日本財団はリヴァプールが設立したリヴァプールFC財団とのパートナーシップを締結したことを発表した。
日本財団では、困難を抱える子どもたちの支援や教育・体験機会の格差是正などに取り組んできた。このたびリヴァプールFC財団と連携することで各々の強みやリソースを活かした事業を実施する。第1弾の取り組みとして、2025年度は日本の子どもたちを主な対象に、観戦やエスコートキッズに招待する慈善試合を開催。30日に行われる、横浜F・マリノスとリヴァプールによる一戦も今回の連携協定の一環で実施するものとなる。
29日にはパートナーシップ締結式が行われ、日本財団理事長の笹川順平氏、リヴァプールFC財団CEOのマット・パリッシュ氏が出席。笹川氏は「自らのためではなく社会のために動き出そうと思いました。両者は似た志を持っており、スピリッツが我々を結びつけた。提携により強みを活かしていこうと思います」と述べた。
さらに、取り組みの一環として「明治安田Jリーグワールドチャレンジ2025 presented by 日本財団」には子ども3000人を無料招待し、一部の子どもたちにはエスコートキッズとして選手と入場することを明らかにした。
また、パリッシュ氏は「事業の目的は一緒になってパートナーシップを進めていくこと。リヴァプールFC財団は世界でもベストクラブの財団で、イングランドで努力してきたが、海外で展開していきたかったので、そのために必要だった。日本財団というアジアでも有数の財団と組めることをうれしく思う」と話した。続けて、「リヴァプールは世界的なクラブだが、財団としてはまだ国際的な基準に至っていない。世界においても社会的な変革を起こすことを期待している。その第一歩としてまずは日本を選んだ」とパートナーシップ締結の理由を説明した。
パリッシュ氏はリヴァプールFC財団の社会的課題として「リヴァプールという街自体は素晴らしいが、課題も抱えている。緊縮財政が続いているため、公共サービスが打撃を受けている。教育レベルも全国平均を下回っている。若者が教育を受け、成長していってほしい。やりがいのある仕事に就いてほしいのが願い」と説明した。
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