メッシがアーリング・ハーランドとジュード・ベリンガムを抑え、昨年に続くトップの座に。これで通算7度目の戴冠となった。決定打はもちろん、アルゼンチンを栄光に導いた2022年ワールドカップでの驚異的なパフォーマンスによるものだ。
ハーランドはノルウェー代表がカタールW杯出場権を獲得できなかった中でも、トレブルを達成したマンチェスター・シティにおいてゴールを量産し、2位の座に。ベリンガムはドルトムントからレアル・マドリーに移籍した中、圧巻のパフォーマンスを見せ続けて3位入りした。
Goal メッシがアーリング・ハーランドとジュード・ベリンガムを抑え、昨年に続くトップの座に。これで通算7度目の戴冠となった。決定打はもちろん、アルゼンチンを栄光に導いた2022年ワールドカップでの驚異的なパフォーマンスによるものだ。
ハーランドはノルウェー代表がカタールW杯出場権を獲得できなかった中でも、トレブルを達成したマンチェスター・シティにおいてゴールを量産し、2位の座に。ベリンガムはドルトムントからレアル・マドリーに移籍した中、圧巻のパフォーマンスを見せ続けて3位入りした。
GOAL ソフィアン・アムラバトがW杯でモロッコ代表として全試合を戦い抜いたという事実は、アフリカ勢にとって歴史的な準決勝進出を果たしたモロッコにとってどれほど重要な存在であったかを物語っている。アムラバトはこのW杯を通じて、世界最高峰の守備的MFの一人としての地位を確立。特にスペイン戦とポルトガル戦で見せた活躍は印象的だった。そしてその活躍をクラブに戻っても継続し、フィオレンティーナのヨーロッパ・カンファレンスリーグ決勝進出に一役買った。
GOAL 2022年W杯で喜びのスターが誕生した。国民的アイドルであるクリスティアーノ・ロナウドに代わって、先発のアタッカーに抜擢されたゴンサロ・ラモスは、スイスを圧倒し見事なハットトリックを達成した。ベンフィカはプリメイラ・リーガを制覇し、同時にチャンピオンズリーグ準々決勝に進出。22歳のラモスは全コンペティション合計27得点を挙げる活躍を見せた。絶好調のパフォーマンスによって、夏にはパリ・サンジェルマンへの移籍が実現している。
GOAL アドリアン・ラビオは、ユヴェントス在籍初期にはかなりの批判を受けた。多くのサポーターや解説者から「一体どのようにチームに貢献しているのか」と疑問の声が相次いだが、昨シーズンは批判者たちの言葉を失わせた。クラブが不振にあえいだシーズンのさなか、ラビオは唯一世界基準のパフォーマンスを見せ、ついに得点力を自身の能力に加えるに至った。さらに、フランス代表が準優勝を飾ったW杯の舞台でも際立った存在だった。
GOAL 驚きのストーリーだ。わずか6年前、ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォはまだイタリア3部リーグでプレーしていた。だが今、セリエA王者のキャプテンとなっている。ディ・ロレンツォはナポリの歴史的成功における中心人物であり、チームを鼓舞するリーダーシップを発揮。さらに右サイドバックにして5ゴール6アシストを挙げ、大きな影響力を持つ存在だった。ディ・ロレンツォの新契約は、適切というほかないだろう。
GOAL サンドロ・トナーリはこの夏、ニューカッスルと6000万ポンドで契約し、史上最高額のイタリア人選手となった。2021年にブレシアからミランへローン移籍し、初年度は困難を伴ったが、完全移籍となった昨夏以降、彼は緻密な技術と無尽蔵の闘志を発揮。クラブがチャンピオンリーグで準決勝に進む中で活躍を見せた。しかし、今年10月には賭博への関与が判明し、10カ月の出場停止処分が科されることになっている。
