだ選手、一方で株を上げた選手も?

プレミアリーグ開幕の連敗から4連勝と調子を上げ、2日に序盤戦の大一番を迎えたマンチェスター・ユナイテッド。しかし敵地エティハド・スタジアムに乗り込んだ第9節は、王者マンチェスター・シティに力の差を見せつけられる形となった。

前半だけで4失点を喫したマンチェスター・Uは、結局アーリング・ハーランドとフィル・フォーデンの2人にハットトリックを許すという屈辱を味わうことに。さらに、前半の内にラファエル・ヴァランが負傷交代を強いられている。途中出場のアントニー・マルシャルが2ゴールを奪ったことはポジティブだが、3-6というスコア以上に厳しい敗戦となったことは間違いない。

『GOAL』では、ダービーにおけるマンチェスター・Uの「勝者と敗者」を紹介する。

文=トム・マストン

  • Casemiro Anthony Martial Manchester United 2022-23Getty Images

    勝者

    ●カゼミーロ

    エリック・テン・ハーグ監督は最近の好調からチーム変更に消極的だったが、スコット・マクトミネイを中盤センターに置く決断は撤回したい思いでいるだろう。シティに完膚なきまでに叩きのめされたことで、テン・ハーグがカゼミーロをスタメン組に加える選択を早めることになる。7000万ポンドで加入したこのブラジル代表MFの活躍を望むファンにとって、もう「早すぎる」ということもないはずだ。

    ●アントニー

    前半はほぼ見せ場がなかったが、後半は強烈なミドルシュートを突き刺して今後の活躍を予感させるプレーを見せた。プレミアリーグ最初の2試合でゴールを決めた彼は、成長中のチームにおいて違いを生み出す存在となる可能性は高い。

    ●アントニー・マルシャル

    2ゴールにPK獲得。彼の復活がユナイテッドに大きな恩恵をもたらすことを証明した。特にプレシーズンの好調を再現できればなおさらである。マーカス・ラッシュフォードがこの試合で苦戦したこともあり、マルシャルが得意とする中央でのプレー機会が増えるかもしれない。

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  • Christian Eriksen Manchester United 2022-23Getty Images

    敗者

    ●ディオゴ・ダロト

    攻撃面が評価される一方で守備力には常に疑問が持たれていたが、このダービーで残酷なまでに露呈してしまった。開始2分で警告を受け、ジャック・グリーリッシュや流れてくるアーリング・ハーランドに大混乱に陥れられた。

    ●クリスティアン・エリクセン

    これまでユナイテッドで最も輝いていた1人だったが、この試合は忘れたいものだろう。何度もパスを失敗し、先制点の場面ではフォーデンのランニングを止められず。ヴァランの負傷によってCKでハーランドのマークを任されたが、案の定追加点を許すことになった。

    ●エリック・テン・ハーグ

    対シティ戦に向けてチームを適応させるのではなく、これまで試してきた形を使うという決断は間違いだったことが証明された。そして今後、さらに彼の状況に応じた適応能力が問われることになりそうだ。

    ●ユナイテッドのレジェンドたち

    ギャリー・ネヴィルが試合前にSNSでシティのDFラインを疑問視し、ロイ・キーンが眼前で宿敵アルフ=インゲ・ハーランドの息子に愛する古巣を破壊され、サー・アレックス・ファーガソンはスタンドで悲しい表情を浮かべるなど、反応は様々。ただ、間違いなく“良い日”ではないだろう。