「荷物は完全に詰めてあった」 ターがシャビ・アロンソの「自然なオーラ」が、バイエルン・ミュンヘン移籍を断った理由になったと明かす

ターは、昨年バイエルン移籍寸前までいった感情の波乱の経緯を明かした。最終的にレヴァークーゼンに残留した背景には、アロンソとの個人的な会話が大きな要因となった。ドイツ代表のターは、スペイン人選手との会話がなければ、すでに荷物をまとめ、移籍を決意していたと語った。アロンソの言葉が、彼の心に深く響き、移籍の意思を翻させたという。

ターは、合意がほぼ完了していることを明かした——「90%完了」——そしてバイエルンの巨人に移籍する可能性はほぼ確実視されていた。それでも、彼はプレシーズン中にレバークーゼンでのトレーニングを続けた。その理由は、ルーティンを維持するためと、ほぼ10年間共に過ごしたチームメイトたちと最後の数日を過ごすためだった。しかし、サッカーはしばしば論理を覆すもので、ターの物語は、たった一つの会話が全てを変える好例である。

「荷物は全て詰めていた——文字通りだ。しかし、サッカーの世界では90%は意味がない」と、彼は『The Players' Tribune』のコラムで述べた。

彼は続けた。「ある日、取引が成立したように見えた時、シャビからテキストメッセージが届いた。 『Jona、話そう』。会議室に行った。シャビには自然なオーラがある…言葉では表現しにくいけど、話し方や目を見る仕草に現れている。そんな誠実さはサッカー界では稀だ。彼が選手として何をしたかは知っているが、人としてどう接するかがもっと重要だ。彼は絶対的な尊敬を勝ち得ている」

「私たちはかなり深い話をした。彼が言った具体的な内容は話せないけど、私はレヴァークーゼンに9年間いたし、彼がこのクラブが私にとってどれだけ大切かを知っていた。彼は私がチームにもたらす資質や、チームメイトへの影響力について話し始め、彼が本当に私を特別な存在として見ていると感じた」

昨年残留を決断したターは、レヴァークーゼンとの契約が満了したため、バイエルンへの移籍を完了し、2029年まで有効な契約を締結。背番号4を背負うターは、バイエルンが国際舞台での優位性を再確立を目指す中で、ヴァンサン・コンパニの戦術の要となる見込み。このドイツ人ディフェンダーは、6月にアメリカで開催されるクラブワールドカップに出場し、バイエルンのユニフォームを着ての初公式戦出場が期待されている。