メッシ、ヴィニシウス…コパ・アメリカでプレッシャーにさらされる13人

バロンドール候補？ヴィニシウスがコパ・アメリカを彼のタイトルリストに加えることができれば、それは単なる形式的なものになるかもしれない。

最近のサッカー界はバロンドールに集中しすぎており、メッシとロナウドの後釜を正式に主張する者を待ち望んでいる。ヴィニシウスはその候補の一人であり、チャンピオンズリーグ決勝での勇姿を見れば、真のスーパースターへの道はすぐそこだ。

最後の試練こそがコパ・アメリカだ。ブラジルの英雄だったネイマールが欠場している今、レアル・マドリーのスターはセレソンの真の主役となるチャンスを手にしている。これまでは、代表チームでは相棒的な役割にとどまっていたが、この夏はプレッシャーがかかるだろう。

彼は素晴らしい選手だが、国の顔になる準備はできているのだろうか？ その答えが「イエス」となれば、この夏を“ヴィニシウス時代”の幕開けと振り返ることになるだろう。

彼はアメリカサッカーの顔であり、25歳という若さで、その役割を担う前のどの伝説的な名選手よりも多くのことを成し遂げてきたと言えるだろう。しかし、クリスチャン・プリシッチはワールドクラスなのだろうか？

ACミランでの活躍は、プリシッチがチェルシーでの混乱から抜け出してセリエAのスターになったことを証明した。しかし、このアメリカ人にはまだ証明すべきことがある。2026年、母国で開催されるワールドカップで彼がその実力を発揮するのを多くの人が待っているだろうが、その前に、このコパ・アメリカは良い出発点となる。

この欧州シーズンは、プリシッチの出世のスタート地点であって、途中でも終わりでもない。もし彼がワールドクラスであることを証明したいのであれば、アメリカを奥深くまで導く必要がある。

ダルウィン・ヌニェスほど意見が分かれる選手はいない。彼は致命的なチャンスクリエーターか、それともゴール前での無駄が多く、チームの足を引っ張る存在なのか。

どちらの陣営の人々も、それぞれの立場にはかなり凝り固まっているようだが、一方のグループがこの夏、自分たちの主張を後押しする証拠をより多く手に入れることは間違いない。リヴァプールのスターはウルグアイのカギを握り、このような大会では、ヌニェスはプレミアリーグでのような無駄は許されない。

ウルグアイは才能に溢れ、ヌニェスはその先頭を走る若手の一人だ。チャンスは必ず訪れるが、そのチャンスをものにできるかどうかが、今夏のウルグアイ代表の成否を分けるかもしれない。

昨夏、カイセドはスーパースターへの階段を駆け上がるかに見えた。チェルシーはブライトンから彼を獲得するための入札戦争を制し、世界有数のビッグクラブでスポットライトを浴びることになった。

しかし、スタンフォード・ブリッジでの最初のシーズンで期待に応えられなかったのは確かだ。今、彼はチェルシーでの苦闘のせいで批判的な人たちに対して、証明すべき点を携えてコパ・アメリカに臨むことになる。

エクアドルは超大国ではないし、タレントのレベルも今大会のエリートにはほど遠い。しかし、対戦相手としてはタフなチームであり、エリートになる可能性を秘めた選手がいる。

彼がそのポテンシャルを発揮できるかどうかは数年後にわかるだろうが、少なくとも今夏は、チェルシーの束縛から解き放たれて花開く最新の選手になるチャンスがある。

特に17歳の彼をこのリストに入れるのは、とてもとても不公平に感じるが、事実として、この夏はエンドリックにとって世界への適切なお披露目となる。ブラジルの神童のプレーを初めて目にするファンも多いだろう。諺にもあるように、第一印象を与えるチャンスは二度とない。

今夏の成績にかかわらず、エンドリックがスーパースターになるのはほぼ間違いない。単純に才能があり、頭脳明晰に見える。ペレとの比較は時期尚早だが、ブラジルのゲームチェンジャーの長い列の中で、エンドリックは次の一人になりそうだ。

もし彼が苦戦するようなことがあれば、批評家たちは大騒ぎするだろう。ソーシャルメディアの世界は公平ではないし、ニュアンスも違う。その一方で、彼の伝説は強い大会でさらに大きくなる可能性もある。

世界はエンドリックに会う準備ができている。彼はどんな自己紹介をするのだろうか？

マルティネスは、クラブでの調子を代表チームに持ち込むのに苦労した最初のスター選手ではない。しかし、リオネル・メッシと一緒にプレーすると、スポットライトはとてもとても眩しく、マルティネスはこの夏、再びプレッシャーにさらされることになるだろう。

セリエAでは、マルティネスは単に止められない。今シーズンの彼は、リーグ戦で誰よりも多い8ゴールを決め、スクデットに導いた。クラブにとってマルティネスは、何度も何度も結果を残す正真正銘のスーパースターだ。

国にとっては全く違う。マルティネスは国際試合56キャップで22ゴールという立派な数字を残しているが、大舞台で圧倒的な強さを見せたことはない。フリアン・アルバレスと9番のシャツを争っており、マルティネスにゴールを決めなければというプレッシャーをかけている。