GOAL ブレントフォードとの一戦でマンチェスター・ユナイテッドが大敗した8月以降、リサンドロ・マルティネスはエリック・テン・ハーグの指揮下でスターティングラインナップに名を連ねるようになった。その貢献度の高さから、ファンからも絶大な支持を得ている。また、カタールW杯でもアルゼンチン代表の栄光に大きく貢献。大会5試合に出場した。
GOAL ヤシン・ブヌはPK中の視線を引きつける。それに匹敵するゴールキーパーはいないだろう。ブヌは昨シーズンの活躍を経て、PK戦のスペシャリストとして世界中から認識される存在となった。カタールW杯では3回のクリーンシートを達成。モロッコ代表が歴史的な準決勝進出を果たすまでの間にスペインから2つのPKをセーブし、その半年後にはセビージャで、ヨーロッパリーグ決勝でローマを倒す活躍を見せた。その活躍がサウジアラビアのプロリーグ移籍を後押しし、ネイマールと共にアル・ヒラルへの加入へとつながった。
GOAL かつてバルセロナのユースチームのスターだったシャビ・シモンズは、昨年の夏にパリ・サンジェルマンを離れてPSVへと移籍し、少年の頃から大いに注目されていた理由を示した。母国オランダで大暴れし、19得点を挙げてPSVをエールディヴィジの頂点に導くとともに、自身もリーグ得点王に輝いた。その結果、当然PSGはわずか600万ユーロでシモンズを買い戻したが、すぐさまRBライプツィヒへ1シーズンへレンタル移籍している。
GOAL 財務的な調整に追われていたバルセロナは、元セビージャのディフェンダー、ジュール・クンデの獲得に難航し、登録にも苦難を伴った。それでもクンデはそれに見合った価値が十分にあることを証明した。センターバックとサイドバックのどちらで起用された時も迫力のプレーを見せ、ラ・リーガで最強の守備陣の中でもベストのパフォーマンスを見せていた。クンデは18試合でクリーンシートを達成しており、この数字はプリメーラ・ディビシオンの中で他の追随を許さない。また、バルセロナの守備陣の中で最多のボール奪取数を誇っている。
GOAL 昨夏、驚くべきことにキム・ミンジェは、ナポリのレジェンド、カリドゥ・クリバリのポジションを見事にカバーした。インテルのレジェンド、ベッペ・ベルゴミは彼がクリバリを上回るようなプレーを見せたと主張し、そのコメントはパルテノペイのセリエA優勝の中でもひときわ注目された。だからこそ、バイエルン・ミュンヘンがキム・ミンジェとの契約に5000万ユーロを払ったことは驚くべきことではなく、むしろ掘り出し物の価格だろう。
GOAL キーラン・トリッピアーは昨シーズンのニューカッスル・ユナイテッドにおいてコンスタントに出場しており、おそらくファンタジー・プレミアリーグでもそうだっただろう。20年ぶりのチャンピオンズリーグ出場権獲得を実現する布陣に不可欠な役割を果たした万能サイドバックは、エディ・ハウの攻撃戦術でも重要な存在だった。サイドからのパス供給とセットプレーにより、トリッピアーは合計7アシストを記録した。
GOAL どこでも活躍できるインテルのエース、ニコロ・バレッラの移籍の噂は絶えず浮かんでくる。全コンペティション合計9ゴール9アシストを記録したバレッラだが、特に異彩を放ったのは、ネラッズーリが2020年以来のチャンピオンリーグ決勝に進出した場面だ。その実力からシモーネ・インザーギの選手リストで最初に名前が挙がり、当然セリエAのシーズン最高MFにも選出されている。
GOAL ウィリアム・サリバは2019年の夏にアーセナルと契約を結び、昨年の8月に初出場を果たした。この最高クラスのセンターバックを待つ価値は十分にあった。デビュー戦は素晴らしく、輝かしいシーズンになると予想された。結局シーズン途中の3月に怪我で一足早くシーズンを終えてしまったが、そうでなければアーセナルがプレミアリーグのタイトルを獲得していたかもしれない。彼の存在がミケル・アルテタにとっていかに重要であったかを物語るように、アーセナルは7月に好待遇の新契約を提示した。
