Getty/GoalRonan Murphy
ブンデスリーガの2019-20シーズンベストイレブン…『Goal』が発表する最強メンツとは?
Getty ImagesGK:ヤン・ゾマー(ボルシアMG)
就任1年目のマルコ・ローゼ監督率いるボルシアMGは、ピッチ上の縦横無尽なプレーで成功を収めた。その始まりはブンデスリーガ随一の安定感を誇るゴールキーパーであり、ヤン・ゾマーはまたしてもなぜ守護神としてそれほどまでに信頼されるのかを証明してみせたのである。
ゾマーはブンデスリーガのゴールキーパーの中で最も多くのシュートをセーブし、最高のセーブ率を誇った。
Getty ImagesRB:アクラフ・ハキミ(ボルシア・ドルトムント)
ボルシア・ドルトムントにレンタル移籍して2シーズン目だったが、最初のシーズンよりも成長を見せ、ルシアン・ファーヴル監督のもとで様々なポジションができることを示した。
BVBの右サイドで最も優れた選手であり、2019-20シーズンのブンデスリーガで10以上のアシストを決めた唯一のディフェンダーである。
ハキミは攻撃面でも5ゴールを挙げ、今夏は4000万ユーロ(約48億円)でインテルに移籍することが決定した。
GettyCB:マティアス・ギンター(ボルシアMG)
2014年のワールドカップでは1分しかプレーしなかったが、優勝メンバーに名を連ねた。2017年にボルシアMGへ移籍してからは最も重要なディフェンダーとなり、今シーズンはマルコ・ローゼ新監督の下で大いに成長した。
ギンターはバックラインで堅固な守備をするだけでなく、2019-20シーズンでは1800回以上、前線へのボール運びや味方へのパスで攻撃の組み立てに貢献した。
Getty ImagesCB:マルティン・ヒンテレッガー(アイントラハト・フランクフルト)
アイントラハト・フランクフルトのセンターバック、マルティン・ヒンテレッガーは2019-20シーズン現在、ヨーロッパ5大リーグのディフェンダーの中で最も多くの得点を挙げている選手だ。
守備でも存在感を示しており、今シーズンのブンデスリーガで、50以上のタックルを成功させた唯一のセンターバックである。
Getty ImagesLB:アルフォンソ・デイヴィス(バイエルン・ミュンヘン)
今シーズン、チャンピオンズリーグでのパフォーマンスで多くの人々の注目の的となり、センセーションを巻き起こした。
ブンデスリーガでは、チームの最終ライン負傷者続出の危機に急遽左サイドバックとして起用され、そのままポジションを守り続けた。
限界知らずのエネルギッシュなプレーで相手ディフェンダーを翻弄し、そのスピードでカウンターアタックへの対処も万全である。6月には、ブンデスリーガのスピード記録を破って、リーグ史上最速の選手となった。
Depo PhotosCM:ヨシュア・キミッヒ(バイエルン・ミュンヘン)
バイエルン・ミュンヘンにおけるフィリップ・ラームの後継者として、ヨシュア・キミッヒはバイエルンの右サイドのファーストチョイスから守備的ミッドフィルダーのスタメンとなり、期待以上の活躍をしている。
今シーズンのキミッヒはピッチの中央でバイエルンのために相手のペースを遅らせる働きをし、パスの成功率ではブンデスリーガのトップに。ボルシア・ドルトムント戦では意表を突くループシュートでバイエルンのリーグ優勝を決定づけた。
Getty ImagesCM:チアゴ(バイエルン・ミュンヘン)
バイエルン・ミュンヘンのピッチ中央で守備的な役割を果たすのがヨシュア・キミッヒなら、チアゴは敵を切り裂くために“殺し屋”としての本能を発揮している。
しばしばチームメイトが決定的なポジションにいることを察知して、重要なパスを供給し、相手ディフェンスをこじ開けるアシストを決めている。
Getty ImagesRW:ジェイドン・サンチョ(ボルシア・ドルトムント)
1シーズンで15得点と15アシストを同時に記録した選手は、過去13年でわすが5人しかいない。今年、その5人目になったのがジェイドン・サンチョで、リオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、ルイス・スアレス、エデン・アザールといったエリートたちに仲間入りをした。
