Getty/GoalRobin Bairner
2010年代のリーグ・アンベスト11発表!“神”と3トップを形成したのは…?
Getty ImagesGK:スティーヴ・マンダンダ
過去10年、リーグ・アンではゴールキーパーの出入りが激しかった。だが、マンダンダは一時プレミアリーグ(クリスタル・パレス)で不遇の時期を過ごしたものの、マルセイユでは抜きんでた活躍を続けている。
OM(オリンピック・マルセイユ)のシュートストッパーは、10年間常に高く評価されていたわけではないが、2010年以降はリーグ最優秀GKに4回選ばれており、プロ選手たちの尊敬を勝ち得る権利があることは間違いない。フランス代表の正GKの座はウーゴ・ロリスに譲っているものの、2010年以降、リーグ・アン優勝1回、リーグ杯制覇3回を成し遂げている。
Getty ImagesRB:クリストフ・ジャレ
過去10年のリーグ・アンのベストイレブンとして、彼は最も魅惑的な選手だとは言い難いかもしれない。だが、35歳のジャレが過去10年のこのリーグで、最もコンスタントに活躍した選手の1人であることは誰も否定できない。
実際、ジャレはこの時期フランス屈指のチームを渡り歩き、QSI(カタール・スポーツ・インベストメント)が買収する前のパリ・サンジェルマン(PSG)に所属して長く活躍した後、リヨンとニースでも長い期間プレーした。現在はアミアンSCでプレーしているが、リーグ・アン優勝を2回経験し、クープ・ド・フランスとリーグ杯も制している。
GettyCB:マルキーニョス
2013年にローマからPSGに移籍してきた時、まだ10代のブラジル人選手がリーグ・アンに来たのは、バルセロナへのステップアップのためだろうとの見方があった。確かに、それ以降カンプ・ノウのチームが彼に興味を示しつづけているが、マルキーニョス自身はPSGでの手近な将来のために奮闘している。
25歳になったマルキーニョスは、最も優れたディフェンダーの1人に成長し、個人技のみならず、いくつもの役割を完璧にこなすマルチな才能を発揮している。右サイドでも中盤の真ん中でもハイレベルなプレーを見せ、昨シーズンのPSGの成功に貢献した。すでにリーグ・アン優勝5回を経験している。
GettyCB:チアゴ・シウバ
2012年からフランス王者のディフェンスを支え続けており、パルク・デ・プランスでリーグ・アン出場200試合を迎えようとしている。
フランスに来て以来、試合の流れを読む能力に卓越した彼が、最高のセンターバックであることは間違いなくい。35歳となり、これまでの高い評価がやや下がってきたと言えなくもないが、そのたぐいまれな能力を維持し続けている。PSGで6回のリーグ・アン優勝を果たしており、リーグ・アンのベストイレブンにも7回選出されている。
Getty ImagesLB:マクスウェル
元ブラジル代表の彼は、キャリア最後の5年間をPSGに捧げ、リーグ・アン出場145試合を達成した。
ズラタン・イブラヒモヴィッチの親友であり、PSGのロッカールームではチームの意思疎通の要であるという欠かせない存在だったが、決して、舞台裏でチームをまとめるだけのためにクラブにいたのではなかった。
ピッチでは、PSGがフランス国内を支配するようになった頃から信頼に足る選手として活躍し、4回のリーグ優勝を含む14個のトロフィーを花の都パリで獲得した。
Getty ImagesCMF:マルコ・ヴェラッティ
2012年、イタリアサッカーの輝く若き希望の1人としてPSGに加入。以降、期待されたほどの活躍をしたのかどうかについては議論の余地があるかもしれないが、26歳の彼がセリエBのペスカーラからリーグ・アンに加入して以来、目覚ましい働きをした選手であることは間違いない。
イタリア代表のスターであるヴェラッティほど、試合で見事なポゼッションを見せる選手は稀だ。どんな試合でも自分たちのペースに持ち込める選手として、また闘志あふれるディフェンダーとして高く評価されている。彼もまた、リーグ・アンを6回優勝した。
Getty ImagesCMF:ナビル・フェキル