GOAL 絶えずリスクを顧みず挑むテオ・エルナンデスは、度々ポジショニングを見失うことがあるが、その卓越した攻撃力でディフェンス面の欠点をいつでもカバーできる。ミランはチャンピオンズリーグで準決勝進出に成功。そして4位に入ることで翌シーズンの出場権を得るという成果に貢献しただけでなく、カタールW杯ではフランス代表として負傷した兄ルーカスの代わりに先発出場し、1ゴールと2アシストを記録した。
GOAL フィールド外でも影響力が大きく、またフィールド上では一流のプレーヤー。それがマーカス・ラッシュフォードだ。彼は2022-23シーズンにマンチェスター・ユナイテッドでキャリアハイとなる全コンペティション計30ゴールを挙げ、優勝を果たしたEFLカップでは6ゴールを決める活躍を見せた。そしてW杯でもアピールに成功。イングランドがベスト8に進出する過程で3ゴールを挙げた。
GOAL イングランド代表のジョン・ストーンズは長い間、ボールの扱いに長けたセンターバックとしてその評判を高めてきた。だが、その能力を中盤でも発揮できるとみたのはペップ・グアルディオラだけだったかもしれない。ストーンズが大胆にポジションを変えたことで、カタルーニャの名将の鮮やかな策略が再び光を放つこととなった。自身もマンチェスター・シティに三つのタイトルをもたらした功労者の一人となったのだ。
GOAL レアル・マドリーは選手を適切なタイミングで手放すが、昨夏にカゼミーロをマンチェスター・ユナイテッドに引き渡したのは明らかに失策だった。カゼミーロはエリック・テン・ハーグの率いるチームが一変するほどの大きな影響を与えた。オールド・トラッフォードのクラブがリーグカップを獲得し、チャンピオンズリーグ(CL)への復帰を果たしたのもカゼミーロの功績だ。
GOAL ユルゲン・クロップに「世紀の才能」と称された若者、それがガブリエウ・マルティネッリだ。2022年W杯でブラジル代表に選出されたマルティネッリは昨シーズン、得点力も開花させた。アーセナルがプレミアリーグのタイトル争いを演じる中15ゴール(ブカヨ・サカより1ゴール多い)を挙げた。当然ガナーズはこのウインガーと2027年までの新契約を結び、1月の移籍市場でバルセロナから引き抜かれるのを防いだ。
GOAL ブルーノ・フェルナンデスは興奮しやすい性格かもしれないが、新キャプテンとしてマンチェスター・ユナイテッドが彼を選択したのは当然だ。ポルトガル出身のブルーノ・フェルナンデスは昨シーズン、全コンペティション合計27得点に関与し、自身もチーム得点ランキング2位の14得点を挙げた。この攻撃的MFは、カタールW杯でも豊富な運動量とリーダーシップを見せた。2ゴール3アシストを含め代表チームに大きく貢献し、当大会だけで言えばポルトガルの最重要選手かつ真のリーダーとしてクリスティアーノ・ロナウドを超えたと言えるだろう。
GOAL 好き嫌いが分かれるキャラクターではあるが、エミリアーノ・マルティネスの技術力が高いことは間違いない。昨シーズン、ウナイ・エメリの下でアストン・ヴィラが劇的な変化を遂げた中で、重要な役割を果たしている。マルティネスのキャリアがこれからどのように展開するにせよ、彼の名前は永遠にカタール2022と共に語られるだろう。30歳にして大会最優秀ゴールキーパーに輝いたマルティネスは、大会中3つのクリーンシートを達成し、2度のPK戦で決定的な活躍を見せた。決勝戦最終盤にはフランスのストライカー、ランダル・コロ・ムアニのショットを目一杯伸ばした左足でストップし、W杯史上最高のセーブと称されるパフォーマンスを見せた。
