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Manchester City season preview gfxGetty/GOAL

マンチェスター・シティの2025-26シーズンプレビュー:タイトル奪還へ強い意欲も…力は不十分?

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マンチェスター・シティのファンは、低迷期を経て、チームが好転し始めた時、「"City are back, whoa, whoa"(シティが帰ってきた)」と大合唱していた。だが、過去12年間の終わりのない成功のサイクルの中で、そのチャントは次第に聞かれなくなってきた。それでも、昨年の失望的なシーズン、エーリング・ハーランドが「恐ろしい」や「退屈」と評したシーズンには、そのモットーが復活した。

それはクラブの最近の公開トレーニングセッションのマーケティングにも使われ、今シーズンにジョゼップ・グアルディオラ監督のチームが好スタートを切った場合、その3つの言葉がエティハド・スタジアムやアウェイで響き渡ることが予想される。特に昨シーズン、2017年以来で初めてトップ2を外れ、8年間ぶりに無冠に終わったシティの選手たちの間には大きな意欲がある。

「確かに、全員が昨シーズンの雪辱を果たしたいと思っている。全員がベストを尽くしてタイトルを獲得したいと思っているよ」とフィル・フォーデンは語った。「僕らには豊富な経験があり、過去にも同じようなことを経験している。これはプラスだ。やり方も何が必要かもわかっている。だから、再びそこに戻れることを信じているよ」

しかし、シティは奪還できるほどの強化に成功したのだろうか?

  • Manchester City FC v Al-Hilal: Round Of 16 - FIFA Club World Cup 2025Getty Images Sport

    エティハド・スタジアム周辺の雰囲気

    過去12年間の数々の成功にも関わらず、シティのファンは当然ながら悲観的で、タイトル奪還は困難であるという見方が強い。昨シーズンからの低迷は記憶に新しく、競争はかつてないほど熾烈になっている。

    エキサイティングな新戦力を獲得したものの、リヴァプールの補強に比べれば見劣りする。一方、アーセナルはより一貫性が増しており、ついにヴィクトル・ギェケレシュというトップストライカーを獲得した。ケヴィン・デ・ブライネの何もないところから何かを生み出す創造性を埋められるとは考えにくく、シティの成功は、ロドリがいかにしてベストコンディションに戻れるかがカギとなる。ただ、昨年に重傷を負い、6月にも再び鼠径部を痛めた同選手の復活は、保証されている訳ではない。

    しかし、選手たちのムードは明白である。彼らは昨シーズンの出来事を忘れておらず、状況を改善する唯一の方法は復活を遂げること。「昨シーズンにもっと良い結果を出せなかったことに対して、選手、監督、誰もが多くの罪悪感を抱いている」と新キャプテンのベルナルド・シウヴァは語る。「僕らは経験豊富で質の高いチームだ。怪我人を抱えていても、簡単には負けられない。この状況を乗り越えるために、もっと頑張るべきだった。タイトル争いに関しては、挑戦すらしていなかった」

    しかし、自身はシティでの9年間のキャリアの最終段階に差し掛かっており、契約満了を迎える可能性もある。それでも「感情的には、確実に戻っている。ハングリー精神を取り戻したという意味でね」

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  • Rayan Cherki Manchester City 2025-26Manchester City FC

    移籍動向

    シティの新しいスポーツディレクター、ウーゴ・ヴィアナ氏は、スポルティングCPからチキ・ベギリスタイン氏の後任として加入して以来、その存在感を強く示している。ヴィアナ氏は、1月にベギリスタイン氏が最後の移籍ウィンドウで1億8000万ポンドを使った後、夏に1億5300万ポンド(約301億円)で5選手を獲得した。

    タイアニ・ラインデルスは、ミランから4600万ポンドで加入した。ボックス・トゥ・ボックスのエネルギッシュな攻守を見せる選手で、多くのゴールが期待される。ライアン・アイト=ヌーリはウォルバーハンプトンから3100万ポンドで獲得。ボールを失う回数が増える可能性はあるものの、サイドでより脅威を与える存在になるだろう。

