ジャック・グリーリッシュにとって、エヴァートンでの初ゴールはおそらくキャリアを通じても最も泥臭い得点だったに違いない。初得点はよりインパクトの形でと思っていたかもしれないが、試合の重要性という部分において、90+2分の決勝点に繋がり、これ以上ない結果だったはず。このゴールにより、エヴァートンも対クリスタル・パレスに6カ月ぶり、プレミアリーグでは12試合ぶりの勝利となった。
グリーリッシュは試合後に「ここ数試合はホームで引き分けが続いていたし、85分ぐらいのところで『おい、ジャック、今ゴールを決めたらどうなるかイメージしろ』って自分に言い聞かせていたんだ。アストン・ヴィラ戦、ウェストハム戦でも同じことを考えていたけど、ダメだった。でも、今日も同じことを考えていたら、ついに決まって、両親のいる場所まで走って行ったんだ」と明かしている。
グリーリッシュは初先発から2試合で4アシストと早くもエヴァートンサポーターの心を鷲掴み。そしてこの劇的決勝ゴールで、新スタジアムにおける最初のアイドルとしての地位を確固たるものにしたといえそうだ。デイヴィッド・モイーズ監督が率いるチームにとっても、新たなホームが実際にホームのような感覚になりつつある。スタジアムでのリーグ戦4試合は無敗で、今回は土壇場の劇的勝利に沸いた。
マンチェスター・シティ時代の不本意な時期の振る舞いを後悔しているグリーリッシュは今やエヴァートンでチームの異端児として、今やすっかりと居心地の良さを感じているようだ。