GOAL 実のところ、マンチェスター・シティのゴールキーパー、エデルソンがセーブをする必要がある機会は本当に少ない。しかし、エデルソンの展開力はペップ・グアルディオラのチームが試合を進めるために必要不可欠な要素だ。さらに、困難な局面を迎えても、このブラジル人キーパーは常に前進する。チャンピオンズリーグ決勝のインテル戦で試合最終盤に見せた2度の決定的なストップが最たる例だ。
GOAL リヴァプールがアレクシス・マクアリスターを獲得したことは、昨シーズンの2つの大きな活躍を考えれば、夏の移籍市場でひときわ目立った契約だと言えるだろう。24歳のマクアリスターはブライトンでチーム最多得点を記録し、ロベルト・デ・ゼルビ率いる刺激的なチームがクラブ史上初めて欧州のコンペティションに進出する原動力となった。さらに、カタールW杯ではアルゼンチンの中盤を立て直した。初戦のサウジアラビア戦に衝撃的な敗戦を喫した後にスタメン入りし、チームに1ゴール1アシストを提供。優勝に大きく貢献した。
GOAL マルク=アンドレ・テア・シュテーゲンは、世界最高峰のゴールキーパーのリストから理不尽にも外されることがある。何年にもわたってカンプ・ノウで奇跡とも言うべきパフォーマンスを見せてきたにも関わらず、奇妙なことだ。昨シーズン、このドイツ人はついに十分なディフェンスラインと共に試合に臨むことができた。その結果、ラ・リーガでわずか18失点しか許さず、28試合ものクリーンシートを達成した。これは欧州5大リーグのどのキーパーよりも多い数字だ。
GOAL アクラフ・ハキミは2021年に「史上最高の移籍市場」から飛び出した成功者の1人だ。ハキミは、過去12カ月で最も優れた右サイドバックとなる地位を確立した。パリ・サンジェルマンのリーグ・アンのタイトルの戴冠に貢献しただけでなく、カタールW杯ではモロッコ代表として出場し、アフリカ勢として史上初の準決勝進出にも大きく貢献した。
GOAL フヴィチャ・クヴァラツヘリアは昨シーズンで最も成長を遂げた選手かもしれない。ディナモ・バトゥミからナポリに移籍した際にはほとんど無名で、移籍金もわずか1000万ユーロをわずかに超えるだけだった。しかし、今や彼は最も注目すべきウインガーの一人とされている。33年ぶりのセリエAタイトル獲得、そして初のチャンピオンズリーグ準々決勝進出を果たしたクラブに、14得点14アシストによって大きく貢献した。ナポリのファンは彼を「クヴァラドーナ」と呼んでいる。これはマラドーナが在籍していたナポリからの最大の称賛だ。
GOAL 全力疾走する姿が見事なラファエウ・レオンは、チャンピオンズリーグ準々決勝のナポリ戦でシーズン最高とも言えるアシストを見せた。それは、セリエAの首位に君臨するクラブを同じスタジアムで打ち破ったわずか数週間後のことだった。意外にもサブとして役割を担ったが、W杯ではポルトガル代表で2得点を挙げる活躍を披露。全コンペティション計16ゴール11アシストを挙げたシーズン終盤、当然のようにACミランから巨額の新契約を手に入れた。
GOAL 驚異的な才能を誇るペドリはまだ20歳だ。それでもバルセロナのリーグ制覇に貢献したことが評価され、2年連続でリーガのシーズンベストイレブンに名を連ねるという快挙を遂げた。2022年W杯ではスペイン代表として全4試合に出場し、その魔法のようなプレーを見せたことでルイス・エンリケ監督から「ハリー・ポッター」と称えられた。
GOAL クラブのチームメイトであり同郷のヴィニシウス・ジュニオールの影に隠れているかもしれないが、ロドリゴは昨シーズン、自己最多となる全コンペティション計19ゴールを挙げるなど、レアル・マドリーの重要な一員としての立ち位置を築いた。また、大一番で活躍するプレーヤーとしても頭角を現した。スタンフォード・ブリッジで行われたチェルシー戦で2ゴールを挙げてチャンピオンズリーグ準々決勝進出を決定づけると、5月のコパ・デル・レイでも再び2得点を記録。オサスナに2-1で勝利を収め、マドリーにタイトルをもたらした。
