カタール・ワールドカップ(W杯)は26日にグループDの第2節が行われ、チュニジア代表とオーストラリア代表が対戦した。
初戦でデンマークと引き分けたチュニジア(0-0)と、王者フランスに逆転負けを喫したオーストラリア(1-4)による一戦。チュニジアは勝てば同国史上初の決勝トーナメント進出に大きく前進する一方で、オーストラリアは負ければ敗退が決定。互いに負けられない大一番となった。
序盤から球際で激しい攻防が続く中、オーストラリアがボールを握り、チュニジアがブロックを敷く展開に。オーストラリアはボックス付近まで近づくことには成功するが、固いチュニジア守備陣を攻略できず。一方のチュニジアは19分にカウンターから相手ボックス内に侵入するなど、数は少ないが速攻でチャンスを作る。
すると23分に試合が動く。オーストラリアは速攻から左サイドを突破すると、クロスは相手にあたってコースは変わったが、デュークが頭で巧みに合わせてネットを揺らした。ファジアーノ岡山でプレーするストライカーが、堅守チュニジア守備陣をこじ開ける。
劣勢のチュニジアは41分、ロングスローからビッグチャンスを作り、ドレーガーがフリーでシュート。しかしソウターが見事なスライディングタックルで阻み、その直後のピンチもGKライアンが勇気を持った飛び出しで防ぐなど、オーストラリアは失点を許さず。リードを保ったまま前半を折り返す。
後半開始からチュニジアはドレーガーに代えてサシを投入し、ゴールを狙いに行く。立ち上がりから積極的に前へ出るが、オーストラリアの体を張った守備を前に決定機は作れず。押し込むことには成功しているものの、シュートまで持ち込めない。押し込まれる時間が続いたオーストラリアは、64分にデュークとマッグリーを下げ、フルスティッチとマクラーレンを投入した。一方のチュニジアも、67分にライドゥニに代えてハズリを投入。ベテランアタッカーにゴールを託す。
72分、チュニジアはムサクニが強烈なシュートを放ったが、GKライアンのファインセーブに阻まれる。その直後にも2枚を交代し、勝負に出る。しかしソウターら懸命に走るオーストラリア守備陣を崩せず、ゴールが遠い。88分にもボックス内でハズリが合わせたが、GKライアンがしっかりとキャッチした。
結局試合はこのまま終了。前半のリードを守りきったオーストラリアが、チュニジアを1-0で下している。
この結果、今大会初勝利を挙げたオーストラリアが勝ち点3を獲得。決勝トーナメント進出の可能性を自力で手繰り寄せた。最終節はデンマークと対戦する。一方でチュニジアは勝ち点1のまま。敗退は決まっていないが、最終節のフランス戦を前に苦しい状況に立たされている。
