2023_J1_New_players(C)Getty images

【2023シーズン | Jリーグ】J1全18クラブの注目新戦力は? 仲川輝人や香川真司、井手口陽介らが心機一転へ

横浜F・マリノスが川崎フロンターレの3連覇を阻んで王者に輝き、閉幕を迎えた2022シーズンの明治安田生命J1リーグ。その後、カタール・ワールドカップ(W杯)での盛り上がりを経て迎える2023シーズン、サッカー界に注目が集まる中で各クラブはどのような補強を見せたのだろうか。

J1リーグの全18クラブの補強傾向とともに、注目の新戦力を紹介する。

  • 注目の新戦力をチェック!

  • 広告
  • kobayashi-transfer(C)Getty Images

    北海道コンサドーレ札幌

    【IN】

    • 馬場晴也(12/22)[東京V/新加入]
    • 小林祐希(12/12)[神戸/新加入]
    • 浅野雄也(12/2)[広島/新加入]
    • スパチョーク・サラチャート(11/12)[ブリーラム ユナイテッドFC(タイ)/完全移籍]
    • ク・ソンユン(10/9)[金泉尚武(韓国) /新加入]
    • 大森真吾(9/20)[順天堂大学/新加入]

    【OUT】

    • 檀崎竜孔(1/28)[マザーウェル(スコットランド)]
    • 濱大耀(1/14)[BTOPサンクくりやま]
    • ドウグラス・オリヴェイラ(1/7)[岩手/期限付き]
    • ガブリエル・シャビエル(1/7)[未定/契約満了]
    • 藤村怜(1/7)[岩手]
    • 興梠慎三(12/17)[浦和/復帰]
    • 井川空(12/15)[岡山/期限付き]
    • 岩崎悠人(12/14)[鳥栖/完全移籍]
    • 中野小次郎(11/25)[金沢/期限付き]
    • 高嶺朋樹(11/19)[柏]

    北海道コンサドーレ札幌は2022シーズンのJ1リーグを10位で終了。リーグで2番目に多かった「55」という失点数が響き、上位争いに絡むことはできなかった。そして、新シーズンに向けては元韓国代表GKク・ソンユンが復帰し、ディフェンスラインにも有望株の馬場晴也が完全移籍加入。中盤以上では高嶺朋樹やガブリエル・シャビエル、興梠慎三に別れを告げることとなったが、元日本代表MF小林祐希、MF浅野雄也を加えてクオリティアップを目指す。コンディション管理を含め、年間を通して新戦力が新たな風を呼び込むことが期待される。


    ■注目選手 | MF小林祐希
    生年月日:1992年4月24日
    昨季成績:J1リーグ9試合3得点、ルヴァン杯2試合、天皇杯1試合出場

    2016年夏にジュビロ磐田から飛び立って以来、世界各国のチームを渡り歩いた小林は昨年夏に神戸へと加入。すぐに適応力を見せて主力の一人に躍り出ると、得点という結果も残して残留に貢献した。札幌の目玉補強の1人であり、ゲームメイク能力とピッチ上での修正力を生かしてチームをコントロールする役割が求められる。主導権を握る戦いの中でより輝きを放つ選手ではあるが、インテンシティの高さと運動量も兼ね備えており、チームの課題となっている守備面のバランスの取り方が一つのポイントとなりそうだ。

  • naomichi-ueda-transfer(C)Getty Images

    鹿島アントラーズ

    【IN】

    • 須藤直輝(1/5)[金沢/復帰]
    • 染野唯月(12/26)[東京V/復帰]
    • 垣田裕暉(12/25)[鳥栖/復帰]
    • 佐野海舟(12/21)[町田/新加入]
    • 昌子源(12/8)[G大阪/新加入]
    • パク・ウィジョン(12/7)[漢陽工業高校 (韓国)/新加入]
    • 植田直通(11/30)[ニーム・オリンピック(フランス)/新加入]
    • 知念慶(11/26)[川崎F/新加入]
    • 藤井智也(11/25)[広島/新加入]
    • 師岡柊(11/17)[東京国際大学/新加入]
    • 津久井佳祐(9/20)[昌平高校/新加入]
    • 下田栄祐(9/19)[鹿島アントラーズユース/トップ昇格]

    【OUT】

    • 小田逸稀(1/26)[福岡]
    • エヴェラウド(12/28)[ECバイーア(ブラジル)]
    • 林尚輝(12/22)[東京V/期限付き]
    • ブエノ(12/21)[未定/契約満了]
    • 下田栄祐(12/13)[いわき/期限付き]
    • 三竿健斗(12/12)[CDサンタ・クララ(ポルトガル)]
    • 和泉竜司(12/8)[名古屋]
    • 山田大樹(12/7)[岡山/期限付き]
    • 杉岡大暉(11/30)[湘南/完全移籍]

    昨シーズンを4位で終えた鹿島だが、常にタイトルが求められるクラブにとっては不本意な結果に。そして、新シーズンに向けては積極補強を敢行。植田直通と昌子源の日本代表経験もあるCB2名を完全移籍で復帰させたほか、FW知念慶やMF佐野海舟、MF藤井智也といった即戦力を獲得した。染野唯月と垣田裕暉も期限付き移籍から復帰しており、各ポジションでハイレベルな争いが繰り広げられることが予想される。その選手層の厚さというアドバンテージを十分に生かすことができるかどうかも、過密日程が続く近年のJリーグでは特に重要な要素だ。


    ■注目選手 | DF植田直通
    生年月日:1994年10月24日
    昨季成績:リーグ・ドゥ1試合出場(2022-23シーズン)

    2013年のプロキャリアスタートから2018年夏までを鹿島で過ごし、欧州での経験を積んだ植田。年齢も28歳とディフェンダーとして熟成している時期に帰還を決断し、当人も「力になれるうちに帰りたい」という思いがあったことを明かしている。身体能力の高さはそのままに、世界で揉まれた経験を昌子とともに還元していきたい。

  • 20230117_Marius_HOIBRATEN(C)Getty images

    浦和レッズ

    【IN】

    • マリウス・ホイブラーテン(1/17)[FKボデ/グリムト(ノルウェー)/新加入]
    • 興梠慎三(12/17)[札幌/復帰]
    • 髙橋利樹(12/15)[熊本/新加入]
    • 荻原拓也(12/13)[京都/復帰]
    • 吉田舜(12/8)[大分/新加入]
    • 岩尾憲(11/17)[徳島/完全移籍]
    • 堀内陽太(8/17)[浦和レッズユース/トップ昇格]

