長い間待たされていたEURO 2020(2021)がいよいよ目前に迫っている
大陸をまたいで試合が行われたり、いくつかのスタジアムではサポーターの数が制限されたりと、これまでファンが経験したことのないような大会になることが予想される。だが、それでも最高品質のサッカーが見られはずだ。
『Goal』では、注目すべき100人の選手を紹介。6月7日から20名ずつを発表し、トップ20は6月11日のキックオフに先駆けて発表される予定だ。
Goal長い間待たされていたEURO 2020(2021)がいよいよ目前に迫っている
大陸をまたいで試合が行われたり、いくつかのスタジアムではサポーターの数が制限されたりと、これまでファンが経験したことのないような大会になることが予想される。だが、それでも最高品質のサッカーが見られはずだ。
『Goal』では、注目すべき100人の選手を紹介。6月7日から20名ずつを発表し、トップ20は6月11日のキックオフに先駆けて発表される予定だ。
Getty Images昨シーズン、バイエルンのヒーローとなったコマンは、今季はブンデスリーガで8ゴール12アシストを記録した。
彼の最も有名なゴールは2020年のチャンピオンズリーグ決勝でパリ・サンジェルマンを沈めたヘディングシュートだ。今夏は世界王者であるフランス代表を欧州王者へと導くことを目指す。
Getty Imagesユヴェントスの主力であるボヌッチは典型的な昔ながらのCBだ。チームのために身を挺することを恐れず、ユーヴェの成功を支える重要な礎となってきた。ここ10年で9度のリーグ優勝に貢献している。
34歳のベテランはあらゆる守備のテクニックを知っており、センターフォワードのプレーを悪夢へと変えるだろう。
Getty Imagesプッキは祖国フィンランドだけではなく、スペイン、ドイツ、スコットランド、デンマークのトップレベルでプレーしてきたさすらいのストライカーだ。
しかし、2018年からはノリッジでプレーし、2019-20シーズンはプレミアリーグ序盤戦でゴールを量産して一躍脚光を浴びた。結局、チームは降格したが、2020-21シーズンもノリッジで活躍し、一年でのプレミアリーグ復帰に貢献した。
Getty Images北マケドニアのスター、パンデフは38歳になろうとしており、EURO2020出場選手の中で最年長の部類だ。大会のライバルたちが生まれる前の2000年にはベラシツァでプロデビューしているのだ。
パンデフは2001年からセリエAで20年近くにわたってプレー。2020年11月のジョージア戦ではゴールを挙げ、母国初のメジャー大会出場を自ら決めた。
Getty Images197センチの長身であるジューバ。マークする相手DFは、まるで牛のような強さを感じることになるだろう。
ロシアがこのハイタワーを使い、攻撃に活かすことは間違いない。相手守備陣にはとってはひとつの挑戦となるはずだ。
Getty Images11年ぶりのスクデット獲得に貢献したインテルDFシュクリニアル。セリエAで最も優れたCBの一人だ。
決して足は速くないが、ゲームを読む力に長けており、戦術的な戦いに秀でている。また、3月に行われたマルタ戦、ロシア戦ではゴールを決めている。
Getty Imagesジョレンテはアトレティコ・マドリーの最高のシーズンを支えた原動力に。ゴールとアシストの両方で二桁の数字を記録している。
アトレティコでは主に10番としての役割を担っているが、より深い位置や右サイドでもプレーできる。多才さを持つジョレンテには数多くのトップクラブが獲得に動いている。
Getty Imagesキエッリーニはユヴェントスでは最高のシーズンとはならなかったが、EURO2020ではイタリア代表の一員として重要な役割を果たすことになるだろう。
2004年に代表デビューし、通算100試合以上に出場してきた。狡猾かつアグレッシブな36歳のCBとの対戦を喜ぶストライカーはいないだろう。
Getty Imagesベルギーのヘンクに所属していたマリノフスキーは、セリエAでプレーするようになってまだ2年ほどだ。
しかし、アタランタで好印象を与えるのにそれほど時間はかからなかった。中盤での仕事ぶりや守備力はもちろんのこと、シュートチャンスさえあれば強烈な左足を披露してくれる。
Getty Images2020年にスラヴィア・プラハからウェスト・ハムに加入して以来、ソウチェクの評価は爆発的に高まっている。
攻守ともに能力が高く、長身を活かしたヘディングでセットプレーからも脅威をもたらす。デイビッド・モイーズ(現ウェスト・ハム指揮官)率いるエヴァートンで活躍したマルアン・フェライニと比較する声も上がっている。
Getty Images10代の頃は無名であったグラーチ。2015年にリヴァプールからレッドブル・ザルツブルクへ移籍したことで転機を迎えた。
その後、RBライプツィヒへ移籍すると、チームの絶対的守護神に。これまでに200試合以上に出場し、ブンデスリーガ最高のGKの一人に数えられている。
Getty Imagesロドリはすべてを兼ね備えた選手だ。守備的な選手であるが、ペップ率いるマンチェスター・シティではボールを持っても非常に優れた能力を発揮している。
グアルディオラはかつて「最高の守備的MFは新聞には載らない」と話した。控えめだが、信頼できるロドリはクラブと代表の両方でそれを体現している。
Getty Imagesすでに国際的な大舞台で経験を積んでいるペリシッチ。2018年のロシア・ワールドカップではアイスランド戦で決勝点、準決勝イングランド戦ではゴールとアシストを記録した。決勝のフランス戦でもゴールを挙げ、準優勝のクロアチアにおいて欠かせない選手となっている。
