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ソン・フンミンからハヴァーツまで…レヴァークーゼンはいかにして830億円を稼いだか?

もしキャリアアップを狙っている新進気鋭のタレントなら、レヴァークーゼンはいい選択肢だろう。レヴァークーゼンでの活躍が認められ、大金で移籍した若手選手も少なくない。

レヴァークーゼンはタイトルを次々と獲得することはできないかもしれないが、チャンピオンズリーグの常連として、選手たちにヨーロッパ最大の舞台で定期的に自分を試す機会を与えてくれる。

レヴァークーゼンから放出された選手上位7人のうち6人が23歳以下であり、ハカン・チャルハノール、ソン・フンミン、カイ・ハヴァーツなど、レヴァークーゼンで育った選手には確かに知名度の高い選手が揃っている。

レヴァークーゼンの各シーズンの移籍金売り上げ

シーズン

最大売却

移籍金

合計売却益

2022/23

ルーカス・アラリオ

€6m

€6m

2021/22

レオン・ベイリー

€32m

€43.1m

2020/21

カイ・ハヴァーツ

€80m

€91m

2019/20

ユリアン・ブラント

€25m

€33.5m

2018/19

ベルント・レノ

€25m

€45m

2017/18

ハカン・チャルハノール

€23.3m

€91.1m

2016/17

クリストフ・クラマー

€15m

€23.7m

2015/16

ソン・フンミン

€30m

€63.3m

2014/15

エムレ・ジャン

€12m

€18.4m

2013/14

アンドレ・シュールレ

€22m

€35.6m

2012/13

レナト・アウグスト

€6.7m

€14.7m

2011/12

アルトゥーロ・ビダル

€12.5m

€16.1m

2010/11

パトリック・ヘルメス

€5m

€6.6m

2009/10

テオファニス・ゲカス

€0.6m

€1.6m

2008/09

パウル・フロイラー

€1.1m

€4m

2007/08

フアン

€6m

€7.4m

2006/07

ディミタール・ベルバトフ

€15.7m

€17.6m

2005/06

エマヌエル・ポガテッツ

€2.7m

€5.8m

2004/05

ルシオ

€12m

€15.8m

2003/04

セバスティアン・ショオーフ

€0.05m

€0.05m

2002/03

ゼ・ロベルト

€9.5m

€16m

2001/02

ロベルト・コバチ

€7.5m

€9.2m

2000/01

エメルソン

€18m

€24.6m

Total

€590.15m (Approximately)

高額売却選手トップ10

  • EMERSON ROMA Getty Images

    10エメルソン | 1800万ユーロ(約25億円) | ローマ | 2000

    2000年にエメルソンがローマに移籍したことは、レヴァークーゼンにとって約13年間の売却記録となった。

    このブラジル人MFは、3年前にグレミオに350万ユーロを支払っただけで、その投資に対して実に良いリターンを得たのである。

    エメルソンは、ローマ、ユヴェントス、ミラン、レアル・マドリーなどでプレーし、イタリアとスペインのリーグタイトルを獲得し、素晴らしいキャリアを送った。

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  • Benjamin Henrichs Leverkusen Hannover Bundesliga 12172017Getty Images

    9ベンジャミン・ヘンリクス | 2000万ユーロ(約27億5000万円) | モナコ | 2018

    ベンジャミン・ヘンリクスはレヴァークーゼンのユースを経て、トップチームで3年間プレーした後、2018年にモナコへ移籍すると、クラブにまとまった金額をもたらした。

    2年後、RBライプツィヒでブンデスリーガに復帰したが、当初はレンタル移籍だった。

    その後、ライプツィヒは2021年に1500万ユーロで移籍を実現させた。

  • Kevin Kampl Leipzig 24022022Getty Images

    8ケヴィン・カンプル | 2000万ユーロ(約27億5000万円) | RBライプツィヒ | 2017

    カンプルもまた、RBライプツィヒに移籍した元レヴァークーゼンのスター選手である。

    このMFもレヴァークーゼンのアカデミー出身だが、トップチームでのプレーを求め、2010年に初めてクラブを離れた。

    下部リーグのクラブを渡り歩き、RBザルツブルクやボルシア・ドルトムントなどを経て、2015年にレヴァークーゼンに復帰した。

    しかし、その2年後には2000万ユーロでRBライプツィヒに渡り、レヴァークーゼンは売却益900万ユーロという健全な利益を得ている。

  • Schürrle Schurrle Leverkusen 2012Getty Images

    7アンドレ・シュールレ | 2200万ユーロ(約30億5000万円) | チェルシー | 2013

    シュールレは、2014年ワールドカップ決勝でマリオ・ゲッツェの決勝点をアシストした選手として広く知られている。

    2011年にマインツからレヴァークーゼンに移籍した元ドイツ代表FWは、レヴァークーゼンでその腕を磨いた。2年間在籍して18ゴール13アシストを記録した。

    その後、イングランドの強豪チェルシーに移籍することになったが、シュールルはイングランドで成功することはなかった。

    意外にも、シュールレは29歳の若さで引退した。

  • Hakan Calhanoglu Leverkusen 2015Getty

    6ハカン・チャルハノール | 2330万ユーロ(約32億3000万円) | ミラン | 2017

    チャルハノールは、レヴァークーゼンがハンブルクから買い取った極めて優秀な選手だった。2014年、クラブは当時20歳のフリーキックのスペシャリストを約1500万ユーロで獲得した。

