このページにはアフィリエイト リンクが含まれています。提供されたリンクを通じて購入すると、手数料が発生する場合があります。
Man Utd transfer priorities GFXGetty/GOAL

マンチェスター・U:ブルーノ残留に実績あるストライカー獲得、ショーとの別れ…今夏マーケットにおけるプライオリティは?

プレミアリーグを全試合独占配信

U-NEXT

プレミアリーグ2025-26はU-NEXTで全試合独占ライブ配信!

「U-NEXTサッカーパック」への登録が必要

特設ページから31日間無料トライアルに登録すると初月がお得に!

U-NEXTサッカーパック

無料体験登録でパックがお得

特設ページはコチラ

「嵐が来る」--。惨憺たる成績で幕を下ろしたマンチェスター・Uのルベン・アモリム監督はこの言葉通りの今季となったが、プレミアリーグ最終節後に「この災難のシーズンを経て、いい日が来ると伝えたい」とサポーターに誓った。

サポーターはこの51年間で最も悪いシーズンを指揮したアモリム監督にブーイングを飛ばす権利があったはずだが、そんなスピーチを聞くと歓声。だが、チームは指揮官の誓いを果たす上でも来るマーケットで尽力する必要がある。

シーズン途中にアモリム監督を招へいしたマンチェスター・Uだが、新たな指揮官のビジョンに現スカッドがマッチせず、対応できる選手も不足。今夏はアモリム監督にとって自身のイメージに沿うチームを再構築する機会だ。

チームの財政事情なども意識する必要があるマンチェスター・Uだが、すでにウォルヴァーハンプトンからマテウス・クーニャを獲得。今後、選手売却で補強予算を確保したいが、クリスティアン・エリクセンらの退団で人件費にいくらか余裕もできた。

そうしたすべてを考慮して、GOALは来シーズンのオールド・トラッフォードに再び嵐が来ないようマンチェスター・Uが今夏の移籍マーケットで取り組むべき主要なポイントを8つに整理した。

  • Rasmus Hojlund Man UtdGetty

    新たなストライカーとの契約

    2年前に7200万ポンドを投じてラスムス・ホイルンドを獲得したのだから、こういう状況になるべきではないが、新たなセンターフォワードがほしい。今季のホイルンドは全公式戦で10ゴールを決めたが、プレミアリーグに限ればわずか4得点。ジョシュア・ザークツィーのようにビルドアップやお膳立て役として貢献したというわけでもなかった。

    早々にクーニャを射止め、ブレントフォードのブライアン・ムベウモを獲得する動きにも明るい兆しが差し込むマンチェスター・Uはさらにストライカーを求め、イプスウィッチ・タウンのリアム・デラップに注目。だが、こちらはチェルシーが獲得レースを制しそうだ。

    現時点で同じような移籍金額だと、今季のレヴァークーゼンでブンデスリーガ21ゴールをマークしたパトリック・シックが代替案に浮かぶが、29歳という年齢はクラブが求めるプロフィールに合致せず。アモリム監督にとってスポルティングCP時代の教え子であるヴィクトル・ギョケレシュも選択肢だが、来季のヨーロッパカップ出場権を逃した事実が成立の妨げになりうる。

    いずれにしろ、マンチェスター・Uはホイルンドが前所属先のアタランタで示したポテンシャルを発揮できずにいる状況とあって、新しい9番の獲得を優先すべきだ。

  • 広告
  • Rashford AntonyGetty

    ウイング売却で資金調達

    昨夏、不要なウインガーがジェイドン・サンチョだけだったマンチェスター・Uだが、今では4選手が売却候補に挙がる。理由はアモリム監督のスタイルや関係性の不一致によるもので、サンチョ、マーカス・ラッシュフォード、アントニー、アレハンドロ・ガルナチョをできるだけ高値で売る必要がある。

    サンチョは2500万ポンドの買取義務オプションを伴うローンでチェルシーに移ったが、クラブが500万ポンドを支払って破棄する運びに。ラッシュフォードに関してはアストン・ヴィラへのローン移籍でポジティブな結果を出したが、4000万ポンドを支払うクラブを探し出すのは難しいところだ。

    アントニーはレアル・ベティスで復活。ベティスが買取れなくても、ブラジル代表にも返り咲いたことで、欧州の他クラブで需要が高まるものとされる。そして、ガルナチョはアモリム監督のもとで退団を迫られるが、この4選手のなかで最も高い関心度と移籍金額が見込める存在といえる。

    アモリム監督が求められる再建だが、クラブの選手売却による補強資金作りに依存。交渉責任者のマット・ハーグリーブス氏は不要と目される4選手を売るにあたり、できるだけいい条件を引き出すという難しい任務に直面している。

  • Brighton & Hove Albion FC v Newcastle United FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    少なくとも1人の新たなGKを

    2023年夏にダビド・デ・ヘアとの新契約を取り下げてアンドレ・オナナとアルタイ・バユンドゥルを獲得し、GK問題の解決を考えたが、エリック・テン・ハーグ前監督の提案を元スポーツディレクターのジョン・マートフ氏が支持してのこの判断は完全な失敗といえそうだ。

    インテルから4700万ポンドできたオナナはそれ以来、ミスが多く、OBのネマニャ・マティッチから「マンチェスター・U史上最悪のGKの1人」と言われる始末。そんなマティッチは所属先であるリヨンの一員としてオールド・トラッフォード凱旋時、サポーターから歓声を受けた。