32歳となったペリシッチはドイツとイタリアで10年以上トップレベルでのプレーを続けている。
Getty Imagesマンチェスター・ユナイテッドではここ数年の間、賛否両論の存在であったデ・ヘア。EURO2020では評判を立て直すチャンスとなる。
調子のいいときは彼以上のGKはいないと言っても過言ではない。ルイス・エンリケ監督が守護神に選べば、ロシア・ワールドカップの悲惨なパフォーマンスを過去のものにすることができるかもしれない。
Getty Images35歳のブラク・ユルマズだが、20年近くに渡ってゴールを挙げ続けている。その得点感覚はまだまだ錆びついていないようだ。
昨夏、リールに移籍すると、16ゴールを挙げて驚きの優勝に大きく貢献。チャンスメイクの面でも活躍を見せた。トルコ代表でも3月のオランダ戦でハットトリックを達成している。
Getty Imagesスウェーデン代表史上最年少スコアラーであるイサク。まだ21歳だが、すでに4年間の国際経験を積んでいる。長年、ズラタン・イブラヒモヴィッチの後継者を探してきたが、イサクにその期待が寄せられている。
身長は190センチを超えており、ターゲットマンでありながら、足下にも秀でたストライカーだ。さらにゴールを狙う鋭い目を常に持っている。
Getty Imagesサッスオーロは近年、セリエAで静かに強豪としての地位を確立している。その成功を支えている一人がロカテッリだ。
インテリジェンス、テクニックを兼ね備え、パリ・サンジェルマンやマンチェスター・シティを始めとするトップクラブからのオファーも相次いでいるという。サッスオーロの希望額は4000万ユーロ(約53億5000万円)ということが高く評価している証拠だ。
Getty Imagesベリンガムが昨夏、バーミンガムからドルトムントへの移籍を決断したときは眉をひそめられた。だが、ブンデスリーガで評価を高め、このティーンエイジャーの決断は十分に正当なものとなった。
まだ17歳であり、将来は無限の可能性を秘める。イングランド代表でも飛躍が期待される選手だ。
Getty Images2019年夏、マンチェスター・ユナイテッドがハリー・マグワイアを史上最も高価なDFにしたとき、嘲笑した人もいたかもしれないが、この2シーズンのパフォーマンスは彼が欧州でもベストであることを示した。
赤い悪魔のレギュラーとなった一方、5月初旬に足首を痛めてシーズン終盤を欠場。ヨーロッパリーグ決勝では彼の不在を痛感させられた。イングランド代表のガレス・サウスゲート監督はDFリーダーが完全な状態に戻ることを期待している。
Getty ImagesRBライプツィヒで7シーズンを過ごすザビッツァーは、ブンデスリーガではスター選手の一人だ。クラブでは7番を着用し、デビッド・ベッカムと比較されることもある。
彼の最大の武器はセットプレーやロングレンジのシュートだ。だが、彼の守備面での勤勉さも忘れるべきではない。
Getty Imagesモラタは様々なバリエーションでゴールを決められる万能型のストライカーだ。今季はユヴェントスで20ゴールを記録した。
常に裏への抜け出しを狙っており、オフサイドにも頻繁にかかる。しかし、それは彼が非常に危険な存在であることを意味している。広い範囲でプレーすることもでき、スペイン代表の武器としても期待できるだろう。
Getty Imagesリヴァプールのキャプテンであるヘンダーソンは2011年に加入して以来、プレミアリーグで最も安定したMFの一人に成長した。
派手な仕事はあまりないものの、そのパフォーマンスと知性はチームメイトから絶大な評価を受けている。2度のイングランド年間最優秀選手賞を受賞し、2019-20シーズンのフットボールライターズ・フットボール・オブ・ザ・イヤーにも選出。ケガでシーズン終盤を欠場したが、EURO2020までにはフィットするはずだ。
Getty Imagesラムジーはウェールズ史上最も偉大な選手の一人として記憶されることになりそうだが、30歳になった今でもその可能性はある。
キャリアの大半をアーセナルで過ごしたラムジーは、中盤の中央での攻撃力が武器だ。また、パスも切れ味がよく、態度も模範的である。
Getty Imagesジェイミー・ヴァーディ、ジェームズ・マディソンらは今季のレスター・シティで注目を集めたが、ソユンチュは守備陣の中心として重要な役割を果たした。
ソユンチュは俊敏かつ空中戦にも強く、ポゼッションもできる現代型の完璧なCBだ。彼は元バルセロナのカルレス・プジョルを尊敬しており、それはプレースタイルにも表れている。
Getty Imagesアイルランド代表として3試合に出場したライスだが、2018年からイングランドに忠誠を誓い、スリー・ライオンズの大きな希望となった。
22歳にしてプレミアリーグ屈指の守備的MFとなり、マンチェスター・ユナイテッドやチェルシーなどが獲得に乗り出している。彼の評判はEURO2020でさらに高まることだろう。
Getty Imagesデンマークは近年、国際的なレベルで静かに素晴らしい成績を収めている。シュマイケルはその成功の基礎を最後方で築いている。
プレースタイルは、マンチェスター・ユナイテッドやEURO1992で活躍した、父ピーターを反映させたもの。堂々としたショットストッパーであり、父親に倣ってEURO優勝を目指す。
Getty Images所属するリヴァプールでは縁の下の力持ちだが、スイスでは紛れもないエースの一人だ。