アルゼンチン代表はとんでもない才能の宝庫なので、それに関係なく大丈夫だろうが、マルティネスにとっては代表の中心選手であることを証明する重要な舞台となるだろう。

このメキシコ代表にはスター選手がいない。イルビング・ロサーノもギジェルモ・オチョアもいない。ハビエル・「チチャリート」・エルナンデス、ジョナサン・ドス・サントス、エクトル・エレーラの世代は去り、同じレベルで戦うのに苦労しそうな若いグループが残っている。

しかし、アルバレスはどの時代でもプレーできる選手だ。ウェストハムのスターは中盤の怪物であり、最初から最後までチームのキーパーソンとなるだろう。経験の浅いチームメイトを導くという意味でも、彼の存在は非常に大きい。

メキシコのファンは経験不足に我慢がならない。期待値は、いつものように非常に高くなる。アルバレスは、その期待に応えられるだけの才能を持った数少ない選手の一人である。

ノッティンガム・フォレストで散々な目に遭ったレイナは、先行き不透明なまま夏を迎える。ドルトムントに戻るのか？そうでなければ、キャリアを立て直すためにどこへ行くのか。

それを抜きにしても、レイナはこの夏、プレッシャーにさらされることになるだろう。2022年ワールドカップ以降に起こったすべてのことを考えれば、2度目のメジャー大会に臨む21歳のスターにとって、スポットライトはひときわ輝いている。特に、レイナはここ1年ほどでUSMNTに欠かせない存在になりつつある。

この夏、レイナは先発の座を勝ち取ることができるだろうか？アメリカサッカー界はそれを見極めたいと願っている。

他のウイングと比較した場合、コロンビア人は奇妙な位置にいる。ワールドクラスの部類には入らないが、ディアスを獲得するチャンスがあればどのチームも活かしたいだろう。

とはいえ、27歳のアタッカーはコロンビアのための男だ。このチームの旬のスターとして、前線からリードするプレッシャーを受けるのは彼だろう。リヴァプールでは、彼は波状攻撃を仕掛けてくる攻撃グループの一員だ。

その責任を果たせるか？ もしそうなら、彼はワールドクラスのレッテルを手にするかもしれない。

何年もの間、世界はデイヴィッドが飛躍するのを待っていた。実際に移籍が実現するまで、何度彼の名前がビッグクラブとリンクしているのを目にすればいいのだろうか？ この夏、ついに実現するのだろうか？

コパ・アメリカでの活躍は、その一助となるに違いない。この24歳のカナダ人スターは、リールでは過去4シーズン、いずれも13ゴール以上を挙げ、安定した成績を残している。昨シーズンはリーグ戦で24ゴールを挙げたが、2023-24シーズンではわずか19ゴールと、やや後退している。デイヴィッドはビッグクラブから注目されてはいるが、少なくとも今のところ移籍は実現していない。

それはさておき、デイヴィッドはカナダの希望にとってカギとなるだろう。バイエルン・ミュンヘンのスピードスター、アルフォンソ・デイヴィスに注目が集まるだろうが、デイヴィッドにとってはちょうどいい。

私たちはこの2人をグループ分けするつもりだ。ドリバル・ジュニオールは、ブラジルの中盤の中心で重要なリーダーであるカゼミーロを自宅に残すという大英断を下した。パケタとギマランイスという先発の2人を除けば、他の4人のMFのキャップ数は18で、そのうち13はドウグラス・ルイスが占めている。

ポイントはこうだ。ブラジルの中盤は沈むか泳ぐかだ。カゼミーロというセーフティネットがいない今、セレソンが本大会で上位進出を狙うには、パケタとギマランイスが輝く必要がある。しかし、彼らはチームの他のメンバーを輝かせるだけの力を発揮できるだろうか？

ブラジルは前線に才能豊かなアタッカーがおり、後ろにも強力なディフェンダーがいる。しかし、中盤はこのグループをまとめる接着剤となる必要がある。

ファンはずっと彼を求めてきた。この夏、エル・トリはついに若きストライカーを解き放つのだろうか？

フェイエノールトでの過去2シーズンで49ゴールを挙げているヒメネスだが、エル・トリからエースを任されたことは一度もない。2022年ワールドカップのメンバー入りを逃し、代表で出場した25試合のうち先発はわずか11試合だ。

世代交代の真っただ中にあるメキシコで、サンティのための夏を迎えられるだろうか？ エリートレベルに到達する可能性が最も高いストライカーとして、エル・トリ・ファンはそう願っていることだろう。

GOATを抜きにしてこのリストは語れない。もちろん、メッシのレガシーは揺るぎないものだが、この夏はそれをさらに増やす大きなチャンスだ。

統計上、メッシはコパ・アメリカの歴代最多記録17ゴールまであと4ゴールと迫っており、1試合に出場すれば、この大会の歴代最多出場記録を更新することになる。もちろん、メッシがコパ・アメリカに出場するのは個人の栄誉のためではなく、トロフィーのためだ。

もし、メッシがコパ・アメリカを獲得すれば、メッシはアルゼンチンを歴代最多出場国に導くことになる。そうなれば、メッシとその仲間たちは3年連続でコパ、ワールドカップ、コパの3冠を達成することになる。

メッシの偉大さをすでに否定することはできないが、アルゼンチンをもう1度栄光へと導くことができれば、メッシはさらにそのレガシーを増すことができるだろう。