    アモリム監督はフランスでの一戦でミスを犯したオナナを直後のプレミアリーグでメンバーから外したが、バユンドゥルもひどく、今夏は新たな正GKとともに、控えも含め、2人を欲するところ。だが、予算的にそこまでおよぶほど余裕があるかわからない。

    最も可能性のあるシナリオとしてはバユンドゥルの売却で新たなGKを獲得し、正GKのオナナを脅かしていくというもの。アストン・ヴィラ退団が濃厚なエミリアーノ・マルティネスは魅力的な選択肢だが、プレミアリーグ最終節のオールド・トラッフォードで犯した退場劇はこの選手にこういうミスが起こりうるのを改めて示したものともいえる。

    また、今年9月に33歳という選手ながら、巨額の年俸というのも懸念材料に。そのため、ブライトンのバルト・フェルブルッヘンやリールのリュカ・シェヴァリエをはじめ、若く有望なGKを獲得すべきだ。

  • Brentford FC v Manchester United FC - Premier LeagueGetty Images Sport

    メイヌーについて決断を

    アモリム監督はガルナチョをチームにとどめない方針を固めたが、同じく生え抜きでコビー・マイヌーも将来が不透明な1人。4月に負傷から戻って以来、ほとんど起用しておらず、それは高く評価していない表れに感じる。メイヌーは今年1月にも売却対象と目されており、アモリム監督のなかで売却しても構わない選手との考えかもしれない。

    地元出身でもあるメイヌーの売却はファンの反感を食らうだろうし、OBのギャリー・ネヴィル氏は「メイヌーを育てられないから売却するというのであれば疑問だ。PSRのためにアカデミー出身の選手を売る動きが広がっているのは承知しているが、マンチェスター・Uが他の選手を獲るための資金集めでそれをやり始めるとすれば、それは氷山の一角だ」と述べる。

    だが、アモリム監督が本当にメイヌーを自身のスタイルに合わないと考えるのであれば、クラブ首脳陣にその旨を伝え、ふさわしい買い手を探るべきだ。メイヌーの売却価値は非常に高く、マンチェスター・Uは速やかに売り、その資金をできるだけいい形で再投資すべきだ。

  • Tottenham Hotspur v Manchester United - UEFA Europa League Final 2025Getty Images Sport

    ブルーノを残留させる

    ブルーノ・フェルナンデスはヨーロッパリーグ決勝後、サウジアラビアの強豪アル・ヒラルから強い関心があり、マンチェスター・U退団の可能性ありとの報道が浮上。マンチェスター・Uにも8000万ポンドもの移籍金が入るといわれ、それを再建費に充てるべきではとの意見もあった。

    だが、アモリム監督はシーズン終了後のアジアツアー中に「我々にとって、そしてチームを築き上げていきたい者にとって本当に重要な存在」と残留を強く希望。その理由は明白で、ピッチ内外であまりにも不可欠な存在であり、チームを去らせるわけにいかない。

    アル・ヒラルからのオファーを断ったとの報道を受け、移籍話が薄れつつあるキャプテンだが、他クラブが誘う時間はまだ3カ月もある。マンチェスター・Uは来季開幕時だけでなく、今夏マーケットが閉まる9月1日までこのレッドデビルズの一員であるのを確実にしておかないといけない。

  • Chido Obi-Martin Manchester United 2024-25Getty

    オビはチャンピオンシップに修行へ

    チド・オビが今年2月に昇格を果たしたとき、サポーターは盛り上がったことだろう。マンチェスター・U、そしてアーセナルのアカデミーでゴールを獲りに獲ったわけなのだからそうなるが、トップチームでは実力不足を露呈。昨年11月に17歳になったばかりでもあり、それも無理ない。

    オビは依然として非常に期待したい将来性を持つが、シニアレベルの要求に適応する必要があり、ローンの機運が高まる。チャンピオンシップはアマド・ディアロがサンダーランドに行って成長を遂げた舞台でもあり、育つという部分で理想的な舞台。ステージを1つ落としてでもイングランドにとどめることで、マンチェスター・Uも見守れ、シニアレベルに必要な経験を積ませられる。

  • Harry Maguire Manchester UnitedGetty Images

    マグワイアとは新契約交渉を

    ハリー・マグワイアは今季のマンチェスター・Uで再び序列を上げ、難しいシーズンのなかで活躍した数少ない選手の1人。安定したプレーとゴールへの迫力で来季まで契約を延長したが、さらなる残留に向けて交渉をスタートさせるべきだ。

    とはいっても最大で2年になるだろうが、マグワイアはアモリム監督の3バックに完璧なまでフィットし、チーム全体にとっても模範に。残留させる価値はある。

  • Luke Shaw Manchester United 2024-25Getty Images

    ショーとの別れ

    ルーク・ショーは現在のマンチェスター・Uで最も長く在籍する選手だが、クラブでの時間は大半が自分でどうしようもできないとはいえど、大きな失望感が漂う。2015年のPSV戦で両足骨折という痛ましい惨劇は心に深く刻まれ、その後にキャリアを再び軌道に戻したが、ケガの多さに苦しみ続けている。

    過去2シーズンのプレミアリーグではわずか16回の先発にとどまり、今年4月に復帰してからのパフォーマンスは懸念されるものだった。ヨーロッパリーグ決勝後のインタビューでは「今夜は僕だけじゃなく、僕ら全員が自問自答しないと。ここにいるにふさわしい実力があるのかってね」と語る。

    正直なところ、ショーはもはや十分なフィットネスになく、マンチェスター・Uにとっても十分にふさわしい選手がどうか疑問符が付く。オールド・トラッフォードでは11年間にわたってプレーしてきたが、去るときが来たのかもしれない。