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フェリックス、ディアス、ヌニェスまで…市場の達人ベンフィカの高額売却選手TOP10

ベンフィカは、ポルト、スポルティングCPと並ぶポルトガルの「ビッグ3」の一つである。

ポルトガルリーグの優勝回数は37回、国内カップ戦の優勝回数は26回であり、これも記録的である。また、ベンフィカは1961年と1962年に欧州カップ戦を2連覇している。

エウゼビオ、マリオ・コルーナ、ルイゾン、アンヘル・ディ・マリア、ヌーノ・ゴメス、ルベン・ディアス、ダヴィド・ルイスなど、長年にわたり多くのビッグネームがイーグルスでプレーしてきた。

21世紀に入ってからも、ベンフィカはジョアン・フェリックス、レナト・サンチェス、ヤン・オブラク、ヴィクトル・リンデロフなど、ヨーロッパのエリートクラブに大金で移籍する選手を数多く輩出している。

実際、ベンフィカは今世紀に入ってから10億ユーロ(約1390億円)以上の移籍金を売り上げている。

最近では、ウルグアイ人ストライカーのダルウィン・ヌニェスが7500万ユーロ(約104億3000万円)という破格の値段でリヴァプールに移籍している。

毎シーズンのベンフィカの最大売却

シーズン

最大売却選手

移籍金

Total sales

2022-23

ダルウィン・ヌニェス

€75m

€97m

2021-22

ペドリーニョ

€18m

€49.5m

2020-21

ルベン・ディアス

€68m

€76.5m

2019-20

ジョアン・フェリックス

€127m

€240m

2018-19

タリスカ

€19m

€73.3m

2017-18

エデルソン

€40m

€132.7m

2016-17

レナト・サンチェス

€35m

€121.3m

2015-16

ロドリゴ

€30m

€104.3m

2014-15

エンツォ・ペレス

€25m

€104.6m

2013-14

ネマニャ・マティッチ

€25m

€45.7m

2012-13

アクセル・ヴィツェル

€40m

€75.7m

2011-12

ファビオ・コエントラン

€30m

€41.2m

2010-11

アンヘル・ディ・マリア

€33m

€85.7m

2009-10

コンスタンティノス・カツラニス

€3.5m

€6.8m

2008-09

ネルソン

€6m

€7.6m

2007-08

シモン

€20m

€55.7m

2006-07

リカルド・ローシャ

€5m

€11.3m

2005-06

ミゲル

€8m

€9.8m

2004-05

ティアゴ・メンデス

€15m

€18.4m

2003-04

エドニウソン

€130k (レンタル料)

€130k

2002-03

マルコ・カネイラ

€1.5m

€1.50m

2001-02

フェルナンド・メイラ

€7.5m

€21.3m

2000-01

ヌーノ・ゴメス

€17m

€19.4m

合計

€1.4b

ベンフィカの売却選手トップ10

  • Angel Di Maria BenficaGetty Images

    アンヘル・ディ・マリア | 3300万ユーロ(約45億7000万円) | レアル・マドリー | 2010

    アンヘル・ディ・マリアは、アルゼンチンのロサリオ・セントラルでキャリアをスタートさせたかもしれないが、2007年から2010年までの3年間、ベンフィカに在籍したときに注目を浴びた。

    ベンフィカでは、特に2009-10シーズンで印象的な活躍を見せ、クラブがプリメイラ・リーガとタカ・ダ・リーガのタイトルを獲得するのに貢献した。

    そして、2010年のワールドカップでアルゼンチン代表として印象的な活躍をし、2010年の夏にレアル・マドリーが彼を獲得した。

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  • RENATO SANCHES BENFICAGetty Images

    レナト・サンチェス | 3500万ユーロ(約48億5000万円) | バイエルン・ミュンヘン | 2016

    ベンフィカユース出身のレナト・サンチェスは、一時は欧州サッカーを制覇するかと思われた。2015-16シーズンにトップチームへと昇格。当時18歳の若者がビッグクラブに注目されるには、1シーズンで十分だった。

