プレミアリーグ経験者にポチェッティーノが注目…チェルシーの補強候補は？

ポチェッティーノがハリー・ケインをスタンフォード・ブリッジに誘致する野心を抱いていないわけがない。チェルシーは新しいストライカーを切実に必要としており、マンチェスター・シティのゴールマシーン、アーリング・ハーランドを除けば、ケインはプレミアリーグで最高の実力者である。

この移籍を成功させるのは、大胆かつ非常に困難なことだ。しかし、チェルシーのオーナーと移籍交渉担当者は、自分たちが本当に欲しい選手がいれば、どんな犠牲を払っても取引を成立させる資金力と冷酷さを持っていることをすでに実証している。

ブレントフォードのダビド・ラジャは、ビーズからの契約オファーを断り、移籍することが予想されている。このスペイン人選手は、プレミアリーグでの生活にスムーズに適応し、完璧なGKに成長し、特に後方から組み立てる能力は素晴らしい。

しかし、4,000万ポンドという値段は眉唾であり、ポチェッティーノは、真のワールドクラスの1番、あるいはその可能性を秘めた選手を欧州市場に求めた方が良いと考えているかもしれない。クオリティは確かだが、27歳という年齢はネックとなるか。

ポチェッティーノは新しい6番を欲しており、『NXGNナイン』に選ばれたロメオ・ラヴィアはうってつけの選手である。この19歳は今シーズン、その若さをものともせず、まるでベテランのプロフェッショナルのように、苦戦を強いられていたサウサンプトンの中心で活躍した。

ラヴィアのプレス耐性、ボールキャリー能力、進歩的なパス、さらにフィジカルとタックルは、典型的な現代の守備的MFであり、セインツの降格が決まり、安い値段で手に入るかもしれない。

チェルシーのケイン獲得が失敗に終わった場合、イヴァン・トニーが理想的な代替選手となるかもしれない。彼は、現代チェルシーの偉大なストライカーの属性をすべて備えており、トップリーグで2シーズン非常に良い成績を収め、その間に20ゴールの大台を達成する明確な向上を見せたことで、プレミアリーグで成功するために必要なものがあることを証明した。

ブルーズは過去に大金でストライカーを獲得した際に大きな失敗があったが、ケインやナポリのヴィクター・オシムヘンよりも安く獲得できることから、トニーは比較的リスクの低いオプションとみなされるかもしれない。しかし、賭け事による禁止令が迫っていることが、大きな足かせになりそうだ。

チェルシーがアマドゥ・オナナに興味を持っていることは1月によく知られていたが、それ以来噂は少し静かになっている。しかし、この夏、西ロンドンのクラブがこのエヴァートンの選手を再び獲得しようとしても不思議はない。

今年の初めには残留を決めたオナナだが、ショーン・ダイクの下で序列を落とし、今は退団の誘惑に駆られているかもしれない。彼は、ポチェッティーノのハイテンションなシステムに完璧にフィットする、テクニカルな中盤の破壊者のような存在だ。必ずしも先発ではないにせよ、オナナは長いシーズンを通して必要なクオリティの高さを提供してくれるだろう。

スタンフォード・ブリッジで、W杯を制したアルゼンチン人が再びコンビを組むのだろうか？ ポチェッティーノは、同胞のエンソ・フェルナンデスとアレクシス・マクアリスターが中盤の中央で一緒にプレーすることを熱望していることは想像に難くない。

チェルシーは、ピッチのあらゆるエリアからのゴールへの貢献を切実に求めており、マクアリスターは今シーズン、プレミアリーグで最もゴールを量産するMFの一人として台頭してきた。しかし、チェルシーはマンチェスター・ユナイテッドのような強豪との競争にさらされることになり、彼の隣に配置される選手によっては、彼のフィジカルに疑問符がつくかもしれない。

プレミアリーグでの豊富な経験を持ち、イングランド代表でも大舞台でプレーしたことのあるピックフォードとは過去に噂になったことがあり、今後数か月の間に再びGKの候補に挙がる可能性がある。

頭に血が上りやすいと注目されているが、ピックフォードは優れたオールラウンドなGKに成長し、後方からプレーする能力は彼の武器の一つである。そのため、新しいGKを探すクラブにとって、ピックフォードはすぐに魅力的な提案となるだろう。

