アヤックスは、そのビジネスモデルに関して言えば、世界のサッカー界で最も収益性の高いクラブの一つである。
オランダの巨人は、毎年の移籍市場で大物スター選手を手放しながらも、トロフィー獲得に向けて戦い続けてきた。
おそらく世界でも有数のサッカーアカデミーを持ち、特にここ10年、尽きることのないワンダーキッズの供給があった。そのため、選手売却で莫大な収入を得ることを確実なものにしている。さらに、外部の才能ある選手を安く買い、それを高く売る術も身につけた。
フレンキー・デ・ヨング、マタイス・デ・リフト、ハキム・ツィエク、ドニー・ファン・デ・ベークなど、多くの選手が無名の若者としてアヤックスにやってきたが、スーパースターとしてクラブを去っていった。
そしてアヤックスは、彼らを買い手候補に売却することで、投資額に対して大きなプレミアムを得ることを確実にしたのである。
つい最近もアントニーをマンチェスター・ユナイテッドに9500万ユーロ(約136億円)で売却し、こうして2019-20シーズン以降だけで全体の売上を約6億ユーロ(約861億円)にまで伸ばしたのだ。
シーズン | 最大売却 | 移籍金 | 合計売却 |
2022/23 | アントニー | €95M/£85.50M | €216.22M/£194.60M |
2021/22 | ダビド・ネレス | €12M/£10.80M | €46M/£41.40M |
2020/21 | ハキム・ツィエク | €40M/£36M | €109.50M/£98.55M |
2019/20 | フレンキー・デ・ヨング | €86M/£77.40M | €218.20M/£196.38M |
2018/19 | ジャスティン・クライファート | €17.25M/£15.53M | €17.55M/£15.80M |
2017/18 | ダビンソン・サンチェス | €42M/£37.80M | €83.20M/£74.88M |
2016/17 | アルカディウシュ・ミリク | €32M/£28.80M | €80.50M/£72.45M |
2015/16 | コルベイン・シグソールソン | €3M/£2.70M | €6M/£5.40M |
2014/15 | ダレイ・ブリント | €17.50M/£15.75M | €30.05M/£27.05M |
2013/14 | クリスティアン・エリクセン | €14.15M/£12.74M | €24.55M/£22.10M |
2012/13 | ヤン・フェルトンゲン | €12.50M/£11.25M | €32.75M/£29.48M |
2011/12 | マールテン・ステケレンブルフ | €7.33M/£6.59M | €13.63M/£12.26M |
2010/11 | ルイス・スアレス | €26.50M/£23.85M | €29.20M/£26.28M |
2009/10 | トーマス・フェルマーレン | €12M/£10.80M | €13.14M/£11.83M |
2008/09 | クラース・ヤン・フンテラール | €27M/£24.30M | €37.85M/£34.07M |
2007/08 | ウェスレイ・スナイデル | €27M/£24.30M | €52.25M/£47.03M |
2006/07 | マルクス・ローゼンベリ | €3M/£2.70M | €7.63M/£6.86M |
2005/06 | ラファエル・ファン・デル・ファールト | €5.10M/£4.59M | €14.50M/£13.05M |
2004/05 | ズラタン・イブラヒモヴィッチ | €16M/£14.40M | €20.28M/£18.25M |
2003/04 | クリスティアン・キブ | €18M/£16.20M | €30.60M/£27.54M |
2002/03 | ニコス・マフラス | €400,000/£360,000 | €400,000/£360,000 |
2001/02 | ショタ・アルベラーゼ | €4.50M/£4.05M | €4.50M/£4.05M |
2000/01 | イェスパー・グロンケア | €11.85M/£10.67M | €18.95M/£17.06M |
合計 | ~€1.11b/£1b |