    【OUT】

    • 松尾佑介(1/30)[KVCウェステルロー(ベルギー)/期限付き]
    • 宮本優太(1/10)[KMSKデインズ(ベルギー)/期限付き]
    • キャスパー・ユンカー(1/5)[名古屋/期限付き]
    • 木原励(1/5)[長野/期限付き]
    • 福島竜弥(1/5)[高知ユナイテッドSC/期限付き]
    • 杉本健勇(1/4)[磐田/完全移籍]
    • 江坂任(12/26)[蔚山現代FC(韓国)]
    • 工藤孝太(12/23)[藤枝/期限付き]
    • 石井僚(12/21)[群馬]
    • 金子大毅(12/20)[京都/完全移籍]
    • 藤原優大(12/19)[町田/期限付き]
    • 武田英寿(12/12)[水戸/期限付き]

    浦和は昨季のリーグ戦を9位で終え、リカルド・ロドリゲス前監督との契約を解除。ポーランドリーグを中心にキャリアを歩んできたマチェイ・スコルジャ監督を招へいし、攻撃的なサッカーを再び標榜する。一方で補強はFW興梠慎三とDF荻原拓也が期限付き移籍から復帰したほか、昨季のJ2リーグで14得点を記録した髙橋利樹を獲得。DFマリウス・ホイブラーテンが欧州から加わったが、キャスパー・ユンカーや松尾佑介、江坂任が去る中でそれほど派手な動きとはならなかった。最終的に優勝を目指す中でまずはチームのベースを構築する必要がある2023シーズン、昨季からの戦力を中心に支配的なスタイルを目指す新指揮官の哲学を吸収していかなければならない。


    ■注目選手 | DFマリウス・ホイブラーテン
    生年月日:1995年1月23日
    昨季成績:ノルウェー1部28試合1得点

    世代別でのノルウェー代表の経験を持つホイブラーテンはこれまでノルウェーの国内でのみプレーしてきたが、初の海外移籍の場に浦和を選択。レフティーであり、パス精度を生かしたゲームメイクも魅力的な選手であり、身体能力の高さにも期待が集まる。また、攻撃の始点として、同時期に浦和でのスタートを切るスコルジャ監督の意図を体現する選手としても重要な存在となりそうだ。

  • 20221130_Tatsuta(C)Getty images

    柏レイソル

    【IN】

    • ジェイ・ロイ・フロート(2/2)[ヴィボーFF(デンマーク)/新加入]
    • 仙頭啓矢(12/7)[名古屋/新加入]
    • ジエゴ(12/6)[鳥栖/新加入]
    • 片山瑛一(11/30)[清水/新加入]
    • 立田悠悟(11/30)[清水/新加入]
    • 守田達弥(11/30)[鳥栖/完全移籍]
    • 山田康太(11/24)[山形/新加入]
    • 高嶺朋樹(11/19)[札幌/新加入]
    • 山本桜大(9/20)[柏レイソルU-18/トップ昇格]
    • モハマド・ファルザン佐名(9/20)[柏レイソルU-18/トップ昇格]
    • オウイエ・ウィリアム(9/20)[日本体育大学柏高等学校/新加入]
    • 熊澤和希(9/1)[流通経済大学/新加入]
    • 落合陸(10/27)[東京国際大学/新加入]

    【OUT】

    • イッペイ・シノヅカ(2/6)[未定/契約解除]
    • アンジェロッティ(1/8)[大宮/期限付き]
    • 桐畑和繁(1/8)[引退]
    • 滝本晴彦(1/6)[今治/完全移籍]
    • 山田雄士(1/4)[栃木/期限付き]
    • 高橋祐治(12/22)[清水]
    • ペドロ・ハウル(12/17)[ヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル)]
    • ドッジ(12/14)[サントスFC(ブラジル)]
    • 上島拓巳(12/14)[横浜FM]
    • 大嶽拓馬(12/13)[愛媛/期限付き]
    • 森海渡(12/13)[徳島/期限付き]
    • 大南拓磨(12/9)[川崎F]
    • 北爪健吾(12/1)[清水]
    • 大谷秀和(10/31)[引退]
    • 染谷悠太(10/30)[引退]

    昨季終盤に調子を落として7位でフィニッシュした柏。より上位を目指していくためには攻守両面での改善が必要となる中、ディフェンスラインには清水エスパルスから片山瑛一と立田悠悟をダブル補強した。それ以外にも実績が豊富なDFジエゴ、MF仙頭啓矢、MF高嶺朋樹、MF山田康太と計算できる即戦力を加えている。それ以外にも、193cmの長身を誇るFWジェイ・ロイ・フロートをヴィボーFF(デンマーク)を最前線に加えた。一方で3バックを務めてきた大南拓磨、高橋祐治、上島拓巳がいずれも退団したことは懸念か。同時にネルシーニョ監督体制5年目となるシーズン、上位争いを繰り広げていくためにも攻撃の多彩な手札を活用して勝ち切れない試合を減らしていきたい。


    ■注目選手 | DF立田悠悟
    生年月日:1998年6月21日
    昨季成績:J1リーグ26試合、ルヴァン杯4試合、天皇杯2試合出場

    191cmの長身を誇り、日本人DFという枠組みでも大きな期待を背負っている立田。幼少期より育った清水に別れを告げることを決断し、今季よりキャリアで初めて完全移籍に踏み切った。サイドバックとしてもプレー可能なスピードや両足のキック精度、さらに3バックでも4バックでもこなせる柔軟性は大きなアドバンテージであり、柏が新たな守備組織を構築していく中で中心的な役割を担うこともありそうだ。

  • 20221115_Nakagawa(C)Getty images

    FC東京

    【IN】

    • 野澤零温(1/7)[相模原/復帰]
    • ペロッチ(1/4)[シャペコエンセ(ブラジル)/期限付き]
    • 野澤大志ブランドン(12/13)[岩手/復帰]
    • 徳元悠平(12/1)[岡山/新加入]
    • 仲川輝人(11/28)[横浜FM/新加入]
    • 小泉慶(11/27)[鳥栖/新加入]
    • 熊田直紀(8/27)[FC東京U-18/トップ昇格]
    • 東廉太(8/27)[FC東京U-18/トップ昇格]
    • 土肥幹太(8/27)[FC東京U-18/トップ昇格]
    • 俵積田晃太(8/27)[FC東京U-18/トップ昇格]
    • 荒井悠汰(2/10)[昌平高校/新加入]
    • 寺山翼(10/1)[順天堂大学/新加入]
    • 西堂久俊(10/1)[早稲田大学/新加入]