EURO2016では、ポーランド戦でオーバーヘッドを決めてエースであることを証明した。スピード、テクニック、フィジカルの強さを兼ね備えた彼は右ウイングでプレーし、カットインを得意としており、そのスタイルから「アルプスのメッシ」と呼ばれている。
Getty Imagesマンチェスター・シティが2020年夏にバレンシアからフェラン・トーレスを獲得したことは、ペップ・グアルディオラが行った最も賢明なビジネスのひとつであると言えるかもしれない。
21歳のトーレスはウイングだけでなく、将来的にはセンターフォワードとして起用できる能力の高さも証明した。11月のドイツ戦ではハットトリックを達成し、スペイン代表でも素晴らしい得点力を発揮している。
Getty Images現代のSBはダイナミックな攻撃力を持つことを求められているが、バイエルンのリュカはどちらかというと守備に重きを置く選手だ。
しかし、この姿勢はディディエ・デシャン監督がより現実的なチームを好むことから、ぴったりと当てはまる。また、リュカはCBでもプレー可能で、汎用性の高い選手だ。
Getty Imagesペペの勝利への意欲には、好き嫌いにかかわらず、感心せずにはいられない。
現在、38歳のペペは5年前のフランス大会で獲得したタイトルを守るために、ポルトガル代表の中心的存在であり続けている。彼の攻撃力と粘り強さは際立っており、そのハードタックルスタイルは、かつての時代への回帰のようでもある。
Getty Imagesアーセナルのファンは最初の2シーズンのティアニーのインパクトに驚いたかもしれないが、スコットランドではその成功が期待されていた。
代表チームではアンディ・ロバートソンと左サイドのポジションを争うことになる。5バックであれば、CBとして起用されるだろう。
Getty Imagesスウェーデンでは21歳のクルゼフスキの将来に大きな期待が寄せられている。
186センチと大柄で、エデン・アザールやケヴィン・デ・ブライネのようなドリブラーではない。しかし、それが彼の価値を落とすことは決してない。非常に多才で、ボックス周辺での巧みなタッチで守備陣を容易に突破する。
Getty Imagesフランス代表でロリスよりも多くのキャップを得ているのはリリアン・テュラムのみだ。
現代GKとして身長は高くないが、それを補って余りある驚異的な反射神経、見事な敏捷性、1対1の状況での優れた勘、そしてリーダーシップを発揮している。セーブ率ではプレミアリーグベストGKの常連だ。
Getty Images17歳のとき、ジンチェンコは戦争の勃発によりウクライナを出ざるを得なくなり、モスクワの路上で一人で練習した後、マンチェスター・シティとの契約に至った。
その道のりは長く険しいものだったが、今シーズンはペップ・グアルディオラ監督のタイトル獲得に欠かせない存在となり、また、最も過小評価されている選手の一人でもある。ウクライナでは長年にわたりレギュラーとして活躍しており、クラブよりも攻撃的な役割を担うことになるだろう。
Getty Imagesアーセナルにとって困難なシーズンだったが、ジャカはポジティブな要素のひとつであった。1年半前には退団の危機に瀕していたが、ミケル・アルテタのチームに欠かせない存在となり、一時は臨時の左サイドバックを務めることもあった。
スイス代表では、彼は中央部の支えとなっており、さらに重要な存在と言えるだろう。
Getty Imagesペドリはバルセロナの有名な下部組織、「ラ・マシア」を卒業していないかもしれないが、その素質は兼ね備えている。
2020年夏にラス・パルマスからバルセロナへと加入。すると1年も経たないうちにトップチームのレギュラーに定着し、アンドレス・イニエスタと比較されるほどの素晴らしい才能を見せつけている。
Getty Images2019年にユヴェントスへと加入すると、クラブ史上初のトルコ人選手に。23歳のデミラルは急速にスタメンとしての地位を確立しようとしている。
一方で、昨季は様々なケガの問題に悩まされていた。
Getty Imagesアキレス腱断裂のために1月から試合に出られていなかったが、ベルギー代表では重要な役割を果たすことになるだろう。
ボール奪取力が高く、適切なパスをつなぐこともできる。チームメイトの多くと同様、30代前半に突入し、「黄金世代」でメジャータイトルを獲得するまでに多くの時間は残されていない。
Getty Imagesアタランタのユースで育ち、インテルで目覚ましい活躍を見せた。すでにバストーニは欧州の若手DFでトップレベルにある。
アントニオ・コンテ率いる3バックの左サイドで活躍し、ポゼッションや優れたフィジカル能力で完璧な現代型のCBに当てはまる。11月にイタリア代表デビューを飾り、今大会ではスタメンに入ることが予想される。
Getty Imagesロシア・ワールドカップでは優勝しながら、ジルーにゴールはなかった。しかし、ディディエ・デシャン監督が起用することにこだわった理由は、彼がレ・ブルーの重要なリンク役を務めていたからだ。
現在の通算得点数は44。ティエリ・アンリにわずかに及ばない数字で、今大会に臨むこととなる。
Getty Imagesナポリのファビアン・ルイスは中盤の様々なポジションでプレーでき、あらゆるフォーメーションに対応できる。
ラ・ロハの多くの選手と同様に、技術力、視野の広さ、パス能力には定評があるが、まだ国際的な舞台では力を発揮できていない。とはいえ、様々な役割を果たすことができる彼の能力は、トーナメントでは貴重な戦力となるだろう。
Getty Imagesリヴァプールでの活躍が記憶に新しいジョタ。この感覚をEURO2020に持ち込みたいと考えていることは間違いないだろう。