    ライアン・シェルキはスリリングなプレーを繰り広げる選手だが、16歳にしてリヨンでデビューして以来、波乱に満ちた歩みを見せている点は警戒すべきだ。クラブでの素晴らしい10年を過ごし、フリーエージェントとしてナポリに加入したケヴィン・デ・ブライネの後継者としてはやや物足りない印象だが、3100万ポンドしかかかっていない点を見れば、リスクは少ないと言えるだろう。

    シティは、3番目のゴールキーパーとしてマーカス・ベティネッリをチェルシーから、そしてジェームズ・トラフォードをバーンリーから2700万ポンドで再獲得した。トラフォードはエデルソンとNo.1の座を争うと宣言しているが、ブラジル人GKがガラタサライに移籍する可能性が浮上しており、ジャンルイジ・ドンナルンマを巡ってパリ・サンジェルマン(PSG)との交渉が行われている。ローゼンボリからの1250万ポンドで加入したノルウェーの10代スヴェレ・ニーパンは、ローン移籍が見込まれている。
    デ・ブライネの退団に加え、ジャック・グリーリッシュはエヴァートンにローン移籍し、カイル・ウォーカーもバーンリーに移籍した。ジェームズ・マカティーもノッティンガム・フォレストに完全移籍することが有力となっており、アカデミー出身者として3000万ポンドの純利益をもたらすと予想されています。

    ヤン・コウトマキシモ・ペローネは、それぞれ昨シーズンのローン移籍を経て、ドルトムントとコモに完全移籍した。1月に加入したヴィトール・レイスはジローナにローン移籍し、シティでまだプレーしていないジュマ・バーはランスでプレーした後、ニースにローン移籍した。ゴールキーパーのスコット・カーソンは、4年間でわずか2試合の出場に留まり、シティを去った。サビーニョもトッテナムとの交渉を開始したことを受け、退団する可能性がある。

  • haaland Getty Images

    プレシーズンのパフォーマンス

    シティは6月のFIFAクラブワールドカップへの出場により、来シーズンに向けて非常に異例な準備を進めてきた。グアルディオラ監督は、この大会をプレシーズンツアーのように捉え、試合ごとにチームをローテーションし、それでも3試合に勝利してグループステージを首位で通過した。しかし、ラウンド16でジョアン・カンセロが所属するアル・ヒラルに延長戦の末、3-4で敗れたことで大会は終了した。

    シティがサウジ・プロ・リーグのチームに敗れたことは、自身たちが優勝候補の一角だっただけに恥ずべきことである。またロドリが鼠径部を負傷したことも追い打ちをかけた。しかし、決勝に進出した場合よりも、2週間ほど長く新シーズンに向けて準備できたことは唯一の救いだ。

    グアルディオラ監督のチームは7月28日にようやくトレーニングに戻り、ファンが彼らの姿を目にしたのは、最初のトレーニングセッションと、CFCグループに属するセリエBのパレルモとの親善試合のみだ。彼らは3-0で快勝。ラインデルスが主役を演じて2ゴール、前半にはアーリング・ハーランドのゴールがあった。ハーランドは5試合中4試合でゴールを決めており、新シーズンに向けて他クラブのディフェンス陣に警告を発した。

    ジェレミー・ドクはクラブW杯で圧倒的な存在感を放ち、アイト=ヌーリも印象的なパフォーマンスを見せた。フォーデンもベストに向けて一歩前進し、1試合しか先発しない中で3ゴールと1アシストを記録した。しかし、トレーニングで足首を痛めたため、パレルモ戦には出場できず、ロドリやマテオ・コヴァチッチとともにウルブスとの開幕戦を欠場する可能性がある。

  • Pep GuardiolaGetty

    戦術

    グアルディオラ監督は昨シーズン、共に多くの成果を上げた選手たちへの忠誠心からチームの刷新を遅らせ、自らの過ちを認めた。また、昨年11月に2年契約を結んだのは、昨シーズンのチームの問題に対する責任感からだったとし、「クラブを失望させたくなかった」と説明した。