    このエネルギッシュなMFはマンチェスター・ユナイテッドと激しい競争を繰り広げたが、最終的には2016年夏、プリメイラ・リーガにおける当時のポルトガル人選手としては最高額となる3500万ユーロでバイエルン・ミュンヘンへの移籍を選択した。

    その後、ポルトガルのEURO2016優勝に貢献し、数か月後にはゴールデンボーイのトロフィーを授与されることになる。サンチェスのキャリアはバイエルンで軌道に乗ることはなかったが、リールで全盛期を取り戻し、現在は欧州のビッグクラブで再挑戦することが期待されている。

  • Victor Lindelof BenficaGetty

    ヴィクトル・リンデロフ | 3500万ユーロ(約48億5000万円) | マンチェスター・U | 2017

    リンデロフは2012年の夏、17歳という若さでベンフィカに入団した。当初はベンフィカのリザーブチームで実力を発揮したスウェーデン人CBは、トップチームに昇格すると、レギュラーに定着し続けた。

    2016-17シーズンはベンフィカで主力の一人として、全コンペティションで47試合に出場。シーズンを通してプレミアリーグの複数のクラブと噂になり、2017年夏にマンチェスター・ユナイテッドが獲得にこぎつけた。

  • Nelson Semedo Benfica

    ネルソン・セメド | 3570万ユーロ(約49億5000万円) | バルセロナ | 2017

    セメドもまた、ベンフィカで名を馳せたポルトガルのスター選手である。

    2012年に少年時代のシントレンセからイーグルスに移籍した右サイドバックは、数シーズンのベンチ生活とレンタル移籍を経て、エスタディオ・ダ・ルスで地位を確立した。

    2016-17シーズンにブレイクを果たし、サイドからの想像力豊かなプレーで多くのビッグクラブから注目を浴びるようになった。

    2017年夏、最終的に彼を獲得したのはバルセロナだった。セメドはカンプノウで3シーズンを過ごし、2020年にウルヴスへ移籍した。

  • Raul Jimenez Benfica FC Bayern Munchen Champions League 13042016Getty Images

    ラウール・ヒメネス | 3800万ユーロ(約52億6000万円) | ウルヴス | 2019

    ウルヴスのラウール・ヒメネスは現在プレミアリーグで頼りになるストライカーだが、彼はベンフィカで骨を折った。

    このメキシコ人はクラブ・アメリカのユースシステムを経て、2014年にスペインの巨人アトレティコ・マドリーと契約していた。しかし、わずか1ゴールという不本意なシーズンで、クラブを離れてベンフィカに新天地を求めた。

    リスボンでの3シーズンで120試合に出場し、31ゴールを挙げたヒメネスを、2018-19シーズンを前にウルヴスは3800万ユーロで買い取りオプション付きのレンタルで確保した。

    ヒメネスがイングランドでの生活を順調にスタートさせると、ウルヴスは2019年4月に条項を発動し、永久契約を結ぶことを決断した。

  • Axel Witsel BenficaGetty

    アクセル・ヴィツェル | 4000万ユーロ(約55億4000万円) | ゼニト | 2012

    2011年、22歳でヤングスターとして評価されていたアクセル・ヴィツェルはベンフィカに入団。守備的MFでありながら攻撃的な役割もこなし、若い頃はウインガーとしてもプレーしていた。

