2019_8_14_maya_yoshida3(C)Getty Images

「衝撃的」「日本ではサッカーが上手いとシンジと呼ばれるか?」日本人選手を評価し、愛したスターたち…

  • 2020-01-20-japanese2(C)Getty Images

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    これまで、欧州では数多くの日本人選手がプレーしてきた。中には、スター選手や指揮官と単なる関係以上の結びつきが生まれたケースが少なくない。

    『Goal』では、日本人選手たちと素晴らしい関係性を築いたスターたちを一挙に紹介していく。
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  • Wesley SneijderGetty Images

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    ヴェスレイ・スナイデル

    言わずと知れた“親日家”だろう。

    インテル時代には長友佑都と同僚であり、“お辞儀パフォーマンス”を披露するほどの仲の良さだった。クラブが別々になったあとも交流は続いており、長友は「親友スナイデル。何でこんなに気が合うんだ」と話したほどだ。

    また、若かりし頃にはアヤックスでプレーしていたため、フェイエノールトでプレーしていた小野伸二の姿は印象的だった模様。「とても優れた、素晴らしい選手だったね」と評価し、最も衝撃を受けた選手だと明かしている。
  • Manuel Neuer FC Bayern VfL BochumGetty

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    マヌエル・ノイアー

    現在は世界最高のGKの一人であるが、シャルケ時代に内田篤人(現鹿島アントラーズ)と深い交流があったことは有名だ。

    同じ守備者としてノイアーが内田のことを「ウシダサン」とリスペクトしていたのはよく知られた話。さらに、2人の仲を有名としたのが2011年のことだった。

    当時、東日本大震災に見舞われた日本にメッセージを送るため、内田は試合後メッセージをシャツに書いていた。そして、シャルケは見事勝利すると、多くの選手が喜びに沸く中、ノイアーは内田に寄り添い、シャツに書かれたメッセージをテレビカメラの前で披露することに一役買ったのだった。
  • Kevin Großkreutz BVB 2012Getty

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    ケヴィン・グロスクロイツ

    ドルトムントの黄金時代を支えた生え抜き選手。幼い頃からシグナル・イドゥナ・パルクに通っていたほどのドルトムントサポーターであった。

    そんなグロスクロイツと親交が深いのが香川真司。香川の加入当初からグロスクロイツは“兄貴分”としてブレイク前の日本人スターを気にかけていた。そして、現在も交流があるようで、香川の誕生日には連絡を取り合っているという。

    また、2018年には自身の公式インスタグラムで、ファンから「好きな選手は?」と問われた際に「カガワ」と即答している。
  • sakai-Thauvin(C)Getty Images

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    フロリアン・トヴァン

    現在もマルセイユで酒井宏樹とチームメイトのトヴァン。酒井が加入した同時期にレンタルでチームに加わり、のちに完全移籍となった。

    2人は右サイドで縦の関係を構築。トヴァンがウィンガーともプレーするほど攻撃的な選手であるため、安定した守備を見せる酒井には絶大な信頼を置いている。過去には「彼のおかげで僕はいいプレーができている。どれだけ評価しても評価し過ぎということはない」と絶賛している。

    また、酒井もトヴァンとは公私ともに仲が良いことを明かしており、「本当に信頼している」と話している。
  • Jurgen Klopp Liverpool 2019-20Getty Images

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    ユルゲン・クロップ

    選手ではないが、香川真司との師弟関係はあまりに有名だ。

    ドルトムント時代、香川の才能を見極め、中心選手に据えたのが他でもないクロップだった。香川やマリオ・ゲッツェが躍動する若いチームで、ブンデスリーガを連覇したのはクラブの最盛期として語られる。香川がマンチェスター・ユナイテッドへとステップアップする際は快く送り出した一方、イングランドでの起用法には疑問を呈し、「香川真司は世界最高の選手の一人なのに、マンチェスター・ユナイテッドでは20分しか出場しない。しかも左サイドで!」と嘆いていた。

    今冬からはリヴァプールに南野拓実が加わり、日本人選手と再び仕事をすることに。そのときの会見で「シンジとともに働けたのは素晴らしいものだった。彼のことが大好きだったよ。私にとって素晴らしい経験だった」と話したことも話題となった。
  • Kieran Tierney Arsenal 2019-20Getty Images

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    キーラン・ティアニー

    2019年夏、セルティックからアーセナルへと移籍した俊英SBだ。

    セルティックと言えば、レジェンドとして崇められるのが中村俊輔である。中でもティアニーは、生粋の“俊輔マニア”だったという。同じ左利きとして憧れのスターだったことを明かしており、10歳の頃に経験したイベントが強く思い出に残っているという。

