Man Utd flops GFXGetty/GOAL

マンチェスター・ユナイテッド、将来に暗雲漂う6選手:オナナやガルナチョも…残り4カ月は“生き残り”の戦いへ

「問題は山積。この仕事は本当に大変だ」

マンチェスター・ユナイテッド指揮官ルベン・アモリムは、トッテナム戦(0-1)後に『スカイスポーツ』で今の心情を吐露した。これでプレミアリーグ15位に転落、開幕25試合で12敗は51年ぶりのワースト記録だ。昨年11月から指揮を執る指揮官は、この3カ月の仕事がこんなにも苦しいものだと想像していなかっただろう。今や降格圏を気にしなければいけない状況となっている。

一部ではアモリムに「信念を捨てるべき」との声もあるが、それは本質を見失っている。今の状況はシステムややり方の問題ではないだろう。率直に言って、一部の選手たちは指揮官の求めるレベルにプレー面もメンタル面も達していない。

そうした中で、半年以内に夏の移籍市場がオープンする。おそらくアモリムは自らの獲得希望リストを上層部に伝えるだろうが、PSR(プレミアリーグの収益性と持続可能性に関する規則)を守るためにはまず売却が必要になる。つまり、この残り3カ月半で現所属選手は自らの価値を証明しなければならない。

今回は、“生き残り”を懸けて残りのシーズンを戦う必要がある選手たちをピックアップする。

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    アンドレ・オナナ

    多くのサポーターは彼を擁護してきたが、それももう難しくなっているのは事実だ。アンドレ・オナナはあまりにも多く失点に関与しており、そのために失った勝ち点も大きい。ポジショニングもハンドリングも怪しく、長所であったビルドアップ面も不安定になっている。

    それはトッテナム戦でも失点という形で表れた。彼はルーカス・ベリヴァルのシュートを正しい場所に弾けず、それがジェームズ・マディソンの決勝点に繋がった。今のパフォーマンスでは、第2GKアルタイ・バユンドゥルに正守護神の座を譲るべきだろう。そうやって発破をかけることが、今の彼には必要だ。

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    アレハンドロ・ガルナチョ

    12月のマンチェスター・シティ戦でメンバーを外された後、彼はそれに腐ることなくキャラクターを示してきた。アマド・ディアロが離脱した今、アタッカー陣では最も努力している選手と評価できる。

    しかし、欠点であるフィニッシュ面は改善の傾向が見られない。『Opta』によると、決定機14回中ゴールに繋がったのはたった2回。プレミアリーグで10回以上「ビッグチャンス」を手にした選手の中では、最低の数字だ。トッテナム戦でもGKとの一対一の場面で大きく外してしまった。態度は大幅に改善され、ドリブルでチャンスを作ってはいるが、ファイナルサードでのクオリティは致命的でもある。

    そして、彼はアカデミー出身選手。PSRを遵守するうえで、移籍金のほぼ全額を純利益と計上できる彼は、その去就が話題となっても不思議ではない。

  • Manchester United FC v Brighton & Hove Albion FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    ディオゴ・ダロト

    複数ポジションをこなせる多彩さを武器に7年目を迎えたポルトガル代表だが、アモリム体制ではどうしても相手チームのターゲットにされる展開が目立っている。ビルドアップ時もやや不安定で、選択ミスやパスミスも多く、守備時にはデュエルで簡単に打ち負かされるシーンが増加。契約は2028年までだが、このままでは放出候補になってしまいそうだ。

  • Manchester United FC v Crystal Palace FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    ジョシュア・ザークツィー

    昨夏ボローニャから3600万ポンド加入。軽快なタッチとフィジカルを兼ね備え、そのクオリティは間違いない。

    しかし、現時点ではプレミアリーグの激しさに対応もできていない。セリエAのペースは彼にフィットしていたが、今でも時間とスペースがなく苦しんでいる。37試合で直接関与したのはわずか7回と、真価を発揮できていない。残り4カ月で能力を発揮できない場合、放出を検討する必要があるだろう。

  • Manchester United FC v Brentford FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    マタイス・デ・リフト

    4300万ポンドでやって来た彼は、強烈なメンタリティを示しているのは確かだ。しかし、もともとの弱点であったスピードとアジリティに関しては、やはりプレミアリーグでは難しくなっている。特にハリー・マグワイアが3バックの中央に構えている場合、左右のセンターバックにはその両方が求められるからだ。

    おそらく全員がフィットしていれば、デ・リフトはレニー・ヨロとリサンドロ・マルティネスの控えとなる。ポジションを争う上で、今一度自身の価値を証明しなければならない。

  • FBL-ENG-FA CUP-MAN UTD-LEICESTERAFP

    ラスムス・ホイルンド

    サー・アレックス・ファーガソンが去って以降、ユナイテッドはNo.9を探し続けてきた。ラダメル・ファルカオ、アレクシス・サンチェス、ロメル・ルカク、エディンソン・カバーニと、全員が成功したとは決して言えない。

    そして、それはホイルンドも同じだ。アタランタで9ゴールにとどまったシーズンの後、7200万ポンドを費やして獲得した判断は正しかったのだろうか? プレミアリーグ50試合で12ゴール、チャンスの数を見れば物足りない。そして、今季は2ゴールだ。現在14試合連続無得点であり、さらにボールキープやプレッシングも貢献しているとは言い難い。この残りのシーズンで劇的に活躍できなければ、夏に退団する可能性は高いだろう。