    しかし、このベルギー人選手があらゆる人に衝撃を与えたシーズンの後、ロシアのゼニトがヴィツェルの契約にある放出条項を発動し、獲得した。

    その後、中国への衝撃的な移籍を経て、ヨーロッパに戻り、ボルシア・ドルトムントに加入する。そして2022年の夏、アトレティコ・マドリーと契約した。

  • Ederson BenficaGetty Images

    エデルソン | 4000万ユーロ(約55億4000万円) | マンチェスター・C | 2017

    クラブがGKに4000万ユーロを投じるのは一般的ではないが、ペップ・グアルディオラとマンチェスター・シティが2017年夏に行ったのはまさにそれだった。

    グアルディオラは、俊敏なブラジル人選手を自身のサッカースタイルに最も適したシュートストッパーと考え、素早く行動に移して彼を迎え入れた。

    興味深いことに、エデルソンは2015年にベンフィカに加入したばかりだったが、2016-17シーズンの終わりには正GKにしっかりと定着していた。

    つまり、ベンフィカがプリメイラ・リーガ、タカ・デ・ポルトガル、スーペルタカ・カンディド・デ・オリベイラを獲得した輝かしいシーズンの後、エデルソンは求められる人物となり、シティへの移籍によって当時史上2番目にコストのかかるGKとなったのである。

  • Ruben Dias BenficaGetty

    ルベン・ディアス | 6800万ユーロ(約94億2000万円) | マンチェスター・C | 2020

    ベンフィカのアカデミー出身であるルベン・ディアスは、2020年にマンチェスター・シティに移籍すると、世界で最も高額なDFの一人となった。

    2017年にベンフィカのトップチームでデビューしたディアスは、すぐにポルトガル代表の守備に欠かせない存在となった。ベンフィカ時代には2018-19シーズンのプリメイラ・リーガと2019年のスーペルタカ・カンディド・デ・オリベイラの2つのトロフィーを獲得した。

    ポルトガルとベンフィカで中央の守備を担う彼の成熟したパフォーマンスは、複数のクラブから注目されていた。しかし、最終的に6800万ユーロという大金で獲得したのはシティであった。

  • Darwin Nunez Benfica 2021-22Getty

    ダルウィン・ヌニェス | 7500万ユーロ(約104億3000万円) | リヴァプール | 2022

    チャンピオンズリーグ準優勝のリヴァプールはこの夏、ヨーロッパで最もホットなストライカーを獲得し、優勝への意思を表明した。それがダルウィン・ヌニェスである。

    このウルグアイ人選手は、ベンフィカでの輝かしいゴール記録によって、プリメイラ・リーガとチャンピオンズリーグを沸かせ、興味を持った多くのクラブが群がっていた。

    2020年にベンフィカに加入したばかりで、ポルトガルでの生活は安定したスタートを切った。2021-22シーズンにはその実力を見せつけ、全コンペティションで41試合に出場して34ゴールという素晴らしい成績を収めた。マンチェスター・ユナイテッドは彼に積極的な関心を寄せていたとされるクラブの一つだったが、ウルグアイのヒットマンを獲得するために大金を投じたのはユルゲン・クロップ率いるリヴァプールだった。

  • Joao Felix BenficaGetty

    ジョアン・フェリックス | 1億2700万ユーロ(約176億円) | アトレティコ・マドリー | 2019

    ベンフィカのアカデミー出身であるジョアン・フェリックスのポルトガルでの出世はめざましいものだった。2019年、アトレティコ・マドリーが1億2700万ユーロという途方もない金額を投じて彼を獲得し、世界で2番目に高い10代の選手となった。

    こうしてフェリックスはベンフィカにとって最大の移籍金を稼いだ選手となり、アトレティコにとっては史上最も高額な補強となった。実際、フェリックスはネイマール、キリアン・エンバペ、フィリペ・コウチーニョに次いで史上4番目に高額なサッカー選手である。

    興味深いことに、フェリックスの株が急上昇したのは、ベンフィカでのデビューシーズンが好調だったためだ。軽快なフットワークのフォワードは2018-19シーズンに、19歳という若さで43試合に出場し、20ゴールを挙げた。そして、アントワーヌ・グリーズマンの後釜を狙うディエゴ・シメオネ監督は、フェリックスの獲得に踏み切った。