AFP直近のリーグ戦で3連勝を飾り、一時の深刻な不振を脱して4位まで浮上したリヴァプールだが、その内情は決して安泰ではない。特にセットプレーにおける脆弱性は、キャプテンのフィルジル・ファン・ダイクが公に懸念を表明するほどの「致命傷」となっている。今季、リヴァプールはセットプレーから実に12ゴールを許しているのだ。
週末に行われたウォルヴァーハンプトン戦(2-1で勝利)の後、ファン・ダイクは厳しい表情でこう語った。
「事実として、我々はセットプレーから失点しすぎている一方で、得点が足りていない。これは早急に改善すべき問題だ。最初の競り合い以前に、その後の第2段階での対応が致命的となっている。メンタル面の問題ではないと信じたいが、トレーニングだけがこれを克服する唯一の道だ。我々全員が現状を認識しており、好転させるために毎セッション取り組んでいる」
AFPスロット監督もまた、チームのセットプレーにおけるスタッツの低さに危機感を抱いている。コーナーキックやフリーキック、さらにはスローインからも得点が生まれない一方で、守備時には常に失点の影がつきまとう。
「残念ながら、我々はセットプレーから得点できない一方で、常に失点する唯一のチームかもしれない」とオランダ人指揮官は自嘲気味に語った。
「不運な状況もあったが、18試合を消化した今、言い訳は通用しない。直近の2試合ではセットプレーから失点しながらも勝つ方法を見つけ出したが、これは進歩であると同時に、改善すべき点が山積みであることを示している」
こうした状況を受け、元リヴァプールのスティーブン・ウォーノック氏は、夏のレアル・マドリー移籍後にトレント・アレクサンダー=アーノルドが残した「右サイドバックの空白」を埋める完璧な選択肢として、アーセナルのユリアン・ティンバーの名を挙げた。
ウォーノック氏は、現在リヴァプールの右サイドバックを担うジェレミー・フリンポンやコナー・ブラッドリーらの「稼働率」を疑問視している。
「リヴァプールに必要なのは、毎週プレーできる頑健さと信頼性だ。フリンポンやブラッドリー、ジョー・ゴメスは怪我を繰り返しやすく、計算が立たない。右サイドに本職のスペシャリストがいれば、チームのバランスが整い、ドミニク・ソボスライを本来の中盤の役割に専念させることができるはずだ」
さらに同氏は、ティンバーへの称賛を惜しまなかった。
「理想を言えばユリアン・ティンバーを引き抜くべきだ。アーセナルが放出するとは思えないが、彼はリーグ最高の右サイドバックだ。1対1の強さは群を抜いており、大怪我(前十字靭帯断裂)から復帰した後の頑健さも証明済みだ」
Getty Images Sport首位を走るアーセナルは次節、11連勝中と破竹の勢いを見せる3位アストン・ヴィラとの大一番を迎える。一方、守備の再構築を迫られるリヴァプールは、1月1日にアンフィールドでリーズ・ユナイテッドを迎え撃つことになる。
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