彼自身も、これほど短い期間でアンフィールドで成功すると予想していなかったかもしれない。この24歳はロベルト・フィルミーノやサディオ・マネの代わりとして、前線の複数のタスクをこなしながら活躍を見せていた。ディフェンディング・チャンピオンのポルトガルにとっても強烈なアタッキング・ウェポンとなる。
Getty Imagesレスターでの彼の活躍は目を見張るものがあった。直近では、FAカップ決勝で25ヤードの距離から豪快な決勝弾を叩き込んで見せた。
アンデルレヒト出身の若者は、中盤であらゆるタスクをハイレベルでこなすことが可能。なかでも注目されているのは、ボールを持った時の冷静な振る舞いと、種類・精度ともに抜群のパスだ。
Getty Images多くのモダンなウインガーと同じく、左サイドから中にカットインしてゴールを直接脅かす役割を好んでいる。彼の場合はそれだけでなく、同じようなフォームから鋭く正確なクロスを逆サイドに届けることも可能だ。
実際、ナポリではその持ち味を存分に発揮。今季はキャリアの中でもベストと言えるようなプレーぶりだった。
イタリア代表ではまだそれほど同じ形を再現できていないかもしれないが、クラブレベルでの活躍を見れば、ロベルト・マンチーニも無視はできないはずだ。
Getty Imagesバルセロナに移籍金1億500万ユーロ+ボーナスで加入した彼は、フットボール史上最も高額な選手の1人である。
残念なことに、相次ぐケガの影響でカンプ・ノウでは本来の力を発揮できていないが、24歳の彼にはまだ時間はある。特徴的なのは、巧みなドリブルとスピード、シュート技術、そして本当の意味での“両利き”だ。
Getty Images34歳となったメルテンスは、EURO2020に出場するベルギー代表の最年長選手の1人だ。
ナポリの歴代最多得点記録を更新し続けるアタッカーは、直近11シーズン連続で全公式戦合わせて10ゴール以上をマークするなど、高い決定力と継続性を誇っている。
そしてゴールを決めるだけでなく、戦術理解度と抜け目ない視野も持ち合わせており、チャンスメイクも可能な万能アタッカーだ。
Getty Images2020年の世界最高額とも言われる彼は、チェルシーでのデビューシーズンは苦戦を強いられた。それでもチャンピオンズリーグ・ファイナルの大舞台で決勝点を奪い、1年で最も重要な試合で輝きを放って見せた。
ヨアヒム・レーヴ監督からの信頼は厚く、母国ではレヴァークーゼン時代のような活躍が期待される。
メスト・エジルに憧れ、実際にプレースタイルも似通った部分があるといわれるが、フィジカルと空中戦ではより勝っているだろう。
Getty Images2018年ワールドカップ決勝進出を果たしたメンバーの1人であり、最終ラインから最前線を一切の無駄なくリンクしてくれる選手だ。
レアル・マドリーではなかなか出場機会を得られなかったが、ディナモ・ザグレブやインテルでは高度な役割を担って活躍を見せてきた。
そして27歳となった今、チェルシーでピークを迎えている。
Getty Imagesリヴァプールには数多くのスター選手が在籍しており、その影響もあって、ワイナルドゥムの貢献度は時としてあまり注目されない。
今夏にはフリーで退団することが決まってしまったが、彼の重要性はいなくなって初めてアンフィールドのサポーターに理解されるかもしれない。
傑出した特性はないかもしれないが、中盤に求められるすべてのタスクを堅実でハイレベルにこなし、チームをまとめる重要な役割も果たす。その優れた人間性も高く評価されるゆえんである。
Getty Images多くのイングランド国民は、グリーリッシュへ“ポール・ガスコインの再来”と大きな期待を込めている。
ボールを扱う能力はスリリングで、DFの間をすり抜けるほか、スペクタクルなプレーで会場を沸かすことも忘れない。
靴下を足首まで下げてフィールを駆け回る姿は時代錯誤に見えるかもしれないが、そのクオリティに疑問の余地はない。しかし、最近はケガのために3か月間の欠場を余儀なくされており、ややコンディションに不安は残る。
Getty Images昨夏マンチェスター・シティを退団し、母国の王者バイエルン・ミュンヘンへ移籍を果たしたサネだが、常に「パフォーマンスが安定しない」ことが批判の的となってきた。
しかし“ハマったとき”のサネは止めることができない選手だ。世界最高のドリブラーになり、卓越したボディフェイントで相手を惑わし、ほとんど何もないところからチャンスも作れるアタッカーだ。
Getty Imagesイタリア国外のファンは、キエーザがユヴェントスでのデビューシーズンでどれだけ輝いたかを知らないかもしれない。しかし、最高の状態でEURO2020に臨むことは間違いない。
この23歳は2020-21シーズン全公式戦合わせて15ゴール11アシストを記録し、インテルとミランの両方から得点を奪い、コッパ・イタリアでも優勝に導く決勝弾を挙げた。また、チャンピオンズリーグ・ラウンド16(対ポルト)の2試合では3ゴールをマーク。大舞台で自らを証明する強心臓ぶりも魅力だ。
ロベルト・マンチーニは、左右両サイドで高いクオリティを見せる彼に重要な役割を期待しているだろう。
Getty Images2019年にベンフィカからアトレティコ・マドリーにやってきた彼は、アントワーヌ・グリーズマンの後継者という大役を任されてやや苦戦を強いられたが、随所にその才能を見せつけてきた。
攻撃的なポジションならすべてプレーが可能で、アトレティコでは右サイドをやることも多いが、本人の最も好むポジションは中央の攻撃的MFだ。