    【OUT】

    • ルイス・フェリッピ(1/6)[スポルティングCP(ポルトガル)/復帰]
    • 三田啓貴(12/28)[横浜FC]
    • 安田虎士朗(12/19)[栃木/期限付き]
    • 大森理生(12/18)[大宮/期限付き]
    • 山下敬大(12/15)[湘南/期限付き]
    • 波多野豪(12/13)[長崎/期限付き]
    • 品田愛斗(12/12)[甲府/期限付き]
    • 蓮川壮大(12/5)[甲府/期限付き]
    • 髙萩洋次郎(12/2)[栃木/完全移籍]
    • 梶浦勇輝(12/1)[金沢/期限付き]
    • 岡崎慎(11/29)[熊本]
    • 紺野和也(11/28)[福岡]
    • 林彰洋(11/26)[仙台]

    アルベル監督体制初シーズンの昨季、ベース作りをテーマに掲げていたFC東京は6位で終了。オフシーズンには三田啓貴や紺野和也、岡崎慎らが新天地へと活躍の場を移した一方、FW仲川輝人やMF小泉慶、DF徳元悠平といった実力者に加え、ブラジルのシャペコエンセから屈強な体格を有するFWペロッチが期限付き移籍で加わった。主に攻撃面の強化が目立つ移籍市場となり、これまでも主軸を務めてきたディエゴ・オリヴェイラや松木玖生らとのかみ合わせ次第では想像以上の爆発力を生むかもしれない。


    ■注目選手 | FW仲川輝人
    生年月日:1992年7月27日
    昨季成績:J1リーグ31試合7得点、天皇杯1試合出場

    国内屈指のスピードスターである仲川が横浜FMから完全移籍加入。2019年、2022年にリーグ制覇を経験してきた自信を植え付けることが期待される。また、ターンオーバーを採用していた昨季の横浜FMの中で着実に結果を残したメンタリティもチームに好影響を与えそうだ。プレー面でも、素早いトランジションを武器としてきたFC東京のスタイルには合致するため、新エースとして勝利に直結する活躍が求められる。

  • miyashiro-transfer(C)Getty Images

    川崎フロンターレ

    【IN】

    • 宮代大聖(12/20)[鳥栖/復帰]
    • 大南拓磨(12/9)[柏/新加入]
    • 上福元直人(12/7)[京都/新加入]
    • 瀬川祐輔(11/29)[湘南/新加入]
    • 名願斗哉(9/7)[履正社高校/新加入]
    • 大関友翔(6/28)[川崎フロンターレU-18/トップ昇格]
    • 松長根悠仁(6/28)[川崎フロンターレU-18/トップ昇格]
    • 山田新(5/24)[桐蔭横浜大学/新加入]

    【OUT】

    • 丹野研太(12/30)[岩手]
    • 谷口彰悟(12/29)[アル・ラヤーンSC(カタール)]
    • 宮城天(12/16)[長崎/期限付き]
    • 神谷凱士(12/13)[甲府/期限付き]
    • 五十嵐太陽(12/13)[山口/期限付き]
    • イサカ・ゼイン(12/7)[山形]
    • 知念慶(11/26)[鹿島]

    昨季掲げていたリーグ3連覇を逃し、2位で終えた川崎F。新シーズンに向けては絶対的なキャプテンだったDF谷口彰悟と、要所でチームを救ってきた知念慶が完全移籍で退団した。一方、即戦力級の補強はGK上福元直人、DF大南拓磨、MF瀬川祐輔、期限付き移籍から復帰したFW宮代大聖にとどまっている。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)も含めた過密日程を戦う中で不安要素も残り、これまでもそうしてきたように若手選手たちの台頭が不可欠な要素となりそうだ。



    ■注目選手 | FW宮代大聖
    生年月日:2000年5月26日
    昨季成績:J1リーグ22試合8得点、ルヴァン杯2試合、天皇杯2試合2得点

    鳥栖に期限付き移籍していた宮代が復帰。2018年のトップチーム昇格以降、期限付き移籍先でのプレーが続いていたが、一昨年も徳島ヴォルティスでJ1リーグ32試合7得点を記録するなど、結果を残し続けてチャンスをつかみ取った。また、レアンドロ・ダミアンと小林悠のコンディション面などが懸念されるストライカーの陣容の中で、背負う期待は大きい。中盤との関わりから得点へ繋げるプレーを得意としており、そのポジションの主力が軒並み残留したチームにとって最後のピースとなり得る存在だ。

  • nagasaki-uenaka-asahi(C)Getty Images

    横浜F・マリノス

    【IN】

    • 飯倉大樹(2/9)[神戸/新加入]
    • 植中朝日(12/27)[長崎/新加入]
    • 榊原彗悟(12/26)[ラインメール青森FC/復帰]
    • 上島拓巳(12/14)[柏/新加入]
    • 白坂楓馬(12/9)[鹿児島/復帰]
    • 井上健太(12/9)[大分/新加入]
    • 木村卓斗(7/21)[明治大学/新加入]
    • 村上悠緋(7/29)[関東学院大学/新加入]

    【OUT】

    • 池田航(1/31)[エスペランサSC]
    • 山谷侑士(1/12)[ゲイラン・インターナショナルFC(シンガポール)]
    • 天野純(1/5)[全北現代モータース(韓国)/期限付き]
    • 岩田智輝(12/30)[セルティックFC(スコットランド)/期限付き]
    • レオ・セアラ(12/27)[C大阪]
    • 平井駿助(12/26)[レイラック滋賀FC/期限付き]
    • 中林洋次(12/22)[南葛SC]
    • 西田勇祐(12/16)[長野/期限付き]
    • 津久井匠海(12/16)[沼津/期限付き]
    • ンダウ・ターラ(12/13)[FC大阪]
    • 樺山諒乃介(12/5)[鳥栖]
    • 椿直起(12/2)[千葉]
    • 仲川輝人(11/28)[FC東京]

    2022シーズンに3年ぶりのJ1リーグ制覇を果たした横浜F・マリノス。2023シーズンは連覇を目指すこととなるが、成熟のケヴィン・マスカット監督体制3年目に向けて補強はピンポイントにとどまった。即戦力級ではFW植中朝日やMF井上健太、DF上島拓巳と才能を開花させつつある選手たちを迎えている。一方でレオ・セアラ、仲川輝人、岩田智輝と重要な戦力を放出。中盤の練度や競争力の高さは変わらないが、特に攻撃面をどのようにオーガナイズしていくかに注目が集まる。


    ■注目選手 | FW植中朝日
    生年月日:2001年11月1日
    昨季成績:J2リーグ28試合5得点、天皇杯1試合出場

    JFAアカデミー福島育ちの植中は2020シーズンにV・ファーレン長崎でキャリアをスタートさせ、2022シーズン後半から出場機会を増やすと、J2リーグ19試合10得点を記録してブレイクを果たした。複数の元日本代表ストライカーや元横浜FMのエジガル・ジュニオなど強烈なFWがひしめいた長崎で切磋琢磨して実力を磨いており、偉大な先輩たちから「いいとこ取り」できているとの手応えも口に。憧れの選手にフェルナンド・トーレス氏を挙げている通り、巧みな動き出しやゴール前での嗅覚を備える。長崎でも周囲とのコンビネーションを徐々に向上させていったが、横浜FMでも適応を経て輝きを放つことが期待される。