2013年にリヨンで華々しいデビューを飾った彼は、2019年夏にレアル・ベティスへ驚きの移籍を果たすまで、ローヌ県の強豪チームで活躍しつづけてきた。
地元リヨン出身のフェキルは、故郷のチームのためにコンスタントに素晴らしいプレーを続け、トップチームで144試合に出場、54得点をあげた。スペクタクルなプレーでも話題になり、特にトゥールーズ戦で得意ではない右足でハーフウェイラインから決めたゴールは忘れがたい。
2015-16年シーズンの初頭に深刻な膝のケガを負ったものの、フェキルほどコンスタントに優れたパフォーマンスを見せた司令塔はいない。
GettyimagesCMF:ブレーズ・マテュイディ
2017年にユヴェントスへ移籍するまで、サンテティエンヌとPSGで疲れ知らずのミッドフィルダーとしてプレーした彼だが、長年にわたりサッカー界で最も正当な評価が得られないでいる実力者の1人であることは、間違いないだろう。
QSIによる買収以降、クラブの相次ぐ超大型投資によって大量の選手の入れ替わりがあったが、それに生き残ってパルク・デ・プランスで活躍した数少ない選手の1人であり、このことは彼の才能の高さを示している。
もともとは守備的な選手だったが、フランスでキャリアを成熟させ、成長していくにつれ攻撃的な洞察力を見せるようになった。何度も繰り返しボックス・トゥ・ボックスができる能力のたまものだろう。
Getty ImagesFW:エディンソン・カバーニ
PSGの歴代最多得点を誇る彼は、2013年にナポリからフランスの首都に超高額移籍でやってきて以来、ゴールを嗅ぎつける能力だけでなく、いつでも決して手を抜かない姿勢で、パルク・デ・プランスにおける神がかり的なヒーローとなった。
フランスに来たばかりの頃は本来のポジションとは違う右ウイングの役割を与えられていたが、次第に中央で起用されるようになり、その結果リーグ・アンで1試合1点ペースでゴールを量産。リーグ・アン優勝5回を経験している。
GettyFW:ズラタン・イブラヒモヴィッチ
PSGの新時代は2012年夏、まさにズラタン・イブラヒモビッチをミランから獲得した時に始まった。その時点で30歳を越えていたが、リーグ・アンにいた4年間で、リーグ戦122試合で113ゴールという驚異的な活躍を見せた。
スペクタクルなプレーも他に類を見ず、2013年のバスティア戦(4-0)での意表を突くスコーピオン・キックでのゴールは、ゴール・オブ・ザ・イヤーに輝いた。インタビューでの発言も、ファンやメディアを大いに楽しませた。リーグ・アンの年間最優秀選手賞を3度受賞している。
Getty ImagesFW:キリアン・ムバッペ
まだ20歳の彼がリーグ・アンでデビューしたのは2015年であり、その当時から衝撃的なプレーを連発。恐るべき若者であることを再三見せつけてきた。世界で最も優れた選手の1人として成長しつづけ、その過程で様々な素晴らしい記録を築きあげてきた。モナコではリーグ・アン最年少得点者となっている。
2017年、モナコに驚異のリーグ優勝をもたらしたキーマンとなった後、PSGに1億8000万ユーロ(約230億円:当時)で移籍。パリに来てからも、自身の伝説の新たな章を綴りつづけており、すでにリーグ・アンの最優秀若手選手賞を3回受賞している。リーグ戦101試合で63得点30アシストを決め、3回のリーグ優勝を果たした。
Getty Images【フォーメーション&惜しくも選外になった選手たち】
史上最高額の選手であるにもかかわらず、ネイマールはPSGに所属していた2シーズンをケガで完全に棒に振った。リーグ戦42試合で38得点21アシストは素晴らしい結果ではあるが、彼ほどの選手としては物足りないものであった。
同じく、エデン・アザールも2010年代初頭にリーグ・アンの年間最優秀選手賞を2回受賞しているが、過去10年のほとんどをリールから移籍したチェルシーで過しており、選外に。アレクサンドル・ラカゼットも、リヨン所属中にリーグ・アンのベストイレブンに3回選出されており、間違いなく候補の1人だ。
他にも、マルセイユで2回年間最優秀チームに輝いたディミトリ・パイェや、右サイドバックのマテュー・ドゥビュシーとセルジュ・オーリエも候補入りしている。
広告