まだ21歳と若いが、「適切なタイミングで適切なポジションにいる」という恐るべき本能を持っている。
Getty Images屈強なフィジカルを誇る彼は、ヨアヒム・レーヴ有終の美を狙うドイツ代表を支えることが期待されるMFだ。
バイエルン・ミュンヘンのスターは守備的な役割をハイレベルでこなすだけでなく、セットプレーの強さや長距離シュートなど、ゴールを脅かす能力も非常に高い。指揮官は近年、彼の才能を最大限に活用する戦いを見せている。
Getty Images2012年大会を制した数少ない現役メンバーの1人であり、フットボール界における偉大な守備的MFとして記憶される選手だ。
スピードこそないが、強さとリーチ、そして何よりも圧倒的なインテリジェンスで適切なエリアを守ることができる。
もちろん、スペインやバルセロナ黄金期の一員として、技術的にも世界トップクラスだ。今大会はセルヒオ・ラモスが不在のため、主将としてチームをけん引することも求められる。
Getty Images昨シーズン、リヨンで負った膝の大ケガによって間に合うか心配されたが、大会が延期になったことでベストコンディションに復活することができた。
マンチェスター・ユナイテッド時代はウインガーであったが、リヨンや代表チームでは左サイドのほかに最前線でもプレーし、主役を演じることにも慣れている。
2020-21シーズンは二桁ゴール&アシストをマーク。フランスでの契約が満了となったため、移籍市場でも最注目の1人だ。
Getty Imagesチェルシーでのプレミアリーグ初年度は期待されたものにならず、本人も認めるように苦しいシーズンになった。
とはいえ欠けているのはゴール数だけ。欧州を制したトーマス・トゥヘルのチームでは前線をけん引して、絶え間ないフリーランで味方へのチャンスを与え続けており、重要な存在であり続けている。
EURO本大会でも、同様の役割が期待されるだろう。
Getty Images3月に32歳となったが、この左サイドバックはまだまだ衰えを見せていない。
キャリアを通じて、攻撃的フルバックとして疲れ知らずのプレーを披露し、バルセロナやスペインで数々のトロフィーを獲得してきた。
最近では左のウイングバックとしてサイド全体をカバーしており、そのアスリート能力とスタミナを見せつけている。
Getty近年ヨーロッパで最も輝いたストライカーの1人。2019-20シーズンには、セリエAのシーズン最多得点記録に並ぶ36ゴールをマーク。同シーズンのヨーロッパ・ゴールデンシューも受賞した。
彼はその1シーズンだけでなく、ラツィオでの5シーズンで150ゴールに到達。ストライカーとして貴重な継続性を持ち合わせている。
巧みな動きや抜け出し、フィニッシュワークは欧州最高レベルだ。気がかりなのは、代表チームでのゴール数がやや控えめであることだろうか。
Getty Images以前から有望株との評価を受けてきたが、2018年に加入したユヴェントスで真の注目を集めた。
そして今シーズン、ジョゼップ・グアルディオラの下で覚醒。“カンセロ・ロール”との言葉が注目されるほど、高い戦術理解度を武器に状況に応じて様々なタスクをこなし、マンチェスター・シティのリーグ制覇の立役者となった。
そしてこの1年間の間に、代表チームでも重要な役割をこなすほどまで成長している。
Getty Imagesフランク・ランパードに見出された才能は、トーマス・トゥヘルの下でさらに進化を遂げ、チェルシーでは絶対に欠かせない存在になった。
アカデミー出身者の中には苦戦を強いられた選手もいるが、マウントは常にハイレベルなパフォーマンスを継続しており、その評価は日々高まり続けている。
この22歳MFは攻撃的ポジションであらゆるプレーをこなしてきたが、最近イングランド国内では「3列目で起用すべき」との声も多数上がっている。本大会ではその起用法にも注目だ。
Getty Images世界最高の若手GKであることに疑いはないだろう。今夏はミランとの契約満了によって去就にも注目が集まっているが、22歳で迎えるEUROはキャリア最大の挑戦になるかもしれない。
その堂々たる風格と成熟度、リーダーシップは世界で戦うに十分。持ち味のシュートストップ、判断力、飛び出しのスピードを生かせるだろうか。
Getty Imagesドイツ生まれのこのトルコ代表MFがメスト・エジルと比較されるのは当然のことだろう。
フィジカルよりもテクニックに最大の特徴があることも類似。そしてミランのスター最大の武器はセットプレーで、様々な球種や直接ゴールを狙うことも可能だ。
Getty Imagesここ数年、その評価が落ちていることは否めない。それでも、トッテナムやレアル・マドリーなど、これまでのキャリアでは大舞台でその才能を発揮してきた過去がある。
実際、2018年のチャンピオンズリーグ決勝戦で決めたオーバーヘッドは、史上最高のゴールの1つとして記憶されている。
左サイドバックとしてキャリアをスタートさせたのち、ウイングへと転向。現在は、クラブでも代表でも右サイドを任されることが増えている。
Getty Imagesスコットランドの過去10年間で、最も成功した選手。ユルゲン・クロップ率いる輝かしいリヴァプールの主力選手であり、その無限のエネルギーで左サイドを支配している。
しかし、スコットランドでは主将を務めているものの、クラブほどのパフォーマンスを発揮できていないと批判の声も上がっている。本大会でその評価を覆せるだろうか。
Getty Images今シーズン、ユヴェントスのセリエA支配に終止符を打ったインテル。そんなチームで絶対的な存在なのがバレッラだ。