  • Hirotaka MITA-transfer(C)Getty Images

    横浜FC

    【IN】

    • 小川慶治朗(1/6)[FCソウル(韓国)/復帰]
    • マウリシオ・カプリーニ・ピント(12/29)[ロンドリーナEC/新加入]
    • ユーリ・リマ・ララ(12/29)[CRヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル)/新加入]
    • 三田啓貴(12/28)[FC東京/新加入]
    • 新井瑞希(12/26)[東京V/新加入]
    • 橋本健人(12/26)[山口/期限付き]
    • グエン・コンフオン(12/25)[ホアンアイン・ザライFC(ベトナム)/新加入]
    • 坂本亘基(12/22)[熊本/新加入]
    • 井上潮音(12/20)[神戸/新加入]
    • 石井快征(12/16)[鳥栖/完全移籍]
    • 永井堅梧(12/15)[清水/期限付き]
    • 吉野恭平(12/14)[仙台/新加入]
    • 高井和馬(12/7)[山口/新加入]
    • 宇田光史朗(12/6)(12/6)[興國高校/新加入]
    • ンドカ・ボニフェイス(12/6)[東京V/新加入]
    • 高塩隼生(10/9)[横浜FCユース/トップ昇格]
    • 清水悠斗(10/9)[横浜FCユース/トップ昇格]
    • ヴァンイヤーデン・ショーン(10/9)[横浜FCユース/トップ昇格]
    • 林幸多郎(7/19)[明治大学/新加入]
    • 遠藤雅己(7/19)[明治大学/新加入]
    • 近藤友喜(6/11)[日本大学/新加入]

    【OUT】

    • 三浦知良(2/1)[UDオリヴェイレンセ(ポルトガル)/期限付き]
    • 古宿理久(2/1)[高知ユナイテッドSC]
    • 渡邉千真(1/6)[松本]
    • 齋藤功佑(1/5)[東京V]
    • 中塩大貴(1/5)[群馬]
    • ハイネル(12/29)[トンベンセ(ブラジル)/復帰]
    • クレーベ(12/29)[未定/契約満了]
    • 亀川諒史(12/20)[福岡]
    • 田部井涼(12/19)[岡山/期限付き]
    • 大内一生(12/16)[鹿児島/期限付き]
    • 高木友也(12/16)[岡山]
    • 星キョーワァン(12/8)[秋田]
    • イサカ・ゼイン(12/7)[川崎F/復帰]
    • 安永玲央(11/25)[水戸/完全移籍]
    • 草野侑己(11/24)[水戸]
    • 山谷侑士(11/24)[横浜FM/復帰]
    • 松浦拓弥(11/4)[未定/契約満了]
    • 高橋秀人(11/4)[未定/契約満了]
    • 中村俊輔(10/18)[引退]

    昨季のJ2リーグを2位で終えて1年での昇格を果たした横浜FCでは、四方田修平監督が続投。新シーズンに向けては複数のベテランがチームを去った一方、MF三田啓貴、MF井上潮音、DF吉野恭平などの即戦力を初め、海外でのプレーも経験したFW小川慶治朗やFW新井瑞希など、計20名の新戦力を加えた。残留を目標に掲げるシーズン、ポテンシャルは十分に秘めており、多くの選手をチームに融合させていく指揮官の手腕が問われることとなる。


    ■注目選手 | MF三田啓貴
    生年月日:1990年9月14日
    昨季成績:J1リーグ16試合、ルヴァン杯5試合1得点

    チームで最もJ1リーグでの経験が豊富な選手の一人である三田。残留に向けては絶対的なエースである小川航基が得点力を示すことは不可欠であり、チャンスメイク能力に長けた三田とホットラインが築けるかどうかはキーポイントだ。また、小川以外にも快速の伊藤翔や山下諒也と動きを合わせることができれば、どのチームにとっても簡単には守ることができない攻撃を繰り出すことができる。

  • 20221116_Onose(C)Getty images

    湘南ベルマーレ

    【IN】

    • 永木亮太(1/6)[名古屋/復帰]
    • ソン・ボングン(12/18)[全北現代(韓国)/新加入]
    • 山下敬大(12/15)[FC東京/期限付き]
    • 吉田新(12/1)[立正大学/新加入]
    • 杉岡大暉(11/30)[鹿島/完全移籍]
    • 阿部浩之(11/30)[名古屋/完全移籍]
    • 小野瀬康介(11/25)[G大阪/新加入]
    • 馬渡洋樹(11/24)[岡山/完全移籍]
    • 柴田徹(11/22)[早稲田大学/新加入]

    【OUT】

    • 横川旦陽(1/8)[アルビレックス新潟シンガポール]
    • 原直生(1/6)[FCティアモ枚方]
    • 齊藤未月(1/4)[神戸/期限付き]
    • 谷晃生(12/28)[G大阪/復帰]
    • 平松昇(12/28)[琉球/期限付き]
    • 古林将太(12/28)[福島]
    • 高橋諒(12/22)[岡山]
    • 蓑田広大(12/17)[八戸/期限付き]
    • 真田幸太(12/16)[ヴィアティン三重/期限付き]
    • 石井大生(12/16)[ヴィアティン三重/期限付き]
    • 新井光(12/16)[今治]
    • 福島隼斗(12/11)[栃木/期限付き]
    • 米本拓司(12/7)[名古屋/復帰]
    • 瀬川祐輔(11/29)[川崎F]
    • 堀田大暉(11/24)[岡山/完全移籍]
    • ウェリントン(11/8)[未定/契約満了]

    ハードワークをベースとするスタイルを継続している湘南は2022シーズンを12位で終了。失点数がリーグで5位番目に少ない堅守を構築した一方、ワースト4位の得点数が課題となった。そして、新シーズンに向けては期限付き移籍加入していたGK谷晃生がG大阪に帰還。その他にもMF瀬川祐輔やMF米本拓司、FWウェリントンらが別れを告げた一方、韓国代表GKソン・ボムグンを初め、MF小野瀬康介、MF永木亮太、FW山下敬大と実績豊富な選手たちを的確に加えている。昨年に引き続き5位以上を目標に掲げる中、堅守をそのままに残留したFW町野修斗やFW若月大和ら気鋭攻撃陣のポテンシャルをどう開花させていくかがポイントだ。


