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ヘブンがガーナ代表への転向を拒否。マン・Uの新星がイングランド代表での成功に照準

  • 『BBC』によると、ロンドン生まれのヘブンは、来夏に開催されるワールドカップを前にガーナ代表へ国籍を変更する選択肢を退けた。祖父母がガーナ出身であることから、同国サッカー協会は過去1年間にわたり彼の動向を注視してきたが、ヘブンの心は動かなかったようだ。

    この決断をより興味深いものにしているのが、ワールドカップの本大会抽選結果だ。ガーナはイングランドと同じグループに入っており、クロアチア、パナマと同組となっている。もしヘブンがガーナ代表を選択していれば、理論上は「スリーライオンズ(イングランド代表の愛称)」と対決するシナリオも存在した。しかし、この若きセンターバックは、あくまでイングランドのA代表入りという長期的な野心を優先した。

    ヘブンはこれまで一貫してイングランドの世代別代表に名を連ねており、今回そのエリート街道を突き進む決意を再確認した形だ。この決断の背景には、今年2月にアーセナルから移籍して以来、マンチェスター・ユナイテッドのファーストチームで急速に序列を上げている現状がある。

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  • Manchester United v Newcastle United - Premier LeagueGetty Images Sport

    マンチェスター・Uの指揮官であるルベン・アモリム監督は、ヘブンの急成長を高く評価しており、彼が代表レベルで高い目標を掲げるのは当然だと太鼓判を押している。直近の試合後、指揮官は次のように語った。

    「エイデンのパフォーマンスには心から満足している。試合を重ねるごとに、彼が進化しているのを肌で感じるよ」

    アモリム監督が特に強調したのは、ヘブンの冷静さと学習能力の高さだ。「まだ若いが、ピッチ上での立ち居振る舞いは落ち着いており、試合中の修正能力も高い」と称賛。さらに、「彼は練習から非常に熱心に取り組んでいる。今のパフォーマンスを維持できれば、他の選手が彼からポジションを奪うのは極めて困難だろう」と付け加え、ヘブンがイングランド代表を最終目標に定めた妥当性を裏付けた。

  • ここまでの道のりは、決して平坦ではなかった。今シーズン序盤、イングランドU-20代表として出場した10月のスイス戦で足首を負傷。ハーフタイムでの交代を余儀なくされ、11月の日本戦を欠場するなど、一時はその勢いにブレーキがかかったかに見えた。

    クラブレベルでも、当初は途中出場がメインだった。転機となったのは12月4日のウェストハム戦だ。3バックの一角として先発に抜擢されたものの、早い段階でイエローカードを受け、ハーフタイムでベンチへ退くという苦い経験を味わった。しかし、彼はこの挫折を糧にした。

    その後、4試合連続で先発出場を果たすと、12月21日のアストン・ヴィラ戦で強烈な印象を残し、続くニューカッスル戦では1-0の完封勝利に大きく貢献。マンチェスター・Uにとって今季、2度目となるクリーンシートを達成する立役者となり、マン・オブ・ザ・マッチの栄誉に輝いた。

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  • Manchester United v West Ham United FC: Premier League Summer SeriesGetty Images Sport

    ヘブンがイングランド代表残留を決めたのは、まずはマンチェスター・ユナイテッドでのレギュラーの座を不動のものにするという強い意志の表れでもある。アモリム監督体制下で先発出場を続ければ、欧州カップ戦出場権争いを目指すチームにおいて、その価値はさらに高まるはずだ。

    当面は世代別代表での活動がメインとなるだろうが、プレミアリーグでこれだけの輝きを放ち続ければ、A代表への道が開かれるのは時間の問題だ。今後数ヶ月のパフォーマンス次第では、イングランド代表の次なる招集リストにその名が刻まれる可能性も十分にあり得るだろう。

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