    グアルディオラ監督がこの仕事に最適な人物であると疑っているシティのファンは一人もおらず、2016-17年の冴えないシーズンの翌年、彼が初めてイングランドにやってきたとき、シティが100ポイントを獲得してタイトルを制覇したことを思い出す価値がある。そして、2020年には歴史的な4連覇を達成した。

    しかし、グアルディオラ監督が疲弊し、燃え尽き症候群に陥りかけているという印象も拭えない。フェイエノールトとの試合では3-3で引き分け、彼が頭を掻き過ぎて顔に傷を負ったことを思い出してほしい。彼は12年間悩まされてきた背中の問題を治療するために、2023年に手術を受けた。しかし、最近のGQのインタビューで「精神こそが全てだ」と述べ、最も重要なのはメンタルだと強調した。

    彼のこの言葉を聞いて、少し不安になった。「コーチの仕事は、自分自身だけでなく、すべての同僚たちにとって、24時間365日体制だ。そうでなければできない。肩の重荷は巨大だ。選手、会長、スポーツでぃらくたーなど、自分に信頼を寄せる多くの人々に対する責任がある。彼らを失望してしまうのではないかという恐怖が、私を突き動かすのだ」

    グアルディオラは常に進化しており、彼がアイト=ヌーリの加入によって再び攻撃的サイドバックとして採用するのか、それとも内側に絞ったサイドバックとして起用するのか興味深い。特に彼らのゴールマシーンであるハーランドを支える新たな選手が追加され、彼の能力を最大限引き寄せようとするアクションもまた興味深い伏線となるだろう。

    監督はスタッフの一新し、ユルゲン・クロップ氏の監督時代にアシスタントを務めたペップ・ラインダース氏、元リヴァプールのセットプレー・スペシャリストであるジェームズ・フレンチを迎え入れた。そして、元シティのDFコロ・トゥーレ氏もアシスタントコーチに加わった。

  • RodriGetty Images

    MVP

    今夏、シティには多くの新顔が加入したが、誰もが最も見たがっていたのがロドリだった。シティはこのスペイン人選手が出場したプレミアリーグの試合では2022年11月以来まだ負けておらず、全大会でわずか2回しか敗れていない。そんななか、チームは昨シーズンの大半で彼を欠いたこともあり、16敗を喫した。

    それゆえに、フォーデンが今シーズンにロドリが復帰することについて「それが一番重要なことだ。もちろん、あの長い怪我から万全なコンディションと鋭さを取り戻すには少し時間がかかるだろう。だが、ロドリの実力は誰もが知っている。彼は止められない。彼と一緒にプレーするのは信じられないほど素晴らしいことだ。とにかく安心感を与えてくれる。ボールを失わず、すべてをこなしてくれる」と語ったのは無理もない。

    昨シーズン、グアルディオラ監督はチームのタリスマンを早く復帰させすぎて再発する危険について多くの警告を発しており、アル・ヒラル戦で彼が鼠径部を負傷した際には自分自身を責めたに違いない。監督はロドリがシティの最初の3試合で数分間プレーできると示唆したが、「本当にフィット」するのは9月のインターナショナルブレーク後になると考えている。

    シティはマンチェスター・ユナイテッドやアーセナルと対戦し、チャンピオンズリーグの開幕も迎えるため、その頃までにロドリをできる限りフィットさせる必要がある。そして、この選手を欠いた状態で、ウルブス、トッテナム、ブライトンに対して勝ち点を落とさないことを願うしかない。

  • Juventus FC v Manchester City FC: Group G - FIFA Club World Cup 2025Getty Images Sport