サンチョはまだ20歳で、成長を続けている。ボルシア・ドルトムントはサンチョとの契約更新を決意しているが、ヨーロッパのビッグクラブの多くが興味を示しており、簡単にはいかないだろう。
Getty ImagesCAM:トーマス・ミュラー(バイエルン・ミュンヘン)
2019-20シーズンはトーマス・ミュラーにとって多くの面で節目となる年であった。9回目のブンデスリーガ優勝、バイエルン・ミュンヘンでのリーグ戦350試合出場、ケヴィン・デ・ブライネが持っていたブンデスリーガのアシスト記録の更新を果たしたのである。
すでにクラブのレジェンドであるミュラーはニコ・コバチ前監督の下では控えに回っていたが、ハンジ・フリック監督就任後は攻撃の要として起用され、21アシスト8得点でその期待に応えた。
GettyLW:ティモ・ヴェルナー(RBライプツィヒ)
現在、7月時点ではチェルシーの選手となったティモ・ヴェルナーだが、RBライプツィヒがあれほど長くブンデスリーガの優勝争いにとどまれたのは彼のおかげである。
今シーズンは、ユリアン・ナーゲルスマン監督の下でワイドを任されたり、2トップの一角になったりしたが、ポジションに関係なく得点を挙げ続けた。
ヴェルナーはブンデスリーガで28得点を奪い、最高のシーズンを満喫してイングランドへと旅立つこととなる。
GettyST:ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)
ドイツのサッカー界には決して変わらないことが2つある。バイエルン・ミュンヘンのブンデスリーガ優勝とロベルト・レヴァンドフスキの得点王である。
2019-20シーズンもまさにそのとおりで、レヴァンドフスキは今まで以上にリーグ戦での得点を積みあげ、リーグ歴代最多のゲルト・ミュラーの40得点という記録を破るのではないかという推測が早々と出ていたほどであった。
結果は34ゴール。31歳になってもレヴァンドフスキに衰えの兆しは見えない。
Getty次点
今シーズンはレヴァークーゼンが上位4チームを大いに苦しめ、カイ・ハヴェルツがその一因となった。キャプテンマークを巻いたハヴェルツは6月に21歳になったばかりにもかかわらず、チームの手本となっている。
レヴァークーゼンはシーズン当初はしばしば守備に難があったが、エドモン・タプソバがセンターバックに加わってからはディフェンスラインが安定した。
今年もリーグ2位はボルシア・ドルトムントだったが、バイエルン・ミュンヘンから復帰したマッツ・フンメルスがバックラインを強固にし、トルガン・アザールとの契約も正解だったことが証明された。1月にエムレ・ジャンが加入した後、アーリング・ホーランドのブンデスリーガ参戦もセンセーショナルだった。
RBライプツィヒのクリストファー・ヌクンクも新たにブンデスリーガでブレイクした一人であり、ボルシアMGではマルキュス・テュラムがアルザーヌ・プレアと素晴らしいコンビを築いている。
今シーズンのライプツィヒが強かったのはコンラート・ライマーの執拗なプレスによるところが大きく、そのおかげでマルセル・ザビッツァーがより前目でプレーできるようになり、いくつもの重要なゴールを奪った。
セルジュ・ニャブリはバイエルン・ミュンヘンで成長を続けている。また、クラブがディフェンダーの獲得で移籍金の記録を更新した後も、ダヴィド・アラバがセンターバックとして信頼される。
下位のチームを見ると、ズート・セルダルがシャルケにとって大きな存在となり、彼の負傷後チームは勝利に見放されてしまった。アウクスブルクのフロリアン・ニーダーレヒナーや、ウニオン・ベルリンのセバスティアン・アンデションもリーグの得点ランキングに名を連ね、チームの降格阻止に貢献した。
フォルトゥナ・デュッセルドルフのロウヴェン・ヘニングスは類まれな輝きを放ち、ヴォルフスブルクのウート・ヴェグホルストは前線を見事に統率して、チームをヨーロッパリーグ進出に導いた。アイントラハト・フランクフルトのフィリップ・コスティッチが創造性あふれる輝きを放つ一方、ベルタ・ベルリンはマテウス・クーニャとの契約のおかげで、明るい前途が開けてきた。
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