様々な才能にあふれており、ボール奪取からカウンターの起点になり、自らドリブルで持ち上がってシュートを叩き込むことも可能。メンタルも非常に強靭であり、今大会注目の1人だ。
Getty Imagesマンチェスター・シティではデ・ブライネやフォーデンの陰に隠れがちではあるが、彼が世界最高峰のチームに与える影響を見過ごすことはできない。
フィジカル面は物足りないかもしれないが、スピードとアジリティ、創造性、そしてインテリジェンスの高さは抜群だ。左足の精度も非常に高いものがある。
Getty Images2019-20シーズン、スターリングはマンチェスター・シティで世界最高の選手の仲間入りを果たしていた。しかし、今シーズンは激しいポジション争いで後塵を拝し、苦戦を強いられた。
とはいえ、彼が自身のトップフォームを見つけられれば、スリーライオンズ最大の武器になるだろう。左サイドを得意とし、抜群のスピードとコントロールで対峙する相手を翻弄する。
Getty Imagesデンマークを代表する存在。トッテナム時代には、デイヴィッド・ベッカム以来のプレミアリーグ4シーズン連続二桁アシストを達成している。
その後インテルではやや苦戦し、現在はより深い位置でプレーするようになった。しかし代表チームでは、自身が最も輝けるNo.10を任されるはずだ。
Getty Images過去3シーズンで世界最高峰のセンターバックであることを証明していたが、フランス代表からは落選し続け、国際的な舞台から見放されていた。
そして今夏、スペイン代表へと鞍替え。負傷欠場する主将セルヒオ・ラモスの後任として、EURO2020を戦う“ラ・ロハ”への忠誠を誓っている。
タックラーとしても優秀だが、その特徴はロングパスの精度。マンチェスター・シティでは攻撃の起点としても非常に重要な役割を担っていた。
Getty Imagesウェストブロム時代の2015年、アーセナルからやってきた若者を当時のトニー・ピューリス監督は「プレミアリーグで戦うレベルではない」と一刀両断した。しかし、この6年間でそれが間違いであることを証明し続けている。
バイエルン・ミュンヘンでは多少の浮き沈みがあるものの、ドイツ代表ではその才能を存分に発揮。国際レベルでは信じられないほどのゴール記録を誇っている。
Getty Images2018年ワールドカップでブロンズボールに輝き、世界最高のチームに与えられるトロフィーを獲得。フランス代表で最も重要な選手に数えられてきた。
その1年後にバルセロナに加入してからは、自身のトップフォームを取り戻せない時期も長かった。それでも、代表チームでは依然としてディディエ・デシャンが最も信頼するアタッカーのままだ。
Getty Images彼が引退を決断するその時、同世代で最高のGKと記憶されることは間違いない。
ボックス内に留まらない大胆なアプローチと一対一の対応は、これまでのGK像を覆したともいえる。2014年ワールドカップ決勝では、彼のパフォーマンスが優勝に導いたといっても過言ではない。
Getty Images昨夏マンチェスター・シティに加入した当時は、グアルディオラでさえもこれほどの影響を与えるとは予想していなかっただろう。
ヴァンサン・コンパニが去って以来、シティに欠けていたリーダーシップをもたらし、守備陣を一変させた。今シーズン、欧州で最も優れたDFであることは間違いない。
Getty Images2008年以降、リオネル・メッシとクリスティアーノ・ロナウド以外で唯一のバロンドール受賞者。35歳となった今でも衰えなどなく、驚異的なゲームインテリジェンスと巧みなタッチを持ち合わせ、世界の最先端を走り続けている。
試合のテンポをコントロールして戦術的に動かす能力は他の追随を許さず、クラブでも代表でも攻撃の出発点になることが多い。
Getty Images自身のキャリア最高のシーズンを終え、最高の状態でEUROへ挑む。マンチェスター・シティでより攻撃的な役割を任されると、キャリア最多得点を更新。プレミアリーグ最高の選手の1人だ。
ミッドフィルダーとしては完璧で、できないことはほとんどない。それゆえ、最適な役割を与えるという意味で、レーヴは頭を悩ませているかもしれない。
Getty Imagesバイエルン・ミュンヘンで400試合以上に出場してきた彼のキャリアは、今夏大きな転換期を迎えた。そして、国際レベルでは無名のオーストリアを率い、高みを目指すという新たな挑戦に臨むことになる。
クラブでは最終ラインを担うことがほとんどだったが、代表チームではトップ下など攻撃的な役割を担っている。
Getty Imagesイタリア語でフクロウを意味する“グフェット”の愛称で親しまれる小柄なMF。狭いエリアでボールを保持するたぐいまれなる才能や、チームを見極める確かな能力、後ろに目があるかのような視野など、持っている力は計り知れない。
アシストやゴールを量産するタイプではないが、最終ラインから攻撃をつなぐ決定的な役割を担う。情熱的な性格でカードを受けやすく、ブーイングの対象にもなりやすいが、その影響力は絶大だ。
Getty Images10代から圧倒的な才能を披露していたため、グアルディオラはなかなか起用しないことで大きな批判にさらされていた。
しかし、今シーズンに状況が一変。シティズンズの攻撃において、無視できないほどのプレーを連発。驚異的なテクニックを誇り、今後10年間、フットボール界をけん引することは間違いない。
Getty Images2019年、チャンピオンズリーグでレアル・マドリーやユヴェントスなどメガクラブを次々に撃破し、準決勝まで進んだアヤックス。その主役の1人がデ・リフトだ。