    「クラブが用意したサプライズで、彼は一緒に参加してくれたんだよ。それでトレーニングを終えた後に僕らがベンチに座っていたら、彼が通訳を通じて『君が今日のベストな選手だ』と言ってくれてスパイクをくれたんだ。本当に嬉しかったよ」

    さらに、オールドファームで中村が決めたスーパーゴールについては「あそこまで素晴らしいゴールをあんなビッグマッチで決めたのはナカ以外記憶にない」とまで語っている。
  • Alessandro Del PieroGetty

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    アレッサンドロ・デル・ピエロ

    イタリアの言わずと知れたレジェンドだが、中田英寿とはピッチ外でも仲が良かった。

    2人は同じチームでプレーしたことはないものの、中田はペルージャ時代にデル・ピエロの目の前でユヴェントスから2ゴールをマークし、一躍名を上げることに。当時からデル・ピエロは中田に一目置くようになったようだ。

    中田が2006年のドイツ・ワールドカップ後に現役引退を決断したときには、「考えを変えるように電話で説得してみる」と話したほど。その後もテレビ番組で対談し、公私ともに交流があった。
  • Riccardo MontolivoGetty Images

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    リッカルド・モントリーヴォ

    苦境にあったミランでの本田圭佑を見て、感銘を受けていたのがリッカルド・モントリーヴォであった。当時ミランでキャプテンを務め、本田と最も親しかったモントリーヴォは本田についてこのように話している。

    「僕は彼の生き方、スタイルにとても感服しているんだ。彼の仕事に対する考え方、日々のトレーニング、そして監督に対する態度、どれも非の打ち所が無い。決して無駄なことは言わず、とにかく仕事、仕事、仕事。彼は戦士だよ。試合に出られない今だって、決してやる気がない表情は見せない。とにかくすごく前向きで、建設的。チームの中でも決して問題を起こさない。本当に感嘆すべき人物だよ」

    ポジションも近く、友人であり、ライバルでもあったが、モントリーヴォは本田の生き方について好印象を受けており、「僕に状況を愚痴ってきたことはない」とも話す。本田のプロフェッショナルな姿勢はかつてのイタリア代表MFにも影響を及ぼしていた。
  • Jefferson-Farfan-Schalke-04

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    ジェフェルソン・ファルファン

    酒井とトヴァンの関係同様、ファルファンは内田篤人とピッチ上で良好な関係を築いた。

    直接的に深い親交となったわけではなかったが、シャルケのチャンピオンズリーグベスト4進出など栄華を誇った時代の右サイドを支えた。まさに阿吽の呼吸で右サイドを制圧し、内田もファルファンを非常に高く評価していた。

    内田はコミュニケーションはあまり取れないと言語の壁があることを話しつつ、「考えていることは顔を見ればわかります」と意思疎通に問題はなかったようだ。
  • Ilkay Gundogan Germany 2019-20Getty Images

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    イルカイ・ギュンドアン

    ギュンドアンは2011年にニュルンベルクからドルトムントへと加入。そこで仲良くなったのが1年先輩の香川だった。

    2人は同じアパートに住んでいたため、「一緒に練習へ行き、一緒に帰ることもあった」というほどの友人関係に。さらに、ピッチ上では何が考えているか「互いに理解できている」としており、共鳴し合っていたようだ。

    その後、香川がマンチェスター・Uへと移籍し、離れ離れとなるが、「移籍したあとも連絡を取っていた」と話す。香川がベシクタシュのデビュー戦で2ゴールを決めた際には、ギュンドアンはTwitterで大興奮のリアクションを見せていた。
  • 2018-02-02 2012 Nagatomo CassanoGetty Images

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    アントニオ・カッサーノ

    悪童として知られる男だが、長友のコミュニケーション能力はスナイデル同様、カッサーノを魅了した。

    カッサーノはインテル時代に長友と同僚になり、「感覚がすごく合うんだ」と告白。非常に仲がいいことを明かしていた。

    また、長友も「まじ天才で走ればボール出てきた。彼とは阿吽の呼吸でプレーしてたね」とSNSで回顧している。
  • Levante coach Jose Luis MendilibarGetty

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    ホセ・ルイス・メンディリバル

    長年、エイバルの監督を務めているメンディリバル。時折、スペイン語がなかなか上達しない乾貴士を“いじり”ながらも、大きな信頼関係を結んでいる。

    守備の方法を乾に授けたのもメンディリバル監督であり、選手としても大きく成長させた。2人の関係が透けて見えたのが、乾がアラベスでプレーしていた2018-19シーズンのこと。

    乾が古巣エイバル戦でゴールを挙げると、何やらメンディリバル監督と会話。試合後にメンディリバル監督は「あいつは本当にくそったれだ(笑)。ゴールを決めた後に謝りに来たんだよ。だったら決めんなって話だよ(笑)」と笑顔を見せつつ、会話を明かした。試合中にも乾の“ハンド疑惑”を笑顔でメンディリバル監督がいじる場面もあるなど、単なる選手と監督以上の関係であった。
  • Nuri Sahin Werder Bremen 16092018getty Images

