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日本代表のワールドカップ命運にも影響? 久保建英、南野拓実、伊東純也、三笘薫…今夏の移籍・去就に注目の9人
(C)Getty Images久保建英(マジョルカ/スペイン)
今シーズン、負傷の影響で序盤戦のリーグ8試合の連続欠場を余儀なくされるなど苦しんだマジョルカの久保建英。時折見せる大きな輝きにより、そのポテンシャルを証明し続けているが、マジョルカでは監督交代などによる浮き沈みもあり、一貫性を欠いている状況だ。
そんな中、スペイン現地メディアの報道も「EU圏外枠の問題があるが、クラブ(レンタル元のレアル・マドリー)も良い感触を持っている」(AS)のほか、レアル・マドリー側の放出の可能性を指摘する報道も。久保自身は今年3月、『GOAL』に対して、「クラブが僕にチャンスを与えると判断したのならば、自分ができる全てを証明したいと思っています。僕の目標は常にレアル・マドリーの一員になることですから」と語った中、来季の去就は最終盤の活躍ぶりによっても変化しそうな情勢だ。
(C)Getty Images南野拓実(リヴァプール/イングランド)
シーズン終盤まで4冠の可能性を残すほど絶好調のチームの中で、南野は今季、4月までに23試合の出場で9ゴールをマークしている。出場時間から考えれば上々の数字を残しているものの、いかんせん現在のリヴァプール攻撃陣は欧州屈指であり、そこに割って入るのは非常に困難。終盤戦のビッグマッチではベンチ入りすることも、ままならなくなっている。
そんな南野に関しては4月上旬、ザルツブルク時代に薫陶を受けたジェシー・マーシュ監督が新たに就任したリーズが興味を持っていることを地元メディアが報道。カタールW杯イヤーという重要な時期を迎える中、よりコンスタントにプレーできる環境に身を移すことになるのだろうか。
(C)Getty Images鎌田大地(フランクフルト/ドイツ)
鎌田は昨シーズン、リーグ戦で5ゴール15アシスト、つまり「20」ものゴール関与数を記録し、夏の移籍市場における注目選手に。そんな中でも最終的に残留を決断し、今季から指揮を執るオリヴァー・グラスナー監督の下でも中心選手としてプレーしている。リーグ戦での成績は幾分大人しいものとなっているが、得意とするヨーロッパリーグでは4ゴールを挙げており、攻撃陣を牽引している。
その鎌田について回るのが去就問題。契約が2023年で満了を迎えることから、移籍するのであれば今夏との見方も強い。一方で、『ビルト』では鎌田について、「クラブは契約延長を希望している」とも報道。ミランなどセリエAクラブからの注目が伝えられているが、どのような決断を下すのだろうか。
(C)Getty Images遠藤航(シュトゥットガルト/ドイツ)
今季からシュトゥットガルトで主将を務めている遠藤航。新型コロナウイルスに感染するまで、リーグ戦全29試合でスタメンに入っており、押しも押されもせぬ絶対的なレギュラーだ。今季はチームの不調もあり、『キッカー』での平均採点は「3.60(※ドイツでは1が最高)」と平均的なもの。しかし、インサイドハーフとして3ゴール2アシストを挙げながら、リーグトップクラスのデュエル勝率を記録しており、すでにシュトゥットガルトで役不足なのではないかとの見方もある。
29歳と年齢的にステップアップに残された時間はなく、クラブとしても移籍金の値がつくうちに売りたい本音もあるだろう。対人戦に絶対の強さを持つ稀有な日本人選手だけに、プレミアリーグで彼の姿を見たいファンもいるはずだが、果たして…。
(C)Getty Images板倉滉(シャルケ/ドイツ)
今季、マンチェスター・シティからシャルケへとレンタル移籍している板倉滉。瞬く間にチームに定着すると、ここまでブンデスリーガ2部で27試合に出場している。『キッカー』では5度の週間ベストイレブンに選出されており、ドイツメディアの間では「彼のような選手では2部は少しばかり役不足と感じないだろうか」とシャルケ指揮官に質問が飛んでいるほどだ。監督交代以降は中盤としてもプレーしており、4月9日のハイデンハイム戦では巧みな技術からの得点も生み出すなど新境地も開いている。
