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バルセロナに誰が残り、誰が去るのか…デ・ヨングからデンベレまで全選手の去就を予想

来シーズンを見据えて、バルセロナがどんな補強戦略を立てるのか、最も影響する要素はクラブの経済状況であろう。

バルセロナは、およそ150億ユーロ(約2,000億円)もの巨大な負債を減らす努力をしなければならないが、同時に2022-23シーズンにはタイトル獲得のチャンスを増大させるために、チーム改造に取り組まなければならない。

バルサにはカネが、それも多額のカネが必要だ。従って、バルサは不必要な選手を放出するのみならず、重要な選手も何人かは犠牲にしなければならないだろう。

『GOAL』ではバルサの選手一人ひとりの状況を検証し、この夏の彼らの運命をまとめてみた。

  • Marc Andre ter Stegen Barcelona 2021Getty Images

    マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン

    バルサは今のところテア・シュテーゲンを売りに出しはしないだろうが、もし良いオファーが届けば、聞く耳は持つだろう。

    チャビ監督は、特に足元の能力に優れるこのドイツ代表GKより優れたGKはいないと考えており、手放したくないと思っている。しかし、ここ数シーズンはパフォーマンスが落ちており、契約上不可能でないならば、絶対に放出しないということではない。

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  • 20220426_Dest(C)Getty images

    セルジーニョ・デスト

    アメリカ代表のサイドバック、セルジーニョ・デストの状況はテア・シュテーゲンと同じだ。良いオファーがあれば、売りに出されるだろう。

    その一方で、チャビ監督はデストにチーム内で重要な役割を与えようとしている。デストはポジショナル・ゲームなるものを理解し、パフォーマンスの質を上げている。その一方で、相変わらず深刻なディフェンスのミスを犯してしまうことがあるため、評価は分かれるところだ。

  • PiqueGetty Images

    ジェラール・ピケ

    ジェラール・ピケはもう1、2年はプレーすると語った。クラブからピケに去るよう言うことはなく、契約を尊重することだろう。いつクラブを出て行くかを決めるのはピケのほうだ。

    ここ数年、ピケはチームで最も信頼できるCBで、シーズン終盤の不調はケガのせいだ。

  • Ronald Araujo Barcelona 2021-22Getty Images

    ロナルド・アラウホ

    アラウホは今夏はどこにも行かないだろう。

    契約を2026年まで延長したばかりだし、バルセロナは、アラウホをクラブの将来に欠かせない選手と見ている。どんなに大金のオファーが来ても売りに出すことはないだろう。

    ウルグアイ代表CBはバルサで成功したいと思っており、彼の目標は青と臙脂のユニフォームを着て、あらゆるタイトルを獲得することである。

  • Busquets Barcelona 2022Getty

    セルヒオ・ブスケツ

    ブスケツの状況はおおよそジェラール・ピケと同じようなものだ。

    あの年齢にもかかわらず相変わらず重要な選手であり、クラブの方から出ていけと言える選手ではないため、残留するだろう。

    いまだにロッカールームでは大いに尊敬されており、バルセロナに彼の代わりはいない。とりわけチャビ監督から欠かせない選手だと思われており、今後も主力として扱われるはずだ。

  • Barcelona Osasuna Riqui Puig LaLigaLaLiga.es

    リキ・プッチ

    アカデミー出身のリキ・プッチは、ここ数シーズンはプレーできておらず、コーチ陣の信頼を獲得できていない。

    エルネスト・バルベルデ、キケ・セティエン、ロナルド・クーマン、チャビといった歴代の監督たちは、みな、プッチに関心を示してこなかった。クラブは放出する方法を探すだろうし、彼自身も、ラ・リーガでレギュラーとしてプレーできるチームに喜んで移るだろう。

    買い手がみつからない場合は、レンタル移籍で送り出すこともありそうだが、その場合は2023年6月に満了する現在の契約を更新するのが先だ。

  • OUSMANE DEMBELE BARCELONAGetty Images

    ウスマン・デンベレ

    クラブが現在の立場を崩すことはなく、ウスマン・デンベレは自身でチームを去るのか契約を延長するのかを決めることだろう。

    現行契約は6月末に満了となるため、他のクラブと自由に交渉できる。

    バルセロナのオファーは低額だが、クラブの幹部の中には、残留してくれることを望んでいる人たちもいる。チャビ監督はデンベレにチームにいて欲しいと思っているが、上層部は選手たちへの支払い額を減らすために出て行ってほしいと思っているかもしれない。