    ■注目選手 | MF小野瀬康介
    生年月日:1993年4月22日
    昨季成績:J1リーグ26試合3得点、ルヴァン杯2試合、天皇杯1試合出場

    2018年から過ごしたG大阪に昨季限りで別れを告げた小野瀬。今年4月に30歳となるアタッカーはキャリア当初より攻撃性能で注目を集めてきたが、経験を積むごとにハードワーク面でも成長し、どのチームにとっても重宝されるような存在となった。特に湘南のサッカーに合致するスタイルであり、素早い切り替えから推進力を発揮するプレーは重要な武器となる。万能型FWである町野との連係を早期に深めることができれば、得点力不足を打開するうえでのキーマンとなりそうだ。

  • Albirex-Nigata(C)Getty Images

    アルビレックス新潟

    【IN】

    • ダニーロ・ゴメス(1/13)[AAポンチ プレッタ(ブラジル)/新加入]
    • グスタボ・ネスカウ(1/13)[クイアバEC(ブラジル)/新加入]
    • 太田修介(12/13)[町田/新加入]
    • 新井直人(12/2)[C大阪/新加入]

    【OUT】

    • イッペイ・シノヅカ(1/13)[柏/復帰]
    • 矢村健(12/14)[藤枝/期限付き]
    • アレクサンドレ・ゲデス(12/7)[FCパソス・デ・フェレイラ(ポルトガル)]

    6年ぶりのJ1に挑む新潟。J2を席巻したポゼッションサッカーを継続すべく、現存戦力の残留を第一に努め、退団者は3人に抑えた。新戦力は4人と、激戦必須であるJ1の舞台において選手層を上積みし切れなかった印象はあるものの、その反面で戦術浸透度はカテゴリーが1つ上がろうとトップクラス。昨年9月、右ヒザを負傷して長期離脱中となっている高木善朗が戻るまで、J2では圧倒的存在感を放った三戸舜介が新たな戦場でも同じような活躍が出来るか。そしてなによりも、どのような結果にも左右されず、スタイルをブレずに貫き通すことが鍵となるだろう。旋風を巻き起こせるか。


    ■注目選手 | DF新井直人
    生年月日:1996年10月7日
    昨季成績:J2リーグ38試合2得点、ルヴァン杯3試合、天皇杯1試合出場

    C大阪から加入したDF新井直人。2020年以来、4年ぶりの古巣復帰を果たした。昨季はC大阪からのレンタルで徳島ヴォルティスに加入し、主力としてプレーし、38試合に出場した。失点リーグ最少タイに抑えるなど、攻守において重宝された。両サイドで質の高いプレーができるのも売り。同じく高クオリティのポゼッションサッカーを戦術とする徳島で、戦術理解度を向上させた。一回りも二回りも大きくなって帰ってきた。

  • Nagoya-Junker(C)Getty Images

    名古屋グランパス

    【IN】

    • キャスパー・ユンカー(1/5)[浦和/期限付き]
    • 三井大輝(12/20)[沼津/復帰]
    • 和泉竜司(12/8)[鹿島/新加入]
    • 米本拓司(12/7)[湘南/復帰]
    • 野上結貴(12/2)[広島/新加入]
    • 山田陸(11/30)[甲府/新加入]
    • ターレス(11/27)[熊本/復帰]
    • 行徳瑛(10/4)[静岡学園高等学校/新加入]

    【OUT】

    • シュヴィルツォク(2/14)[ザグウェンビェ・ルビン(ポーランド)]
    • 相馬勇紀(1/20)[カーザ・ピアAC(ポルトガル)/期限付き]
    • 柿谷曜一朗(1/6)[徳島]
    • 永木亮太(1/6)[湘南/復帰]
    • 吉田豊(12/29)[清水]
    • 吉田晃(12/22)[栃木シティフットボールクラブ]
    • 宮原和也(12/19)[東京V]
    • 渋谷飛翔(12/15)[甲府]
    • 成瀬峻平(12/8)[山形/期限付き]
    • 仙頭啓矢(12/7)[柏]
    • 阿部浩之(11/30)[湘南/完全移籍]
    • チアゴ(11/22)[C大阪/復帰]
    • レオ・シルバ(11/19)[未定/契約満了]

    長谷川健太監督体制2年目を迎える名古屋。勝負の年となるであろう今シーズン、柿谷曜一朗やレオ・シルバなどの複数主力選手含め、10人以上を放出して新たな血を求めた。各ポジションに即戦力となる選手を加え、全体的な選手層に均一感を持たせた印象だ。チームをけん引してきた日本代表の相馬勇紀が欧州へ旅立ったことで攻撃面に不安を感じさせないよう、浦和からキャスパー・ユンカーを補強。タイプは違えど、得点力のあるストライカーを確保した。攻撃を司るマテウスとの相性が合えば、リーグ最小失点を誇る守備に加え、新たな武器を兼ね備えることとなる。戦力が順当にハマれば、上位入りも充分狙えるはずだ。


    ■注目選手 | FWキャスパー・ユンカー
    生年月日:1994年3月5日
    昨季成績:J1リーグ21試合7得点、ルヴァン杯3試合出場

    1番の目玉は間違いなくユンカーだろう。浦和では来日1年目からJ1リーグで21試合9ゴール、ルヴァンカップで6試合4ゴール、天皇杯で5試合3ゴールと得点を量産。2年目となった昨季はケガに悩まされ出番が減少。それでもJ1では21試合7ゴール、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では6試合で4ゴールを記録するなど、高い決定力を誇る。また、サンフレッチェ広島から加入した野上結貴にも注目だ。昨季途中から3バックに布陣を変更した名古屋にとって、広島で同ポジションを務めていた野上には即戦力としての期待が集まる。

  • 20230107_Warner_Hahn(C)Getty images

    京都サンガF.C.

    【IN】

    • ヴァルネル・ハーン(1/7)[IFKヨーテボリ(スウェーデン)/新加入]
    • イヨハ理ヘンリー(12/21)[広島/期限付き]
    • 木下康介(12/20)[水戸/新加入]
    • 佐藤響(12/20)[鳥栖/完全移籍]
    • 金子大毅(12/20)[浦和/完全移籍]
    • 谷内田哲平(12/13)[栃木/復帰]
    • 三竿雄人(12/9)[大分/新加入]
    • 平戸太貴(12/7)[町田/新加入]
    • 一美和成(12/6)[徳島/新加入]
    • パトリック(12/5)[G大阪/新加入]
    • 福田心之助(11/3)[明治大学/新加入]
    • 植田悠太(10/21)[京都サンガF.C.U-18/トップ昇格]
    • 平賀大空(10/21)[京都サンガF.C.U-18/トップ昇格]
    • 木村勇大(10/1)[関西学院大学/新加入]