ユヴェントスへ超高額な移籍金で加入した後、ケガもあって苦しんだ時期もあったが、今やセリエA最高のDFの1人だろう。2018年にゴールデンボーイに輝いた彼だが、ユース時代には攻撃的MFとして活躍。それゆえのテクニックや、強靭なフィジカルとメンタリティを併せ持ち、現代型センターバックの完成型と言える。
Getty Images2018年の加入以来、レアル・マドリーでは不安定なスタートを切ったクルトワ。だが、徐々に調子を上げ、今では欠かすことのできない中心選手だ。
2メートル近い長身のクルトワはボックス内で驚異的な反射神経を見せるだけではなく、ロングスローでカウンターの起点となることもできる。
Getty Imagesミュラーは、一度はヨアヒム・レーヴ監督から選出しないことを明かされ、代表でのキャリアは終わったと思われた。
しかし、バイエルンで素晴らしい2シーズンを送り、レーヴ監督にとって最後の舞台となるEURO2020のメンバーに選出。最前線でFWに入ることが予想されており、ファイナルサードで必要な創造性をもたらすことだろう。
Getty Images世界の3分の2は水で覆われており、残りはカンテで覆われているというのは以前流行った言葉だ。カンテはピッチ上で2人以上いるような能力を持っており、その言葉は真実のようにさえ感じられる。
これは彼の卓越したフィットネスレベルの証であり、同時に優れたインテリジェンスも備えている。中盤のボールハンターにおいて彼より優れた選手は世界のどこにもいない。
Getty Images昨夏、マンチェスター・ユナイテッドへの移籍が噂されたサンチョ。2020-21シーズンはスロースタートとなったが、1月以降は本来の輝きを取り戻した。
21歳のウインガーは左サイドからのプレーを得意とする。スリリングなドリブラーであり、テクニックと驚異的なスピードを兼ね備える。これまでは一貫性に欠けるプレーが目立っていたが、彼が最高レベルを維持し始めるのは時間の問題だ。
Getty2020年1月にマンチェスター・ユナイテッドに入団したフェルナンデスのインパクトはまさに絶大で、彼の知名度は飛躍的に向上した。
26歳の彼は今が全盛期であり、ゴールに直結するキラーパスが武器だ。またPKやFKでも自らゴールを狙うことができる。ただし、代表ではクリスティアーノ・ロナウドがいるため、どちらのスキルも発揮できないままかもしれない。
Getty Imagesアザールは以前からバロンドール受賞の可能性があると言われてきた選手だ。確かに2019年にレアル・マドリーへ移籍する前まではそう思われていた。
だが、マドリー加入後はケガの問題に悩まされ、最高のパフォーマンスを披露する機会はほとんどない。とは言え、どんな試合でも決定的な役割を果たすポテンシャルは秘めている。
Getty Imagesスペインの現代版シャビと目されるチアゴ。中盤の深い位置でボールを受け、状況を打開することができる。
バイエルンでは、しばしば驚異的なパス回数を記録していたが、リヴァプールではまだそのようなレベルには達していない。それでも、シーズン終盤にはピークを迎える兆しを見せていた。
Getty Imagesラッシュフォードはまだ23歳だが、所属するマンチェスター・ユナイテッドで3シーズン連続リーグ戦二桁ゴールを記録している。
通常はワイドで起用されるが、中央に移ってのプレーも可能。そのスピードをもって決定的な役割もこなす。また、ピッチ外では、イギリスでのロックダウン時に行った「End Child Food Poverty(子供の食料貧困撲滅)」の立ち上げの功績が認められ、「Time 100 Next」に選出された。
Getty Images2019年のチャンピオンズリーグ準決勝に進出したアヤックスのスターであったデ・ヨングのキャリアは、その間のエリートクラブ相手のパフォーマンスのおかげで上昇気流に乗った。
カンプ・ノウでの今シーズンは苦しいスタートとなったが、ロナルド・クーマン監督から中盤での自由な役割を与えられてからはパフォーマンスが向上。シーズン中はセンターバックを務めることもあったが、オランダ代表では本来のボックス・トゥ・ボックスの役割に戻るだろう。
Getty Imagesヴァランはまだ28歳だが、2011年からプレーするレアル・マドリーではすべてを勝ち取った。
また、フランス代表でもレギュラーに。2018年のロシア・ワールドカップでは優勝の立役者となった。数少ない文句をつけるとすれば、ケガに弱いという点だろうか。
Getty Imagesポグバほど意見の分かれる選手はいない。2016年にユヴェントスから当時史上最高額でマンチェスター・ユナイテッドへと移籍。彼の物憂げなスタイル、一貫性のないパフォーマンス、SNSでの振る舞いはプレミアリーグの専門家には好まれていない。
しかし、フランス代表では別の顔を見せる。カンテが隣にいることで自由に動き回り、2人が揃って先発した試合ではレ・ブルーは負けたことがない。ボックス・トゥ・ボックスに専念できるポグバはワールドクラスの選手と言えるだろう。
Getty Imagesクロースは決して華々しい選手ではないが、レアル・マドリーとドイツ代表での仕事を軽視すべきではない。ピッチ中央での卓越した技術により、試合にテンポを作ることができる。
両足を自在に操り、幅広いスキルを持つため、様々な役割もこなすことができる。キャリア当初はより前のポジションであったが、深い位置に下げた現在も変わらずトップレベルだ。