    トルコ代表MFは3年間レヴァークーゼンに在籍し、ブンデスリーガ79試合で17ゴール18アシストを記録した後、セリエAの強豪ACミランに売却され、利益を得た。

    その後、2021年にACミランから宿敵インテルに移籍したことでも話題になった。

  • Bernd Leno Leverkusen BarcelonaGetty

    5ベルント・レノ | 2500万ユーロ(約34億7000万円) | アーセナル | 2018

    ベルント・レノは約7年間、レヴァークーゼンで不動の地位を築いていた。

    2011年から2018年まで、レノは正GKを務め、その間、ブンデスリーガで欠場した試合は5試合だけだった。

    26歳だった2018年、彼はアーセナルへの移籍でより大きなクラブへ移ることを決めた。

    ガナーズは2500万ユーロを支払って獲得し、レノはアーセナルで3シーズンまともに過ごしたが、2021年にクラブの守護神としての座を失った。

    その後、レノは2022-23シーズン開幕を前にフラムに放出された。

  • Julian Brandt Leverkusen 10032017Getty Images

    4ユリアン・ブラント | 2500万ユーロ(約34億7000万円) | ドルトムント | 2019

    ユリアン・ブラントは、17歳のときにヴォルフスブルクのユースチームから50万ユーロという少額の移籍金でレヴァークーゼンへ加入した。

    レヴァークーゼンでは、技術的に優れたこのミッドフィルダーはトップレベルの才能を発揮し、代表でもレギュラーになった。

    レヴァークーゼンでは5年半を過ごし、ブンデスリーガで165試合に出場し、34ゴール40アシストを記録した。

    2019年にボルシア・ドルトムントへ移籍することになる。

  • Heung-min Son Tottenham Newcastle 2021-22Getty

    3ソン・フンミン | 3000万ユーロ(約41億6000万円) | トッテナム | 2015

    現在、ソン・フンミンはプレミアリーグ屈指のアタッカーに成長したが、この韓国人選手もレヴァークーゼンで名声を築いた選手の一人である。

    ハンブルクで活躍した後、レヴァークーゼンは2013年に20歳のソン・フンミンを獲得した。

    この韓国人アタッカーは、ブンデスリーガで62試合に出場して21ゴールを挙げ、移籍金1250万ユーロを正当化した。

    そのペースとフィニッシュの技術はヨーロッパの名門から注目され始め、ついに2015年、ブンデスリーガのクラブにとって大きな利益となる3000万ユーロでトッテナムへの移籍が実現した。

  • Leon Bailey Leverkusen Leipzig Bundesliga 11182017Getty Images

    2レオン・ベイリー | 3200万ユーロ(約44億4000万円) | アストン・ヴィラ | 2021

    レヴァークーゼンで過ごした4年半の間に、彼の移籍金はほぼ2倍になった。

    オーストリアとスロバキアでプレーした後、レヴァークーゼンはベルギーのヘンクからこのジャマイカ人を1670万ユーロで獲得した。

    すぐに頭角を現し、特にブンデスリーガでの最後のシーズンは、2020-21シーズンに30試合に出場して18スコアポイント(9ゴール、9アシスト)を記録している。

    アストン・ヴィラは、彼に3200万ユーロを費やすほど魅力的だった。

  • Kai Havertz LeverkusenGetty Images

    1カイ・ハヴァーツ | 8000万ユーロ(約114億円) | チェルシー | 2020

    レヴァークーゼンにとって、カイ・ハヴァーツは最も高額な移籍金で売却された選手である。

    しかし、彼がクラブで打ち立てた記録はこれだけではなかった。

    ユース出身の彼は、ブンデスリーガで100試合に出場した史上最年少の選手である。この記録は、20歳186日という若さで達成された。

    2016-17シーズンにトップチームへ昇格し、その後一度も立ち止まることはなかった。ブンデスリーガ118試合に出場し、36ゴール25アシストを記録し、ビッグクラブの注目を集めた。

    最終的には、8000万ユーロという巨額でチェルシーに移籍した。

    ちなみに、2021年のチャンピオンズリーグ決勝のマンチェスター・シティ戦では、決勝点を記録している。