    【OUT】

    • 大前元紀(2/1)[南葛SC]
    • ピーター・ウタカ(12/30)[甲府]
    • 田中和樹(12/28)[千葉/期限付き]
    • 中野桂太(12/22)[徳島]
    • 本多勇喜(12/20)[神戸]
    • 荻原拓也(12/13)[浦和/復帰]
    • 武富孝介(12/8)[甲府]
    • 上福元直人(12/7)[川崎F]
    • 長井一真(12/6)[水戸]

    J1昇格年となった昨シーズンは、取りこぼしの多さが響いてJ1参入プレーオフを戦うことに。死闘を制してなんとか残留を決めた。心機一転望む今シーズンだが、絶対的エースであったピーター・ウタカと絶対的守護神であった上福元直人が退団。大きな痛手となるも、それぞれのポジションで着々と補強。ウタカの代役としてG大阪からパトリックを獲得出来たのは、かなり大きいだろう。さらに、一美和成、木下康介などの個性的なFWも加わり、リーグワーストとなった得点力不足の解決に向けてテコ入れした。厚くなった選手層をどう使っていくか、曺貴裁監督の手腕が問われるシーズンに。


    ■注目選手 | GKヴァルネル・ハーン
    生年月日:1992年6月15日
    昨季成績:2022-23シーズンは出場記録なし(21-22シーズンはエールディビジ19試合、スウェーデン1部26試合出場)

    絶対的な守護神・上福元直人の後継者候補としてヴァルネル・ハーンを獲得。オランダ1部リーグなどでのプレー経験のある選手だ。ハイラインを敷く京都の戦術にハマれば、上福元の抜けた穴は埋められるだろう。そしてFWには言わずもがなJ1での経験が豊富なパトリックを獲得。ウタカ依存性に苦しんだ昨季の反省から一美和成や木下康介など、様々なタイプのストライカーも加え、既にパウリーニョやイスマイラら個性的な選手溢れるアタッカー陣がさらに豪華に。攻撃に新たなエッセンスを取り入れられるか。

  • tani(C)Getty Images

    ガンバ大阪

    【IN】

    • ネタ・ラヴィ(1/27)[マッカビ・ハイファFC(イスラエル)/新加入]
    • 半田陸(1/8)[山形/新加入]
    • イッサム・ジェバリ(1/5)[オーデンセ・ポルドクルブ(デンマーク)/新加入]
    • ダワン(1/5)[SCサンタリタ(ブラジル)/完全移籍]
    • 谷晃生(12/28)[湘南/復帰]
    • 江川湧清(12/28)[長崎/新加入]
    • 佐藤瑶大(12/20)[仙台/復帰]
    • 塚元大(12/16)[金沢/復帰]
    • 杉山直宏(12/7)[熊本/新加入]
    • 髙橋隆大(10/4)[静岡学園高校 /新加入]
    • 南野遥海(9/16)[G大阪ユース/トップ昇格]

    【OUT】

    • レアンドロ・ペレイラ(1/27)[ペルセポリス(イラン)]
    • 芝本蓮(1/26)[FCティアモ枚方]
    • 髙橋隆大(1/15)[奈良/期限付き]
    • 南野遥海(1/13)[宮崎/期限付き]
    • チュ・セジョン(1/8)[大田ハナシチズンFC (韓国)/完全移籍]
    • 齋藤未月(1/4)[湘南/復帰]
    • 坂本一彩(12/29)[岡山/期限付き]
    • 昌子源(12/8)[鹿島]
    • パトリック(12/5)[京都]
    • 小野瀬康介(11/25)[湘南]
    • 加藤大智(11/11)[未定/契約満了]
    • ウェリントン・シウバ(11/8)[未定/契約満了]

    2年連続で残留争いを戦い、不遇の時期を過ごすG大阪。現状を打破すべく迎え入れたのは、徳島で完成度の高いポゼッションサッカーをまとめあげたダニエル・ポヤトス監督だ。さらに、GKには谷晃生が復帰。MFにはイスラエル代表のネタ・ラヴィ、FWにはカタールW杯にも出場したチュニジア代表のイッサム・ジェバリなど、大型補強を続々敢行。既に実力派が揃う現存戦力と即戦力だらけの新戦力、そしてポヤトス流の戦術が見事融合し、チームの歯車が合えば上位進出も充分に有り得る。


    ■注目選手 | GK谷晃生
    生年月日:2000年11月22日
    昨季成績:J1リーグ31試合、ルヴァン杯4試合出場

    谷晃生が満を持してG大阪に帰ってきた。期限付き移籍先の湘南で着々と成長し、東京オリンピックやA代表を経験。東口順昭が絶対的守護神として君臨する中、し烈なポジション争いが繰り広げられそうだ。ラヴィは今季マッカビ・ハイファの主将としてチャンピオンズリーグ(CL)にも出場。パリ・サンジェルマン(PSG)が同組におり、リオネル・メッシやネイマールらとしのぎを削った。そして鍵となるのはカタールW杯にも出場したチュニジア代表のジェバリ。W杯前の日本代表との親善試合でも得点を挙げるなど、名刺は既に提出済み。Jの地で爆発なるか。

  • 20230214_Shinji_Kagawa(C)GOAL

    セレッソ大阪

    【IN】

    • 岡澤昂星(2/2)[レットブル・ブラガンチーノ/復帰]
    • 香川真司(2/1)[シント=トロイデンVV(ベルギー)/新加入]
    • カピシャーバ(1/8)[ECジュベントゥージ (ブラジル)/新加入]
    • ヤン・ハンビン(1/7)[FCソウル/新加入]
    • 藤尾翔太(12/30)[徳島/復帰]
    • レオ・セアラ(12/27)[横浜FM/新加入]
    • ジョルディ・クルークス(12/7)[福岡/新加入]
    • 木下慎之輔(11/16)[C大阪U-18/トップ昇格]
    • 石渡ネルソン(11/16)[C大阪U-18/トップ昇格]
    • 阪田澪哉(3/26)[東山高等学校/新加入]
    • 大迫塁(2/17)[神村学園高等学校/新加入]

    【OUT】

    • ジェアン・パトリッキ(1/7)[神戸]
    • 丸橋祐介(12/26)[BGパトゥムユナイテッドFC (タイ)/期限付き]
    • 吉馴空矢(12/20)[FC大阪/完全移籍]
    • アダム・タガート(12/15)[パース グローリーFC(オーストラリア)]
    • チアゴ(12/6)[セアラ―SC(ブラジル)]
    • 茂木秀(12/5)[岐阜]
    • 新井直人(12/2)[新潟]
    • ブルーノ・メンデス(12/1)[デポルティーボ マルドナド(ウルグアイ)/復帰]
    • チャウワット(12/1)[BGパトゥム ユナイテッドFC (タイ)/復帰]
    • 山田寛人(11/30)[仙台/期限付き]