GOAL ルベン・ディアスは果たして世界最高のセンターバックなのか。ポルトガル出身のディアスはプレーのミスがほとんどない。ベンフィカからマンチェスター・シティに移籍した2020年、すぐにチームに転機をもたらした。しかし、恐らく昨シーズンはこれまでで最高のパフォーマンスだったのではないだろうか。ディアスが盤石のプレーを見せたことでチームは3冠を達成することができたのだ。
GOAL カリム・ベンゼマは、2021-22シーズンのような勢いを維持することはできなかった。その原因は主に負傷で、それが原因でワールドカップへの出場も断念せざるを得なかった。しかし、レアル・マドリーでは43試合に出場し31ゴールを挙げる躍進を見せた。その中には、コパ・デル・レイ準決勝でバルセロナを下した際の、カンプ・ノウでの歴史的ハットトリックも含まれている。そうした活躍から、サウジアラビアのアル・イテハドから巨額の移籍オファーか出されたことは驚きではない。
GOAL 昨シーズンのバイエルン・ミュンヘンは最高の状態からはほど遠かったが、それでもなおブンデスリーガのタイトルを獲得できた。ボルシア・ドルトムントが終盤で失速したことが追い風となったのは確かだが、攻撃的MFのジャマル・ムシアラが大活躍を遂げたことこそが大きな要因だった。ムシアラがケルン戦の終盤に挙げた決勝ゴールが、タイトル争いの行方を決定づけたのだ。20歳のムシアラは2022-23シーズンの全コンペティションで計16ゴールを挙げ、さらに13アシストを記録した。そのプレーぶりから、「ネクスト・メッシ」になれるとローター・マテウスも太鼓判を押すほどだ。
GOAL ラウタロ・マルティネスにとってのW杯は思うようには進まなかった。フリアン・アルバレスに先発の座を突如奪われたが、オランダとのラウンドで彼自身が決定的なPKを沈め、豪快な勝利で力強さを見せつけた。さらにインテルをチャンピオンズリーグ決勝へと導く過程で、ACミランvsインテルのダービーマッチで決勝ゴールを記録。その地位を揺るぎないものとした。
GOAL アントワーヌ・グリーズマンのフランス代表としての未来には不透明な部分が多かった。だが、今や彼はその洞察力とスキルで最高峰の選手の一人と評価されている。32歳のグリーズマンはアトレティコ・マドリーで抜群のパフォーマンスを披露し、全コンペティションで合計32得点に貢献した。だが、本当に注目に値したのはカタールでの活躍だ。グリーズマンに中盤と前戦の連携を担当させたディディエ・デシャン監督の決断は、まさしく名手の一手だった。
GOAL 昨シーズン、マルティン・ウーデゴールが3000万ポンドという価格でレアル・マドリーから放出されてしまった背景は誰にも理解し難い。このノルウェー人は、アーセナルの主将として15ゴール7アシストを記録。自身が現在の10番の中でトップクラスであることを疑いようのない形で示した。その活躍は、アーセナルがプレミアリーグタイトル争いに名乗りをあげるという、誰もが予想しなかった出来事の一因となった。
GOAL カイル・ウォーカーは、マンチェスター・シティの同僚であるイルカイ・ギュンドアンを「シーズンの終盤になるとジネディーヌ・ジダンに変身する」と評した。この評価は的を射ていると言えるだろう。プレミアリーグのタイトル争いの真っ只中、リーズ戦とエヴァートン戦で2得点を挙げたことで、ギュンドアンはペップ・グアルディオラ監督にとって最も重要な選手になった。FAカップ決勝ではマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、再び2ゴールを奪取。そんなギュンドアンにバルセロナが興味を持つのはまさに当然のことだ。
