Clasico winners & losers GFXGetty/GOAL

レアル・マドリーvsバルセロナの勝者と敗者:ベリンガムの復活劇!ヤマル&ヴィニシウスの振る舞いは議論の的に

26日にサンティアゴ・ベルナベウで行われた今季最初の“エル・クラシコ”。試合前からラミン・ヤマルの発言を巡ってヒートアップしていた両チームだが、キックオフ直後から白熱の展開に。すると22分、キリアン・エンバペのゴールでレアル・マドリーが先制、38分にフェルミン・ロペスの一撃でバルセロナが同点に追いつく。それでも前半終了間際、ジュード・ベリンガムの勝ち越し弾でホームチームがリードを奪い、そのまま2-1で勝ちきっている。

『GOAL』は、白熱の一戦で注目すべきポイントをピックアップする。

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    勝者:ジュード・ベリンガム

    今季はケガの影響で出遅れ、さらにシャビ・アロンソ監督のシステム化で居場所をなかなか見つけられなかったベリンガム。だからこそ今回の大一番は絶対に活躍が必要だったが、その期待に応えるように改めて驚異的なポテンシャルを証明している。

    起用ポジションは右サイドだったが、ピッチを縦横無尽に駆け回り、中盤の選手に必要なすべての役割をハイレベルでこなしている。彼のゴールは当然の結果であり、違う日であればもう1~2ゴールは奪えたかもしれない。

    求められればこれだけのパフォーマンスを披露できることを、改めて証明したベリンガム。彼はレアル・マドリー、そしてイングランド代表に絶対に必要な存在だ。

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  • Real Madrid CF v FC Barcelona - LaLiga EA SportsGetty Images Sport

    敗者:ラミン・ヤマル

    ヤマルはやはり人間だった。キックオフ前、自らの発言で必要以上の注目を集めると、ベルナベウでは敵意のこもったブーイングを浴び続けた。そして、その重圧を跳ね返せるだけのパフォーマンスを見せられなかった。放ったシュートは2本だけで、アルバロ・カレーラスのマンマークに苦しんでいる。確かに質の高いサポートが不足していたことは事実だが、最も奮起が必要な試合で存在感を放てなかったことは、この若者がまだあの伝説的な10番には及ばないことを改めて証明している。

    さらに試合後、ダニ・カルバハルやヴィニシウス・ジュニオールと激しい口論になるなど、最後まで良いところがなかったヤマル。とはいえ、彼の場合は「今日が悪かった」だけであり、自らを証明するチャンスはまたすぐに訪れるだろう。

  • FBL-ESP-LIGA-REAL MADRID-BARCELONAAFP

    勝者:シャビ・アロンソ

    アトレティコ・マドリーとのビッグゲームを落とした後、シャビ・アロンソにとっては2つ目のビッグゲームで、彼はしっかりと修正してきた。エドゥアルド・カマヴィンガとベリンガムの起用法によってバルセロナの攻撃をしっかりと封じ込め、キリアン・エンバペには背後のスペースを狙い続けるように指示を与えた。前半を圧倒できたのは、彼の戦術が大きいだろう。

    一転して後半はより守備を意識したプランを採用し、ヴィニシウス・ジュニオールがどれだけ激怒しようとも、チームの安定を優先。ピンチと呼べるピンチはジュール・クンデの場面だけだった。

    彼の指揮官としての資質は疑われたことがなかったが、この日はレアル・マドリーの監督として最高の1日だった。そして、これからもその最高の1日が続いていくかもしれない。

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  • Hansi FlickGetty Images

    敗者:ハンジ・フリック

    一方、バルセロナのベンチには……厳密に言えば、そこに指揮官の姿はなかった。だが、彼はスタンドの上層階から目の前の光景に心底不満を抱えていただろう。バルセロナは攻守両面で精彩を欠き、ハイライン・ハイプレスは機能せず。デメリットばかりが強調される結果となっている。

    確かにケガ人続出の影響は否めないし、ロベルト・レヴァンドフスキの不在は大きな痛手だった。しかし、この試合ではせめて引き分けなければならなかった。結果として、両者の勝ち点差は「5」に拡大。リーグ戦の直接対決は残り1試合であり、宿敵がポイントを落とすことを願わなければいけない状況に陥っている。

  • Kylian Mbappe Real Madrid 2025-26 ClasicoGetty

    勝者:キリアン・エンバペ

    キリアン・エンバペは、この試合でPKを失敗している。試合結果が2-2で終わっていたら、彼は“戦犯”の1人として扱われていただろう。

    だが、それ以外の場面で彼がピッチ上で見せたものは異次元だった。特にVARによって取り消されたシュートは、認められていればクラシコ史に残るスーパーゴールだっただろう。これでラ・リーガでは7試合連続ゴール、公式戦通算16ゴールだ。また今季は攻撃面だけでなく、ピッチ中央でパスコースを制限するなど、量は少ないが守備面でも貢献を見せている。もはや止められない存在にまで成長しており、この調子を維持できれば、彼が夢見たビッグイヤーをその手中に収めることができるかもしれない。

  • Vinicius Junior Lamine Yamal Real Madrid BarcelonaGetty

    敗者:ヴィニシウス・ジュニオール

    最初の10分間は“まさに”ヴィニシウスであり、PKをもらえなかったのは不運だったが、対峙したクンデとのデュエルで主導権を握り、前半のパフォーマンスは見事だった。

    しかし、後半はクンデの復活もあって存在感を失っていくと、70分には途中交代に。シャビ・アロンソの選択は至極真っ当なもので、チームのことを考えれば必要なことだった。だが彼が見せた反応は、考え得る中では最悪なものであったかもしれない。監督と握手することもなく、トンネルへと直行。さらに試合後ピッチに出てきては、ヤマルと口論を起こしている。

    彼の振る舞いについては何度も議論されていることだが、一向に変化が見られないのは心配だ。今回の一件は、再び自らの評価に悪影響をもたらすものだったかもしれない。

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