  • Dani-Alves(C)Getty Images

    ダニ・アウヴェス

    ベテランサイドバック、ダニ・アウヴェスは、ワールドカップでプレーを希望して12月までは残留したいとクラブに話した。

    アウヴェスの報酬は低額で、クラブとしては彼の望みをかなえるのに何の問題もない。

    アウヴェスがレギュラーの先発メンバーになれるかどうかは、セルジーニョ・デストの調子と別のSBが加入するかどうかにかかっている。

  • Memphis Depay Barcelona 2022Getty Images

    メンフィス・デパイ

    バルセロナはアンス・ファティとフェラン・トーレスの隣でプレーする新たなセンターフォワードの獲得を目指しており、デパイのチーム内での役割は脅かされつつある。

    オランダ代表のデパイは市場価値が高く、クラブとしてはデパイを売ってカネを作りたいと思っている。

    契約は2023年に満了するため、市場に出してより高額を得るために、クラブはデパイを売るか、先に契約を更新するかを考えなければならない。

  • Ansu FatiGetty Images

    アンス・ファティ

    ファティはバルセロナの未来を担う逸材である。

    クラブとしても、彼を100%活かすことしか考えておらず、出来るだけ長い時間ピッチに立たせるに違いない。ファティを手放すことは絶対にありえない。どんなに素晴らしいオファーが来ても断るだろう。

  • adamaGetty Images

    アダマ・トラオレ

    特別なことが何も起こらなければ、トラオレはレンタル移籍の満了とともにウォルヴァーハンプトンに戻るだろう。

    トラオレがカンプ・ノウのピッチに立つ時間は短く、チーム内での序列は下がる一方であった。バルサがトラオレを獲得するためにウルヴスに3,000万ユーロ(約40億円)を払うことはないだろう。

  • BraithwaiteGetty Images

    マルティン・ブライスワイト

    このストライカーはバルサを去ることが決定的だ。バルセロナはブライスワイトを必要としておらず、昨夏からずっと移籍先を探している。

    イタリアのチームが興味を示しており、今夏はセリエAに移籍する公算が高い。

  • neto(C)Getty Images

    ネト

    ブラジル代表のゴールキーパー、ネトはレギュラーとして試合に出ることを望んでおり、バルセロナではその希望は叶えられない。

    移籍市場での価値は高く、売りに出されるのは確実だ。バルセロナの来シーズンの第2GKはイグナシオ・ペーニャとなるだろう。

  • nico-barcelona(C)Getty Images

    ニコ・ゴンサレス

    バルセロナは今のところ、この20歳のミッドフィルダーを売りに出すつもりはないだろうが、オファーがあれば耳を傾ける気はあるだろう。

    クラブ内では、ニコがチームの将来を担う存在であると確信する向きもあるが、高額で売れるならば売りに出すこともありうる。

  • lengletGetty

    クレマン・ラングレ

    フランス代表DFラングレにとってバルセロナは居心地のいいところだが、クラブは放出したがっている。

    クラブとしてはまだ高く売れると信じており、手を挙げるクラブを探しているところだ。

  • Pedri Barcelona 2021-22Getty Images

    ペドリ

    ペドリはクラブ内で唯一無二の絶対的存在である。バルサは今後10年、ペドリを中盤のスターにしようと考えており、どれだけ高額のオファーを出されても彼を売ることはないだろう。

  • Luuk De JongGetty Images

    ルーク・デ・ヨング

    ストライカーのデ・ヨングは、レンタル移籍の契約が満了すればセビージャに戻るだろう。

    バルセロナはチャビ監督就任後の彼のパフォーマンスには満足している。しかしながら、完全移籍、またはもう1年のレンタル移籍の延長は考えていない。

  • Jordi Alba FC BarcelonaGetty Images

    ジョルディ・アルバ

    スペイン代表SBジョルディ・アルバは、セルヒオ・ブスケツやジェラール・ピケと同じ状況にいる。いつバルセロナを去るのがいいのか、自分で決めることだろう。

    アルバはバルセロナであらゆるタイトルを獲得し、チームにとって最も貴重な選手のひとりである。自身の立場を誰かと争うことはなく、いつまでプレーし続けるかを自分で決める権利を持っているのだ。