GOAL ヴィクター・オシムヘンは、2020年にリールからナポリへ移籍した後、様々な困難に直面した。最初は7000万ユーロという移籍金に見合う価値を示せず苦労したが、2022-23シーズンは素晴らしいパフォーマンスを見せつけ、その価値をはるかに超えた。32試合で26ゴールを挙げ、アフリカ出身選手として初めてセリエA得点王の称号を手に。その得点力でナポリのスクデット獲得に貢献し、クラブは1990年以来久々にその栄冠を取り戻した。
GOAL アーリング・ハーランドのエティハドでのデビューは大きな話題となったが、実はマンチェスター・シティは優秀なアタッカーを2人獲得していた。イングランドでのデビューシーズンで3冠を達成し、21得点を挙げたフリアン・アルバレスはその1人だ。しかしながら、彼が真の才能を発揮したのはカタールのピッチだった。ラウタロ・マルティネスからスタメンの座を奪い取り、W杯を制覇したアルゼンチン代表で4ゴールを挙げたのだ。
GOAL ミケル・アルテタ率いるアーセナルの2022-2023シーズンは、プレミアリーグのタイトルを取り逃すという絶望的な状況に終わったものの、ブカヨ・サカが見事に成功することがなければ彼らにはチャンスすらなかっただろう。このウインガーはガナーズで25ゴールに貢献。ワールドカップではイングランド代表として活躍し、3ゴールを記録した。
GOAL 2020年のUEFAチャンピオンズリーグ決勝でロドリをスターティングメンバーから外したことは、ペップ・グアルディオラが犯した深刻なミスだった。しかし、イスタンブールで行われた今シーズンの決勝戦ではそのミスを繰り返すことはなかった。ロドリ自身は世界最高峰の守備的ミッドフィールダーとしての地位を固めていたが、インテル戦で決勝ゴールを決め、完璧なシーズンを締めくくった。
GOAL 自身に極めて高い基準を設けているロベルト・レヴァンドフスキだが、昨夏にバイエルン・ミュンヘンからバルセロナへ移籍を果たした後の最初のシーズンでは、クラシコで実力を発揮できなかったことなどから批判に晒されることもあった。とはいえ、バルセロナが4年ぶりのリーグタイトルを手にすることができたのは、彼の存在があったからこそだ。レヴァンドフスキは34試合で32ゴールを挙げ、ピチーチ賞(リーガの得点王)を獲得している。
GOAL 現在の世界サッカー界で最も優れたワイドアタッカーは誰だろうか。その答えはベルナルド・シウヴァだ。シウバはゴールを奪い、アシストし、相手に強くプレッシャーをかけることもできる。その全てを兼ね備えた完璧な選手だ。彼の活躍がマンチェスター・シティの3冠獲得に大いに貢献した。中でも印象深いのは、チャンピオンズリーグのレアル・マドリー戦セカンドレグの見事なパフォーマンスだ。マドリーにとっては長く忘れられない記憶になるだろう。
GOAL 小さな名手ルカ・モドリッチは6月にレアル・マドリーとの契約を更新した。37歳となったモドリッチが未だに他の選手が想像すらできないような見事なパスを放つからだ。クロアチア出身のミッドフィルダーは、カタールW杯でクロアチアを3位まで押し上げ、史上最高の中盤選手の1人という評価をさらに高めることに成功した。
GOALレアル・マドリーでのキャリア初期を振り返れば、ヴィニシウス・ジュニオールはシュートやラストパスの精度でファンやチームメイトをヤキモキさせたこともあった。だが、今やその記憶は過去のもの。彼のプレーはエキサイティングなだけでなく、その効果で高い評価を得ている。昨シーズン、42ゴールに絡む活躍でグローバルの舞台でもトップ級の選手という認識を確立した。時にはプレーを阻むことができないほどの力を発揮し、まさに無敵の存在感を示していた。