    小菊昭雄監督就任3年目となる今季。昨季はJ1リーグ5位、ルヴァン杯準優勝、天皇杯ベスト8…またも目標であったタイトルには届かなかった。タイトルに燃える今季は大型補強を実施。得点力不足という課題を解決すべく、王者・横浜FMで2年連続2ケタ得点を挙げたレオ・セアラの獲得に成功した。そしてラストピースとして、香川真司が古巣に復帰。昨年11月に手術を受けたことでコンデションに不安はあるものの、その実力は折り紙付き。現存戦力のタクトを振るう中心となれば、どの対戦相手も苦しむことは間違いないだろう。タイトル獲得への準備は整った。


    ■注目選手 | MF香川真司
    生年月日:1989年3月17日
    昨季成績:ベルギーリーグ12試合2得点(2022-23シーズン)

    世界で名を馳せたスターが12年半ぶりに桜色のユニフォームを身に纏う。クラブの象徴である『8』を背負うこととなった香川は、この12年半に間にブンデスリーガ2連覇やマンチェスター・ユナイテッドでのプレーなど、黄金のような経験を積んで戻ってきた。長年日本のエースとして君臨した所以を、キャリアスタートの地で示すことは出来るか。「自分の過去に目を向けて期待されるのは理解しているけど、今の自分を最大限に表現して、もっと成長したい」と、本人も意気込んでいる。

  • 20230215_Shuhei_Kawasaki(C)Getty images

    ヴィッセル神戸

    【IN】

    • 川﨑修平(1/8)[ポルティモネンセSC(ポルトガル)/期限付き]
    • ジェアン・パトリッキ(1/7)[C大阪/新加入]
    • マテウス・トゥーレル(1/4)[CRフラメンゴ(ブラジル)/完全移籍]
    • 齋藤未月(1/4)[湘南/期限付き]
    • 井出遥也(12/29)[東京V/新加入]
    • 本多勇喜(12/20)[京都/新加入]
    • 浦十藏(10/28)[東福岡高校/新加入]
    • 冨永虹七(8/2)[ヴィッセル神戸U-18/トップ昇格]
    • 寺阪尚悟(8/2)[ヴィッセル神戸U-18/トップ昇格]
    • 安達秀都(8/2)[ヴィッセル神戸U-18/トップ昇格]
    • 泉柊椰(10/1)[びわこ成蹊スポーツ大学/新加入]

    【OUT】

    • 飯倉大樹(2/9)[横浜FM]
    • 藤本憲明(1/24)[鹿児島]
    • 小田裕太郎(1/11)[ハート・オブ・ミドロシアンFC(スコットランド)]
    • ボージャン・クルキッチ(12/27)[未定/契約満了]
    • 櫻内渚(12/27)[今治]
    • 伊藤元太(12/27)[今治]
    • 槙野智章(12/25)[引退]
    • 井上潮音(12/20)[横浜FC]
    • 小林祐希(12/12)[札幌]
    • 郷家友太(12/12)[仙台]
    • 小林友希(11/23)[セルティックFC (スコットランド)]

    前半戦の大半を降格圏で過ごし、期待外れの出来となった昨シーズン。なんとかチームを建て直した吉田孝行監督の下で新たなシーズンを迎える。アンドレス・イニエスタや大迫勇也、山口蛍ら現存のビッグネームは残留。小林友希のセルティックに移籍や槙野智章の引退、飯倉大樹が退団するなど守備陣に多少の不安は抱えるものの、中盤やアタッカーに個性的な面々を補強。東京ヴェルディから井出遥也、G大阪から齊藤未月が加わり、川﨑修平がポルトガルから凱旋、C大阪からジェアン・パトリッキが加入した。新戦力が上手くハマれば、上位を狙えるはずだ。


    ■注目選手 | FW川﨑修平
    生年月日:2001年4月28日
    昨季成績:ポルトガルユースリーグ8試合2得点(2022-23シーズン)

    突如ポルトガル1部のポルティモネンセからやってきた川崎修平は、21歳のウインガー。G大阪ユース出身で、ドリブラーとして頭角を現して2020年にトップチーム昇格。当時19歳ながらJ1リーグで通算18試合に出場した。ポルティモネンセではリザーブチームで主にプレーし、通算18試合2得点を記録。G大阪在籍時にはAFCチャンピオンズリーグでトップチーム初得点を含むプロ入り初のハットトリックを決めるなど、秘めたる才能は充分。神戸の起爆剤となれるか。

  • shichi-transfer(C)Getty Images

    サンフレッチェ広島

    【IN】

    • 小原基樹(12/15)[愛媛/新加入]
    • 志知孝明(12/12)[福岡/新加入]
    • 田中雄大(12/9)[秋田/新加入]
    • 松本大弥(12/3)[金沢/復帰]
    • 越道草太(11/3)[サンフレッチェ広島ユース/トップ昇格]
    • 中野就斗(1/18)[桐蔭横浜大学/新加入]
    • 山﨑大地(1/18)[順天堂大学/新加入]

    【OUT】

    • ジュニオール・サントス(1/31)[フォルタレーザEC(ブラジル)]
    • 今津佑太(12/28)[長崎]
    • イヨハ理ヘンリー(12/21)[京都/期限付き]
    • 永井龍(12/16)[岡山/完全移籍]
    • 小原基樹(12/15)[水戸/期限付き]
    • 土肥航大(12/15)[甲府/期限付き]
    • 野上結貴(12/2)[名古屋]
    • 浅野雄也(12/2)[札幌]
    • 藤井智也(11/25)[鹿島]

    J1リーグ3位、天皇杯準優勝、ルヴァン杯優勝という充分な手ごたえと結果を残したミヒャエル・スキッべ監督体制初年度となった昨シーズン。藤井智也や野上結貴らユーティリティ溢れる戦力が抜けたのは手痛いが、それでもスカッドは充実。ドイツ時代から育成に定評のあるスキッべ監督が、才能溢れる広島の若手選手たちを開花させたように、今シーズンも新たなブレイク候補たちの活躍に期待がかかる。新戦力では左サイドのスペシャリスト、志知孝明がアビスパ福岡から加入。攻撃面ではさらなるバリエーションが加わることとなった。ACL含めタイトル獲得という結果を残せるか。


    ■注目選手 | DF志知孝明
    生年月日:1993年12月27日
    昨季成績:J1リーグ33試合、ルヴァン杯6試合、天皇杯1試合出場

    広島に新たな風を吹き込む戦力として期待される志知。足立修強化部長も「左サイドのスペシャリスト」として期待を寄せている。松本山雅FCでデビューを果たし、福島ユナイテッドFCや水戸ホーリーホック、横浜FCと昨季まで所属していた福岡を渡り歩いた苦労人でもある。持ち味は左足のクオリティの高さ。クロス、ロングフィードだけでなく、ミドルシュートも持ち合わせ、左サイドからゴールに直結するプレーをすることが可能。手薄だった左WBに貴重な人材が加わった。