    ブレイクした新星

    27歳ですでにミランで名を馳せていた選手をブレイクスターと呼ぶのは奇妙なことかもしれない。ただ、ラインデルスに対する期待は非常に大きく、彼も大きなインパクトを与える準備が整っているようだ。昨シーズン、シティの中盤は大きな弱点であり、ロドリがシーズンを通していなかったことに加えて、コヴァチッチも欠場する時期があり、彼らは本当にエネルギーに欠けていた。

    イルカイ・ギュンドアンは復帰したが、2年前に退団した当時とは別人で、7年間シティの中盤を司り、ゴールを量産した選手ではなくなってしまった。だが、ラインデルスはその穴を埋めることができそうであり、彼はギュンドアンから「たくさん学びたい」と語っている。

    ラインデルスは昨シーズン、ミランで15ゴールを決め、パレルモとの親善試合では2ゴールを挙げるなど、ゴールに対するセンスを見せつけた。「彼がボックス内に入ってくる特別な選手であることを知っていた。彼はそういったプレーが大好きだ」とグアルディオラ監督は述べた。「彼は2ゴールを決め、他のチームメイトと同様に素晴らしいパフォーマンスを見せた。彼は守備的ミッドフィルダーとしてもプレーできるが、ボックス内でアーリング(・ハーランド)やオマル・マーモウシュら、そこでプレーする選手たちを助けることができる。本当に嬉しいよ」

    グアルディオラ監督は「イタリアの人々は彼のことを完璧に知っている」と付け加え、オランダ人選手が同様にイングランドでも崇拝されることになると豪語。

  • Manchester City v West Ham United - Premier LeagueGetty Images Sport

    成功への期待

    グアルディオラ監督が、9シーズンで6度の優勝を果たし、2年連続でリーグタイトルを逃したことがないという事実を考えると、リヴァプールからタイトルを奪還できなければ失敗と見なされるのが現実だ。1月以降、新たな選手獲得へ3億3000万ポンドを費やしたことも、シティへのプレッシャーを一層高めている。

    ベルナルド・シウヴァにとって重要なのは必ずしもトロフィーを掲げることではなく、シティがすべての大会で戦っている状況を確保することだという。「僕らは物事が正常に戻ることを望んでいる。クラブにおける正常とは、すべてのタイトルを争うことだ」 

    しかし、シティはレアル・マドリーに2戦合計6-3の大敗を喫し、2月までに主要大会2つから脱落したことを考えると、ハードルは下がり、改善の余地も大きく残されている。チャンピオンズリーグで同じ轍を踏まず、ノックアウト方式のプレーオフ出場すら危ぶまれるような状況にならないよう、万全を期さなくてはならない。 

    リーグフェーズでトップ8に入り、ラウンド16へのストレートインを優先事項とし、少なくともCLでベスト4入りを目指すべきだ。

    そして、プレミアリーグでトップ2に戻り、4月または5月までタイトルを獲得するチームを追い続けることができれば、少なくとも昨シーズンよりも進歩したシーズンとなるだろう。

  • Juventus FC v Manchester City FC: Group G - FIFA Club World Cup 2025Getty Images Sport

    大胆予想

    シーズン最優秀選手: ロドリ。彼がコンディションを維持できる限り、このスペイン人選手はシティを束ねる中心選手となるだろう。

    最高の補強: タイアニ・ラインデルス。このエネルギッシュなオランダ人選手は、シティのこう着した中盤を活性化し、ペナルティエリア内での火力を増強してくれるだろう。

    得点王: アーリング・ハーランド。他に誰がいるだろうか? ノルウェー人選手はチーム2番目のゴールスコアラーよりも3倍以上を記録しており、再びゴールデンブーツを取り戻すべく意欲的にゴールを狙うだろう。

    ヨーロッパの大会での成果シティはチャンピオンズリーグのリーグフェーズでトップ8に入るが、準決勝でレアル・マドリーに敗れるだろう。

    リーグ順位: 4位。シティは適切なポジションへの強化が不十分で、ゴールキーパーと右サイドバックは依然として課題が残っている。リバプールとアーセナルは手強い相手となり、チェルシーもシティを上回る成績を残すだろう。