GOAL リヴァプールの調子は昨シーズン急落したが、モハメド・サラーのパフォーマンスはその一方で確実に向上していた。欧州5大リーグでアーリング・ハーランドとキリアン・エンバペに次ぐ得点数を挙げており、全コンペティション合計で30得点、さらに16アシストを記録した。リヴァプールはこの電光石火の11番がいなければ、ヨーロッパリーグの予選通過すら叶わなかっただろう
GOAL イングランド代表のW杯は、ハリー・ケインにとって悲痛な結末となった。フランスとの試合では決定的なPKをはずしてしまったが、彼がカタールで挙げた5得点という数字を超えることができたのは、キリアン・エンバペとリオネル・メッシだけだという事実も忘れてはならない。また、破壊的な状況にあったトッテナムで32得点を挙げることができたのは、彼の特異的な能力があったからこそだ。そしてそれこそが、彼がほぼ一人で全てを成しえる最高クラスのストライカーだということを示している。そのような才能が評価され、バイエルン・ミュンヘンは彼を獲得するために1億ユーロ以上もの莫大な金額を費やすという決定を下したのだ。
GOAL ケヴィン・デ・ブライネがチャンピオンズリーグ決勝で途中出場するという場面は、彼自身、そしてベルギーにとって、何とも言えないほど難しい時間だった。しかし、マンチェスター・シティは、この攻撃的ミッドフィールダーがいなくとも何とか試合を乗り越えることができた。デ・ブライネは全コンペティション計28ゴールに関与し、自身も10ゴールを挙げた。準決勝のレアル・マドリー戦で決めた一撃が強く印象に残っている。
GOAL 類い希な技術を持つウインガーでありながら、チャンピオンズリーグの栄冠をまだ手にしていない。だが、その非は彼にあるわけではない。全コンペティション合計41ゴールを挙げたにもかかわらず、パリ・サンジェルマンはまだバランスを取ることができていない。また、24歳の彼が2度目のワールドカップ制覇を逃したのも痛いところだ。エンバペはジェフ・ハースト以来決勝でハットトリックを達成した2人目の選手であり、W杯得点王に輝く8ゴールを挙げる大活躍を見せたが、フランス代表はPK戦で敗れてしまった。
GOAL ジュード・ベリンガムがリーグ最終節のマインツ戦に出場できていたなら、間違いなくボルシア・ドルトムントはブンデスリーガのタイトルを獲得していたことだろう。昨シーズンのベリンガムは8ゴール4アシストを記録し、ブンデスリーガで最も優れた選手だった。カタールW杯でのパフォーマンスは驚異的な活躍を見せ、レアル・マドリーが1億300万ユーロの契約を結ぶ大きな要因となった。すでに見返りを得られるだけの活躍を見せており、非常に価値のある投資となっている。
GOAL シーズン最終月に勢いが止まってしまったが、それまでの彼の活躍を考慮すれば、非難することはできまい。ノルウェー出身の驚異のストライカーは、たった35試合で36ゴールを挙げ、プレミアリーグの1シーズン最多得点記録を塗り替えた。さらに、チャンピオンズリーグでも12ゴールを挙げ、得点王の称号を手に入れている。そして驚異的なのは、彼はまだ23歳だという事実。これからさらに進化すると考えると、背筋が寒くなる。
GOAL 10年以上にわたってサッカー界の最高峰に君臨し続けてきたが、それでもなお彼が史上最高の選手と疑う声は確かに存在した。しかし、そんな声はもうないだろう。メッシのPSGでの2シーズン目は全く予想通りには進まなかったが、W杯でディエゴ・マラドーナ以来最高の個人パフォーマンスを見せ、7得点、3アシストでアルゼンチンを栄光へと導いた。現在は、MLSのインテル・マイアミでその才能を輝かせている。