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    ヌリ・シャヒン

    現在はブレーメンでプレーするシャヒンだが、かつてはドルトムントで中心選手としてプレーしていた。

    香川、大迫勇也とのプレー経験があり、日本人選手を高く評価しているシャヒン。「僕は日本人選手とプレーするのが好きなんだ。彼らはクレバーだからね」と明かしている。

    現在も香川とは交流があるようで、自身のインスタグラムでは2ショットをアップしたこともある。
  • WengerGetty

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    アーセン・ヴェンゲル

    かつてJリーグのクラブである名古屋グランパスでも指揮を執った言わずと知れた名将、ヴェンゲル。日本人だけではなく、日本にも大きなリスペクトの視線を送っていた。

    アーセナルで20年以上にわたって監督を務めたが、稲本潤一、宮市亮、浅野拓磨と、3度日本人選手を獲得した経験を持つ。いずれもアーセナルで花開くことはなかったものの、日本人を高く評価していることは明らかだ。

    現在は監督業から離れているものの、吉本興業とマネジメント契約を結び、度々来日するなど親日家である。
  • Markus Gisdol, Leverkusen - Hamburger SV, Bundesliga, 09242017Getty Images

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    マルクス・ギスドル

    酒井高徳はハンブルガーSV(HSV)でどの監督からも高く評価されてきたが、その中でもキャプテンマークを与えたのがギスドル監督であった。

    ギスドル監督は2016年にシーズン途中にHSV指揮官に就任。酒井について「必要なもの全てを体現している。彼は疲れを知らない働き者だ。ゴートクは(性格的に)オープンで正直で、コミュニケーションに長けている」と語り、主将に任命した理由を明かした。

    その後、指揮官交代後も長くキャプテンを務めた酒井高徳。ドイツ語も堪能であったため、ギスドル監督以外にもキャプテンシーは高く評価されていたと言えそうだ。
  • 2017-09-24 Hasebe KovacGetty Images

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    ニコ・コバチ

    フランクフルト、バイエルン・ミュンヘンで指揮したコバチは長谷部誠に絶大な信頼を置いていた。

    何しろ長谷部を“リベロ”として起用し、新境地を開拓したのはコバチだった。それこそ、長谷部の戦術理解度を誰よりも評価している証だ。長谷部が契約を延長した際にはこのように話している。

    「マコトはここ数年間、とても良い形で成長してきた。彼は日本代表のキャプテンだし、3バックでプレーしようと、ボランチでプレーしようと、常に我々を助けてくれる」

    「不平不満を言うようなこともなく、すべてをこなしてくれる。疲れを感じることもないようだ。彼はまさに”戦士”。どんなクラブでも彼のような選手が必要とされるだろう。もちろんフランクフルトでもそうだ」
  • 2019_8_14_maya_yoshida3(C)Getty Images

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    ジャック・スティーブンス

    現在、サウサンプトンで中軸を担うCBは、吉田麻也が育て上げた選手と言っていいかもしれない。

    2016-17シーズンからサウサンプトンのトップチームに定着したスティーブンス。彼の隣で支えたのが吉田だった。右も左も分からない若手とコンビを組んだ吉田は的確な指示で強固な最終ラインを結成。スティーブンスも吉田とのコンビをこのように語っていた。

    「マヤと僕はどんどん強い選手になっていると感じるよ。レギュラーとしてともにプレーし続けているし、シーズンの最後まで続けていければ、さらに成長できると思う」

    今冬で吉田はサンプドリアに新天地を求めることになったが、スティーブンスは少なからず吉田に感謝しているかもしれない。
  • Ismaila Sarr - WatfordGetty

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    イスマイラ・サール

    メスで1シーズンだけ川島永嗣とともにプレー。その後、レンヌ、ワトフォードと順調にステップアップを果たしている。

    メスでは、第3キーパーから正守護神にまでなった川島を誰よりも近くで見ていたサール。当時は19歳だったこともあり、「エイジのような経験のあるGKが後ろでドンと構えていてくれるとみんな安心してプレーできるんだ」と兄貴分として慕っていた。
  • Kubo y Zidane, Mallorca-Real MadridGoal

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    ジネディーヌ・ジダン

    レアル・マドリーのレジェンドにして現指揮官は、2019年夏に加入した久保建英をローン移籍で手放すのではなく、当初は手元に置きたがっていた。

    そして、日本の若き至宝について以下のように語っている。

    「久保はここの、レアル・マドリーの選手で、未来がある。彼はマドリーの未来なんだ」