CONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)のヴィクター・モンタリアーニ会長は、物議を醸す“ワールドカップ64チーム案”について語った。
2022年大会までは、各大陸の予選を勝ち抜いた32チームが本戦に出場していたワールドカップ。しかし2026年のアメリカ、カナダ、メキシコの3カ国共催大会では出場国が48チームまで増加。来年の開催を前に各地で予選が行われており、大きな注目を集めている。
そうした中で、100周年記念大会となる2030年大会はさらに64チームまで参加国が増加する可能性も。先日のFIFA(国際サッカー連盟)理事会では、ウルグアイサッカー協会のイグナシオ・アロンソ会長が64チーム案を提言。2030年大会は開幕戦3試合をウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイで行い、残りの試合をスペイン、ポルトガル、モロッコで開催するという“異例”のフォーマットになっているが、1930年に初回大会を開催したウルグアイのサッカー協会会長は、100周年を祝うために大会の規模拡張を望んでいることが明らかとなっていた。
しかしCONCACAF会長は、出場チームの増加が「サッカー界のエコシステム全体に悪影響を及ぼす」と考えているようだ。『ESPN』でこう語っている。
「男子ワールドカップを64チームに拡大することは、大会そのものや各代表チーム、クラブコンペティション、リーグ、そして選手に至るまで、サッカーのエコシステム全体にとって正しい選択ではない。48チームによる新たなワールドカップはまだ開幕すらしていないし、そもそも64チーム案を検討すべきではないと思う」
なお、CONMEBOL(南米サッカー連盟)のアレハンドロ・ドミンゲス会長は今月頭の総会で、「100周年記念大会は一度きりだ。特別なものになると確信している。だからこそ、この記念すべき大会を3大陸64チームで開催することを提案する。すべての国がグローバルな体験をする機会を持つため、そして地球上の誰1人としてこの祝典に取り残されないためにね。これは世界中で開催されていても、我々みんなのパーティなんだ」と語っていた。