デクラン・ライスが、この夏最大の移籍劇の中心になることは間違いないだろう。チェルシーは、特にアーセナルとの厳しい競争にさらされる。

ライスはプレミアリーグで最も完成されたセントラルミッドフィルダーに成長し、マテオ・コヴァチッチなど数人の選手の退団が近づくチームにとって、理想的な新戦力となるだろう。ポチェッティーノは、ライスのメイソン・マウントとの友情とブルーズとの親密なつながりを大いに利用して、契約を成立させる必要があるかもしれない。

ポチェッティーノは彼をメインの9番として頼ることを望まないかもしれないが、ワトキンスはプレミアリーグで信頼できる得点源となり得ることを証明している。

この27歳は3シーズン連続で2桁ゴールを記録しており、ピークに近づきつつある。チェルシーが獲得に乗り出している他の選手よりもずっと安い値段で獲得できるだろうが、シーズン20ゴールを期待するビッグクラブが頼れる選手かどうかはまだわからない。

チェルシーは1月、エンソ・フェルナンデスの獲得が難しいと思われた際、ブライトンのモイセス・カイセドに目をつけた。結果的にメインターゲットを獲得できたが、カイセドは守備的な中盤のオプションとして、チェルシーのレーダーに入ることは間違いないだろう。

このエクアドル人選手は、ボールを保持することに長けており、すでにリーグ屈指のタックラーとしての評判を高めている。チェルシーは、1月にアーセナルが獲得に近づいたこともあり、彼の獲得を巡って多くの競合に直面することになるだろうが、もし彼が欲しいのであれば、最後の最後までプッシュするだろう。

昨夏、2000万ポンドを投じてジョアン・パリーニャを獲得したのは、チェルシーでなくフラムであったことを、ロンドン西部のクラブは悔やんでいるだろう。このポルトガル人選手は、イングランドで最も効率的で安定した守備的MFとして頭角を現し、完璧なタイミングでチャレンジしてイエローカードをもらうことも恐れない。

今シーズン、彼の値札は飛躍的に上昇したが、チェルシーはおそらくパリーニャを誘い出すために自らをバックアップするだろう。しかし、ブルーズに欠けている創造性を彼が提供できるかどうかは、また別の問題である。

ラヴィアと並んで、サウサンプトンからジェームズ・ウォード＝プラウズを引き抜こうとするチームが列をなしているのは、降格が決まったためだ。このMFは、不安定なサウサンプトンにおいて、一貫性を象徴する存在であり、常にフィットしていること、自国産であること、イングランド代表であることなどが、彼を健全な選択肢にしている。

もちろん、ポチェッティーノはサウサンプトン時代にともに仕事をしており、彼らが良い関係であったことは明らかだ。2021年、ウォード＝プラウズは「彼（ポチェッティーノ）は、若い選手としてとても印象に残っている。彼は若い選手にチャンスを与えようとしていた。僕を信頼してくれたんだ」と語っている。

エミ・マルティネスの急成長には目を見張るものがあり、ワールドカップ優勝者はこの夏、これまでで最大の移籍を果たすことになるかもしれない。ポチェッティーノ監督にとって、新しいGKは重要な課題であり、プレミアリーグ経験がある彼はおそらく候補に挙がるだろう。

アストン・ヴィラが欧州サッカーを求め、チェルシーが来季それを提供できない中、マルティネスはロンドンに戻り、将来チャンピオンズリーグに復帰するはずのクラブに参加する機会に誘惑されるに違いない。

チェルシーをはじめ、多くの人々が昨夏に見送った選手がもう一人いる。アストン・ヴィラがマルセイユからフリーで獲得したブバカル・カマラだ。今シーズンはケガに悩まされることもあったが、この上品な中盤のオペレーターは、ウナイ・エメリ監督の下で復活したヴィラで重要な歯車となっている。

まだ23歳でありながら、すでにフランス代表でデビューしているカマラは、大きな可能性を秘めており、少なくとも質の高い選手層となることは間違いないだろう。チェルシーはもちろん、チャンピオンズリーグに出場できないことを考えると、選り好みできる立場ではないが、カマラはそれを犠牲にしてもいいと思える選手の枠に収まっているように見える。