    クラブはサイドバックを補強しようとしているが、アルバが先発の座を守る可能性は高そうだ。

  • Ferran Torres, Barcelona, 2021-22Getty

    フェラン・トーレス

    つい最近バルセロナ入りしたばかりのフェラン・トーレスは、今夏はどこにも行かないだろう。

    シーズン終盤はパフォーマンスが落ち、改善を余儀なくされたが、チャビ監督はトーレスがチームの重要な選手であり続けると確信している。

  • Sergi Roberto(C)Getty Images

    セルジ・ロベルト

    スペイン代表のロベルトの契約はこの夏で満了し、新契約を結ぶことが濃厚だ。

    ただし、ロベルトは決して唯一無二の選手ではなく、本人の興味を引くようなオファーがあればバルサが嫌がることはないだろう。

  • Frenkie de Jong Barcelona 2021-22Getty Images

    フレンキー・デ・ヨング

    オランダ代表のフレンキー・デ・ヨングは現状ではレギュラーだが、いくつかの理由でチームの犠牲になるかもしれない。

    彼のパフォーマンスは期待に見合うものではなく、クラブとしては高額で売りに出せて、多額の報酬を支払うことがなくなると考えることだろう。

    6,000万ユーロ(約80億円)以上のオファーがあれば、バルセロナは真剣に考えることだろう。

  • Mingueza Barcelona Europa LeagueGetty Images

    オスカル・ミンゲサ

    ミンゲサはしばしば必要なときにチームの穴を埋めてくれるが、そのパフォーマンスはバルセロナでプレーする能力があるとは言えないような多くの疑念を生み出してきた。

    2023年に契約が満了するため、クラブは23歳のCBを売りに出すことを考えているかもしれない。

  • umtitiGetty Images

    サミュエル・ウムティティ

    昨年12月に減俸での契約に同意したウムティティだが、それでも彼の報酬はクラブにとって相変わらず高額すぎる。そのため、バルセロナにとって最も頭の痛い案件のひとつとなっている。

    もし、ウムティティにとって都合の良いオファーが来れば、バルセロナはタダでも彼を放出するだろう。

  • Eric-García(C)Getty Images

    エリック・ガルシア

    エリック・ガルシアもバルサにとって決して手放すことのできない財産と見なされている。ピケが引退すれば、チャビ監督はガルシアが最終ラインの中心になると信じているようだ。

  • Pierre-Emerick Aubameyang, Barcelona, La Liga 2021-22Getty

    ピエール=エメリク・オーバメヤン

    オーバメヤンは冬にバルセロナへ加入して以来、チームにとてつもないインパクトを与えている。

    ラ・リーガの16試合で11得点を挙げたが、来シーズンはスタメンではないだろう。それでも、クラブに残る可能性は高い。

  • Gavi Barcelona 2022Getty Images

    ガビ

    チームでの重要度は増すばかりで、ヨーロッパのビッグクラブから話があったとしても、ガビはカンプ・ノウで成功することを望んでいるだろう。

  • GriezmannGetty Images

    レンタル移籍中の選手たちは…

    今シーズン、アントワーヌ・グリーズマンはレンタル移籍に関して最も注目される選手である。アトレティコ・マドリーにもう1年在籍し、最終的には4,000万ユーロ(約54億円)で完全移籍するだろう。

    ミラレム・ピャニッチはベシクタシュとは契約せず、バルセロナに戻るだろうが、クラブとしてはすぐに放出先を探すことだろう。ウルヴスにレンタル移籍されたフランシスコ・トリンカォンも同様である。

    アレックス・コジャドはグラナダで活躍し、プレシーズンには、チャビ監督に戻してもらえるチャンスを与えられるだろう。一方、グナシオ・ペーニャはガラタサライから戻って、バルセロナの第2ゴールキーパーとなる可能性が高い。