Getty Images SportRitabrata Banerjee
マン・Cがアケの放出に向けて価格を設定。本人は降格危機のウェストハム移籍を拒否
『talkSPORT』によると、アケは今季のマンチェスター・シティで公式戦わずか596分しかプレーしていない現状から、1月の移籍市場で新天地を求めることに前向きな姿勢を示しているという。しかし、同じプレミアリーグのウェストハムからのオファーには「NO」を突きつけたという。なぜなら、アケは現在リーグ18位に沈み、降格の危機に瀕しているクラブと契約することを望んでいないからだ。
マンチェスター・C側は、今後の移籍市場での売却に向けてアケの移籍金をわずか2100万ポンド(約44億円)という低価格に設定し、放出を容認する構えを見せている。
AFPアケの動向を注視しているのはウェストハムだけではない。ボーンマス、ニューカッスル、クリスタル・パレスのプレミアリーグ3クラブも、30歳を迎えたディフェンダーの状況を監視している。さらに、深刻な資金難を抱えているバルセロナも、アケの獲得に関心を示していると報じられた。バルセロナは、長期負傷離脱中のアンドレアス・クリステンセンの後任確保を急いでいるという。
アケは、現在のハンジ・フリック監督率いるバルセロナに欠けている「多才さ」をもたらす存在となり得る。左センターバックと左サイドバックの両ポジションを高いレベルでこなせる適応力は、過密日程の影響が出始めているバルセロナにとって、戦術的な柔軟性を提供する貴重な資産となるだろう。選手層が薄く、ローテーションの選択肢が限られている現在の守備ユニットにおいて、彼の多機能性は特に価値が高いと言えるはずだ。
ただし、バルセロナの財政状況を考慮すると、アケ獲得に向けた動きは買い取りオプション付きのローン契約(期限付き移籍)となる可能性が極めて高い。マンチェスター・Cは完全移籍による売却を望んでいるが、両クラブ間の良好な関係や、グアルディオラ監督が古巣バルセロナに対して抱く敬意が、交渉を後押しする役割を果たす可能性があるだろう。
バルセロナの首脳陣がアケを高く評価している理由は、そのポジションの柔軟性や豊富な経験だけではない。彼がグアルディオラ監督の直接指導を受けてきたという事実が、最大のメリットと見なされているのだ。アケのポジショニングの妙、後方からのビルドアップ能力、そして守備戦術への深い理解は、バルセロナが掲げるサッカーのアイデンティティと密接に一致している。
クラブのスポーツ部門の論理は明確だ。既にグアルディオラ流のフットボールを叩き込まれている選手であれば、コントロールと構造、そしてインテリジェントな動きを重視するシステムに即座に適応できる。短期ローンでは即戦力であることが絶対条件だが、アケならば長期の適応期間を必要とせず、シーズンの最も重要な局面で即座に貢献できると期待されているのだ。
Getty Images Sportマンチェスター・Cは1月の移籍市場でアケの退団を後押しする一方で、当面の最優先事項としてボーンマスのアントワーヌ・セメンヨの獲得を急いでいる。『talkSPORT』が月曜日に報じたところによれば、セメンヨの移籍金6500万ポンドの支払い構造について前向きな話し合いを行っており、ボーンマス側は数日以内にも放出に応じる準備を整えているという。
セメンヨは火曜日のチェルシー戦に向けて遠征メンバーに帯同すると予想されているが、このスタンフォード・ブリッジでの一戦が、彼にとって現所属クラブでの「別れの試合」になる可能性がある。セメンヨ本人は既に移籍に口頭合意しており、1月1日に移籍市場が正式に開幕すれば、正式な契約プロセスが開始される見通しだ。
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