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ジョアン・ラポルタがバルセロナ会長を「辞任」した理由―選挙を控えて―解説
ラポルタが辞任し、選挙戦が勃発
ラポルタ会長が職を辞任し、クラブの選挙プロセスが正式に始動した。この辞任はクラブ規約で定められた必要な手続きであり、カタルーニャの巨人カタルーニャ・クラブのトップとして3期目の再選を目指すラポルタが立候補する道を開くものだ。この規則は公平な競争環境を確保し、選挙期間中に現職会長がクラブの日常的な組織を選挙運動に直接利用することを防ぐ。
ラポルタ不在の間、クラブの日常業務は放置されない。 選挙終了まで運営を監督する管理委員会が設置された。この暫定組織は、2021年の選挙勝利以来スポーツ担当副会長を務めるラポルタの信頼する盟友ラファ・ユステが率いる。ユステの主な役割は、クラブの政治機構が3月15日の決定的な投票に向けて準備を進める間、安定性と中立性を確保することである。
AFPビクトル・フォントが先頭で追走をリードする中、4人のライバルが台頭する
ラポルタは圧倒的な本命として選挙戦に臨むが、無競争での当選は叶わないだろう。対抗馬は4人に膨れ上がり、ビクトル・フォントが再び主要な対抗馬として浮上している。2021年の選挙でラポルタ(得票数30,184票)に次ぐ16,679票で2位となったフォントは、過去5年間にわたり近代化と財政健全化を掲げた政策基盤を築いてきた。
フォンに加え、マルク・シリア、シャビエル・ビジャホアナ、ジョアン・カンプルビの3名も立候補を表明している。ただし立候補表明は第一歩に過ぎない。3月の投票用紙に名前を載せるには、各候補者が難関とされる署名収集段階を突破しなければならない。
ラポルタを含む全候補者は、立候補を支持するクラブ会員からの有効署名2,321筆を提出する必要がある。この基準はしばしば選別機能を果たし、真の草の根支持を持つ候補のみを残す。過去の選挙では数多くの「予備候補」がこのハードルで脱落しており、署名争奪戦はサポーター層における反ラポルタ感情の真価を測る最初の試金石となるだろう。
カンプ・ノウ完成とメッシ復帰が議題に?
選挙戦は重大な争点が中心となり、カンプ・ノウの将来が焦点となる見込みだ。再開発が最終段階を迎えた今、ラポルタはチームの競争力を損なうことなく2027年までに完成させる唯一の人物として自らを売り込むだろう。しかし対立候補らは、工事の遅延や建設資金調達のために動員された財政的手段を厳しく追及する可能性が高い。
物理的な施設以上に、選挙戦の感情的な訴求力はリオネル・メッシに集まる可能性がある。アルゼンチン人レジェンドの現役生活が終盤に差し掛かる中、非選手としての復帰の可能性や、最後のトリビュートシーズンを過ごすかどうかという問題は、有権者の心を動かす強力な材料であり続ける。クラブの財政健全性と、夏の大型補強の可能性も重要な争点となるだろう。会員たちは欧州での支配的地位の回復を強く求めているからだ。
AFPバルセロナの未来を決定づける瞬間
ラポルタにとって、今回の選挙はレガシー(遺産)をかけた戦いである。2003年から2010年にかけてクラブの黄金期を率いた後、2021年に深刻な危機の時期を乗り切るため復帰した彼は、今やその仕事を完遂する時間を求めている。
2021年の圧勝はノスタルジアと希望の約束に支えられたものだった。今回は安定化と再建の実績を掲げて臨む。トニ・フレイシャが立候補を見送ったことで、反ラポルタ票はフォンに集約される可能性があり、5年前よりも接戦となる見込みだ。 今後1か月は、議論と公約、政治的駆け引きが激しく交錯する激動の期間となるだろう。ソシオ(会員)が、バルサを新スタジアムと新たな時代へと導く指導者を決めるからだ。
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