2021年、リオネル・メッシとバルセロナの“離婚劇”は全世界に衝撃を与えた。
バルセロナにとって、メッシという存在は前例のない不変の存在だった。約15年間も超次元的なプレーを連発し、かつてないほどのタイトルとゴールをもたらしてきた存在であり、カンプ・ノウでは常に喝采を浴び、「バルセロナそのもの」と言えるほどの存在であった。
そんなレジェンドはパリ・サンジェルマン(PSG)へと渡っていったが、ここに来てかつてないほど“再婚”が現実味を帯びてきている。先日、バルセロナ副会長ラファエル・ユステは、現在代理人らと連携し、2年前に去ったメッシの復帰へ動いていることを公言したのである。
この物語にロマンを感じないわけではない。幼い頃に恋に落ちた両者が再び結ばれるというストーリーは美しいものになるだろう。メッシ自身はそれを望んでいるかもしれないし、必要ともしているかもしれない。
だが、バルセロナはこれを全力で避けるべきだろう。元婚約者がいなくなって約2年、ようやくあの破局を乗り越えられたのだから――。
文=トーマス・ヒンドル