Getty Images今大会開幕前の驚きは、ベンゼマが2015年以来にレ・ブルーに招集されたことだ。12月に33歳になったベンゼマはこの2シーズン、キャリアで最高のパフォーマンスを見せており、その調子はディディエ・デシャン監督にとって無視できないものになっていたようだ。
クリスティアーノ・ロナウドの影からようやく抜け出した彼は、2019-20シーズンにはマドリーをリーガ優勝に導き、今シーズンのチャンピオンズリーグでも活躍していた。
ファイナルサードでの創造性もベンゼマの持ち味のひとつであり、マドリーのゴールが9番を経由しないことはまずない。EURO2020で主役を演じるにあたり、これ以上ないほど良い状態にあると言えるだろう。
Gettyケインがトッテナムで台頭し始めたのは21歳の頃。7シーズン連続でプレミアリーグ15ゴール以上を記録し、世界屈指のフィニッシャーとして評価されるようになった。
2020-21シーズンは、比較的組み立てでのプレーが多かったにもかかわらず、3度目のプレミアリーグ得点王を獲得。また、リーグ最多アシストも記録した。
ケインはすべてを兼ね備える。相手からボールを奪うこともできれば、相手守備陣の裏に走り込んだり、空中戦でも優れた能力を発揮できる。こういったオールラウンドなプレースタイルはさらに成長を続けており、それが彼をエリートの地位へと押し上げている。
(C)Getty Images26歳のキミッヒは、あまり多くの見出しを飾ることはないかもしれないが、2020年にフットボールシーンを席巻したバイエルンにとって、彼の重要性は疑いようがない。そして、驚くべきことに彼は右サイドバックとしてもワールドクラスだ。
彼のプレースタイルには弱点がない。タックルのタイミングを見極める目を持ち、ボールを巧みに扱い、惚れ惚れするほどのゲームインテリジェンスを持っている。
キミッヒは過去にドイツのレジェンド、バスティアン・シュバインシュタイガーを参考にしていると語っていたが、今では彼のレベルをも凌駕しているという意見もある。
Getty Imagesクリスティアーノ・ロナウドは史上最も偉大な選手の一人であり、多くの人がそれを認めている。2003年にマンチェスター・ユナイテッドと契約した当初は無駄なプレーが多いと批判されていた。しかし、その後努力を重ね、5年後にはバロンドールを初めて受賞している。
レアル・マドリー移籍後は、1試合1ゴール以上のペースでゴールを奪い続け、クラブに多くのタイトルをもたらした。個人としても5度のチャンピオンズリーグ優勝、EURO2016制覇など、数々のトロフィーを手にしてきた。
36歳のロナウドは男子サッカーにおける代表通算最多得点記録に迫る勢いだ。現時点で、彼のキャリアはまだまだ続くように見える。
Getty Imagesオールド・トラッフォードでの不遇の時期を経て、2019年にルカクはマンチェスター・ユナイテッドを去った。しかし、ルカクはインテルで復活を遂げ、今季はキャリア最高のシーズンを過ごしたと言っても過言ではない。
何より特筆すべきはチームに11シーズンぶりのスクデットをもたらしたこと。このタイトルは「ビッグ・ロム」なしでは獲得できなかったものだ。
一方、国際舞台では2試合に1ゴール以上のペースで得点を記録。すでにベルギー代表の歴代最多得点者となった。彼のフィジカル的な強さは目をみはるものがあるが、スペースを見つけるための知性もまた恐るべきものだ。
Getty Imagesコロナ禍により2020年のバロンドール授与式が中止とならなければ、レヴァンドフスキがその栄誉を手にしていたに違いない。
2019-20シーズン、レヴァンドフスキは47試合で55ゴールという驚異的な数字を記録した。この数字は現代ではクリスティアーノ・ロナウドとリオネル・メッシしか達成してこなかったものだ。2020-21シーズンはケガやチャンピオンズリーグ敗退などもあり、ゴール数は減少したが、ゲルト・ミュラーの持つブンデスリーガ1シーズン40得点という記録をわずか29試合で上回った。
純粋な9番が減ってきている現代サッカーにおいて、レヴァンドフスキはいまだ特別であることを示し続けている。32歳となったが、歳を重ねるごとに彼は成長している。
Getty Images現在、デ・ブライネ以上のパスを持つ選手はいない。2015年にヴォルフスブルクからマンチェスター・シティに移籍して以来、世界最高の選手の一人に成長した。
それ以前、チェルシーでは成功を収めることはできず。ブンデスリーガに渡ってから、ブレーメンとヴォルフスブルクでプレーは成熟することに。身体的な強さはないものの、彼の知性やテクニックは特筆すべきものだ。2019-20シーズンには1シーズンに20アシストを記録した初めての選手となった。
ベルギー代表はエースのエデン・アザールが負傷から復帰したばかり。今夏の希望はデ・ブライネに託されることとなりそうだ。
Getty Images幼い頃からクリスティアーノ・ロナウドの熱狂的ファンだったムバッペ。今ではリオネル・メッシとロナウドの時代を引き継ぐのに最も適した選手となった。
ムバッペは2017年に驚きの優勝を果たしたモナコでブレイク。すでにキャリアでは驚異的な高みに到達している。2018年にはロシア・ワールドカップで世界王者となり、1958年のペレ以来、10代で初めて決勝でゴールを挙げた選手となった。
パリ・サンジェルマン移籍時には史上2番目に高価な選手に。ネイマールと並んで好調を維持し、キャリア最高のシーズンを経てEURO2020に臨む。前回大会では決勝でポルトガルに敗れているだけに、大きな意味を持つ大会となるだろう。