  • 20221214 Yosuke IdeguchiGetty Images

    アビスパ福岡

    【IN】

    • 井手口陽介(2/7)[セルティックFC(スコットランド)/期限付き]
    • 小田逸稀(1/26)[鹿島/新加入]
    • 亀川諒史(12/20)[横浜FC/新加入]
    • 佐藤凌我(12/16)[東京V/新加入]
    • 紺野和也(11/28)[FC東京/新加入]
    • 坂田大樹(11/26)[いわき/新加入]
    • 鶴野怜樹(9/7)[福岡大学/新加入]

    【OUT】

    • 東家聡樹(2/8)[高知ユナイテッドSC]
    • 桑原海人(1/10)[鈴鹿ポイントゲッターズ]
    • 渡大生(12/29)[徳島]
    • 輪湖直樹(12/28)[未定/契約満了]
    • 北島祐二(12/16)[東京V/期限付き]
    • フアンマ・デルガド(12/14)[長崎]
    • 志知孝明(12/12)[広島]
    • 熊本雄太(12/9)[山形]
    • ジョルディ・クルークス(12/7)[C大阪]
    • 杉山力裕(10/22)[引退]

    J1リーグ14位と不完全燃焼に終わった長谷部茂利監督体制2年目の昨シーズン。さらなる飛躍へ現体制を継続して3年目を迎える。変わらず堅守を武器に戦うこととなるが、サイドから攻撃の起点となっていた志知孝明が広島へ、ジョルディ・クルークスがC大阪へとそれぞれ移籍。両サイドに穴埋めとして亀川諒史や紺野和也らが加わったが、多少の不安は残る。一方で、軸となるセンターラインにセルティックから井手口陽介がサプライズ加入。日本代表としての実績を持つ同選手を迎え入れることが出来たのは、プラスアルファ以上にチームの戦いに影響を与え得る可能性を秘めている。


    ■注目選手 | MF井手口陽介
    生年月日:1996年8月23日
    昨季成績:2022-23シーズンは出場記録なし(21-22シーズンはスコティッシュ・プレミアシップ3試合出場)

    開幕が近づく中、層の薄かった中盤に期待以上の新戦力がやってきた。元日本代表MF井手口陽介。G大阪ユースから14年にトップチームに昇格し、17年に欧州へ。スペイン2部レオネサやイングランドのリーズ、ドイツのグロイターフュルトで経験を積んで19年にG大阪に復帰。日本代表でも一時スタメンとして活躍し、昨冬にセルティックへ移籍して欧州に再挑戦した。しかし、出場機会を殆ど得ることが出来ないままJリーグに復帰することに。勝負の1年となる今シーズン、福岡の地で自身の真価を示せるか。

  • yamagata-kabayama(C)Getty Images

    サガン鳥栖

    【IN】

    • コ・ボンジョ(12/30)[龍仁大学校(韓国)/新加入]
    • 坂本稀吏也(12/28)[山形/期限付き]
    • 横山歩夢(12/20)[松本/新加入]
    • アンソニー・アクム(12/16)[カイザー・チーフスFC(南アフリカ)/新加入]
    • 岩崎悠人(12/14)[札幌/完全移籍]
    • 山﨑浩介(12/9)[山形/新加入]
    • 藤原悠汰(12/9)[山形/復帰]
    • 河原創(12/6)[熊本/新加入]
    • 樺山諒乃介(12/5)[横浜FM/新加入]
    • 富樫敬真(11/29)[仙台/新加入]
    • 内山圭(11/27)[藤枝/新加入]
    • 河波櫻士(10/27)[関東学院大学/新加入]
    • 楢原慶輝(9/21)[サガン鳥栖U-18/トップ昇格]
    • 坂井駿也(9/21)[サガン鳥栖U-18/トップ昇格]
    • 竹内諒太郎(9/21)[サガン鳥栖U-18/トップ昇格]
    • 大里皇馬(9/21)[サガン鳥栖U-18/トップ昇格]
    • 平瀬大(8/12)[早稲田大学/新加入]

    【OUT】

    • 板橋洋青(1/27)[引退]
    • 湯澤洋介(1/20)[ジェイリースFC]
    • 兒玉澪王斗(1/18)[鈴鹿ポイントゲッターズ/期限付き]
    • パク・ゴヌ(12/29)[浦項スティーラーズ(韓国)/復帰]
    • 垣田裕暉(12/25)[鹿島/復帰]
    • 宮代大聖(12/20)[川崎F/復帰]
    • 佐藤響(12/20)[京都/完全移籍]
    • 石井快征(12/16)[横浜FC/完全移籍]
    • 荒木駿太(12/15)[町田/期限付き]
    • 松本大輔(12/9)[山口/期限付き]
    • ジエゴ(12/6)[柏]
    • 梶谷政仁(12/5)[秋田/期限付き]
    • ドゥンガ(11/30)[未定/契約満了]
    • 守田達弥(11/30)[柏/完全移籍]
    • 小泉慶(11/27)[FC東京]
    • 相良竜之介(11/20)[仙台/期限付き]
    • 深谷圭佑(11/22)[未定/契約満了]
    • 福井太智(9/28) [FCバイエルン・ミュンヘン (ドイツ)]

    昨シーズンは主力選手が大量に抜け、不安を抱えながらスタートしたものの、組織的なサッカーを軸とする川井健太監督の戦術が大ハマり。一時は上位に浮上する快進撃を見せた。さらなる飛躍に期待がかかる今シーズンは、主力での退団選手を小泉慶とジエゴの2人にとどめてリセットを回避。その中で樺山諒乃介や内山圭などのブレイク候補、富樫敬真という即戦力を加えられたことはプラス。なによりもブレイクを果たした岩崎悠人が去らず、期限付き移籍から完全移籍に移行したのは大きいだろう。昨年の積み上げからブラッシュアップが目指せるスカッドを揃えた今シーズン、注目筆頭だ。


    ■注目選手 | MF樺山諒乃介
    生年月日:2002年9月17日
    昨季成績:J1リーグ7試合、J2リーグ15試合、天皇杯2試合出場

    今シーズン、Jリーグの中でも特にブレイク候補として期待が集まる樺山諒乃介2021226日のJリーグオープニングマッチで、高卒ルーキーながらもスタメン出場を果たした逸材だ。その後は武者修行という形でモンテディオ山形へレンタル移籍し、同クラブでも独特な世界観を持つドリブルやテクニックで存在感を発揮。王者横浜FMの壁は高く、活躍の場を求めて移籍することにはなったものの、潜在能力は抜群だ。

    ▶ドコモスポーツくじ新規利用登録&購入で最大1,000円分のdポイントをプレゼント!

0