エンバペか、ベリンガムか。レアル・マドリーにリーダーシップ不足の危機

昨季のチャンピオンズリーグとラ・リーガを制したレアル・マドリーは、今夏の移籍市場でワールドカップ優勝経験者であるキリアン・エムバペが加入したにもかかわらず、今季は説得力に欠ける戦いが続いている。特にチャンピオンズリーグ第5節・リヴァプール戦は0-2で敗戦。説得力に欠ける戦いの顕著な例となってしまった。

説得力の欠ける戦いが続く要因として『The Athletic』は、エンバペのプレースタイルによる影響や新チームへの適応に手こずっていることに加え、ロッカールームにおいて声を出す選手が欠けていると報告。エンバペはフランス代表でキャプテンの役割を担っているにもかかわらず、チームの前で表立ってスピーチすることを好まず、比較的静かな姿勢を保っていると伝えた。

一方、ベリンガムは言語の壁により、チームを指揮する能力が妨げられていると指摘。その代わりにルーカス・バスケスが同僚に大声で叱咤激励し、アントニオ・リュディガーがチームの若手選手に対して指導、ルカ・モドリッチがコーチと問題を議論するといった形でリーダーシップを示しているようだ。

ロッカールームのリーダーシップ不足は、前十字靭帯損傷により残りのシーズンを欠場する可能性があるダニ・カルバハルの不在と、今夏にトニ・クロースとナチョ・フェルナンデスがチームを離れたことに起因している。

バルセロナが3試合連続で勝ち点を落とした中、レアル・マドリーは今後数週間でハンジ・フリック監督が率いるチームにプレッシャーをかけるチャンスを得ている。