マンチェスター・U共同オーナー、ニースを売却か…サウジから関心

フランス『L'Informe』が報じるところによれば、ラトクリフ氏は2019年におよそ8900万ポンド(現レートで約171億9000万円)で買収したニースを手放す準備をしているという。

ニースはラトクリフ氏が買収した当初、サポーターの間でもパリ・サンジェルマン(PSG)と渡り合う将来への期待が膨らんだが、リーグ・アンでなかなか上位に食い込めず。9位から5位の間を彷徨う。

今季のニースはフランク・ハイセ監督のもと、ここまで6位。3位とはわずか2ポイント差で、チャンピオンズリーグ(CL)出場権の獲得チャンスがあるなど、欧州カップ戦出場を見渡せる位置につけるが、ラトクリフ氏に再投資や強化の意思がないようだ。

そんなラトクリフ氏はマンチェスター・Uの株式25％を取得した際、ニースの中心から退く考えを示唆。今年3月にはこう話している。

「ニースの試合を見に行くのは別に好きじゃない。良い選手はいるが、フットボールのレベルは自分をワクワクさせるほど高くないからだ」

「ニースのベストシーズンはタイムシェアのルールで我々が関与できなかった年だった。我々が介入しない方がずっと良かったということさ。そこから学ぶ必要があるかもしれないね」

2024年6月にはイギリスメディアでラトクリフ氏がニースの保有権売却を積極的に検討との報道も。今回の『L'Informe』によると、買収先を選定するため、世界的な金融アドバイザリー会社『Lazard』を雇用し、すでにサウジアラビアの公共投資基金(PIF)が関心を示している模様だ。

PIFはニューカッスルを買収したことで知られ、今回の件も「真剣に検討中」といわれる。

PIFの関心もまだ初期段階というが、ニースを買収となれば、リーグ・アンへの参入ということで、そこでも新たな興味を抱かせるものに。ニース買収への正式なオファーこそまだだが、PIFはゴルフやボクシングに手を伸ばするなど、スポーツ界への進出を拡大している。