大本命はトッテナム、脱落するのは…白熱のプレミアリーグCL出場権争いを大予想!

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いよいよ欧州各国リーグは最終盤に突入し、クライマックスへ向けて一層熱き戦いが繰り広げられている。そんな中プレミアリーグでは、リヴァプールとマンチェスター・シティによる優勝争いだけでなく、チャンピオンズリーグ(CL)出場権が獲得できるトップ4争いも熾烈を極めている。

4月29日現在、トップ4争いの状況は以下の通り。

3位トッテナム:勝ち点70
4位チェルシー:勝ち点68
5位アーセナル:勝ち点66
6位マンチェスター・ユナイテッド:勝ち点65

今回『Goal』は、プレミアリーグに精通する寺沢薫氏に白熱のトップ4争いの行方を占ってもらった。

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    #1 トッテナム

    ●残り試合
    vsボーンマス(14位、A)
    vsエヴァートン(9位、H)

    ●CL権獲得の可能性:70%

    4月20日の第35節マンチェスター・シティ戦がひとつの山場だ。今季ここまで、トッテナムは対ビッグ6の戦績が2勝1分け6敗と大きく負け越しており、CL準々決勝を含めて2週間で3度目の対戦となるこの試合でもエティハドから勝ち点を持ち帰るのは至難の技となる。

    とはいえ、もしシティに負けたとしても他の5試合にしっかり勝てれば4位以内はほぼ確実。シティ以外の対戦相手5チームはスパーズが今季最初の対戦でいずれも快勝している相手であり、取りこぼしの可能性は低いと見ていいだろう。また残り6試合のうち4試合をオープンしたばかりの新スタジアムで戦えるのもアドバンテージになる。

    不安要素を挙げるとすれば、ここまで17ゴールのチーム得点王ハリー・ケインの負傷離脱か。シティとのCL準々決勝第1戦で足首の靭帯を損傷した彼は、残り試合すべてを欠場する可能性が高まっている。ただ、実はケイン不在の試合でも今季のスパーズは勝率が落ちていない。またケインが欠場したリーグ戦で、今季5ゴールを挙げているソン・フンミンがシーズン終盤に入っても好調を維持しており、彼さえいれば影響は最小限で抑えられるはず。たとえエース不在でも、スパーズがトップ4争いのポールポジションにいるのは間違いない。

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    #2 アーセナル

    ●残り試合
    vsブライトン(17位、H)
    vsバーンリー(15位、A)

    ●CL権獲得の可能性:50%

    上位陣では唯一ビッグ6対決をすべて終えており、残り6試合の対戦相手はいずれも中位~下位のチーム。直近の第33節でエヴァートンに手痛い黒星を喫したが、それでも今季は取りこぼしが少ない方で、6強を除いた14チームとの対戦成績はここまで22試合16勝3分3敗(黒星はサウサンプトン戦、ウェストハム戦、エヴァートン戦)と決して悪くない。ウナイ・エメリ監督はヨーロッパリーグを含むターンオーバーも比較的うまく回している印象で、エクトル・ベジェリンら長期離脱者はいるがローラン・コシェルニー、グラニト・ジャカが復帰してくるなどスカッドの状態も良い。普段通りの実力を出せればトップ4フィニッシュは自ずと見えてくる。

    とはいえ、今季は安定して調子が良いワトフォード、ウルヴズ、レスター、さらには大物食いでお馴染みのクリスタル・パレスと曲者たちとの対戦を残しており、油断は決してできない。また残り6試合中4試合がアウェーゲームというのも不安の種。今季ここまで、アウェイテーブルは10位で5勝4分け6敗と負け越しており、特に昨年12月以降はアウェイでのリーグ戦わずか1勝(3分け5敗)と敵地に滅法弱い。ここがネックにならなければいいが……。

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    #3 チェルシー

    ●残り試合
    vsワトフォード(8位、H)
    vsレスター(10位、A)

    ●CL権獲得の可能性:50%

    現状は暫定3位だが他クラブより消化が1試合多く、さらに次節は優勝を目指すリヴァプール、4月28日にはマンチェスター・Uといずれもアウェイでのビッグ6対決を2つ残していることを考えれば、予断を許さない状況といえる。仮にこの2試合で両方とも勝ち点を落とすようだと、トッテナムやアーセナルに突き放される可能性が高い。また最終節もアウェーで7位レスターという厄介な相手との対戦が組まれており、年明け以降は2勝4敗と負け越しているアウェー戦での結果がトップ4入りの行方を左右することになりそうだ。

    自身の去就をハッキリさせるためにも絶対にCL出場権が欲しいマウリツィオ・サッリ監督は、基本的にコアメンバーを固定してシーズンを戦ってきたため、全体的な疲労による最終盤の失速はやや心配だ。ただ、それでも主力に目立った負傷者がいないことは大きなプラス材料で、今季ここまで16ゴール12アシストと絶好調のエデン・アザールがここ5試合でも4ゴールとフォームがまったく落ちていないのも心強い。

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    #4 マンチェスター・ユナイテッド

    ●残り試合
    vsハダーズフィールド(20位、A)
    vsカーディフ(18位、H)

    ●CL権獲得の可能性:30%

    オーレ・グンナー・スールシャール監督が就任した昨年12月19日以降に限れば、リーグでの成績は15試合で11勝2分け2敗とリヴァプール、マンチェスター・Cに次いでリーグで3番目。監督交代後の戦いぶりは、十分トップ4入りに相応しいものと言えるだろう。

    とはいえ、リーグ戦ここ3試合で2敗(アーセナル戦、ウルヴズ戦)と一時の勢いには陰りが見えてきた印象だ。またCLでバルセロナと戦い終えた後の4月21日、24日、28日にエヴァートン、マンチェスター・C、チェルシーと1週間で3試合を戦うハードな日程が待っており、6位という現状の順位を考えると、ここをできるだけ3連勝に近い成績で乗り切らないとトップ4入りは難しい。ところが、エヴァートンは3月以降でリヴァプールと引き分け、チェルシーとアーセナルを破って意気揚がる難敵。さらにユナイテッドは今季の対ビッグ6でここまで8試合1勝3分け4敗(7得点15失点)と6強の中で最も戦績が振るわず、いずれもホームゲームとはいえ、シティとチェルシーを連破するのも決して簡単ではない。

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    #5 まとめ

    4クラブが2つの枠を争う今季のCL出場権争いは、4月半ばに入っても勝ち点5ポイント差の中に4チームがひしめく大混戦となっている。ここからの戦いで求められるのは、まず大前提として格下相手の取りこぼしを最小限に抑えること。その上でカギになってくるのが、リヴァプール対チェルシー、シティ対トッテナム、ユナイテッド対シティ、そしてユナイテッド対チェルシーと4試合が残っているビッグ6直接対決の勝敗だろう。

    また現時点でトッテナムとユナイテッドがCLベスト8、アーセナルとチェルシーがELベスト8に勝ち残っており、ヨーロッパの舞台でどこまで勝ち進むかも、プレミアリーグでの戦い方に大きな影響を及ぼすことになる。極端な話をすれば、2016-17シーズンにジョゼ・モウリーニョのユナイテッドがリーグを捨ててEL優勝による次シーズンのCL出場を“狙い撃ち”したように、欧州のタイトルに賭ける方法もなくはないからだ。

    いずれにせよ、ここから先は総力戦。正直、どこがトップ4フィニッシュを果たしてもおかしくないが、熾烈を極める戦いになることだけは間違いない。