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長友佑都が語る東京ダービーのあり方。「お互いがもっと強くならないとダメでしょ」

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日本代表DF長友佑都。欧州で長くプレーしたそのキャリアをあらためて説明する必要はないだろう。現在38歳。2021年9月にJリーグに復帰して以降も衰えを知らず、今季のFC東京での鬼気迫るプレーは迫力を増している。代表活動後の15日、J1第29節でFC東京は東京ヴェルディとの「東京ダービー」を迎える。同じスタジアムを本拠地とするダービーだ。その重みを身をもってして語れるのはこの男しかいない。

  • 20080412-fctokyo-nagatomo-verdy-hulk©Getty Images

    原点「ゴリラvs超人ハルク」

    あの街の空気を変える戦いを懐かしむ表情のどこかに一瞬、憂いに沈んだ顔が潜んだ。

    「物足りない──」

    そう言っているようにも聞こえた。

    長友佑都という“お祭り男”は、血湧き肉躍るようなバッチバチのバトルを求めてきた。これまで歩んできたプロ18年間のキャリアがそれを物語る。

    特別な戦いを何度も経験した。イタリアへ渡ってミラノダービー(インテル・ミラノvs ACミラン)と出会い、トルコではクタラララス・デルビ(ガラタサライvsフェネルバフチェ)、フランスではル・クラスィク(マルセイユvsパリ・サンジェルマン)も味わった。

    そのキャリアの一丁目一番地にあったのが、東京ダービーだった。2008年に報道陣に囲まれた大卒ルーキーは、自ら「ゴリラvs超人ハルク」と銘打って初の舞台に挑む。当時の東京ヴェルディをけん引し、のちにブラジル代表で活躍するフッキとの激しいフィジカルバトルは今でも語り草だ。その戦いに一歩も引かず、最後はオウンゴールを誘発して勝利の立役者となった。試合後に「あれはオレのゴールでしょ」と胸を張った一戦は、その後のサクセスストーリーの幕開けとも言えるものとなった。

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  • 2014 1123-mattia-de-sciglio-yuto-nagatomo-milano-derby©Getty Images

    ジュゼッペ・メアッツァでの戦い

    そして、欧州では、それを上回る光景が広がっていた。

    「ミラノダービーが近づいてくると、街の雰囲気が一週間くらい前から変わる。だから自然と自分もその雰囲気にどんどん染まっていく。いい意味で絶対に負けられないというプレッシャーが掛かるし、それくらい街全体が熱狂的になるダービーだった」

    勝てば英雄、負ければ戦犯──。よく言われるフレーズだが、彼はそれを実体験した選手だ。

    「もう全然違う、全然。ミラノダービーと、ユヴェントスとのイタリアダービーに負けようものなら、試合後は外を出歩けない。見つかったら『何でこんなところにいるんだ! 練習しろ!』と言われてしまうから」

    ガラタサライやマルセイユでもダービーを経験したが、同じスタジアムを本拠地とするミラノダービーはやはり異彩を放っていたという。

    「もちろん、それぞれのダービーもすごかった。でも、普段同じスタジアムを使っているチーム同士がそこで顔を合わせるミラノダービーは違った。ここはオレたちの居場所、家だと。この街を代表するのはオレたちだと。ジュゼッペ・メアッツァで戦うときは、その想いが特に強くなった」

  • 20250905-J1-fctokyo-yuto-nagatomo©FC TOKYO

    残留がどうこう言っている時点でダメ

    それは12年間の空白を破って2023年の天皇杯3回戦で対戦し、昨シーズンからリーグ戦でも復活した東京ダービーも同じだ。FC東京にとって東京Vは過去の因縁や歴史から絶対に負けられない相手。だが、まだまだ1400万人が暮らす首都を二分する戦いにはなっていない。長友も奥歯を噛み、こう吐き出す。

    「もっと強くならないとダメでしょ。お互いに残留がどうこう言っている位置にいる時点でダメだし、それでは盛り上がりも限られた層にしか広がらない。サッカーが好きな人だけじゃなく、そこまで興味がない人も巻き込むようなレベルの熱狂をもたらすには、やっぱり強くならないといけない。お互いがリーグ優勝を争う状況にならないと、本当の意味では盛り上がらない」

    さらに長友は「狂わすほどの熱は伝わる。それも必要」と言い、こう続ける。

    「もちろん強くあることと同時に、熱を持った選手、監督が多ければ多いほど、その試合が盛り上がる。やっぱりそういう選手がもっとどんどん出てきてほしい」

  • 20250905-J1-fctokyo-tokyo-derby©FC TOKYO

    「もう眠れねぇや、今夜は」という試合を

    アジア人初の5大会連続となるFIFAワールドカップ出場を目指す長友は、そう言って日本代表のアメリカ遠征へと旅立った。来年6月、憧憬の舞台となる彼の地へ。実際に現地の空気を吸い、夢を膨らませて、ここへ再び帰って来るという想いを強くして帰国するだろう。きっと触れると火傷するほどの熱を帯びた体で帰って来るはず。そこで彼を待っているのが、東京ダービーだ。

    「僕は試合に勝った後、特に夜の試合後だとアドレナリンが出まくって眠れなくなる。試合を観に来てくれたファン・サポーターがスタジアムから帰った後、試合を観た後に、興奮してアドレナリンが出まくって寝られなくなるような試合がしたい。僕がいろいろな国やワールドカップで味わってきて、病みつきになるくらいに興奮した、あの感覚を味わってほしい。どれだけすごいのかを。それくらい熱狂するような勝利はもちろんだけど、内容的にも『もう眠れねぇや、今夜は』って言わせる試合がしたい」

    オレたちのホーム味の素スタジアムで、長友佑都が忘れられない夜を作る。「語り明かしたい」と思わせる興奮と熱を、ピッチで全身から解き放つ。

    仲間と、家族と、9月15日も行き交う北口を出たところで会おう。

    そう、駅は飛田給で。

    文=馬場康平

  • 20250905-J1-fctokyo-ajinomoto-stadium©FC TOKYO

    試合情報

    明治安田J1リーグ第29節 FC東京 vs 東京ヴェルディ
    開催日時:2025年9月15日(月祝) 19:00キックオフ
    開催場所:味の素スタジアム

    詳細はFC東京ホームページまで!