そんな板倉は『シュポルト・ビルト』で「ここが居心地良く、長期的にシャルケでプレーすることを望んでいます」と明かしており、来季は1部でのプレーを熱望している。クラブがマンチェスター・シティからの買い取りオプションを行使するかどうかが焦点となるだろう。
(C)Getty Images伊東純也(ヘンク/ベルギー)
カタールW杯アジア最終予選で4試合連続弾を挙げるなど、日本代表の本大会行きに多大な貢献を果たした伊東は、所属クラブでも絶好調。右サイドを切り裂き続け、レギュラーシーズンの34試合で8ゴール14アシストという圧巻の数字を残した。
29歳ということもあってステップアップの機会は限られることになると考えられるが、伊東自身は今年、ベルギー『Het Belang van Limburg』で「健全な野心を持っています。だから、良いオファーが届けばノーとは言えないでしょう。でも、そのようなオファーが来なくても、僕は幸せです。特定の国とか、特定の大会とかそのようなこだわりはありません。どこででも自分のプレーができると信じています」と口に。本大会の日本代表でも間違いなくキーマンの一人となるだけに、移籍の動向にも大きな注目が集まる。
(C)Getty Images三笘薫(ユニオン・サン・ジロワーズ/ベルギー)
日本代表をW杯7大会連続7回目の出場に導いたヒーロー。今季初めて欧州挑戦を決断すると、ベルギーの地でも得意のドリブルでファンを沸かせただけでなく、ウイングバックでの新境地を開拓。レギュラーシーズン首位に立ったチームの中で、重要な立ち位置を築いた。
そんな三笘だが、現在は所属元ブライトンからレンタル中。買い取りオプションは付帯していないと伝えられている。そしてブライトン地元メディア『The Argus』は、プレミアリーグ参戦に最大の障壁となるイギリス労働許可証も「心配ない」とし、「今季の活躍を見れば期待することは多い」と評価した。本人は「すべてブライトン次第」としながらも、「僕の夢はプレミアリーグでプレーすること」と明言。攻撃力不足に嘆くブライトンが来季の合流を決断する可能性も十分にあると見られている。その一方で、ユニオンSGがプレーオフ1で優勝すれば来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得するため、もう1年残留して欧州最高峰の舞台でプレーする可能性も残されているようだ。
(C)Getty Images守田英正(サンタ・クララ/ポルトガル)
守田もまた、日本代表のW杯出場において欠かせない存在の1人だ。昨年1月にポルトガル挑戦を選択し、半年でリーグ戦20試合出場。チーム最高位となる6位フィニッシュに大きく貢献した。
今季も主力として活躍を続けているが今年4月、『A Bola』のインタビューで移籍希望を明言。スポルティングCPとの交渉を認めつつ、「このチャンスを逃したくない」と断言した。さらに、「サンタ・クララの一部の人が移籍を阻んでいる。認めてくれることを願う」とも。これを受け、サンタ・クララは懲戒処分を決断。両者の関係には緊張感が走っている。すでにスポルティングCPはサンタ・クララが満足する金額をオファーしていると伝えられており、最終的には今夏の取引が成立するとの見方が強まっているが…。
(C)Getty Images堂安律(PSV/オランダ)
昨季にビーレフェルトでブンデスリーガ残留に貢献し、夏には東京五輪で日本代表としてプレーした堂安。今季は所属元PSVに復帰し、オランダの強豪でもまずまずの結果を残している。しかし、激しいポジション争いの中でベンチに座る機会も多く、そのためか3月の日本代表メンバーから外れた。その際には「逆境大好き人間頑張りまーす!」と、本人も自身の価値を証明していく意欲を見せている。
11月末にはW杯が開催されることから、この状況が続けば夏の移籍も。ドイツ紙『ビルト』は、再起を図るボルシア・メンヒェングラットバッハが関心を示していると伝えており、ブンデスリーガ復帰の可能性は度々話題となっている。
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